━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

仙谷由人政調会長/定例記者会見要旨

2005.03.30(水)16:45〜17:15 (於:衆議院本館−第4控室)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

------------------------------------------------------

■『次の内閣』閣議報告

------------------------------------------------------

[報告事項]

 「国会図書館法等の改正について」 国会対策委員会から報告があった。国会図書館長の給与が今回問題になっていたようだが、特別職国家公務員は、永田町あるいは霞ヶ関界隈に相当数おり、いろんな種類があるようだが、一般職公務員OBの次の受け入れ先、天上がり先か、天下り先か、あるいは横滑り先か、そういう官僚天国の一つの形になっているのではないか。給料も、事務次官より高い特別職公務員も相当いるので、これは改めてメスを入れなければいけないということになった。公務員制度改革PTの中に特別の調査チームを作って、この問題を調査し、改革案を検討する。民主党が政権をとった時には官邸・内閣官房を含め、ポリティカルアポインティー(政治任用)を行うと同時に、より広い範囲で行いうる制度を作らなければいけない。今の制度でも、できる範囲でポリティカルアポインティーで特別職の国家公務員として任命し、大胆かつ大々的に政府の持つ政策、つまり岡田政権の持つ政策を強力に推進するためのパブリックサーバントとの集団を作る。官僚OBの天上がりや横滑り、再就職先に特別職公務が使われるなどということを決して許してはならない。学士院やその他のところにも特別職の国家公務員という位置付けになっている方々がいるようだが、その一つ一つについて、機能と目的、その性格、現状、果たしている役割、実態等を改めて再点検しなければならない。

[焦点政策の協議]

 「人権擁護法案について」党の基本的な態度を、もう一度『次の内閣』として、政策的な観点から再確認をする作業を行った。江田五月・人権侵害救済法に関するPT座長から、歴史的な経緯も含めて詳細な報告を受けた。民主党は、パリ原則に基づいて人権委員会を設置しなければならないこと、また現在の人権擁護委員制度について国連の人権委員会から日本政府は既に勧告を受けていること等を踏まえて「人権侵害による被害の救済及び予防等に関する法律案大綱」を作っていたので、これを軸に論争をしていく、あるいは現在の政府案が出てくる場合には修正を求める。現在の政府案では、独立の行政委員会という位置付けであっても法務省の外局として所管されることになっている。ここは動かないという前提で考えても、地方人権委員会をちゃんと作ること、あるいは一般救済手続き、特別救済手続きの整備、報道機関等による自主的な解決に向けた取組を要求し、凍結問題についても、特別救済の規定の枠内にメディア規制をおくのは反対で、特別救済の対象にしない、ということが実現するよう努力するという確認をし、今後審議に臨む。人権委員会をとりあえず設置することが重要だろうという意見も相当数出され、私もそのように考えている。

------------------------------------------------------

■人権擁護法案について

------------------------------------------------------

[政府・与党から法案が提出されなかった場合、民主党独自で提出することは考えているか] 我が党が法案を出すかどうか、作業としてはそれほどかからないと思うので、5月の連休前ぐらいの状況を見て判断したいと思っている。我が党独自で法案作成提出ということも考えたい。聞き及ぶところによれば、与党・政府において、この法案の取り扱いは郵政民営化問題と絡んでいて、人権法案の提出責任者が郵政民営化で小泉内閣の軍門に下ればこれを提出させてやるとかやらないとかいう議論が行われているとか行われていないという話が聞こえてくるが、それは話が違うのではないか。なんでもかんでも郵政民営化の問題、特に小泉郵政民営化に絡めた政局論は、いかにも日本の政治を歪めるのではないか。そのことも含めて4月末の週ということになろうかと思う。

[独自提出という議論はあったのか]

 従前から独自の法案提出をしようという議論もあったが、今の段階では何よりも法案の成立や人権擁護委員会の設置ということが、答申からすでに6年という時期的なタイミングの問題としても一番重要な事だろうと判断していたので、独自の法案提出ということは、あまり考えていなかったが、民主党では現在のPTを含め、2001年9月に「国内人権救済機関設置WT」を設置して議論をしてきた約4年の歴史があるので、独自に提出して具現化するならそうしようということは、PTや『次の内閣』のメンバーは、ほぼ100%そう考えているだろう。

[国籍条項について]

 正に、日本がアジアの中でどう生き延びていくのか、生き抜いていくのかという問題と大きく関係する。従って日本人も、日本人でありながらアジア人である。日本という地域においては、マイノリティである他のアジア人もいる。マイノリティであるが故の差別や迫害、人権侵害を受ける可能性はマジョリティよりも大であるという、人権問題の現実をちゃんと見据えた人ならば、与党内で行われているこの種の議論というのはとうてい信じがたい。人権問題の「イロハ」をもう一度勉強していただかなければならない。人権委員会やオンブズマンが、ヨーロッパ中心にアメリカでも発展し、常識化しているというのは、グローバリゼーションの下で、他民族共生、異民族異人種に対する人権保障が国際条約や国連の考え方、あるいは欧州人権憲章やいろんなところで重要視されているからであり、性による差別や子どもに対する虐待も含め、現実問題として社会的な強者と社会的な弱者が存在し、そこに弱者を被侵害者として人権侵害的なことが起こりうるという基本認識がないまま、むちゃくちゃな議論が行われていることを憂慮している。そのような議論に対し、原点に立ち返って説得する作業が今の自民党から壊れたのか、良識ある自由民主主義が無くなってきつつある。自由民主党が「不」自由「非」民主党になりつつあるのではないか。

------------------------------------------------------

■年金の与野党協議について

------------------------------------------------------

[与野党協議に向けた調整状況の見通しについて]

 憲政史上初めて、衆参合同の常任委員会の機能を持つ議論の場を作るわけだから、あまり拙速であってはいけないということで、慎重に進めている。五党幹事長の口頭合意にできるだけ従うかたちで、そこはのりしろもあると思うが、まずは両院合同会議を設置しなければいけないと思っていて、そういう作業を粛々としている。五党の政策担当者と議運担当者の会合をできれば早くと思っていたが、現時点ではそこまで行っていない。協議を行う場合は当然オープンで、決議案の中身、年金合同会議の設置要綱案を議論していただき、できあがる見通しがつけば、衆参の議院運営委員会にお願いすることになる。遅くとも3月31日の昼ぐらいには何とかしたいと思っている。

[民主党の主張をどこまで盛り込むのか]

 今回の決議案・運営要綱の中でより中味のあるものを書くというのは、三党が五党になっても、より中味のあるものを出せば出すほど、調整がうまくいかないというのは永田町の常であるから、どうしても残しておかなければいけない言葉だけは残すが、あくまでも五党幹事長会談の口頭合意が基本になる。それより厳しい民主党の主張を盛り込むことができるかということについて、私はそれほどこだわっていない。

【発信元】 民主党政策調査会事務局/政調広報(担当:田鹿、天笠)

〒100-8981東京都千代田区永田町2-2-1 衆議院第一議員会館内

[TEL] 03-3581-5111(衆議院内線3873〜3876)

[TEL] 03-3595-9988(民主党内線138)

[FAX] 03-3597-2885

[URL] http://www.dpj.or.jp/

[E-Mail] nc@dpj.or.jp

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Copyright(C)2005 The Democratic Party of Japan

以 上