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仙谷由人政調会長/定例記者会見要旨

2004.10.27(水)18:00〜18:25 (於:衆議院本館−第4控室)

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INDEX ■『次の内閣』閣議報告 ■本日の党首討論について イラク問題に触れなかった理由について 党首討論の感想 ■台風・地震等の被害について 被災者再建支援法について 補正予算について 住宅再建支援法案について ■イラク事件について ■12月14日の期限延長問題について

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■『次の内閣』閣議報告

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 本日早朝のイラクにおける日本人人質事件における民主党の考え方及び対応は、配布された代表談話の通りだ。

 「政治資金規正法改正案」について、前回一任を受けているが、内容を『次の内閣』で確認し、決定した。既に法案化作業は進んでいるが、最終的な詰めをした上で提出することになる。他の野党との関係は、本案を持って野党間の協議を明日以降進めていきたい。

 「独占禁止法改正案」について、民主党の対案を策定し提出することが中間報告された。

 「メキシコとのEPA及び関連法案」についての報告がなされた。これは、外務部門と私に取り扱いを一任していただくことが了承された。

 「児童福祉法の一部を改正する法律案」、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律等の一部を改正する法律案」について、法案審査が行われ、両法案ともに横路ネクスト厚生労働大臣、水島広子法案担当者に、修正等の協議を任せることを確認した。政府「育児休業、介護休業関連法案」は、かねてから民主党が主張し、提出してきた法案の内容が、相当程度取り入れられているものの、労働者側からすれば、休業日数が年に5日を限度として取得できる内容のものになっているが、子ども一人あたり5日間。一人であれば変わらないが、一人っ子政策を奨励するかのような内容となっているのではないか。そのような点を含めて、より強力に改善を働きかけていきたい。

 「労働組合法の一部を改正する法律案」についても報告がなされ、了承された。

 

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■本日の党首討論について

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[イラク問題に触れなかった理由について]

 本日の『次の内閣』では話題にも議論にもなっていない。私が推測するに、時間がなかったのではないか。岡田代表はイラクと年金については十分に準備していたようなので、他のやりとりで時間が単に経過したのではないかと思う。

 

[党首討論の感想]

 小泉首相は、相変わらずだ。知らないのか、とぼけているのか、はぐらかしているのかわからないが、絶えずテーマを抽象化させて、霧の彼方に吹き上げるような話が依然として多い。例えば、献金の上限額が持つ意味、迂回献金が法律的に難しいと言われるが、私はそうは思わない。具体的な事柄について変な一般化をして逃げていくという、素人を煙にまく議論は上手だが、賢明な国民、有権者の方々からは見抜かれているのではないかと思う。

 

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■台風・地震等の被害について

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[被災者再建支援法について]

 被災者再建支援法、とりわけ住宅再建問題は、前回議論され、法案化作業に入っている。従来から民主党がマニフェストでも約束し、法律案を策定し、提出した経緯もある。改正という形でやるのか、改めて現状を踏まえて強化するなり、拡大することが必要なのかを点検し、今国会中に実質的な意味での住宅再建に公的な支援、助成を拠出されるような法案を提出したいと考えている。

 この問題について私は、ここ7〜8年程、超党派議員連盟でも取り組んできた。この問題は、法案ができずに時間が経過する中で、鳥取地震が起こり、愛媛県で地震が起こり‥‥議論している時には、風水害についても全国至る所で激しい被害が起こってくるのは、あまり現実感なく議論しており、台風の話は四国だけ、地震の話は北海道や九州だけ‥‥といったような、わりとのんきなことを自治体の首長は言っていた。

 私たちが作ってきたのは、住宅再建のためのファンドだ。住宅所有者と国と自治体がそれぞれが拠出してファンドを作るべきだとの議論をしてきたが、「ファンドづくりのための事務費用がかかる、手間ひまがかかる、責任の所在」などを理由に、諸官庁が押し付け合い、これまで法案ができておらず、「生活再建支援」という形でごまかしてきた経緯がある。住宅再建そのものに公的な支援、拠出をする必要があるのではないか。

 私たちが考えたのは、自賠責のような考え方だ。自動車を持ったら自賠責に強制加入しなければならないが、住宅を持ったら全国的な自然災害に対する住宅再建のために拠出をするような法制度を確立しようとした。しかし、それができないまま今日に至っている。今こそ、改めてその気運をもり立てていかなければならない。今回の地震は鳥取型だといえる。過疎地にこのような地震が起こると、過疎から居住者ゼロになりかねない危機的な状況になってしまうのではないか。

 

[補正予算について]

 本日の『次の内閣』では議論されていないが、当然のことながら、補正予算を組んで対処しなければ賄えないだろうと考えている。補正予算が剰余金内でできるのか、あるいは建設国債や赤字国債を発行しなければ賄えないのかを財務当局は精査すべきだ。補正予算を組んだ方が予算執行の整理上良いと思う。早く精査をし、12月3日までに短時日の内に議論して成立させていくことが必要だとの感覚と思いは『次の内閣』の構成員全員が思っていることではないか。

 

[住宅再建支援法案について]

 住宅再建支援を行うのは、本来、憲法29条の関係があるからできないと、当時の大蔵省、今の財務省は言ってきたはずだ。いい加減な運用で何とかできるような話ではない。これは、住宅再建を制度として位置づけて、そのために国と自治体がこの種の枠組みのカネを拠出し、住宅は個人的な財産である以上に、生活を保障する空間である。とりわけコミュニティを維持する貴重な公共的性格をもっていることを認めるかどうかだ。それを認めた上で、公的な資金を拠出することが必要だ。それをなくして国民の税金から支出することは、ごまかしだ。日本人は、義援金等の支援をする善意ある方が非常に多く素晴らしいことだが、さらに進んで、税金の中からもいざという時には住宅再建の最低限の資金の一部を公的な助成がある。国家及び自治体は、そういった極限状態まで困った時には、最低限の生活保障として行ってくれるという考え方が、災害時には必要ではないかと阪神淡路大震災でつくづく思った。このような時に国が乗り出して最低限のことをしなくてどうするのか。

 ちなみに、この議論が何故実体化しないままつぶれたのかと言えば、仮設住宅の設置と撤去は2年間だと思うが、一戸あたり470万円程の費用(阪神淡路大震災のケース)がかかる。そんなにかけるのであれば、300万〜500万円程度を一戸あたりに住宅再建資金を渡して、自立した中で、自分の資金も使って、早急に住宅を建て直す方がより合理的でかつ、現代的なのではないかと考えてきたが、財務省、建設省も堅くてそれができなかった。それは公共事業としての仮設住宅を作って壊す方が彼らにとっては大事だったのではないかと当時は思ったほどだ。これは思想の問題だが、一方では財政当局の懐具合の問題と、そこから障害になっている財産権保障は、税金でやってはならないという抜きがたいイデオロギーと、個人の家を公的な資金でつくる手伝いをしてはいけないが、仮設住宅ならばつくって壊すことは建設省の仕事だから良いのだという日本独特の公共事業優先の惰性ではないかと私は見ているが、これから変えていかなければならないので、法律は提出したほうが良いと思う。

 

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■イラク事件について

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 これからの情報手段によるが、口実として、外務省なり在外公館が行うのではなく、本気で邦人保護という観点からイラクに入国させない。日本人はジャーナリスト以外は入ってはいけない、危険であるといった諸行動が適切にとられていたのだろうか。未確認情報が多いが、民主党に入ってきている情報によると、そのあたりが緩かったのではないかという感じを受ける。詳細は、もう少し前後の情報が入ってこないと確たる事は言えない。しかし、どこまでいっても在外公館には邦人保護という責任がある。それは、口実の対象になるような話ではない部分も残るのではないか。

 

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■12月14日の期限延長問題について

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 本日発表した代表談話にも明確に入っているが、大義なき自衛隊派遣については反対であり、自衛隊は撤退すべきである。戦闘地域、非戦闘地域の問題、大量破壊兵器がなかったことが判明している。そもそも先制攻撃の大義もなければ、それに基づく米国軍の占領、その一翼を担ったかのような自衛隊派遣は許されないとの考え方から、撤退を求めてきた。したがって、12月14日がくれば当然のことながら撤退すべきであるし、現在の状況は、サマーワの基地内へのロケット弾着弾のような事態が起きている。このところ、報道が少ないので、わからないところがあるが、少なくともイラクの暫定政権が、イラク国民から信用されておらず、傀儡(かいらい)政権的にみられて、治安がますます悪化しているとの情報を多く耳にする。オランダが来年3月に撤退する。私に入っている情報では、米国もできるだけイラクの国軍強化を行い、自国は縮小しようという情報もあり、日本の自衛隊だけがサマーワに置き去りにされるような事態にもなりかねない。そのようなことも頭の片隅におきながら、12月14日の期限の問題を考えていかなければならない。期限がくればちょうどいい潮時であり、撤退すべきであるということを政府にも申し上げていきたい。

【発信元】 民主党政策調査会事務局/政調広報 (担当:天笠)

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以 上

 

民主党本部からのメールを転載しました。