━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

仙谷由人政調会長/定例記者会見要旨

2005.04.13(水)17:00〜17:30 (於:衆議院本館−第4控室)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

------------------------------------------------------

■年金制度をはじめとする社会保障制度改革に関する両院合同会議について

------------------------------------------------------

 明日14日、実質的に初めての「年金をはじめとする社会保障制度改革に関する両院合同会議」が開かれる。かねてより申し上げてきたとおり、議員主導で霞ヶ関のシナリオ無しに、公開で政治家レベルの議論が行われるのは初めてだということを強調し、注目していただきたい。民主党は岡田代表を先頭に、それぞれが積極的に意見を述べる予定だ。主たるコンセプトは、この時代状況の中で産業構造・就業構造の転換、ライフスタイルの転換、二極化の状況、希望格差社会と言われる状況、少子化人口減少と問題が多々あるわけだが、この中で現在の年金制度、昨年「改正」されたと言われる年金制度が、果たして国民皆年金の制度として持続可能なのかどうか。冷静に、客観的なデータを下にして議論をするべきだ。従来、岡田代表はじめ民主党は、国民年金を含む年金の一元化やその財源として年金目的消費税を活用する、納税者番号制を導入して所得捕捉をより精密にするということを骨格の骨格として主張してきたが、そこをこれから練り上げて詳細な制度設計を改めてしないと、国民の信頼という観点からも財政的な観点からも、現在の年金制度が持続しない、早晩破綻するという深刻な危機感を持って、明日からの議論に臨みたいと考えている。自民、民主、どちらがより真剣に、まじめに考えているか、この問題についての我が党の勉強、蓄積をよくご覧いただきたい。

 与謝野会長から、端的に言えば郵政民営化の党内議論の調整で忙しいから、明日の後半部分は会長代理の私に司会をしてほしい、という話が出ているので、私が司会進行することになろうかと思う。

[自民党が実質初回の審議から後半欠席することについて]

 衆参合同で作る公開の会議で、もし合意が図られる場合は国民注視の下での合意であり、国権の最高機関である国会で合意が作られるということになれば、政府あるいはその合意に参加した政党も、最高の意思決定として拘束するということは当たり前だ。財務省であろうが厚生労働省であろうが、その決定には従ってもらわなければならない、ということになる。そういう優先度の高い会議を設置したことを、もう少し尊重してもらいたい。これは従来から自民党側にも申し入れてある。名前の問題、肩書きの問題ではなく、ここに出られる人は実質的に最優先で議論に出席して議論をし、議論が収斂して合意が図れるようにすべきだというのが民主党の立場だから、そのことは重々、自民党、公明党にも意思表明をしている。この半年間、民主党が三党協議を受けないと自民党は言ってこられたが、ここは会長に就任された与謝野先生の出欠問題も明日事実として示されるが、それをご覧いただくと同時に、どのくらい自民党が、あれほど国対委員長を筆頭に協議、協議と言ってきたわけだから、それが本物であるのか、単に政局的に言っていたのか、口だけだったのか、見極めていただきたい。

------------------------------------------------------

■独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法案について

------------------------------------------------------

 今日の新聞で「天下り財団独占」の見出しで、空港環境整備協会という天下り受け入れ法人が空港の駐車場をむさぼるようにして独占的に営業していたという報道があり、またかという感じだ。浜の真砂は尽きぬとも、という石川五右衛門みたいな話だが、この種の問題が、今日の法案審査「独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法案」(閣法)だ。これは社会保険庁に対する国民の怒りが強いから、社会保険庁及び天下り法人だけを悪者にして、旧年金福祉事業団や社会保険庁傘下の事業団が持っていた施設を叩き売る、スケープゴートを作って叩き売るという法案だ。厚生年金や社会保険病院は17年中に整理の方針を検討することになっているが、国有財産を現物出資して、売却を中心に行うというやり方が果たしていいのかどうなのか。このことを考えて我々は反対することにしたが、これが次の利権を生んだり、今施設の経営委託を受けている公益法人はそのまま何らかの格好で生き残ったり、官僚OB天国が続くのではないか。老人ホーム等も経営している部分もあるようだが、雇われて働いている人の雇用問題などについての配慮もなく、単にあまりにも安く売ると、昔の八幡製鉄の払い下げのような利権の問題になるのではないかという懸念もあるし、一方でサービスを受けてきた地域社会の人々の公共的サービスについてはどうなるのか。少々荒っぽい、乱暴な話だ。官僚OBの利権と、そのことが指摘されるとそこへ責任を全部押しつけてスケープゴートにして、利用者あるいは従業員の犠牲の下、叩き切るという乱暴なやり方をするということ、二つとも問題だ。

------------------------------------------------------

■中国における反日デモの問題について

------------------------------------------------------

 先に鳩山ネクスト外務大臣から談話を4月11日付で出している。民主党はあくまでも東アジアの平和と発展、あるいは中国と日本の相互依存の深化と共存共栄を、従来から東アジア共同体の提唱とともに目指してきているが、その観点からすると今度の反日デモは極めて残念な事態、遺憾な事態だ。それに対する中国政府の対処の仕方も極めて遺憾だと考えている。我々は未来志向の立場に立ち、自民党あるいは政府と違い、歴史認識はきっちりと、過去にあった歴史的な事実は直視するという上に立って未来志向の関係を築いていこうという立場だから、鳩山ネクスト外務大臣にお願いして、早急に在日の中国大使館とも話し合いをしたい。このことについて我々の立場、すなわち遺憾であるということと、未来志向でこれからどういうコミュニケーションを作るか、よりこじれそうな関係をどう解していくのか、徹底的な議論、コミュニケーションが行われなければならないという観点から、中国大使館、大使、公使とも話し合いをしたいということを、お願いすることにした。

[中国政府の対応について、どこが遺憾なのか]

細かいことはあるが、我々はこの事態を招いた一因は小泉内閣の戦略なき外交のツケが出たと考えているが、しかし、全てを過去の日本の、日中戦争における植民地侵略に帰責するということは、少々無理があるのではないか。理屈の面ではそういうことだ。そうはいっても中国は、北京オリンピック・上海万博を控え、先進国として国際社会に仲間入りしようとしているので、国際世論がこの種の問題をどう考えるのか、どう見るのかということをよく考えていただいて、デモは自由だが、大使館に押し寄せたデモが投石を働くということは大問題ではないか。そのことを合理化する理由というのは、現時点においてはないだろう。率直に、しかるべき謝罪とかそういうことは必要ではないか。

[話し合いの場では抗議するのか]

抗議という荒っぽい話ではなく、より今後コミュニケーションを続けていくために、ちゃんと認識をされたほうがいいのではないですか、と。それを抗議というか申し入れというかは別だ。先般、反国家分裂法でご説明に来られたときも、同趣旨のことを伝えてある。

------------------------------------------------------

■日本の常任理事国入りに反対の動きがあることについて

------------------------------------------------------

 中国・韓国のみならず、アフリカ諸国においても、日本が国連常任理事国になることについての冷ややかな態度が、あるいは賛成しがたいという態度があるという情報を耳にしている。国連改革の中で拡大される常任理事国になりたいということであれば、アメリカの国連に対する対応姿勢と異なる日本の国連改革、国連強化に対する方針が明確に示されなければこのような事になるのを、ある意味で読めなかったとすれば外務省をはじめとして官邸も非常にお粗末だ。国際法における法の支配を新しい世界秩序の第一義におくことなく、一方ではアメリカの先制攻撃を支持しながら、そのことは国連の権威を貶める、国際的なガバナンスを貶めることになっているわけだから、そのことをやりながら、ICCについてもアメリカにお付き合いして、当初は積極的に推進していたのに、現在は非常に腰が引けたというか、全く批准もしないという態度に終始している、ここにアフリカ諸国の支持すらいただけない根拠があるのではないか。これからの新しい世界秩序について、日本がどのような戦略と基本方針を持って臨むのかということが、あまりにもなさすぎる。その場その場で思いつき外交をした挙げ句、中国と韓国からそれを逆手にとって突き上げられたというのが今の画だと見ている。ハイレベル委員会のA案・B案以前の話になっているのではないか。新しい国際社会の民主主義を日本が追求し作っていくということがなければ、その中には過去の植民地支配についての真摯な認識というものも当然含まれると思うが、アジアの中での民主主義社会を作っていくんだと、そのための国連改革であり常任理事国拡大であり、その一翼を担う日本が必要なんだと、こういう論理展開がないと、なんでもかんでも、国連の負担金が多いから理事国にしろという話は通用しないのではないか。

【発信元】 民主党政策調査会事務局/政調広報(担当:田鹿、天笠)

〒100-8981東京都千代田区永田町2-2-1 衆議院第一議員会館内

[TEL] 03-3581-5111(衆議院内線3873〜3876)

[TEL] 03-3595-9988(民主党内線138)

[FAX] 03-3597-2885

[URL] http://www.dpj.or.jp/

[E-Mail] nc@dpj.or.jp

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Copyright(C)2005 The Democratic Party of Japan

以 上