堤義明コクド前会長の逮捕について(談話)

2005年3月3日

民主党政策調査会長 仙谷由人

1. 西武鉄道グループ・堤義明コクド前会長が、証券取引法違反の疑いで逮捕された。堤容疑者の容疑は有価証券報告書虚偽記載とインサイダー取引であるが、これはまさに日本の「身内資本主義」の病理ともいうべきものであって、これらの行為が証券市場の透明性と公正性を大きく損なわせるものであることを考えれば、その責任は極めて重大である。捜査当局による真相解明を期待したい。

2. 小泉内閣は、昨年来相次いだ西武鉄道や日本テレビなどによる有価証券報告書虚偽記載問題に対応するため、今国会において証券取引法の改正(有価証券報告書虚偽記載に対する課徴金制度の導入)を行うと表明してきた。しかしながら、報道によれば、小泉内閣は、課徴金制度の導入を見送り、その代わりライブドアによるニッポン放送買収問題でにわかにクローズアップされた立会外取引の規制強化に乗り出すという。これでは、優先順位を間違えているのではないかと言わざるを得ない。

3. わが国証券市場の歴史を振り返ると、株価操縦、特定の者への利益供与、インサイダー取引、粉飾決算など、まさに枚挙にいとまがないほど事件・不祥事が多発している。これらが証券市場を大きく歪め、わが国金融市場、ひいては、わが国経済の健全な成長・発展を阻害してきた。そして、歴代自民党政府は、これらスキャンダルに徹底的なメスを入れることに躊躇し、国民の信頼を回復させるような公正な市場づくりのための制度改革を怠ってきた。民主党は、証券市場の信頼回復を図るため、今国会において、証券取引委員会(日本版SEC)設置法案を再提出するとともに、課徴金制度の導入についても検討したい。