改革スローガンの連呼にサヨナラを告げ本物の構造改革へ

2003年9月3日 仙谷由人

 小泉内閣は、内閣発足直後、「構造改革なくして景気回復なし」というスローガンの下、(1)2〜3年以内に不良債権を最終処理、(2)21世紀にふさわしい競争的な経済システムの構築、(3)財政構造改革、という三つの構造改革を公約しました。その後、約2年半の間に、いわゆる骨太の方針をはじめとする経済財政政策を次々と発表しましたが、わが国経済は悪化の一途をたどっています。例えば、小泉内閣発足前と現在とを比較すると、名目GDP(国内総生産)が16.4兆円減少する一方で、国と地方の長期債務は63兆円も増加、失業者、企業倒産、個人の自己破産、自殺者もみな増加しています。株式時価総額も100兆円が吹き飛んでいます。

 小泉総理は、これを改革に伴う痛みだと強弁していますが、それは誤りです。スローガンだけですから実体経済が悪化し、出口も改革の先の姿(構造)も見えてこないのです。貸しはがしに狂奔する銀行を、国家的紛飾決算で「健全」銀行に見せかけ、護送船団方式でひたすら問題を先送りする欺瞞の金融行政。大企業や大銀行は税金で救済する一方で、中小企業を不当に倒産に追い込む倒錯した産業政策。利権政治屋と無責任官僚、癒着業者など税金を食らう「お化け」をのさばらせたままの予算配分。何よりも改革にふさわしい法案は何一つ提案もしなければ成立もさせていません。

 民主党は、小泉流改革スローガンの連呼ではなく、本物の構造改革を断行します。金融再生ファイナルプランでおカネを貸すことのできる銀行をつくり、中小企業に公正な競争を保障し、税金を食らう「お化け」を退治して税金の使い道を大胆に変えます。ムダな大型公共事業をやめ、新規起業を促して経済のサービス化を進めるような予算を組むことにより、特に若者の失業・無業をなくします。年金、医療、介護などについて、国民の将来不安を取り除き、内需を拡大し、経済活動を活性化します。