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仙谷由人政調会長/定例記者会見要旨

2004.06.09(水)17:10〜17:35 (於:衆議院本館−第4控室)

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INDEX ■『次の内閣』 閣議報告/法案審査等について/マニフェスト政策各論、政策集の改訂/現時点におけるイラク問題に関するわが党の考え/■マニフェストについて/最重点項目について/公表する時期について/参院選における位置づけについて/前回からの継続性は/■イラク問題に関する民主党の考えについて/暫定政権主権移譲後も自衛隊駐留を継続していくとの小泉首相の発言について/現時点での考え方/具体的な民主党の主張は/『次の内閣』の中で慎重意見は出されたのか/法改正ではなく新たな法律が必要なのか/「一旦」というのはもう一度参加する可能性はあるのか/多国籍軍参加の考え方についてはいつまでにまとめるのか/今の段階で考え方をまとめた理由について/憲法との兼ね合いについて

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■『次の内閣』 閣議報告

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[法案審査等について]

 閣法で出されている「労働組合法の一部を改正する法律案」に賛成することが確認された。

 水島広子ネクスト総合雇用対策担当大臣が中心となって作成している議員立法「短時間労働者と通常の労働者との均等な待遇の確保等に関する法律案(パート労働者の均等待遇推進法案)」が議論された。後日、水島大臣より記者会見等で発表したいと考えているが、基本的なパート労働者に対する不合理な理由に基づく差別待遇を禁止し、均等待遇を求める法案だ。本法案は今国会中に提出する方向性を確認した。

 この他、民主党議員立法として、「危険情報公表法案」、「戦後強制抑留者に対する特別給付金の支給に関する法律案」、「証券取引委員会設置法案(日本版SEC設置法案)」が議論され、『次の内閣』閣議で了承した。

 

[マニフェスト政策各論、政策集の改訂]

 本日の『次の内閣』ではマニフェストの政策各論を議論した。各大臣の下で修文、意見集約したものを一項目ずつ議論した。6月10日に引き続き議論し、確定させていきたい。

 大きな異論はほとんど出ていないが、政策の優先順位についての問題提起があった。例えば「安全保障政策」が現在は最終項に書かれているがこれで良いのかといった問題点等。これについては、前回のマニフェストに準拠した順番ではなく、この参議院選挙に臨むにあたっての優先順位を意識しながら、かつ論理的に整理された順番を考えてみたい。

 

[現時点におけるイラク問題に関するわが党の考え]

 イラク問題PTより「現時点におけるイラク問題に関するわが党の考え」が提案され、『次の内閣』で了承された。本日、前原ネクスト外務大臣に同席いただいているので、後程ご説明いただく。

 

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■マニフェストについて

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[最重点項目について]

 最重点項目については、最終的な決着がついたとは聞いていない。これは代表が、『次の内閣』で議論してきた各論に記載されていることを意識しながら、マニフェストの政策が確定してから選ぶのではなく、選対企画と代表が同時併行で進めている。

 

[公表する時期について]

 政策集については、6月10日までに確定させることになっている。

 マニフェストについては、国民向けのわかりやすい骨子及びキャッチコピーを記載した最重点項目といった提言なり、国民に対する約束といった外見的仕上がりのものを指すとすれば、私に聞いていただくよりも、選対企画に聞いていただきたい。つまり、広報的作業として進めているため私からコメントできない。参議院選挙公示前に発表するのはもちろんのことだが、通常国会会期末までには発表できると私は考えている。

 

[参院選における位置づけについて]

 ホップ・ステップ・ジャンプで言えば、ステップ、ジャンプをつなぐ一連のものとしてのマニフェストだ。政権交代を担う政党の基盤作りの選挙である。そのための政策、政権を奪るための約束、つまり政権政策であるとの位置づけで作成している。

 

[前回からの継続性は]

 前回から半年程度で変わるというのはおかしいが、代表が代わったことで、優先順位、重点政策、項目に込めた切り口の相違は出てくるのではないか。思考の論理がまじめでポジティブに考えていくことが前面にでてくるだろう。何よりも岡田代表は、今までの政治活動の中で制度論を作ることに注力されてきたことから、そのような部分に力点が置かれるものと思う。

 

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■イラク問題に関する民主党の考えについて

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[暫定政権主権移譲後も自衛隊駐留を継続していくとの小泉首相の発言について]

 憲法調査会でも申し上げてきたが、国際法上「軍隊」と評価され得る実力を持った部隊が、海外の領土に存在し活動するには、国際法的な根拠がなければならない。米国の占領政策に対する協力として自衛隊がサマワに行ったことは、憲法上のみならず国際法上も極めて疑問、疑義が強い行為だ。

 国連決議が出たとのことだが、一般論として、国連が法的な正当性の根拠を与えた多国籍軍が作られるとすれば、またそれ自身がイラク暫定政権の要請を受けて存在するということであれば、その存在根拠が必要だ。そのためには、日本の自衛隊はけじめをつけなければならない。国際法的なけじめのつけ方と、実力部隊がイラクに存在することとは性格が異なるということを明確にしなければならない。そのためにも一旦撤退したほうが良いと言えるのではないか。

 もう一つは、国内法的にも、自衛隊が海外に出て他国の領土で、日本の施政権が及ばない範囲で活動する行為についての国内法的根拠が必要だ。それには新法を作らない限りできるはずがない。

 今の「何でもあり」の小泉首相のやり方は、事が軍事であり、実力部隊を動かし、日本の施政権が及ばない地に自衛隊を置くことであるだけに非常に危険だ。小泉首相はけじめをつけるべきだ。例え自衛隊が彼の地に赴くとしても、国連決議に基いた多国籍軍といわれる組織に入る話と、占領軍に協力する話は全く性質が違う。

 詳しくは前原ネクスト外務大臣から説明させていただきたい。

―――以下、前原誠司ネクスト外務大臣より―――

 

[現時点での考え方]

 「現時点におけるイラクに展開する自衛隊についてのわが党の考え」

(http://www.dpj.or.jp/seisaku/kan0312/gaimu/BOX_GAI0007.html)が本日の『次の内閣』で了承された。結論から申し上げれば、「6月30日までに自衛隊はサマワ、イラクから一旦、撤退すべきである」。

 主な理由として二つ。一つは、もともと民主党は、米国がイラク全土を戦闘地域と指定している中で、戦闘地域、非戦闘地域にわけることはフィクションであると申し上げてきた。また、現在は安全な地域であってもテロにつけねらわれたりすると、そこが戦闘地域になり得るため、イラク特措法の内容そのものを否定してきた。まさに、サマワを取り巻く状況は民主党が懸念してきた状況になりつつある。具体的にはサマワの基地付近に迫撃砲が撃ち込まれるとか、治安を維持するオランダ軍に死者が出るといった、サマワを取り巻く状況は、イラク特措法の前提条件を満たさなくなってきた。法治国家として法律の要件を満たさない以上、撤退すべきである。

 もう一つは、6月30日以降の関わり方であるが、現行のイラク特措法は、CPA(連合国暫定当局)を前提(国連決議1483)とした特別立法となっている。暫定政権ができるのであれば、それを前提とした新たな国連決議を盛り込んだ形の新法が必要であると考えている。従って、今の特措法を援用して6月30日以降も駐留し続けることについて、民主党は反対である。仮に6月30日以降も自衛隊が駐留を続けるということであれば、少なくとも論理的には新たな法律、国連決議1546に基づいた、イラク人による暫定政権が存在しているという前提の法律に基づくべきであると考えているため、6月30日までに一旦、撤退すべきだと主張していきたい。

 

[具体的な民主党の主張は]

 自衛隊を出すと言っているのは政府側だ。現在のイラク特措法を前提として自衛隊を出すのであれば、新たな法律をつくって国会に問うべきであると主張していきたい。

 

[『次の内閣』の中で慎重意見は出されたのか]

 本日の『次の内閣』では異論は出なかった。また、その前提となった、外務・防衛部門会議及び役員会でも異論は出されなかった。

 

[法改正ではなく新たな法律が必要なのか]

 今のイラク復興支援については特別措置法であり、特別措置法の法律改正というのは理屈が通らない。つまり、イラク特措法の目的には、国連決議1483を前提としていることが書いてあり、前提となる国連決議が変わるのである。いくら骨組みがそのままで国連決議だけが変わるからといって、法改正だけで済むということにはならない。そもそも、戦後初めて多国籍軍に参加するケースであり、今までのCPAに協力するといった形とは行動としても根本的に異なるため、法改正ではなく新法が必要であるというのが民主党の姿勢だ。

 

[「一旦」というのはもう一度参加する可能性はあるのか]

 ゼロではない。民主党が議論している最中に新たな国連決議がまとまった。6月30日以降、どのような復興支援を行うべきかについては、今日出された新たな国連決議を吟味し、それを前提として、イラクに対する関わり方、考え方を打ち出していきたい。

 

[多国籍軍参加の考え方についてはいつまでにまとめるのか]

 今国会閉会まで残り1週間程であるため、それまでにはまとめなければならないと考えている。新たな国連決議が整ったが、政府はイラク特措法を援用していこうと考えているようだが、そのことについては反対だ。政府が新たな法律を出さない状況では、多国籍軍に自衛隊を出すことには反対との結論にならざるを得ない。

 

[今の段階で考え方をまとめた理由について]

 民主党はイラク特措法に反対し、それに基づいて自衛隊を出すことには反対してきた。しかし、民主党は法律としては反対したが、政府は一旦、自衛隊を出し、活動を始めてしまった。それを軽々に引き上げるということは、日本が世界から、国際社会からどう見られるかを考えた場合、「撤退せよ」と言うのは控えてきた。特に、イラクで日本人の人質事件が起きた際に、自衛隊撤退が人質を返すことの条件だと言われた。党内でも様々な意見が出されたが、脅しに屈する形でイラクから自衛隊を撤退するということは言わなかった。

 なぜこのタイミングかという点だが、サマワの情勢が大きく変わってきたからだ。法律の要件を満たさないほど治安が悪くなってきたとの認識を持っている。6月30日でイラクの主権主体がかわることになる。新たな国連決議を取り込んだ新法によらなければ出せないということであれば、6月30日以前に撤退すべきだとの結論は当然のことだ。

 

[憲法との兼ね合いについて]

 憲法上の疑義について民主党が指摘してきたのは、「戦闘地域」と「非戦闘地域」に分けることはできないということ。自衛隊の防護、自己防衛、正当防衛であっても、戦闘行動になり得るのではないか。海外での武力行使を禁止した憲法に抵触する恐れがあると申し上げてきた。

 今後については、詳しい談話を出したいが、現時点では、?@自衛隊を出す場合であっても、新たな国連決議を盛り込んだ新法でなければ認められない。?A多国籍軍の指揮権の問題。他国の指揮下に入ることが武力行使の一体化になるのかどうかの整理が不透明だ。多国籍軍に参加するのは、自衛隊発足後初めてのことであり、その点については、厳しくチェックしなければならない。

 国連決議1546には、「多国籍軍が治安に対してあらゆる必要手段をとることができる」とあり、多国籍軍の中心となるのは米国軍であろう。もちろんイラク暫定政権の了解を得てとなるだろうが、現在の米国寄りの暫定政権では、例えば米国がサドル派民兵と交戦する可能性がある。イラクの暫定政権はその拒否権を持つのかどうか懸念している。そういった問題が精査されなければ、新法が仮にできても、多国籍軍に参加することには慎重にならざるを得ない。これについては、さらに精査した上で伝えていきたいと思っている。

 

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以 上

※民主党本部からのメールを転載しました。