ダボス・GEO 仙谷大臣発言要旨メモ

(日本時間1月30日18:30〜20:00)

(前半)日本の経済見通しについて

・ 米国の過剰投資構造が是正するプロセスというのは多少の時間がかかる。ただ一昨年のリーマンショックについては日本、アジア経済を低下させた。しかし、日本を含むアジア諸国の財政出動により回復に向かっている。しかし、日本については製造業の稼働率は80%程度、社内失業も多く抱えている。相当の会社が雇用を解雇せずに社内に溜め込んでいる。実質的には本格的な回復にはまだ至っていない。

・ 昨年の9月17日、日本の政治においては初めてと言っていい政権交代が行われ、民主党の鳩山政権が誕生した。日本の政治においては画期的である。日本は120年の議会の歴史を持っているが、1945年の第二次世界大戦からは65年という時期に初めて実質的政権交代が起こった。

・ リーマンショックで世界は混乱したが、日本の短期的、または中長期的な社会経済の構造も大転換をしなければならなくなったときに、政権交代が起こった。日本の製造業中心の、外需主導から内需主導のサービス産業、技術に主導された知識集約経済へと経済構造に変えなければいけないときであり、政権交代は大変歴史的意義があると同時に大きな課題を持っていると思う。

(後半)新たな金融システムのあり方に関するサマーズ発言の後、自身で手をあげて発言

・ サブプライムローン、リーマンショックに端を発した世界的危機の背景には、レバレッジをかけた短期的な投機が行なわれ、世界的な過剰流動性が極めて大きなものになっているのは、ここの集まった皆が持つ共通の認識であると思う。1990年以降、バブル経済を作っては壊してきた。これを是正するためには、規制するもの、国際的な投機的な金融取引への課税が必要でありその税金は貧困削減や温暖化対策に使用することなどが考えられる。

・ 日本を含めたアジアは自然と共生し、中長期的な投資を行なっていく考えがある、本来の資本主義は倫理性を帯びた資本主義でなければならない。今回の教訓は、売りぬく資本主義から育てる資本主義へというものに変わらなければならない。

・ 短期的な視点のみならず、投資あるいは金融経済においては、実体経済を育てる姿に相当部分が変わっていかなければならない。

・ 日本は改めて、日本の得意技であるものづくり、環境に優しい、高速鉄道や原子力発電、排水浄水システムなどアジアを含めた諸外国に、中長期的な投資として提供していく、そういう経済活動を国家戦略として展開したい。

(以上)