━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

仙谷由人政調会長/定例記者会見要旨
2004.10.20(水)16:20〜17:00 (於:衆議院本館−第4控室)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

***********************************************************

INDEX ■『次の内閣』閣議報告/国会対策委員会の報告/政治資金規正法改正案・民主党の骨子案について/法案対応/議員法案登録/調査会・プロジェクトチーム(PT)・ワーキングチーム(WT)の設置/米国産牛肉の拙速な輸入再開に反対する国民集会について/■民主党の政治資金規正法改正案について/骨子案について/政治団体間の寄付制限について/上限を一律3千万円とするのか/政治団体から政治資金団体への寄付制限について/政党に対する上限を設けない理由について/政治資金団体への上限規制について/政治団体間の寄付制限額3千万円について/与党案として5千万円、1億円という話が出ているが/迂回献金の定義について/迂回献金と指名献金の違いについて/法務大臣の罷免要求に関連して/■クマと生息域に関するWTについて/■厚生労働委員会小委員会について

***********************************************************

--------------------------------------------------

■『次の内閣』閣議報告

--------------------------------------------------

[国会対策委員会の報告]

 独占禁止法改正問題についての議論が行われた。今、新潟市の官製談合問題、社会保険庁の発注・受注に関する問題、そして、独占禁止法とは直接関係ないが、企業の非違行為、犯罪行為などを犯した企業に対する制裁、課徴金、制裁金、罰金等のあり方と、企業のコンプライアンス違反の問題に対する調査権限を、金融関係であれば証券取引等監視委員会。金融庁、その種の企業の公正取引関係であれば独占禁止法、公正取引委員会といった仕切りになっているが、大きな事件が立て続けに起こっており、政治とカネの問題も、業界単位の談合、官製談合的なことと深く結びついているという認識で民主党はこれまで取り組んできた。日本に公正な市場社会をつくる。経済構造改革とはそのようなことではないかとの観点から、改めて今度の独禁法の改正問題、重罰化、公取の権限強化の方向を良しとしながらも、さらにあり得るべき調査権限の問題や、制裁の大きさ課徴金の大きさ罰金額が、先進国の標準と比べてどうなのかといった抜本的な改革を含めて考えていきたい。

 この件では、PTを立ち上げているので、今回の新潟の談合事件、社会保険庁の事件、収賄・贈賄、官による発注をめぐる問題であるので、このようなものも重要な具体的事実として、政府のインサイダー取引疑惑、上場株式の虚偽報告によって市場をかく乱する行為を参考にしながら、公正な市場づくり、経済構造改革に向けて、どのような事後審判、事後チェック機関を独立の行政委員会、準司法的な機関としてつくっていったら良いのか、早急にまとめたい。

 

[政治資金規正法改正案・民主党の骨子案について]

 民主党が159国会に提出し、継続審議中の「政治資金規正法等改正案」(※(1)寄付を受領できる政党支部数の制限、(2)公共事業受注者等の献金禁止、(3)後援会等の機関誌紙への広告規制、(4)収支報告書等の保存期間を5年に延長し、インターネット上で公開する)をベースに新たな改正項目加えた骨子案が報告され、了承された。

 まず、(1)政治団体間の寄付の制限。これは、政治団体が同一の政治団体に対して行う寄付は、年間3千万円を超えないものとする。(2)迂回献金の防止。これは、特定の相手を指定したり、他の政治団体に寄付することを条件とした献金はすべて禁止する。(3)外部監査の義務化。これは、政党本部及び政治資金団体の会計責任者は収支報告書を提出する際、公認会計士または監査法人が行った監査に基づき作成した監査報告書を当該報告書にあわせて提出しなければならない。(4)収支報告書の不記載に対する罰則強化。これは、岩國ネクスト政治改革担当大臣の言葉をかりれば「『うっかり』か『ちゃっかり』かがわからないような話」は、「うっかり」であっても「ちゃっかり」であっても、一定額以上の寄付を収支報告書に記載しなかったものは、重過失とみなすもの。(5)政治活動資金登録番号。これはまだ検討中だが、政治資金の出し入れに際し、政治活動資金登録番号の導入を検討する。これらは、その方向で決まるのではないかと考えている。さらに検討項目として、(6)銀行振込の義務化。(7)残高証明の提出を義務化。(8)政治団体から政治資金団体への献金の上限規制。これらについては、代表、政調会長、政治改革担当大臣に一任を受けたので、最後の確認を一両日中に行い、確定的な方向を出したいと考えている。

 

[法案対応]

 人事院勧告に伴う、「一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案」、「防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案」、「下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案」。これらは日切れ扱い法案であり、いずれも賛成とされ、日切れ扱いについて了とすることが報告され、了承された。

 

[議員法案登録]

 「高齢者虐待防止法案」(民主党議員立法)、「発達障害者支援法案」(超党派議員立法)、「被災者生活再建支援法の一部を改正する法律案」(民主党議員立法)。これは前国会でも提出され、廃案となったものを改めて民主党の議員立法として提出することを前提に、議員立法の法案登録がなされた。また、「貸金業規制等に関する法律の一部を改正する法律案」(民主党議員立法)が登録された。

 

[調査会・プロジェクトチーム(PT)・ワーキングチーム(WT)の設置]

 教育基本問題調査会、領土及び海洋権益問題PT、公務員改革PT、情報公開法PT、地方分権WT、独立行政法人WT、地域金融の円滑化に関するWT、特別会計改革WT、循環社会WT、動物愛護法改正WT(仮称)、水俣病対策WT(仮称)、クマと生息域に関するWT(仮称)が設置申請され、了承された。

 

[米国産牛肉の拙速な輸入再開に反対する国民集会について]

 10月28日(木)17:00〜「米国産牛肉の拙速な輸入再開に反対する国民集会」(於:憲政記念館講堂)が開催される。これは、団体交流委員会、国民運動委員会、『次の内閣』農林水産部門、『次の内閣』厚生労働部門が共催で、一般市民の方々との国民集会を行うもの。議員及び関係者の参加を呼びかける旨の要請がなされた。

 

--------------------------------------------------

■民主党の政治資金規正法改正案について

--------------------------------------------------

[骨子案について]

 政治団体間の寄付制限の金額は改めて確認しようと考えている。法律技術的な用語等については、もう少し決断と確認をしておいた方がよいと思っている。結論が持ち越されているのは、「残高証明」、「銀行振込」、「政治資金団体への献金の上限規制」の3点だとご理解いただきたい。

 

[政治団体間の寄付制限について]

 今後詰めていかなければならないが、政治家のレベルでも、お互いに、用語、概念規定を確認した上で議論をしなければ、違うことを議論してしまう場合がある。今日の議論の中で、先般、原口一博議員が予算委員会で質問した「政策活動費」という名目で、小泉首相就任時に受け取った1億円。自民党の幹事長になれば、年間7億円程度が自民党から渡されたことになっているのではないか。例えばこれは、自民党から小泉純一郎氏個人に、自民党から幹事長の職に就いている山崎拓氏個人に渡される。政策活動費で渡されたら、その先は使っても使わなくとも一切お構いなし。ただ唯一の規制は、もし使わずに残った場合には、それが課税対象になること。この話が改めて話題となったが、民主党でこれを知っていたのは1割〜2割程度しかいなかった。このような庶民感覚からずれた話は、永田町のごく一部、特に自民党の中でかなり専門的に政治資金規正法、政治とカネを扱った経験のある人でなければわからない。

 政党が真ん中にあり、その政党が指定した政治資金団体という存在がある。また、政治家が選挙区支部長といった政党支部の代表者を兼ねている場合があり、政党支部は当然のことながら、一般の人からの寄付も受けられる、あるいは政党本部からの交付金を受けられることになっている。政党の場合には「政治資金団体」だが、政治家(個人)は「資金管理団体」を持つことができる。企業、団体、労働組合等からの寄付は禁止されているが、政治団体からの寄付は制限なしとなっている。政党からの資金管理団体に対する寄付には制限がない。また、政治家(個人)が政党から政策活動費を受け取っても制限はない。政治団体についても制限がない。

 結局、政治団体と資金管理団体、政治団体と政治団体間のカネの動きを年間3千万を超えることができないようにしたい。例えば、日歯連という政治団体から国民政治協会という政治資金団体に動かす時に、これに上限規制をつけることについて最終確認をしたいと考えている。

 

[上限を一律3千万円とするのか]

 政党の受け皿でもあり、ろ過器をなぜ通す必要があるのか。寄付をする人の心理を思えば、この範囲(3千万円程度)ではないか。この3千万円というのは、政治団体間の上限である。

 

[政治団体から政治資金団体への寄付制限について]

 政治団体から政治資金団体への献金。この程度の議論であれば、党内でも合意を得られるのではないかと考えている。政党支部については、これからの検討ということになる。金額の上限規制を、政党支部の場合も政党本部と同じように行うのかどうかを考えなければならない。しかし、常識的な金額がどの程度であるのかよくわからないが、それほど大きな金額(年間5億、6億といった額)が毎年動いているわけではないようなので、透明性を確保する姿勢で出入をまかなえるのではないかと個人的には考えている。あわせて検討しなければならないテーマだ。

 

[政党に対する上限を設けない理由について]

 政党助成金を含めて、10年程前の議論になるが、政党に献金を集中して政党中心の政策・政治活動をする。政党が政治家をして使わしめる。あるいは、政党職員の人件費、会合費、また、政党自体の情報宣伝費といったことになると思われるが、そこは透明度を高くして政党本位でいきたい。個人で集めるのをできるだけやめようではないかというのがこの間の政治改革の方向だ。

 従って、政党そのものにお金が集中することを制限するのは、政治とカネの観点から改正してきた方向性とやや違うのではないかとの強い意見もあり、今後検討していくことになった。国民政治協会のような政治資金団体というろ過器を一度通すことが問題なのであり、○○株式会社、○○団体が政党に直接入れたことになれば、政策課題とお金、団体、企業と政党との関係がより直接的に見えてくることになり、それによって国民の批判を受ける部分は、批判していただく構造にしていくことが望ましいのではないか。そのような理由から、政党本部、政党支部に対する献金については、現時点では制限をかけていない。

 

[政治資金団体への上限規制について]

 政党に対する上限規制は今のところかけることになっていない。例えば、日歯連から国民政治協会に渡すような場合には、私は1億円と提案しているが、1億円の上限規制をかける方向で、もう一度確認作業を行い、一両日中に結論を出したい。

 政党にはかかっていないが、政党が指定した政治資金を集めることができる団体「政治資金団体」は、そのようにした方が良いのではないかと思っている。

 

[政治団体間の寄付制限額3千万円について]

 民主党では、交付金が支部に渡されて、多い人も少ない人も、今の平均的な個人の資金管理団体、政治家の支部を拝見すると、3千万円程度の枠を設定しておけば、1団体から3千万円であり、能力のある人は広く薄くということで、10団体から集めれば3億円集めることができるわけであり、3千万円の頭打ちであれば常識的な枠ではないかと思っている。

 民主党の常識的な活動で、どれだけかかるのかを正式にアンケートをとったわけではないが、収支報告書を見れば、上限規制が厳しすぎるということでもないし、多くの方々との感覚とも合うのではないだろうか。その感覚がまだ甘いと。もっと厳しい爪に火をともすような活動をせよとのことであれば、そういう観点からのご批判を国民から頂戴しなければならない。野放図に政治活動にカネがかかってはならないし、事務所で働くスタッフにも最低限の保障をしなければならない。国からのカネをプールしながら行ったのが、この間の秘書の名義貸しなどのスキャンダルであり、一つの判断材料にせざるを得ないのではないか。これはあくまでも一つの基準であり絶対的なものではなく、常識的な判断であろうと思う。

 

[与党案として5千万円、1億円という話が出ているが]

 いい加減な話ばかりだ。与党は正式に案を出していない。武部幹事長、与謝野政調会長からそのような話は聞いたことがない。

 

[迂回献金の定義について]

 特定の相手を指定したり、特定の他の政治団体に寄付することを条件とする献金を禁止するというイメージだ。国民政治協会に「○○議員にわたしてほしい」という形でお金を入れるような献金を禁止していく。

 

[迂回献金と指名献金の違いについて]

 大は小を兼ねるということで言えば、指名献金、指定献金という範ちゅうは迂回献金の中にすべてはいる。迂回献金と言った場合、法律用語として「迂回」という言葉が今まであったのかどうかわからないが、構成要件の言葉としては、広い感じがする。ただ、あまりにぼう洋として広くあいまい語を構成要件の用語として使うと、憲法31条違反となる疑いもあることから、当面、「指名献金の禁止」という意味合いで考えたらどうか。もっと巧妙なことを考え出す人があるかもしれないが、実質的な迂回献金の禁止に実効性があると考えている。

 

[法務大臣の罷免要求に関連して]

 この数年の司法改革は日本の極めて大きな課題である。司法制度改革推進本部事務局が内閣府に設置されているが、11月には推進本部がなくなる。私は十分だとは思っていないが、この段階で、司法改革を行ってきたことについては、日本の改革にとって重要な事柄に手をつけてきた、手をつけざるを得なかったという時代背景があるのかもしれない。この臨時国会で、法務委員会に継続あるいは新規提出された法案は、量的にも質的にも重いのではないか。法務マターは、これからの日本の統治制度、人権保障の骨格づくりに大きく影響を持つ事柄であり、単に法律を知っているとか法律家であるだけでなく、政治的な観点、社会学的な観点、財政的な観点を併せ持った、本格的なリーガルマインドを持ちながら、政策のわかる人が大臣になるべきであり、とりわけこの時期は、国民にわかりやすくメッセージを送っていただかないと困る時期だ。最低限、日本の司法制度、法律用語、法律の仕組み、枠組みがわかっている人でなければ、やさしく語ることができない。裁判員制度、訴訟費用の敗訴者負担の問題、司法修習生の給費をゼロにする法案など、あらゆる問題が日本の国の将来にとって、何が良いのかをわかりやすい言葉で、今の時期にこのような法改正が必要なんだということを国民に向かって話してもらわなければならない。

 例えば、ADR法案は、裁判所の他の紛争解決機関をつくるための法案であるが、これは基本的には良いことだ。しかし、弁護士の資格がない、弁護士から言えば完璧なトータルなプロフェッショナルでない方々が、事件屋的に動いた場合に、市民の権利はどうなってしまうのかとの提起もある。自らの過去の既得権、職域を守ることに過ぎないのかどうかはわからないが。

 このADR法案にしても、市民生活に重要な影響を与える問題ではあるが、今までの法律制度、司法制度、法律枠組み、諸外国・先進国の紛争解決システムがどうなろうとしているのか、どのようなことになっているのかを相当程度理解する能力と、見識のある方が、今の時期の法務大臣になっていただき、国民にわかりやすく説明していただきたいと切に思っている。ただでさえ法律の世界は敷居が高い。裁判所は、裁判官も独特の制服(法服)を着ているような世界だ。そこで行われている言動なり情報なりを市民にわかるようにする。市民の司法制度に対するアクセスをより良くする目的で始まった司法制度改革の、仕上げの年だと言うならば、法務大臣はそれにふさわしい方であってほしいと思っている。国会的にどのような対応をしていくのかは、幹事長、国対委員長に任せたい。

--------------------------------------------------

■クマと生息域に関するWTについて

--------------------------------------------------

 これから専門的に議論していかなければわからないが、問題となっているクマを生け捕りにして、危険性がなければ山奥にかえしている自治体があるが、住民の方々からは、「そのような危ないことはやめてほしい。山が荒れているから里に下りてきているわけであり、一度山へかえしても、再び人里に出てきて人間を襲い、作物を食べることになるのではないか」という声も一部にはある。クマの生息域と住民との関係を調査し、これからどのような方向で規制、共生できるのかを早急に検討していくことになる。

--------------------------------------------------

■厚生労働委員会小委員会について

--------------------------------------------------

 本日の『次の内閣』では議論されていない。国会対策委員長の方から自民党・長勢議員に対して、反論が行われたとのことだが、私の立場では色々申し上げるべきではないと現時点では考えている。幹事長、国対委員長のところで対応してもらえるのではないか。

 

【発信元】 民主党政策調査会事務局/政調広報 (担当:天笠)

 〒100-8981東京都千代田区永田町2-2-1 衆議院第一議員会館内

 [TEL] 03-3581-5111(衆議院内線3873〜3876)

 [TEL] 03-3595-9988(民主党内線138)

 [FAX] 03-3597-2885

 [URL] http://www.dpj.or.jp/

 [E-Mail] nc@dpj.or.jp

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 Copyright(C)2004 The Democratic Party of Japan

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

以 上

 

 

 

民主党本部からのメールを転載しました。