1999年01月27日 予算委員会

○中山委員長 これより会議を開きます。

 平成十一年度一般会計予算、平成十一年度特別会計予算、平成十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、総括質疑を行います。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。仙谷由人君。

○仙谷委員 質問に先立ちまして、先般、民主党の、我が党の菅代表が質問をいたしましたときにお配りをといいましょうか、参考に見ていただくために手交をいたしました平成十年九月十八日付の「確認」という書面、それから平成十年十月一日付の覚書という書面、これを総理大臣、大蔵大臣、官房長官に改めてお示しをさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。

○中山委員長 結構です。どうぞ。

○仙谷委員 そこで、まず官房長官にお伺いしたいわけでございますが、この覚書という方の書面でございますね、三枚つづりになっていますが、このことについて見覚えがおありになるかどうか。それから、官房長官の御記憶ではどういう場でこの署名がなされたか、官房長官がその場に立ち会っていらっしゃったかどうか。官房長官がそのときにどのようなことをおっしゃったか。この三点についてお答えください。

○野中国務大臣 記憶いたしております。そして、この取りまとめの方向の中で、金融再生委員会の委員あるいは株価評価委員、こういう人選に当たりましても、御党初め、関係のそれぞれ党の御意向も聞かなければならない、こう考えて御党にもお伺いをした経過もございます。

 以上でございます。

○仙谷委員 重ねてお伺いするわけですが、国会の、この衆議院の常任委員長室で行われた席上、この十月一日付の書面は調印をされたわけでございます。それで、自由民主党、民主党、平和・改革、この三会派がいずれも、幹事長、政調会長、国対委員長、この三役といいましょうか、国会運営の切り盛りをする最高ポスト三役がすべてそろった上でこの署名がなされた。そして、その場に官房長官も立ち会いといいましょうか同席をされた上で、政府としてもこの合意を確認するというふうにおっしゃったんじゃなかったでしょうか。

○野中国務大臣 三党間で合意されたことを承知いたしますと申し上げました。

○仙谷委員 もう一枚の九月十八日の「確認」をごらんいただきたいわけでございますが、九月十八日の「確認」が行われてから九月二十六日の朝にかけて、この「確認」の意味、内容についてある種の迷走状態が発生しました。

 それで、そのときには、この二項目めの「金融再生委員会の設置に伴う財政と金融の完全分離及び金融行政の一元化」というところがこの時点では問題になったのではなくて、小渕総理がアメリカに行かれて、機中で、飛行機の中でこの「特別公的管理等で対処する。」の「等」についてある種の発言をされて、それで九月十八日から九月二十六日まではある種の迷走状態に入ったわけであります。

 それで、官房長官がその途中、私の記憶では九月二十五日でありますが、九月二十五日に、長期信用銀行の債権放棄は認めない、この発言を記者会見でなさって、九月二十六日の三会派の幹事長会談になるわけでございます。

 九月二十六日の三会派の幹事長会談が行われて、これは午前中でございましたが、そこで九月十八日のこのいわば「確認」がもう一度再確認をされたということになりまして、新聞各紙は一斉に、長銀の合併を断念して、子会社化をしてこの株式を譲渡するというふうに書いてございます。そのことがもう一回きっかけになりまして、そこから再協議が始まったわけであります。

 九月二十七日の昼過ぎから、私の記憶では午後四時だと思いますが、そこから改めて法案をきちっとつくるという実務者の協議に振られたわけであります。

 今度は、そこでの大議論は、金融再生委員会の所掌事務及び権限、これをどのように定めるかということで与野党間で大変激しい議論が行われた。そのときには、自由民主党の政調会長を初め大蔵省の幹部も別のホテル、つまり赤坂プリンスホテルに詰めて、その協議の場と連絡をとっていたということがその後の報道で書かれております。与野党間の協議としましては、二十七日の夜遅く、日本リースが会社更生法の適用申請をするというニュースが飛び込んできたこともあって、二十七日の夜、ほぼ合意を見た、こういう経過になっておるわけであります。

 その合意は、これは官報にもその事跡が残っておりますが、私ども民主党は、平和・改革さんもそうでございましたけれども、この九月十八日の「確認」、それから十月一日の覚書にも記載されておりますけれども、要するに、財金の完全分離と金融行政の一元化が必要だ、いつまでにやるんだということが議論になっておりまして、それは金融制度の企画立案に関することというこの所掌事務の規定を大蔵省設置法から削るかどうか、そして再生委員会の所掌事務及び権限にそのことを書き込むかどうか、こういう議論だったわけでございます。そのことは官房長官あるいは大蔵大臣も御承知だったと思います。いかがでございますか。まず、官房長官。

○野中国務大臣 私は、会見で、長銀の債権処理は行わないなどと発言した記憶はございません。ただ、長銀に関連をする日本リースの債権について、とても国民の同意を得られるようなものでないと私は一人の国民として感じるという言い方をいたしました。そのことが大きく報道をされたことは認識をしております。

 その後、今仙谷委員がおっしゃいましたように、いろいろなお話がございまして、そして金融、財政の分離についてそれぞれ協議が行われた経過も承知をいたしております。

 その後、私どもといたしましては、この合意に基づく問題と省庁再編の問題をどのように整合をとっていくかということでぜひ協議をしなければならないと、こういう席で申し上げると失礼でございますけれども、仙谷委員にも連絡したつもりでございますけれども、外遊等で随分連絡がとれなかった事実もございました。

 そういう中から、実際問題として、これから法案を提出して、そしてこの与野党合意に基づく問題で二〇〇〇年一月に実施していく上では、今日ある金融再生委員会、金融監督庁、そして大蔵省の持つ金融企画局を含む組織を来年の一月までに、法整備を含めて、あるいはその役所が入る部屋のスペース等も含めながら、どのように具体的に調整をし、なお課題として残っておる破綻処理の、いわゆる所掌の問題等を具体的に詰めていかなくてはならないと考えておったところでございます。

 以上でございます。

○宮澤国務大臣 金融危機管理等に関する企画立案につきましては、現在、金融再生委員会設置法におきまして、金融再生委員会と大蔵省との共管となっております。

○仙谷委員 柳沢長官はいらっしゃいますか。

 つい最近、金融再生委員会から、金融再生委員会の運営の基本方針というのが発表されました。例えばここで書かれていることは、これは、金融破綻処理制度及び金融の危機管理に関する調査、企画及び立案をすることという所掌事務に含まれるのでしょうか、含まれないのでしょうか。

○柳沢国務大臣 今ちょっと急な質問で、手元にその現物を持っておりませんので、一字一句詳細にフォローできかねます。

 ちょっとお借りしますけれども、この基本方針は、我々が現に今与えられている法律の枠組み、この枠組みの中でかなりいろいろ選択肢があり得るという書き方に当然のことながらなっております。したがいまして、その枠組みに入っておる選択肢の中から我が再生委員会として今後どのような選択肢を選択していこうとしているか、これを国民の皆様、なかんずく関係の金融機関の皆さんに周知徹底する必要がある、こういうことを主眼として制定いたしたものでございまして、したがって、この枠組み自体を、若干のことを感じていないわけではありませんが、法律の改定に至るという形式をもって何か変えなければならないということを念頭に置いて定めたものでは全くありません。

 以上です。

 

○仙谷委員 真っ正面からお答えいただいていないのですが、いずれにいたしましても、こういう運営の基本方針というふうなものを出す、あるいは金融再生委員会で規則をつくるということは、当然のことながら、金融破綻処理制度及び金融危機管理に関する調査、企画及び立案ということに含まれるのは当然じゃないですか。

 仮に、反対からいいますと、再生委員会にこの権限がなければ、あるいは省庁再編後の金融庁にその権限がなければ、この種の基本方針なんというものが出せないことは火を見るより明らかじゃないですか。財務省なのか大蔵省かわかりませんが、すべてそこにお伺いを立てて、そこでつくってもらわなければ、あるいは再生委員会が立案したものでも、金融庁が立案したものであっても、事実上、外に発表したり何らかの規則にするためには所管官庁の財務省の権限のある立場の人に決裁をしてもらわなければできないということになるのは、これは官庁のごく当然のやり方といいますか、論理になるんじゃありませんか。

 したがいまして、私が言いたいのは、もし仮に、反対からいえば、再生委員会に共管にせよ何にせよこの権限がない場合には、このようなものがつくれましたか、独自につくって独自に発表することができましたか、発表してこれを実施する、監督下にある金融機関にこのとおりやらせるということができますかということを聞いているのです。いかがですか。

○柳沢国務大臣 この委員会の運営の基本方針の性格については、あるいは中身の性格については、私さきに御答弁申し上げたとおりであります。

 しからば、その制定手続はいかがであったかということに焦点を絞ってお話を申し上げますと、いわゆる役所の合い議と決裁文書で確認をとるというところまでやったかどうか、そういう事跡が残っているかどうかは私つまびらかにはいたしませんけれども、いずれにせよ、関係の部署ということで大蔵省当局にも当然この基本方針制定の過程でこの文書を見せていただいて、異議があれば、あるいはお気づきの点があれば教えてくれるように、こういう手続は事前にとっております。

○仙谷委員 手続はとろうと何しようと、権限が再生委員会にあるからできる話であって、お伺いを立てて決裁を得るという話ではないはずですよ。うなずいていらっしゃるから話を進めます。

 ところが、今度の、昨日決定された大綱、中央省庁等改革に係る大綱によりますと、総理大臣、現行の定めと反する大綱決定になっているのですよ。我々からいえば、むしろ現行よりも一歩逆戻りした大綱が堂々とつくられてひとり歩きを始めているのですよ。どうなっているのですか、これ。

 つまり、ここに、官房長官は二枚舌という表現について、大変感情的にも人権上の問題からもとおっしゃっているけれども、反論をされておりますが、つまり二枚あるのですよ、紙が。二枚あるのですよ。二律背反の紙があるのですよ。これはどうなっているのですか。

 つまり、これをして、相矛盾する、相反する、二律背反、真っ向から方向性が逆なんですよ、ベクトルが。こんなものが存在することに何の矛盾も感じないといったら、本当に理解能力に欠陥があるか、日本語がわからないか、あるいは別の腹黒い意図があるか、この三つに一つですよ。どうですか。では、官房長官。

○野中国務大臣 委員御承知のとおりに、省庁再編基本法が先にできておったわけであります。したがいまして、先般、菅委員の御質問につきましては、三党がその後合意したことは十分承知をいたしております、その合意に基づきまして今後この取り扱いについて与野党間で協議を進めることによってその誠実な実施に向けて努力をしたいということを申し上げてきたわけでありまして、きのう定めました大綱は、先般の省庁再編基本法に基づいて作成をしたわけでございます。

 その後に合意いたしました事項につきましては、我が党の国対委員長を初めとするいわゆる関係者から、それぞれ、御党を初めとする合意をされた党及び連立を組んだ自由党を含めて、今後のこの金融、財政の分離についての取り扱いをどのようにして、これを閣法でいくのか、あるいは衆法でいくのか、そのことについてあの合意においては決定がされておらないために、その取り扱いを協議してもらって、その取り扱いの協議を得て、今後大綱に、閣法でいくとするならば閣法で取り扱い、衆法でこれはやっていただくということになればやっていただくというすみ分けをいたしまして、今取り扱いをお願いしておるところでございます。

○仙谷委員 改めて確認をしておきますが、この大綱の中には、「金融庁の所掌事務の概要」として、「国内金融に関する企画立案(財務省が所掌するものを除く。)」と書いてあるわけですよ。それで今度は、財務省設置法案関係大綱というのを拝見しますと、「金融破綻処理制度ないし金融危機管理に関する企画立案」というふうに書いてありますから、これを金融庁の権限から除く、所掌事務から除くということに論理的になるわけであります。そしてまた、備考の欄に、「財務省において金融破綻処理制度ないし金融危機管理に関する企画立案の任務及び機能を担うのは、金融システム改革の進捗状況等を勘案し、当分の間とするものとする。」これは、自社さきがけの合意がそのまま書かれておるわけですね。

 いいですか。確かに基本法には書いてあります。基本法が六月の九日に成立をした。しかしその後、十月の一日に三会派の合意があって、政府まで確認をされたということになってくると、その事情変更によって新たに大綱をつくったわけですから、これは一月の二十六日につくるわけですから、そのことは当然含んで書くのが当たり前だし、現に、いいですか、私はやっかんで言っているわけじゃないのですよ、やっかんで言っているのじゃないけれども、自自合意の大臣の数は、ちゃんと自自合意のとおり書かれているじゃないですか。

 何で、基本法に定められたもの、定められたとき以降に起こった政党間の合意で、一方はそのことを含んだ大綱をつくり、一方については大綱の中で完全に無視をして、大綱どおり法律をつくると現行法よりも退歩する。そして、財政、金融分離については完全な分離、つまり共管ではなくて完全な分離、そして二元行政にならないような金融の一元行政を行うということを約束したことに、この中央省庁の改革に関する大綱では逆のことが書かれているわけですから、これは整合性などという問題ではなくて、どちらをとるかの決断を、我々から言えば一月二十六日になって改めて、あのときはこういう合意をしたけれども、改めて一月の段階では別の決断、つまり逆行する決断をした、そういうふうに受け取らざるを得ないじゃないですか。総理大臣、どうですか。

○野中国務大臣 それは違うのでありまして、基本法が成立をした後に、先ほど仙谷委員がおっしゃったような合意が九月の終わりから十月にできたわけであります。

 この合意に基づきましては、必要な法整備を行うということで、我が党の津島議員を初めとしてそれぞれ署名がされておるわけでございまして、先ほど申し上げましたように、これを閣法で提出するのか、衆法で提出するのかという決定がなされておらなかったために、私どもといたしましては、この大綱を決める際に、この問題については基本法のとおりにやっていくと。しかし、三党の合意があるということを十分踏まえて、三党の合意の中身を詰めていただいて、そして、これを議員立法でいくとするならば別途に取り扱っていただく弾力的なものを残し、閣法でいくとするならばこの大綱の中で定めなくてはならないということを確認をいたしましてやったのでございまして、その取り扱いについて私どもが、御党との約束をほごにしようとか先送りしようとか、そういうことをしたのではありませんし、自自合意に基づきます大臣の数というものについては、この定める大綱の中にこれを入れるということに決まりましたのでこれを入れたわけでございまして、そこのところはよく御了承願いたいと思うわけでございます。

 

○仙谷委員 今のは極めて形式論理でございまして、一言、大綱に入れていいかというお問い合わせさえあれば、いや、どうぞということになったはずであります。

 いいですか、今の話を詰めますが、官房長官のお話によると、閣法、衆法いずれにせよ、今国会中に法整備を完全に実行する。財金の完全分離と金融行政の一元化、すなわち大蔵省設置法四条の八十七号だったと思いますが、大蔵省に残された金融制度の企画立案という権限を現在の大蔵省設置法、新たな財務省設置法には書かない、このことを今お約束できますか。実行するということをはっきり言えますか。総理大臣、どうですか。衆法か閣法か、どっちかと言っているのだから、総理大臣、言ってください。自民党総裁としてどうですか。

○太田国務大臣 私がこの省庁再編の大綱をつくる責任者でございますので、お答えをいたしますが、三党合意の内容は、金融再生委員会の設置に伴う財政、金融の完全分離及び金融行政の一元化は、次期通常国会終了までに必要な法整備を行い、平成十二年一月一日までに実施する。これから必要な法整備を行うというのが合意内容でございますから、今はこの合意内容はないわけですね。なかったとすれば、政府側としてはこれを大綱に書きようがないわけでございます。

 そしたらば、それは、私はたびたびみずから議員立法をやっておりますから知っておりますけれども、この立法については、民主党におかれても責任を三分の一は担っておられるわけでございまして、これを今国会終了までに決めるということであれば、私ならば、それはどこの党が先に問題提起をしてもいいわけでありますから、そこは御提案をされるなり協議を呼びかければよろしいんじゃないかと私は思っておるのです。

 ですから、自自の合意について書いたのは、これは内容が確定をしたから私どもは入れたわけでございます。(発言する者あり)いやいや、自自の合意については内容が確定したから入れたんです。こちらは、確定していないとここに書いてあるわけだから、我々は書けないということでございます。会派間の合意でございますのでそういうことであります。

○仙谷委員 総務庁長官のお答えは、まさにある種の政治的陰謀を言の葉の端から漏らしたような感じですよ。

 いいですか、総理大臣、自民党総裁として、内閣総理大臣として、閣法にせよ、衆法にせよ、いずれにしても今国会中に財金分離を実現する、実行する、やりますと約束してください。

○小渕内閣総理大臣 三党の合意につきましては、これは誠実に対処しなければならぬと思いますが、そのための法整備を図っていくということにつきまして、各党間で十分御相談をいただきまして整備を図っていただきたいと思っております。

○仙谷委員 自民党総裁としてそれだけしか言えませんか。実行できませんか。実行できないんですか。お答えください。

○小渕内閣総理大臣 内閣総理大臣としては、法律を施行していく立場でございますが、その法律について、整備することについての基本的な内容についての方針は定まっておるわけでございますから、三党として十分御相談をいただいて法整備を図っていただければ、そのことをもって、今後、その他の法律との整合性は十分図ってまいりたいと思っております。

○仙谷委員 そうしますと、今のお話を聞いていると、内閣総理大臣としてはやる意思がないということですか。議員立法でやられるのであれば受けとめるけれども、内閣としては、大綱を今から修正して閣法で出す準備をするつもりはないというふうにお伺いしていいですか。

○小渕内閣総理大臣 先ほど基本法につきましてのお話が答弁されましたが、それとの整合性を図っていくためにはきちんとした法律がなければならぬと思いますし、その法律について、その方向は三党で合意したことは事実でございますから、それについて、自民党も含めまして十分御相談をいただきまして、法整備を図る方向がはっきりいたしますれば、その方向に基づいて基本法につきましての整備も行われることは当然だろうと考えております。

○仙谷委員 整合性、整合性と言うけれども、もともと整合性はないのですよ。双方向なんです。相反する方向を向いているのですよ、この話は。だから、幾らやっても整合性は図れないのです、中身的には。どちらかに決断するしかないのです。いいですか。

 よくわからないのだけれども、もう一度確認させてください。内閣としては、内閣総理大臣としても、財政と金融の一元化、具体的に言うと、財務省設置法から、金融の破綻処理制度及び危機管理に関する調査、企画、立案という所掌事務を含めない、削除すると、この大綱に反して、大綱に記載されていることをやめてしまうというおつもりはあるのですか、ないのですか。

○野中国務大臣 再三申し上げておりますように、基本法ができた後にこの合意はなされたわけでございます。その合意の中身は、いわゆる次期通常国会における内閣が提出する省庁設置法の中で定めるとは書いていないのであります。署名された三人の皆さんがそれぞれ法整備を行うと書かれておったために、私どもとしては、そのそれぞれ合意をされた党の合意が行われた中で、今後の大綱に盛って閣法としてやるのか、あるいはこの合意をされたところが衆法としておやりになるのかを求めなければならないということを考えて、そして基本に基づいてやったわけでございまして、今仙谷委員はそれをなぜ一緒にやらなかったとおっしゃいますけれども、そこには、我々が閣法で出すということは合意で書いていないわけでございます。

 したがって、私どもとしては、今国対委員長を中心にいたしまして、政調担当の皆さんにも呼びかけて、これをどのように取り扱うかをまず合意した三党で決めていただき、なお与党である自由党とも協議をした上で、私どもにその回答をいただきたい。そして、それを四月に提案をする法案に閣法でするとするならば盛らなくてはならない、それを衆法でおやりになるとするならば衆法にお任せしなければならないということを申し上げたわけでございまして、整合性をとらなくてはならないということを総理が先般の菅委員に対する質問にもお答えをいたしましたところはそこにもございますし、そして実際問題として、これをやるのには非常に、スペースの問題、あるいは予算の問題、人員の問題、いろいろな整合をとらなくてはならない問題があることは仙谷委員十分承知でございます。

 したがいまして、そういう意味での整合性をも含めてやらせていただきたいということを先般も申し上げたところでございます。決して言葉を左右にしたことでもございませんし、二枚舌を使ったわけでもございません。

○仙谷委員 官房長官、二枚舌で悪ければ、今のようなお話は、閣法か衆法か書いてないじゃないか、そういうのはへ理屈というんですよ。へ理屈というんです。私に言わせればそういうことです。いいですか。

 では、さっきへ返りましょう。平成十年九月十八日付の「確認」を見てください。金融再生委員会の設置に伴う財政と金融の完全分離及び金融行政の一元化は、次期通常国会終了までに所要の法律を整備する、こう書かれています。これは、党首会談における政府と我が党の約束です。間違いありませんね。間違いないですね。

 この種の約束をした場合には、政府は閣法でお出しになるというのが通常ではないのですか。

○野中国務大臣 この覚書は覚書として決定をされましたために、金融再生委員会の設置については、当方は閣法としてお願いをしたわけであります。しかも、先ほど申し上げましたように、これによって定められた再生委員会の人選についてまで御党を含めて照会をして、そして国会の同意を得る努力をしたわけでございます。したがいまして、これは閣法としてすることがはっきりとされておるわけであります。

 次の、十月一日のいわゆるお三名の方の署名につきましては、それぞれここに書かれておりますように、「次期通常国会終了までに必要な法整備を行い、平成十二年一月一日までに施行する。」ということでございまして、津島先生、中野先生、坂口先生の署名がされておるわけでございまして、これは、いわゆる閣法でやるのか衆法でやるのか、いわゆる党の合意でございますから、決定されておらないわけでございます。もし私どもが先般の大綱の中にこれを先に盛り込んでおったとしたら、我々はこれは政党間でやるんだったのになぜおまえたちは先を越したといって、むしろおしかりをいただくことを私どもは考えて、十分配慮したつもりでございます。

○仙谷委員 いや、官房長官、そこまで理屈をこねられるとますますおかしくなる。余りそういう素直じゃない解釈をしてはならない。

 つまり、いいですか、官房長官の説によると、次期通常国会終了までに所要の法律を整備するという文言であれば、これは閣法だ、こうおっしゃるわけ。閣法をつくる義務があるかもわからないとおっしゃっているわけ。いいですか、「次期通常国会終了までに必要な法整備を行い、」だったら衆法か閣法かわからない。こんなでたらめなことがありますか。

 普通、政党間の、特に与党と野党の合意をするときに、閣法でやるか衆法でやるか、そこまで、そんな細かいことまで協定書に書くなんということがありますか。それは言いがかりですよ。そんな不誠実なことをおっしゃるのだったら、我々、これは予算委員会、質問続けられないですよ。いいですか、政党間の合意というものがそんなに鴻毛より軽いような話では、我々はできませんよ。こんな不誠実な態度では質問できない。

○中山委員長 どうぞ、質問を続行してください。

 仙谷先生に申し上げますが、理事会で決定をしておらない質疑順位に採択しました仙谷先生につきましては、池田理事の申告によって質疑いただくことにいたしましたものですから、これは委員長が好意的に配慮してお願いした予定外の質疑でございますので、ぜひひとつ続行していただきたいと思います。(発言する者あり)

 ちょっと速記、速記録、とめてください。

    〔速記中止〕

○中山委員長 速記を起こしてください。

 野中官房長官。

○野中国務大臣 私、先ほど金融再生委員会の設置について閣法でやったように言いましたけれども、これも議員立法でお願いをしたわけでございます。

 したがいまして、三党の合意に基づいてもそこのところを十分配慮しなければならないということでやってまいったということでございます。

 若干間違いがありましたので、訂正しておきます。(発言する者あり)

○中山委員長 仙谷議員に申し上げますが、ぜひひとつ続行してください。続行して、その中で究明していただけばいいじゃないですか。せっかくの機会を無言で終わるというのはもったいないです。

○仙谷委員 今度、では、大蔵大臣に聞きましょう。

 大蔵大臣、この財政、金融の完全分離と金融行政の一元化について、当時は、昨年の九月、十月ごろは否定的な見解をお持ちでしたよね。現在でも大蔵大臣としても反対なんじゃないんですか、どうですか。

○宮澤国務大臣 この問題につきましては、昨年以来いろいろ御議論がございまして、私は、自分の役所に関することでございますから、これについての御決定は、総理、閣議及び国会の御決定に従う、それが私の立場です。

○仙谷委員 そうすると、大蔵大臣、昨年の十月一日の合意によってもう決着はついているわけですね。あとは法技術的にどう書くかというだけの話なんです。それでよろしいんですね。お答えください。

○宮澤国務大臣 その点につきましては、先ほど官房長官が御答弁をされました。私は、国会の御決定あるいは閣議の御決定には従います。

○仙谷委員 いわば財務省、財政省ですか、財務省になる現在の大蔵省が、この権限を手放してもいい、そういう国会の意思ならば手放してもいい、内閣全体の意思ならば手放してもいいということを言っておるわけですから、これは官房長官、もう一度聞きますが、十月一日のこの覚書ができた席上に官房長官がいらっしゃって関係三会派の関係者に、労をねぎらった後で、政府として確認をして尊重するとおっしゃいませんでしたか。その言葉が、今おっしゃっているように閣法か衆法かわからない、そんな軽いものなんですか。政府を代表して来られたと私は思っていた。野中広務一個人がその場にふらっとあらわれてきて、やあ御苦労さんと慰労をしたとは思っていませんよ。

 官房長官、当時の状況からして、与党があるいは政府が、ブリッジバンク法案を取り下げてまで金融再生法をつくる、その必要な道具として金融再生委員会設置法をつくる、関係法律の整備に関する法律にも共同で修正をして提起をする。その中で官房長官が、三会派の幹事長、政調会長、国対委員長がいらっしゃる、そしてそこで実務者の責任者として、両方兼ねている人もおりましたけれども、サインをする、その場でおっしゃられた、尊重するとか、政府としても確認するとか、そういう言葉がそんなに軽いんですか。おまえたちの勝手だ、議員立法で出してくるんだったらどうぞ、そんな軽い話なんですか。(発言する者あり)決まっているんですよ、もう。

○野中国務大臣 仙谷委員、おまえたちで出してくるなら勝手だとか、そんな意味で私申し上げておるわけではありません。

 私どもは、議会の合意というものがどんなに重いものかということを考えて、この中の合意の前提に立った金融再生委員会の予算等について政府は措置するということについては、議員立法で金融再生委員会が行われたときに予算措置もすることをお約束いたしましたし、もちろん、連日の徹夜の中で行われた経緯も存じておりますから、その最終の場面において皆さん方の努力に私は感謝をし、またそのお取り扱いについて誠心誠意政府としてやることを申し上げたわけでございまして、今おっしゃったように、おまえたちの合意は軽やかなものだなんていうのなら、私どもはこういう発言をいたしておりません。我々はむしろ、大綱を定めるのに合意を踏まえて、我々が勝手にやってはいけないということで、国対委員長を中心にいたしまして、それぞれ合意をされた党に、この内容について閣法でやるべきなのか衆法でやるべきなのかをぜひ決めていただきたいということを投げかけておるはずでございます。

 したがって、この大綱は大綱としてもとの基本法に基づいてやりますけれども、あの三党合意を踏まえた取り扱いについては別途それぞれ三党間において御協議をいただき、あわせて、連立を組んで、このときには署名に加わっておられない自由党の協議をも含めて、ぜひ党間で合意をいただいたものについて我々は対応したいということを申し上げてきたわけでございまして、今、それほど軽やかなものかなんかとおっしゃることは、むしろ私は、みずから合意をされた合意事項を政党が否定をされるのかと言いたいぐらいに、私どもは謙虚に取り扱っておるわけでございます。

○仙谷委員 今のは野中先生流の逆さまどりみたいな論理なんですよ、僕に言わせれば。(発言する者あり)いや、そうですよ。

 これは、大綱の修正ということを速やかに行うというお気持ちが、本部長、ありますか。中央省庁等改革推進本部長、いかがですか。

 つまり、十月一日の覚書に基づいて、そこで定められたように、そして、その覚書に従って半分つくられた金融再生委員会設置法あるいは金融再生法、あるいは関係法律の整備に関する法律、この内容を財金の完全分離及び金融行政の一元化の方向性を持った中身に、中央省庁等改革に係る大綱、これを修正するおつもりがあるんですか、ないんですか。

○小渕内閣総理大臣 これも先ほど申し上げましたが、三党間で再生法を成立させるに至りまして、本当に深夜にわたりまして熱心な御協議をされ、官房長官も最終的に、今お話しのように、出席をされて、誠実にこの問題について対処しようということについてまとまったことについて、私は、自民党の総裁という立場で考えれば、まことにそのとおり実行していくことでございます。

 ただ、現行法がございます中で、また今後の基本的な基本法が存在いたします中で、政党間の話し合いについては、これは政党間できちんとおまとめをいただきまして法的措置を講じていただければ、そのことの法律に基づいて、内閣総理大臣としてはこれを実行していくというのが私の役割である、こう考えております。

○仙谷委員 端的にお答えいただきたいんですが、この大綱、十三ページ「金融庁の所掌事務の概要」その中の「(財務省が所掌するものを除く。)」そして、この規定を含んでおっても、矛盾、そごを来さないようにするためには、四十三ページ「金融破綻処理制度ないし金融危機管理に関する企画立案」、それから四十五ページの備考、これを削除するという大綱の修正を行うおつもりがありますか。

○太田国務大臣 大綱につきましては、私が責任者でやっておりますので、私がお答えをいたします。内閣は、国務大臣が連帯して責任を持っておるのでありまして、総理や大蔵大臣だけが責任を持っているわけじゃありませんから。

 そこで、私が今申し上げたいのは、今おっしゃったことは、今の大綱の内容は、これは基本法のとおりにそのまま書いておりまして、三党で合意をされましたらば、直ちにそれは今書いてあることを全部書き直して、整合性のあるものに書きかえるということははっきり申し上げられます。

○仙谷委員 そうすると今度は、三党の合意はもうはっきりしているんですよ、あと何を詰めろとおっしゃるんですか。財金の完全分離と金融行政の一元化、はっきりしておるわけですよ。今申し上げたように、大綱のうち、この四十三ページと四十五ページを削除すればいいんですよ。削除すればいい。もうそれだけで、十月一日の覚書が完全に生かされるわけであります。いいですか。

 そのことについて、改めて三会派の合意が何か要るというんですか。これは三会派で合意したんですよ。既にしてあるんですよ。そういう改めて合意が要るかのごときことをおっしゃるから、二枚あるとか言を左右にするとか、こういう話になるんじゃありませんか。もっと誠実にお読みになったらどうですか、事の経過と文言を。

○野中国務大臣 誠実にお答えしておりますので、私はお酌み取りいただきたいと思うのですが、これは大綱でございます。省庁基本法に基づいて大綱を決めたわけでございます。

 今後、この大綱に基づいて、省庁設置法案を四月に出すわけでございます。その間、三党合意もある経過にかんがみまして、三党間でぜひこれを、この設置法の中で閣法として提案をするのか、あるいは、衆法として議員立法で再生委員会と同じようにお取り扱いになるのかを確認してもらいたいということは、既に投げかけてあるはずであります。

 その回答が返ってきたら、私どもは、これを閣法でやれということであれば、太田総務庁長官がお話しになりましたように、これは設置法の中に織り込むわけでございまして、大綱の段階はあくまで基本法に基づいてやるのが私どもの取り扱いでございます。それでは大臣の数とおっしゃいますかもわかりませんが、自自の合意に基づくのは、大綱の中にこれを織り込みなさいということで合意がされたから、私どもとしては、大臣の数については織り込んだ次第であります。

○仙谷委員 だんだん詰まってきました。

 では、投げかけてあるというのは、だれに投げかけたんですか。少なくとも民主党は投げかけられていませんよ、今の話、最大限譲るとしましても。聞いていませんよ。ちゃんと、だれに投げたのか、おっしゃってください。

○野中国務大臣 私どもは、自由民主党の古賀国会対策委員長にその取り扱いをお願いいたしております。古賀国対委員長は、署名をされた津島議員を通じてお願いしたと私は伺っております。

○仙谷委員 総務庁長官、総務庁長官の方からも、取りまとめの責任者としてだれかに投げかけてあるんですか。

○太田国務大臣 それは、今は、私が古賀国対委員長の方に、三党協議に入られるのかどうかということを確認いたしたわけでございます。今ちょっと、それから先、自民党の国対委員長の方から御党にそのような申し入れを既にしているかどうかということは、確認はできておりません。

○仙谷委員 これは、所管庁を通じないで官房長官がそういう指示をされたのかもわかりませんので、だれに投げかけたかということは別にしましょう。

 そうしますと、三会派のどんな合意が改めてできれば大綱を書き直す、修正するというふうにおっしゃるのですか。

○太田国務大臣 三会派の合意の内容を、三会派の合意はこういうことである、今は何ももうつけ加えるものはない、消せばいいんだとおっしゃったけれども、そのこと自体も三会派で、それでいいのかどうか、消せば三党ともすべてこの合意の趣旨を体現するものであるということであるならば、それはそれでお受けとめ申し上げまして、政府は政府としての立場がございますので、そこで初めて我々は判断をして、恐らくそれはほとんど書きかえることになるでしょうね。それは潔くそういうふうにいたします。

○仙谷委員 十月一日の覚書は、そんなにいろいろこれから協議なんかしなくとも、書き加えなくとも、常識のある人が見ればわかるわけですよ。

 それはなぜわかるかというと、その後の金融再生委員会設置法なり、金融再生法なり、関係法律の整備に関する法律のところで、当然のことながら、大蔵省は後ろからこんなことをやってもらっては困るとか困らないとかという話があったわけですから、全部わかっているわけですね。政府もわかっているわけです。

 それで合意をしたわけですから、大綱的定め方としては、私が先ほど申し上げたように、四十三ページのこの規定、四十五ページの規定を削除すれば、それでいいんですと私は思います。

 そのことぐらいはわかるわけですから、今、太田長官は潔くやるとおっしゃったんですから、総理大臣も、太田長官の言うとおりだ、私も潔くやるとおっしゃってください。

○小渕内閣総理大臣 言葉の問題で、潔くか、ちゅうちょするかは別にいたしましても、三党できちんと法的にどういうふうな措置を講ずるかということで、その法律がどのような形であるかにつきましては、官房長官、閣法か議員立法かということのお話がございましたが、きちんとその約束を果たすための法律を制定いたしますれば、それはそのとおりに、基本法を改めるか、あるいは設置法を考える段階でいたしますかどうか、そのことは、実態的には金融再生委員会が十三年の三月三十一日までこの考え方、この基本的な処理をする、事務として挙げておられる二つの大きな問題についてこれを実行していくという今過程にあるわけでございます。

 そうしたことを考えますと、基本法があり、そして、それに対して新しい設置法をつくる場合に、今、三党で合意をされたことをどのような形でいたすかということできちんとした国会における処理がなされれば、それは政府としては、それに当然のことながら準拠して、この法律を適用させていただいて措置いたしていくというのが今度私の立場であろうとも考えております。

 

○仙谷委員 官房長官、太田長官が先ほど、まだ確認できないと言っています。どうも官房長官のおっしゃられたのも、我が党に対しても、国対委員長としての正式の再々確認が必要だとか、あるいは合意についてもう一度再確認したいとかという正式のお話でないようですね、総務庁長官からの話もお伺いしますと。

 私どもの立場は、財政、金融の完全分離と金融行政の一元化というのは、中身の点においてもそれほど疑義の発生するような概念ではない、テクニカルタームではないと自信を持っているんですね。当然のことながら閣法で処理されると。もし閣法で処理してもいいかというお問い合わせが正式にあるんならば、それが懸念の材料ならば、いつでもお聞きください。いつでもお答えできるでしょう。

 もし、この合意の中に法律概念としての疑義がある、しかし、この文言を実現するためにその方向で、もっと言えば中央省庁改革基本法とは相矛盾する条項についても十月一日の確認の方向で、約束の方向で実施をする。しかし、ここに疑義があるから、より、実務者の協議なのか、政調会長の協議なのか、国対委員長を含めた協議なのかわからないけれども、そういうことが必要だとおっしゃるんだったら、そういう明確な指示をしかるべきラインを通って国対委員長にされたらどうですか。我が民主党の国対委員長にそういうことを正式に申し入れられたらどうですか。そして、そのことによって大綱が修正されるというんならば、どんどんやりましょう、こんなものは。こんなところでつまずいてやる必要は全くない。どんどんやりましょう。

○太田国務大臣 まことに申しわけございません。古賀委員長にその旨を申し入れをする役目は私の役目でございましたので、官房長官の先ほどのお話も含めて、きのう、きょうの話でございますので、どうぞ、いずれ、間近にそういうあれがあろうかと思います。ぜひ前向きに御検討をいただきたいと思います。

○仙谷委員 まだ、何といいましょうか、一半の不安を禁じ得ないわけでございます。つまり、ずっとこの財金分離についての協議が難航した。なぜ難航したか。その後予算づけでどうしたかということについて、我々、全く懸念を払拭し得たわけではないのですね。どうもサボタージュが行われるのではないかという懸念があるのです。

 それで、総理の御答弁がややもするとわかりにくい。一たん約束をされて、自民党総裁としても、あるいは当時の政府としても、この法案を受け入れて十月一日の覚書を確認したわけですから、やはり、綸言汗のごとしといいます、一遍言ったものをそうそう簡単に取り消したり相反することをやられると政治不信にもつながります。私も、こんな質問を今の段階ですることは、非常に悲しいといいましょうか、残念だと思いながらきょう来ております。

 どうかひとつ、議会制民主主義の中の政党間の協議ですから、こういう約束したことと相反するような大綱がつくられるとか、それが単に手続的な理由でそうだったとか、そういうことのないように強く私の方からもお願いをいたしまして、きょうの緊急の質問を終わらせていただきたいと思います。

 どうもありがとうございました。

○野中国務大臣 政府だけが非常に誠意がないようなとられ方を一方的にこの場でされることは、私残念だと思っております。少なくともあの金融関連国会を通じて、それぞれ深夜に及ぶあるいは徹夜に及ぶ御苦労をいただいた結果、金融再生委員会はスタートをしたわけでございまして、この覚書に載っておる再生委員会の予算措置等を含めて、政府が行うべきことは行ってきたつもりでございます。

 ただ、一連の問題は、それぞれ三党を代表される実務者の方が合意をしておられますので、その取り扱いについては三党において御協議をいただきたいということも大綱を決定する際にお願いをして、その結論が出てきてから、先ほど申し上げたように、閣法でいくのか衆法でいくのかを我々は決めたいということでありまして、この場でむしろそういう問題が出ることが、私は今日まで、再生委員のメンバーの問題、株価算定委員の問題、すべて御党と協議を進めてきたつもりであります。

 そして、そういう中で、再生委員は、いや、兼務はいけないといって御党からお話がありました。なかなか兼務をしないで再生委員に専任をしていただくことの人選も非常に困難でありました。そういうことも含めて誠心誠意やってきたつもりでございます。あるいは、株価算定委員についてもそうでございます。

 政府としては、今日まで、金融再生委員会について、あの短時日に再生委員会を立ち上げて、そして非常に混乱して、長銀、日債銀等混乱する中におけるあの取り扱いというのは大変でございましたけれども、庁舎の問題、人員の問題、すべて誠意を持ってやってまいったはずでありまして、むしろ政府のこの誠意について評価をいただいて、そして今後の大綱について、設置法に至る間には三党が合意をされ、あるいは自由党を含めた合意を私どもにいただければ、太田長官が申し上げたように、その趣旨に沿って取り扱いをやっていき、整合性を持っていきたいと考えておる次第であります。

○仙谷委員 官房長官が、再生委員会の発足、その後の措置等について大変御尽力をされて、誠意を持ってなさったということは十二分に評価いたしております。評価しておりますだけに、再生委員会が自律的な権限を持ってこれだけ、全面的な評価はまだ今の段階ですべきでないと私は思っていますが、仄聞したり報道を見たりしておる限りにおいては十二分に評価し得ると思っておりますだけに、こういう相反する大綱、再生委員会あるいは金融庁から権限をもぎ取るような大綱を平気でつくられると、どういうことなんだ、こういう話になるじゃないですか。

 大綱を決定する前に三会派協議をしてほしいという話は、一切民主党には伝わってきていませんよということも申し上げて、私は、評価をしておるからこそ、こういうことを申し上げておるということをテークノートしてください。

 終わります。

○中山委員長 これにて仙谷君の質疑は終了いたしました。

 次に、岡田克也君。