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仙谷由人政調会長/定例記者会見要旨

2004.09.22(水)12:30〜13:00 (於:民主党本部−5Fホール)

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INDEX ■『次の内閣』閣議報告 ■プロ野球の問題について/新規参入について/今の政調会長の発言は民主党としての意見表明か/?ライブドアの件で浅野宮城県知事と会談したことについて ■年金関連/連合との協議について/連合から一元化について慎重論が出ているようだが/民主党と連合の議論なのか、それとも他の政党も含む議論なのか/民主党案を変更する可能性について ■小泉首相の国連演説について ■『次の内閣』の運営方針について(古川元久ネクスト官房副長官より)/『次の内閣』の運営方針について/三位一体、郵政等のPT・WTは設置されるのか/岡田代表の民主党案「進化」発言について ■普天間米軍基地の返還問題と在日米軍基地問題に対する考え(前原誠司ネクスト防衛庁長官より)/普天間米軍基地の返還問題と在日米軍基地問題に対する考え/平成の安保条約改正について/普天間返還のアクションプログラムについて/今後の議論の予定について

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[同 席] 前原誠司ネクスト防衛庁長官、古川元久ネクスト官房副長官、武正公一前沖縄基地問題PT事務局長

 

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■『次の内閣』閣議報告

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 岡田代表の挨拶にもありましたが、『次の内閣』は、できる限り戦略的な議論を重ねていきたい。実務的な議論はもちろん必要だが、『次の内閣』では戦略的な議論をできるだけ行うための時間を多くとりたい。この臨時国会、来年の通常国会のテーマとなるであろう、三位一体改革と称される地方財政の自立の改革問題、郵政改革と言われている、特に財政、資金循環問題としての郵政改革問題、財政とも深く連動している年金改革の問題について、基本的で大きな議論を早急にやっていくこととなった。

 また、沖縄の米軍ヘリコプター墜落事故で象徴的に現れているが、日米安保条約、日米同盟の新しい姿が、トランスフォーメーション(米軍の在外基地の再編)などもあって改めて提起されてきており、この問題は今日も議論したところでは、今後、もう少し大きな議論をしていかなければならないと考えている。

 具体的には、ネクストキャビネットの運営方針については、古川ネクスト官房副長官から。そして、普天間米軍基地返還問題で、「普天間米軍基地の返還問題と在日米軍基地問題に対する考え」について一定の方針が了承されたので、前原ネクスト防衛庁長官より説明していただく。

 

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■プロ野球の問題について

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 関係者間でご努力いただいているが、ストライキを回避しながらプロ野球が拡大発展し、地域活性化の核になることができるようなガバナンスができればいい。プロ野球機構なり、日本プロフェッショナル野球組織なりが、選手会と真摯に向き合って、ストを回避しながら、新たなガバナンスを確立すべきだ。これが国民の声であり、ファンの声であり、選手の意思であると思う。私も水面下でできることについては協力したいと思うが、政府あるいは各大臣においても関係する部分は大いにある。今申し上げたような方向で努力してもらいたい。

 

[新規参入について]

 仄聞すると、定款変更等が必要であり、時間がかかるため来年には間に合わないといった理屈が展開とされているが、今はスピードの時代だ。必要な時には、文部科学省・関係省庁を含めて、一週間ないし十日間程度でできるよう、その程度のことは努力してもらいたい。今までも非公式には申し上げてきたが、大いに作業していただきたい。申請が出た際には、旧態依然たる体制の中でダラダラやるのではなく、新たな展開に向けて努力してもらいたい。

 

[今の政調会長の発言は民主党としての意見表明か]

 私が民主党・プロ野球発展議員連盟の代表世話人を務めているので、その立場からの話であるとご理解いただきたい。

 

[ライブドアの件で浅野宮城県知事と会談したことについて]

 浅野知事とは個人的な友情関係だ。プロ野球の話は雑談程度だ。?ライブドア個別の話題はその場ではほとんど触れていないし、個別の会社との関係は申し上げない方が良いと思っている。浅野知事は、地域活性化として「ベガルタ仙台」のサッカーで成功を収めつつあり、もう一つプロ野球球団を持ちたいとの願望は非常に強いようだ。

 仙台は今、東北の交通等の要所となっており、東京との関係においても通勤圏内であると言っても過言ではない。スポーツ文化、スポーツコンテンツを核にした地域活性化は、浅野知事のモチベーションの中に大いにあるのではないかと感じた。

 

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■年金関連

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[連合との協議について]

 政府税調が昨日開かれ、社会保障の在り方に関する懇談会が2回開かれたが、この中で議論がどのような方向でにつまっていくのか、どのくらいのタイムスパンがあるのかが問題だ。一般の国民、国民年金と厚生年金(企業年金のない人)の方々を中心に、これからの年金制度を考えていきたい。

 年金とは何か。従来はサラリーマンを対象に、定年退職後の生活問題とのイメージで国民全般に広げてみたものの、この先、制度がうまく立ちゆかないのではないかといった状況が生まれてきている。その原点に立ち返った議論をしなければならない。連合側にもそういった理念や原点を改めて確認しつつ作業をする場を持ちたいとの提案を近々しようと思っている。具体的な日程等は決まっていない。

 

[連合から一元化について慎重論が出ているようだが]

 年金とは何かという理念、基本的な議論をやらなければならない。連合は組合員の利益を守るのが役目だ。それをやらなければ連合の意味がなくなるので、それはそれで理解できる。政党と労働組合の立場が決定的に違うのはそこだ。しかし、社会的価値を追求する労働運動であるはずなので、それは議論していけば問題なくなるのではないかと楽観視している。

 

[民主党と連合の議論なのか、それとも他の政党も含む議論なのか]

 これからの議論だが、広く国民一般の議論をどう取り入れるのかについては絶えず念頭に置かなければならない。

 

[民主党案を変更する可能性について]

 政府年金法が施行される10月1日からは、変更しなければ法的にもたないが、基本的な考え方、設計を変更するつもりはない。

 

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■小泉首相の国連演説について

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 一般論として、その限りにおいては間違えていないし、特に評価すべき話ではないのではないか。先般、ストラスブルクで話を聞いた時、ドイツの常任理事国入りについては、むしろEUが常任理事国入りすべきだとの議論があった。EUとして緊急展開部隊をつくり始めているとの話もあり、客観的条件として、今まで議論されていたような単純な話ではなくなってきている。米国のイラク戦争や、国連のアナン事務総長の話もあり、安全保障理事会のあり方、これからの世界秩序を、どこが、どのように、誰が主導権を持ちながらつくっていこうとするのかといった合意にもう少し時間がかかるのではないだろうか。

 小泉首相が一般的なことを言う限りにおいては、それは今までの議論の延長線上のことであり、積極的に高く評価することでもなければ、足をひっぱるような話でもない。

 日本がアジアの中で安全保障理事国入りをしたいということであれば、国連との関係以上に、アジアとの関係を整理しながら丁寧にすすめ、そのポジションを示さなければ、単に言うだけになってしまう。私たちが評価する以前に、韓国、中国といった近隣諸国から辛い意見が出てくるのではないか。

 

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■『次の内閣』の運営方針について (古川元久ネクスト官房副長官より)

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[『次の内閣』の運営方針について]

 今回の『次の内閣』では、できるだけ党としての大きな方針や政治的に重要な、戦略機能を集中して議論し、実務的な点は、総括副大臣会議をこれまで以上に活用して議論していくことが確認された。今後は総括副大臣会議の役割がより大きくなる。

 総括副大臣については近々ご報告できるかと思うが、必要があれば複数の総括副大臣を任命するなど、最終的な人選を行っている。

 PT・WT等については、新しい内閣の発足に伴って、ゼロベースで設置することになるが、引き続き存続させるものは存続させるが、改めて手続きをとっていただくことが確認された。

 (※2004.09.24発行『次の内閣』ニュース参照)

 

[三位一体、郵政等のPT・WTは設置されるのか]

 どのような形で議論していくのかについては、今後検討していきたい。

 

[岡田代表の民主党案「進化」発言について]

 代表から内容を聞いた上で、検討していきたい。

 

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■普天間米軍基地の返還問題と在日米軍基地問題に対する考え (前原誠司ネクスト防衛庁長官より)

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[普天間米軍基地の返還問題と在日米軍基地問題に対する考え]

 現段階で、この考えをまとめた理由には2つの観点がある。(1)一つは、普天間基地の周辺で米軍ヘリ墜落事故が起きたが、普天間基地返還を定めたSACOが進んでいない。また、問題となった地位協定についても、政府の方針運用の見直しであることから、民主党としても考え方を示していく必要があると考えたこと。(2)もう一つは、米軍の世界的規模での再編(トランスフォーメーション)に対して、普天間基地の問題もかかってくるが、民主党としての主体的な考え方を示していかなければならないため、ある程度の考え方をまとめさせていただいた。普天間基地があるので、両者に共通した部分があるが、それを中心にこの考えをまとめたことをご理解いただきたい。

 民主党の基本的な考え方は3点ある。(1)SACO合意で目玉であった普天間基地問題が何も動いていない。民主党は2000年に「地位協定改定案」をまとめており、2002年には「沖縄ビジョン」をまとめているため、それをベースに議論した。日米地位協定は、運用の見直しではなく改定を行っていく。そのためには、SACO2を設置すべきである。(2)トランスフォーメーションは受け身であってはならない。日米同盟関係はもちろん大切だが、お互いの国益に基づいて同盟関係を結んでいるわけであり、日本としてもトランスフォーメーションに対する主体的な考え方をもつべきである。(3)米軍ヘリが墜落し、その後、同型機がイラクの作戦に行った。これを見てもわかるように、日米安保条約第6条の極東条項は完全に空文化している。地位協定のみならず、トランスフォーメーションの議論を含めて、「平成の条約改正」、安保条約そのものを見直す時期にきているのではないか。民主党としてはその議論を始めなければならない。

 具体的な提案としては、(1)普天間基地の使用停止について。民主党は、普天間基地について、「国外への移転」を参議院選挙のマニフェストにも載せた。まずは、使用停止を求めていくべきである。しかし、即時というのは現実的ではない。したがって、機能分散などによって使用停止ができないかについて、政府に訴えていきたい。

(2)墜落事故原因の究明と再発防止策については、当然のことだが、機体の合同検証、日米の事故分科委員会の議事録公表といった具体案を入れながら徹底究明と再発防止策を行うべきである。政府も徹底究明と再発防止策と言ってはいるが、機体の合同検証については何も言わない。議事録も公表しない。これでは徹底究明や再発防止策がとれるようなベースにならない。最後に、嘉手納空港の返還については、航空管制についてはすべて日本に返還を求める。

 地位協定の改定については4点ある。(1)日米共同で現場検証を行うために、見直しすべきである。これを見直し事項として書いた。(2)米軍による現場の封鎖についても見直すべきだ。簡単に言えば、日米両国の警察当局が共同して捜査できるようなものが必要である。米軍の一方的な警察権の行使に歯止めをかける。(3)米軍構成員等の犯罪における刑事裁判管轄については、これまでも議論されてきたが、公務執行中の犯罪についての裁判管轄権について見直しを行う。公務執行中についての解釈に日米で隔たりがあるので、この規定を設ける。(4)事故直後の通報システムのあり方について。今回は市街地に墜落したため、事故の状況がリアルタイムでわかったが、人里離れた所で事故が起きた場合、米国が通報しなければならないが、往々にして遅れる傾向にあるため、マニュアルづくりを行うべきである。

 最後に、トランスフォーメーションについての民主党の考え方だが、参議院選挙のマニフェストでは、「普天間の返還については、代替施設なき返還を米国に求めていく」としたが、これを具体的にしたものと、他の基地のあり方についても言及している。

 代替施設なき返還を米国に求めていくとの観点から、ボーリング調査が開始されたことについて、民主党としては反対する。また、茂木沖縄北方担当大臣も、地位協定の見直し、SACOの前提として辺野古につくるのは時間がかかり過ぎると述べているが、川口外務大臣はそれを否定している。政府の足並みの乱れも、閉会中審査等を求めて聞いていきたい。

 トランスフォーメーションの具体的な内容としては、(1)代替施設なき普天間基地返還を改めて書いた。(2)単に沖縄から出て行けということでは、具体的に進まないので、具体的な案を書いた。訓練を引き続き沖縄で行えば良いのではないか。例えば、普天間基地がなくなるため、キャンプシュワブ内のヘリポートを拡充するとか、嘉手納飛行場が天候上使用できない場合に普天間基地が使われているケースには、嘉手納飛行場以外の滑走路を手当するなど、具体的に提案すれば、代替施設なき返還が進むのではないか。(3)航空管制の返還をすべて求めることと、横田基地への返還を求め、共同運用化、府中との統合を求めていく。厚木で行われているNLP(夜間離発着訓練)については、遠すぎるので、代替のNLPの基地を模索する。また、米国から具体的に示されていないのでこのような書き方となったが、実部隊を伴わない米軍指定機能のあり方が具体的に提案された時には、民主党としても検討しなければならない。(4)日本有事の際の地位協定のあり方については、イラク作戦に出るために、事故機を数日後に6機飛ばしたことを米国が明言していることを踏まえ、安保条約第6条との関係はどうなるのかについて、民主党としても追求しなければならない。有事法制、国民保護法制の議論の中で、日米の地位協定は、5条事態の有事の際の地位協定というものも見直す必要があるのではないかという視点から議論した。地位協定を含めて、「平成の条約改正」を議論すべき時期にきているのではないか。

 

[平成の安保条約改正について]

 地位協定の運用見直しではなく、地位協定については改定すべきだと申し上げてきた。今まで、安保条約そのものではないが、条約、協定の見直しは今までも申し上げてきており、逃げるべきではない。今回新たに、安保条約そのものに対して言及したのは、ベトナム戦争の時代から、結果的には第6条極東条項を逸脱した作戦展開が行われ、湾岸戦争、イラク戦争を含めて、その傾向が強くなってきている。なし崩し的に第6条が拡大解釈されてきているのではないか。条約の正しい解釈からすれば今の米軍のあり方は、かなり乖離しており、これを問題にするのは野党としての仕事だと考えている。

 ただし、この問題については、民主党内でも両方向の議論がある。(1)安保条約を今の米国の現実のオペレーションに合わせる観点の見直しもあれば、(2)もう少し第6条を厳密に書いて、米国のオペレーションをより限定させる意味で第6条の見直しを行う、との両方向の議論がある。私は二つの議論があっても良いと思っている。民主党としてはこの議論をタブー視せずに行っていきたい。実態から乖離しているものを放置しておくのはよくない。

 もう一つ申し上げれば、トランスフォーメーションは、実体的には条約改正に匹敵するような大きな流れだ。1960年の安保条約見直しに匹敵するような大きな流れに実質的にはなると思われる。米軍の軍事技術の進展、9・11以後の米国の戦略の変化にあわせて、同盟関係や役割分担を見直していく。こういうことで、トランスフォーメーションが行われており、単なる基地の再編ではないと思っている。同盟国との役割分担の見直しも行われるといった観点から安保条約を考えていかなければならない。民主党としては、方向性を定めて議論することはせず、どのようなあり方が同盟関係として望ましいのか。同盟関係そのものが必要であることは共通認識だが、制約的に使うのか、世界の安全保障に対する公共財としての役割を付与するといった両方の議論がある。忌憚のない議論を展開していきたい。

 

[普天間返還のアクションプログラムについて]

 私も8年前のSACOの時に、普天間返還に向けての代替案を検討してきた。その中で有力であったのは、普天間、嘉手納の統合案であり、カードキャンベル国防次官補代理(当時)も、嘉手納統合案で動いた経緯があるが、米国空軍の大反対によって、結局は制服をまとめきれなかった。先般、ラムズフェルド国防長官が沖縄を視察された際にも、もう少し効率的に嘉手納を使うべきだとのアドバイスをしたと伺っている。また、先般、ローレス国防副次官と話をしたが、代替施設でもって、10年、15年は待てないと言っている。SACOの時に議論になった嘉手納への統合もオプションとしては考えていくべきであり、民主党が主張している国外への海兵隊移転も当然ながら、すべてオプションに入れて議論していきたいとのことだった。一時的な使用停止ということで言えば、嘉手納への統合もあり得るのではないか。もちろん、沖縄県や嘉手納町では基地の強化には反対であり、これが永続すれば大きな反対になると思うが、一時的なものとして理解を求めるといった選択肢もあり得るのではないか。

 

[今後の議論の予定について]

 岡田代表が外交安全保障を含めて、自分なりのビジョンをまとめる時間が欲しいと言っている。当然ながら、同盟関係のあり方、日本の役割というものが中心的なテーマになってくると思われる。それらの議論と合わせて代表、政調会長と連携し、議論させていただきたい。

 

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以 上

 

 

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