1998年08月27日 金融安定化に関する特別委員会

○相沢委員長 これにて大島君、山本君の質疑は終了いたしました。

 次に、仙谷由人君。

 

○仙谷委員 いわゆる長銀問題の集中審議ということでございますが、先ほど来、宮沢大蔵大臣の御答弁、お話を伺っておりますと、重要な点を二、三点おっしゃっておりますし、バブル崩壊後の金融システムの動揺が始まったのが一九九二年ころからだというふうに規定をすれば、つまり、株式の相場に聞けということで、相場のことを思い出してみますと、九二年の八月の十八日でございましたか、たしか一万四千三百六円だったと思いますが、そういう相場をつけた。先行指標だったのだなと改めて思うわけでございます。そのときに、宮沢大蔵大臣、当時の総理でございますが、九二年の八月三十日、自民党軽井沢セミナーというところで、今から思うと大変先見的なことをおっしゃっておるわけですね。これは言うだけだったのかもわかりませんが、おっしゃっておる。つまり、「「担保不動産をどういうふうにして流動化させるかの仕組みを暮れまでに作らないといけない。金融機関が知恵とカネを出しあってやることが一番好ましいが、必要なら公的援助をすることにやぶさかではない」と強調した。」こういう報道が流れているわけであります。

 先ほども、認識としてはそのころそういうことを考えたのだけれども、どうも周囲の反対が大さくてできなかったのだという意味のことをおっしゃいました。この点につきまして、今から振り返ると、蛮勇を振るって、世間の非難を浴びて、

大蔵省の反対を受けてもこれをやるべきだったという悔悟の情はおありになりませんでしょうか。

○宮澤国務大臣 八月十八日に、たしか一万四千三百九円でございましたか、何かそういう大変な株式の低落がございました。その背景となりますのは、私は、今仙谷委員の仰せられたようなことであると。

 したがって、この不良債権というものをどうしても処理をしなければならないが、その線上にまた一種の不良債権のセキュリタイゼーションというようなものも、アメリカなんかを見ていると考えなければならないだろう。しかし、いずれにしても、税制の問題もございますし、私は、政府の公的援助という言葉を実は使いましたのは、それ以上具体的にいろいろなことがあると思いましたもので、援助と申しました。そして、それによってでもこれを解決しておかないと将来に禍根を残すということを思ったわけでございますけれども、なぜそれが一般に受け入れられなかったかということは、基本的には、問題の深さというか本質というものがまだまだ世間に理解されておらなかったということと思います。

 しかし、具体的には、一般の産業人は、銀行を救済するということには本能的に好意を持たない。これは当時、経団連の方々ともお話をしましたときに明らかにされておりますが。また、金融機関ではいいところと悪いところとございますので、いいところは、自分のところはそんな余計なお世話は要らないというような反応をされましたし、悪いところは、やがてそれは責任追及に及ぶであろうと考えられたに違いありません。一般的に役所の間では、恐らく不動産市況というのはやがて回復するのではないか、そうなれば問題は自然に解消するのではないかというような認識といいますかがあったように思います。

 そのような事情でございまして、先ほども大島委員に申し上げたことですが、実は、こういう危機が潜んでいるんだというようなことを不用意に申しますと、かえって危機を招くというような問題がございますものですから、私としては、この問題をこれ以上建設的に運ぶことができなかった、そういう事情であったと思います。

○仙谷委員 当時は総理大臣でいらっしゃったわけですから、だからオールマイティーだとは申しませんけれども、しかし、やる気になれば、不良債権処理問題を公的資金を投入してでも片づけるスキームをつくることができたはずだと思うのですね。できなかったのはなぜかというのが、まさに日本の政治、政治システムの問題だと僕は思っているのですよ。

 例えば、ちょっと自己宣伝になりますけれども、これは、 一九九三年の六月に出た「シリウス」第二号という本です。ここに私と菅直人、今の民主党の代表が「「土地保有機構」の創設を!」と。不良債権処理のために土地保有機構をつくれと。当時大蔵省がつくった地価税が、年間六千億という税収があったわけですね。これを利子補給の原資にして、自治体にこの不良債権、不良資産となって塩漬けになる土地を買わせる融資をしたらどうか、こういう提案でございます。これは少なくとも政治家の責任として、記載をして残してあります。

 宮沢大蔵大臣は、総理大臣の時代にせっかく正しい先見的な見通しを持ちながら、何か具体的にこのときに始めたことはあるのですか、この不良債権処理で九二年に。

○宮澤国務大臣 八月の十八日に株がそこまで行きましたときに、金融機関の業務の運営についての通達を出しまして、これによりまして、ともかく株式市場の危機は結果として救われたわけでありましたが、不良債権問題全体について政府を動員して具体的な策に入りますためには、金融界の協力、協力といいますか理解、あるいは産業界の理解、国民的な理解等々が得られていない状況であったと判断せざるを得ませんでした。

○仙谷委員 株価維持策、つまりPKOを実質的にここからやり始めた。忘れもしませんが、九二年の夏から金融機関に、手持ちの株式を売らないようにという通達を大蔵省銀行局が出したわけです。こういう人為的な操作、マーケットに対する人為的な介入を続けることが、日本の金融システムの問題、不良債権の問題をここまでうみを大きくした、そういう認識を私は持っております。ずっとこの間、何かちょっと小手先のことをすれば株式相場が上がるだろう、低落するのもその程度を低くできるだろうというふうなことをやってきた、これが大失敗だったという認識にまず立つべきだと思います。

 そこで、今度は政治的な話にちょっと変わりますが、昨年の一月二十二日に朝日新聞に載った、小沢一郎さんとのこういう対談がございます。大蔵大臣が、むしろ褒めていただいたのか、けなしていただいたのかもわかりませんが、当時の民主党に対して、「むしろ私が警戒しているのは、民主党というポピュリストの政党ができたことだ。」「「市民」「消費者」などと格好のいいことをいって、万一、我々が滑ったときに「別の選択肢は私たち」と国民に訴えようとしている。」「市民とか消費者とかいうと、格好がいいので国民が惑わされてしまう。」こうおっしゃっておるわけです。ちゃんと残っておるわけです。

 それじゃ、宮沢さん、大蔵大臣、あなたがせっかく正しい認識を九二年の夏に持ちながら、いいですか、世間がそんな雰囲気じゃなかったからといって正しい政策を総理大臣宮沢さんが引っ込めるんじゃ、それじゃポピュリズムじゃないですか、ポピュリストじゃないですか。いかがですか。

○宮澤国務大臣 その新聞の掲載はそのとおり申しました。まことに申しわけありません。

 私が今申し上げようとしましたのは、一つのことを行いますときに、やはり国民的な理解と支持がありませんとなかなか急には行えないという現実を申し上げましたので、それでも構わず勇気を持ってやるべきであったとおっしゃられれば何も申し上げることはありませんけれども、やはりそれだけの受け入れる国民的な土壌というのがどうしてもこういう場合に必要であったということを今申し上げようとしたわけでございます。

 

○仙谷委員 私は、私自身の中にポピュリズム的傾向がないなどということを言っているわけじゃないのですよ。だれにでもありますよ。選挙をする身であれば、なるべく受けがいいことを言いたいというのは当たり前じゃないですか。ところが、民主党だけをポピュリストだと断定するから僕はけしからぬと言っているわけです。そうでしょう。

 宮沢さんだって、大蔵大臣だって、総理大臣の時代に権限を持ちながら、やるべきことを、国民の理解が得られない、国民に知らせたら何が起こるかわからない、そういう愚民思想みたいな考え方で、やらなければいけないことを全然やらなかったという責任は、歴史的に物すごく大きいですよ。これは歴史に残りますよ。そのことだけは申し上げておきます。

 それで、先ほどの中で、「「市民」「消費者」などと格好のいいことをいって、」という言葉がありますが、宮沢さんがまだ大蔵大臣になられる前に、これはことしの三月の五日ですか、ニューヨークのジャパン・ソサエティーで、「日本の金融システム安定化と東アジアでの経済秩序の再構築」、こういう講演をされておるわけでございます。覚えていらっしゃいますね。

 その中で、何とある部分二十行のうち、消費者という言葉が八回出てきます。日本国民がだんだん消費者としての自覚を強めつつある、だから日本の消費者がそれによって、ビッグバン等々ですが、利益を得ればそれでいいんだ、ディレギュレートは消費者の利益のためであるというふうに、そういう国になって自己責任原則がだんだんできつつあるんだという、そういう意味のことをおっしゃっていますよね。そうすると、宮沢さんも消費者という言葉を使っておって、そのことが正しいんだと言わんばかりのことをおっしゃっておる。

 それじゃ、民主党が市民とか消費者という単語

を使ったらポピュリストになって、自民党、あなたが消費者という言葉を使うのはいいのですか。どうですか、お答えください。

○宮澤国務大臣 私は、この二十年ほど、そして二十一世紀に今向かいつつある我が国の一番大切な変化は、消費者というものが行政、政治の中心でなければならないという国民の意識の変化だというふうに実は考えています。これはもう動かしがたい変化と思っておりますが、それをアメリカで申しましたのですが、そのことを民主党は非常にいち早くつかまえておられる。これもどうも残念ながら事実であります。

 それで、私がそこでポピュリストと言おうとしましたのは、つまり、消費者が行政、政治の中心でなければならないんだが、それに大変に都合のいいようなことを余り都合よく言うという立場をポピュリストと言おうとしていますので、心底消費者のためにしなければならないということはポピュリストという言葉では私は表現していないと思いますので、その点は消費者が中心にならなければならないという認識は私どもも持っております。これは動かしがたいことと思います。

○仙谷委員 そこで、宮沢大蔵大臣の改めて認識をお伺いするわけですが、このジャパン・ソサエティーの中の発言でこうおつしゃつておるのですよ。

 日本は、三月末を一応ターゲットとしていろんな必要な法律、予算を成立させました、しかし、これら施策の中には市場経済の原則からは、それに矛盾するものがあります、そういうふうに言っているのです。もっと正確に言うと、「市場経済の原則から申せば決してほめられない、これからリストラをやってビッグバンに臨もうというときに、それに矛盾をするものがあります。」とおっしゃっているのですね。

 これはどこからいただいているかというと、宮沢喜一ホームページから、インターネットでちゃんとアクセスをしていただいておりますので、まさか間違ったことを言っていらっしゃらないと思うのですが、これは何を指しているのですか。市場経済の原則からは矛盾するものがある、あるいは決して褒められない、あるいはできる限り早くやめるべきである、こうおっしゃっているのは何のことを言っているのですか。

○宮澤国務大臣 それもそのとおり申しました。

 私がそのときにウォールストリートで話をいたしましたのは、実際、日本が資本注入をすることになった、私もその計画に参画したわけですが、私企業に、銀行に政府が資本を注入するということは、これはいかにも異常なことであって、たまたまアメリカにはそういう経験が最近ございましたから理解は得られると思いましたけれども、今日本はそこまで問題が深刻になっておるので、どうしてもこの不良債権というものを処理をしなければならない、したがって、こういう異常なことをせざるを得ないんだというのが私が講演をいたしました主たる実は説明でございましたものですから、話のトーンとしては、全体余り自慢のできる話ではないんだ、しかし、日本はそうでもしないと、この危機というのは逃れられないんだということを申しましたので、そういうトーンで話をいたしましたことは確かでございます。

○仙谷委員 決して褒められない、市場経済の原則に矛盾するものの中に、今おっしゃった公的資金投入というのはもう最たるものだと私も思いますが、後からお伺いしますが、その前段、いわゆる郵貯、簡保の資金で株を買ってPKOをやってもいいんだ、プライス・キーピング・オペレーション、株価を高くするために、三月の末を目指して一万八千円にしようなどということを大言壮語する大実力者の政治家がおったり、そして現に郵政省は、そんなことをされるのだったらこういう条件がありますと、慌てて走っていったりするというふうなことが一つは行われました。

 さらには、決算対策のために低価法を原価法に変える。銀行があるいは銀行以外の会社も、手持ちの株式を買ったときの値段で評価していいんだ、それが幾ら安くなっておっても買ったときの値段でいいんだ。国際的な流れは低価法、つまり安い方を書かなければいけない、安い方を記帳しなければならないという時代になっているのに、日本だけが、従来は銀行は低価法をやらせておったのに原価法でもいいんだ、こういう逆さまなことをやった。土地の再評価、そしてあげくの果てに公的資金の投入と、こうなるわけですよ、三月の自民党の対策は。

 大蔵大臣が当時ごらんになっておって、この株価を底支えするために郵貯、簡保の資金を入れるとか、低価法を原価法に変えるとか、あるいは土地再評価を恣意的に行ってもいいとか、こんなことをごらんになっていて、どうですか、市場経済の原則にも反することなんじゃないですか。褒められないんじゃないですか。早くやめなきゃいけないことなんじゃないんですか。いかがですか。

○宮澤国務大臣 当時、株式の評価を原価法でよろしいということを、これは行政の通達であったと思いますがいたしました。他方で、銀行の持っておる自己の、仮に本店のおります土地などは昭和の初めの評価でございますから、これは今の価格で評価アップをしてもいい、反対の方向のことでございますから。どうもあれこれそういうことは、我が国があのピンチを何とかして三月のときに逃れなきゃならないという命題がございましたものの、平時におきましてそれほど自慢できるような方策ではない、それは私はそう思っております。

 

○仙谷委員 自慢できないばかりではなくて、最近は、マーケットに見透かされているわけですよね。全部見えているじゃないですか。頭隠してしり隠さずみたいな話ですよ。

 例えば、後で聞きますけれども、長期信用銀行の株式評価損というのは、決算をして有価証券報告書を出すときには、原価法でうちはやりましたから、これだけの手持ちの有価証券があって評価はこうしてありますけれども、実際はこれより二千百億円マイナスであるということを書かなければ通用しないわけでしょう。そういう時代になっているのに、いわゆるげたを履かす。げたを履かして決算だけ乗り切ればいいというふうな、こんなことをやってはならないという信念が、私は、宮沢大蔵大臣であれば、当時は大蔵大臣でなかったかもわかりませんが、日本の戦後政治史上最高の経済学的知識と政策と哲学を持った方であるから、こんなことは直ちにやめさせるであろう、こう思っておるわけでございます。

 重ねてもう一つ聞きます。

 このホームページの文章の中に、もう護送船団はやらないんだ、「北海道拓殖銀行、山一証券などの破綻はやむを得なかったものと考え放置しました。」こう書いてあるんですね。すばらしいと思いますが。

 護送船団をやらないという大見えをアメリカまで行って切りながら、三月末日の公的資金投入に当たっては、まさに横並びの、十九行一斉に申請させて、一斉に審査をして、一斉に公的資金を投入する、こういうばかげたことがなぜ起こったのでしょうか。

○宮澤国務大臣 私は、護送船団という行政は非常に弊害を生みました、競争というものをなくしたわけでございますから、それはもうしないんだという例として拓銀の倒産を挙げたわけです。

 また同時に、公的資本を三月の末に投入するということは、今仙谷議員が言われましたように、あたかも護送船団のごとくに見えるでございましょうから、それはシステムを守るためのやむを得ない措置なのであって、これは護送船団を意味するものではございません、その方向とは決別をいたしますということを申したわけでございます。

 現実に、護送船団方式があったゆえに銀行間の競争が起こらず、消費者が一番ばかを見ている。それは、今回金融監督庁の検査が行われることによってそこから今我々は決別しつつある、そういうふうに考えております。

○仙谷委員 全然まともなお答えになっていないと思いますが、具体的にいきましょう。

 さっきも、銀行経営者はむしろ公的資金の投入というふうなことを九二年段階は嫌がったんだ、干渉を受ける、こういう御答弁をほかの質問者に対してなさいましたよね。私もそう思うんですよ。銀行経営者ともあろうものが、国からお金を資本金として入れていただかないと経営できない、銀行をやめた方がいいですよね。資本主義、市場経済の最も骨格で、最も最先端を行くべき金融業、バンカーが、国から金を入れてもらわなければ経営できない、やめた方がいい。マーケットから資金を取るというのが原則ですよね。そうお考えになりませんか。

○宮澤国務大臣 それでございますから、いい銀行ほど、投入しましたものは早くお返しをいただくというふうになってきております。それは当然のことだと思います。

○仙谷委員 私、この十九行の資金投入を見ておりまして、不思議だなと思ったのですよ。そんな国のお金なんかうちは要りません、国民が株主になるような煩わしいことはやめてください、自由に経済活動をしたいからやめてください、こういうことを言う経営者が出てくるのかと思っていたのですよ。一つや二つやその辺は出てくるのじゃないかと。

 率直に申し上げて、議決権なき優先株式であっても株主ですよね。銀行法上の一般的な規制以外は、国民が株主になった銀行というのはすべて国民に、それこそ今まで以上にいろいろなことをディスクローズしなければいかぬわけですよ。当然のことですよね。その観点が銀行経営者におありになるのか。全くないのじゃないか。

 銀行経営者の中で、公的資金投入について、ありがとうと言った人はおりますか。お願いしますと言った人はおりますか。申しわけないと言った人はおりますか。皆さん方の税金をこんな格好で使わせてもらう、銀行経営者としてまことに恥ずかしいというふうに言った人はおりますか。こんなことが上の方から起こっているのが今の日本なんですよ。どう思われますか。銀行経営者は、それこそ長嶋監督みたいにみんな頭を丸めて、国民に土下座してありがとうと言うべきだと思いますが、どうですか。

○宮澤国務大臣 三月の資本投入の時期に私は政府におりませんでしたので、正確に申し上げることはできませんが、横から見ておりますので。

 私の感じは、非常に貸し渋りが強いという批判は各行とも浴びておりまして、したがって、資本を充実すれば、それだけ貸し出し能力はその十二倍とか二十何倍とかふえるわけでございますから、そういうような状況にかんがみると、世間のそういう批判に対して、やはり資金充実をすることは入り用であろう、こういうふうに判断をされた向きが多いようで、仙谷議員の言われますように、このことは大変名誉なことであるとか、本来好ましいことであるとかいうふうには思っておられなかったところが相当ございますでしょう。しかし、それによって国際的ないわゆるBISの基準は維持しながら、しかし貸し出し能力を大きくするということは、結果としてはそうならなかったところもございますけれども、まあいわば要請であろうというふうにお考えになったのではないかと思います。

○仙谷委員 では、この点について、総理にも聞きましょう。

 今のような、マーケットから取れない銀行が出てきたから、国が公的資金という名前をつくって国民の税金をぐるぐる回しにして銀行に投入したというのが三月の公的資金投入ですよ、僕に言わせれば。

 銀行の方は、いや、我々は公共性があるんだ、金融システムというのは極めて高い公共性があるんだ、だから、マーケットから金が取れなくなっても、経営の基盤が揺るぎそうになっても、公的資金が入ってくるのは当然だ。そこには国民の視点がないんですよ、国民の視点が。国民の腹を痛めることになる可能性があるという視点がないんですよ、これは。公共性に開き直っているんですよ。だから最近、銀行経営者が公共性に開き直っている、このこと自体が大変なモラルハザードだ。日本国じゅう、そして金融のモラルハザードの最大のものはここにある、こういう議論が相当大きくなってまいりました。

 私も我が意を得たりと思っておるわけでありますけれども、いかがですか、総理、どう思われます。銀行の、感謝もしない、謝りもしない、お願いもしない。どう思います、これ。

○小渕内閣総理大臣 三月期にそうした資本注入がされた時点で率直に感想を申し上げれば、若干、護送船団方式、これまだ終わらざる状況かなという素朴な印象は持ちました。

 ただ、先ほど大蔵大臣が御答弁されましたように、この注入につきましては、それぞれの銀行の状況の中で、貸し渋り対策等も含めましてBIS基準を上げていきたい、そのことが金融機関自体の安定につながるという趣旨で行われたことだと承知をいたしておりますが、しかし、今委員が御指摘のような観点で、こうした金融機関自身も真剣にそうした声のあることを承知して、これからそれぞれ経営に当たっていただきたいという強いそうした思いは私自身もいたしております。

○仙谷委員 終わります。

○相沢委員長 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時一分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時一分開議

○相沢委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。仙谷由人君。

○仙谷委員 パネルを二枚と、それから用意をしてまいりました絵のような、つまりパネルをコピーしたものでございますが、各自に御配付いただくことを御許可いただきたいと存じます。

○相沢委員長 許可します。どうぞ。

 

○仙谷委員 先ほど自民党の大島委員からの質問に、資金投入、税金投入というのは一体どうなっておるんだという質問があって、大蔵省の方からお答えがあったわけでありますが、よくわからないということでございました。

 これをひとつ現在の時点から振り返ってみるとよくわかるのではないかということを考えてみました。今お配りした「三月に投入した公的資金の現在価値」という一覧表をつくってみたわけでございます。これは、私どもの計算方法が誤りであるか間違いであるか、これを大蔵省あるいはどこでも結構でございますけれども、まずお答えをいただきたいのであります。

 つまり長銀を例にとりますと、本年の十月一日からは普通株に転換できる。転換をする際の優先株に対する普通株の仕切り価格を三百二十六円にする。優先株は一株千三百円でありますから、一対四であります。つまり、優先株一株に対して普通株四株をお渡ししますよ、したがいまして、先般の三月三十一日投入分は千三百円の株、優先株一億株でございますから、普通株に直すと四億株になる、こういうことでございます。四億株を十月一日に普通株に転換をしてもらって、市場で、マーケットで売る、それで資金を回収する、こういう話に先ほどの大蔵省の金融企画局長の話ではなるはずでございます。

 ここに、パネルに置いてありますのは、長銀の昨日の株価五十二円で計算をしたものでございます。五十二円で計算いたしますと、四億株ですからすぐ答えは出てまいります。現時点では三月三十一日の株価と比べましても一株当たり百八十円減少をしておるわけでありますけれども、この五十二円掛ける四億株ですから、答えは簡単に出てまいって二百九十一億円。優先株の分千三百億円、この分と差し引きをしてやればこれだけの評価損が現時点で生まれている。つまり、一千九億円も現時点で損しておるわけであります。五十円内外を推移していくとすれば、十月一日以降は、もう国民は、一千億円以上のものを損をして税金がそこに払われなければならない、こういうことになるわけであります。

 劣後債は、比例で計算をいたしますと、劣後債というのは優先株よりもまだもっと価値がないといいますか、最後の分配に当たっては優先株よりも劣後するわけでありますから、これは三百六十一億円ぐらい評価損が発生しておるのではないか。合計千三百七十億円ぐらい評価損が既に出ている、こういう計算になるわけでありますが、この計算でよろしいんでしょうか。

○伏屋政府委員 お答え申し上げます。

 いわゆる資本注入によって引き受けられました優先株式とか劣後債は、普通株式と異なりまして、先生御存じのように現在市場取引が行われていないわけで、その時価を把握することはなかなか難しいと思います。

 今のお話のような、転換等も含めまして取得優先株式等の処分の時期は、これは市場の動向等を見ながら、国民の負担を最小限にするとの観点も踏まえて、いずれ決定されるものと考えております。

○仙谷委員 質問に全く答えていないですね。長銀の有価証券報告書に記載してあるわけですよ。ごらんになったことないんですか。転換の方法が書いてあって、本年の十月一日からは転換できることになっているんですよ。いつまでも転換しないで持っているということならばあなたの答えでいいかもわかりませんけれども、そんなことはない。

 先ほどは、できるだけ早く換金するとおっしゃったじゃないですか。だから私は丁寧に、十月一日以降どうなるのか、その前提で現在価格に引き直したら優先株はたった二百九十一億円にしかならないじゃないか、こういう話をしているのですよ。

 だから、評価損が現時点でこのぐらい発生している、発生しているかどうかということはお答えできるはずですよ。もしそんなことを仮定の質問で答えられないなんというのであれば、マーケットの中では一切通用しませんよ。マーケットというのは、すべて予測のもとに、あるいは現在についても、評価損が発生しているのか、評価益があるのか、そういう観点からマーケットは動くのじゃないですか。どうですか。

○伏屋政府委員 お答え申し上げます。

 確かに、法律では「できる限り早期に」という規定がございます、先ほど御説明いたしましたが。したがって、整理回収銀行としてはその時期等をいずれ決定しなければならないわけでございますが、例えば将来、合併後の新銀行が収益が上がることによって、またそれはという可能性もございますし、また、経営改善努力によって将来回収可能性が出てくることも考えられますので、今の評価自体は先生のおっしゃるようなことだと思いますが、最終的にまだ確定しているわけではないということでございます。

○仙谷委員 極めてひどい話だと思いますね。いっかよくなるかもわからないという話は、先ほど九二年の話をしたじゃないですか。いつか土地が高くなるかもわからない、土地が高くなったら不良債権がなくなるという話でここまで来ているのでしょう。ましてや、一度ならず二度までも、国民の税金を資本注入と称して入れてもらわなければみずからの不良債権処理もできないような銀行が、いっかよくなるなんという話がどこにありますか。

 現に、三月三十一日から四、五、六、七ですよ。六月から始まっているじゃないですか。たった四カ月や五カ月でこんなに、五分の一以下になるなんということをどう考えているのですか。どこかに間違いがありますよ、これは。税金投入がこんなことでだらだらと十九行全部に行われてごらんなさいよ、幾ら金があってもたまらないじゃないですか。まず評価損をちゃんと認めなさいよ、現在はこうだと。

 そして、先ほど合併の話が出ました。合併するときに、現在の株価格がこうで、国民の税金を投入する。その前には全部こんなものは消却してもらわなければいけない。消却するのが当たり前じゃないですか。旧来の株式を抱いたまま、それが価値を持って合併するなんという方法がどこの世の中にありますか。そんな経済合理性のないやり方が許されるはずないじゃないですか。もうちょっとマーケットの常識というものを考えてくださいよ。

 この評価損について、どうですか、肯定できますか。それとも、この計算方法はうそだと、現在時点でもこんなに損をしていないということを言い張るつもりですか、どうですか。お答えなさい。

○伏屋政府委員 お答え申し上げます。

 先生がお示しになられました前提で計算すれば、現在そういうことだと思います。それはそういうことだと思いますが、先ほどから申し上げましたように、経営改善努力とかいろいろな努力の結果、これはまたいずれ評価も動く可能性があるということを申し上げておるところでございます。

○仙谷委員 評価損を一応お認めになりましたので、もう一点だけ指摘をしておきます。

 私は先ほども、国民におわびもお願いもしないで公的資金の投入というものを、資本注入というものを十九行の経営者が受け入れたのはけしからぬ、モラルハザードのきわみだということを申し上げましたが、さらにつけ加えますと、この長銀の配当、国民の税金を資本注入ということで受けているにもかかわらず、一般株主にこの三月期決算で配当しておる。こんなふざけた話がどこにありますか。会社の体力を弱らせたのは経営者の責任だけれども、株主が相応の責任をとらないで国民の税金だけ入れてもらう、そんなことが許されるはずがないじゃありませんか。どうしてこんないいかげんな投入が行われたのですか。預金保険機構の松田さん、お答えください。

 

○松田参考人 お答えいたします。

 まず、三月期に長銀に、確かに一千三百億円の優先株の引き受け等をいたしました。

 そのときに、審査基準の立場から見てみますと、ちょっと細かい話になって恐縮でございますが、基準の三におきまして、申請金融機関の自己資本比率が国際統一基準で申しますと四%から〇%のランクにあるという場合には、株式の配当の禁止、抑制等による社外流出防止策をきちんとつくること、すること、これが資本注入の前提になっております。

 それで、このときの審査では、長銀はこの項に当たりませんでした。この自己資本比率ではございませんでした。したがって、この審査基準には当たらないということが第一でございます。

 それから、一応株式でございますので、当該発行体の企業が適法な配当可能利益をやりくりして株主に配当したとしても、それはそれ、基本的には各行各行の経営判断ではないかなと思います。

 同時に、さりとて、その配当利益を打破してむちゃくちゃな配当をするということであれば、とてもそれはたまったものじゃありませんので、それは基準の四とか五とかでいろいろ制限しなければいけないのですが、このときはそういう状況はございませんでしたし、中期的な収益計算を出しているのですが、そのときは配当可能原資は一応あるということでございましたので、そういう配当が行われたのであろう、このように思います。

○仙谷委員 公刊されておる日本長期信用銀行の有価証券報告書、つたない会計学の知識で読んでみました。百四十四億円の配当をしているのですね。

 ちょっと見ますと、長銀の有価証券報告書を見ますと、税引き前の当期純益がマイナス二千七百九十一億七千五百万円。税金を、これは法人税なんかはほとんど払ってないと思いますが、法人事業税とか地方税を若干払って、当期純益がマイナス二千八百億円といいましょうか、こういうマイナスの決算をしておるわけですね。ところが、任意積立金を二千九百九十五億一千六百万円取り崩して、そして配当をしておる、こういうことじゃないですか。

 国民の税金を一千七百六十六億円ももらう銀行が任意積立金を取り崩してまで配当する。取り崩

せる積立金があるのだったら、それは資本増強に充てればいいじゃないですか。どうしてこういうでたらめなことが起こるのか。松田さんが、当時はそうじやなかったとおっしゃるけれども、それは審査が甘いということにしかすぎない。

 商法上の規定を調べてみましたら、辛うじてタコ配当にならない、違法配当にならない。積立金を取り崩して配当すること自体は違法ではない。確かに講学上の学説や判例ではそうなっていますよ。合法性があるから何をやってもいい、国民からは税金をもらうから何をやってもいい、こんなことが通用しますか、世の中に。どうお考えですか、大蔵大臣。

○宮澤国務大臣 まず、先ほど預金保険機構の理事長が言われましたように、資本装備率が、資本レートが非常に低いものについては、公的資金を導入するときに配当をしてはいけないとかいろいろな条件をつけることが第一ございます。

 そうでない場合には、一般的に申しまして、配当をすることは企業の義務でございますから、中期的に配当の能力があった場合に、この公的資本の導入というのをフェーバーと考えるかどうかということについて、基本的にはその銀行そのものに対するフェーバーではない。金融秩序が保たれるということは、間接的にはフェーバーでございますけれども、直接のフェーバーではないというふうに考えますから、したがって、銀行に中期的に配当能力がある場合にそれを禁止するということは、先ほど申しましたように、非常に資本率の低いところはともかくとして、一般的には預金保険機構はそう考えていないわけであります。

○仙谷委員 随分お優しいんだと思いますね。お優しいと思いますね。

 それで、三月三十一日の審査のときの結論からいうと、この公的資金、一千三百億円の優先株、四百六十六億円の劣後ローン、この分については一株について一%の配当が出ることになっておって、それを約束したわけでしょう。ところが、今度の改善策でどうなっているのですか。もうこれからは払いません、優先株に対するお約束した配当は払いませんと。この間長期信用銀行が発表した改善策と称するものには、今回の修正による措置で書いてあるでしょう。もうくず同然じゃないですか。

 配当は払わない、評価損は一千億を超えて発生する、長銀に対する投入はこんな事態になっているのですよ。これ、だれが責任をとるのですか、大蔵大臣。

○宮澤国務大臣 基本的に、仙谷委員のお話を伺っておりますと、三月に預金保険機構が審査をしたときに既に長期信用銀行は非常に内容が悪かったんだ、それにもかかわらず公的な資本を投入した、そういう前提で考えておられますけれども、私どもは、事実に徴すると、どうもそうではなかったのではないか。その後に、長期信用銀行について、月刊誌等々が口火になりまして、いわゆる信用不安が起こって株価がどんどん低落をいたしました。

 現実には、金融的に銀行が非常に苦しい状況になって、そして合併の話に入っていったわけでございますから、本来的に銀行の内容が非常に悪かったということではなかったのであろう。したがって、配当を禁止する基準にはもとより触れませんしいたしますから、配当を求めることになった、配当が行われることになった、こう考えているわけです。

○仙谷委員 宮沢大蔵大臣ともあろう方が、長銀の実情について、三月はよかったけれども、三カ月間、四カ月間の間、雑誌がでたらめを書く、マーケットがおもしろがって売り浴びせる、だからおかしくなったんだ、そんな認識ですか。

 長銀が、みずからの資産の内容、債権の内容をちゃんとディスクローズしないで不良債権の飛ばしをやっておるのではないか、みずからが担保をとっているノンバンクについても本当に回収できるのかどうなのかわからない、そういう懸念がマーケットにあるから、毎月毎月ずるずるずるずる、金融債の発行額も減少、償還額だけがふえる、こういう状態になっているんじゃないですか。すべて、挙げて長銀の経営体質に問題があるんじゃないですか。マーケットがでたらめなことをやって、マーケットの方が悪いからこうなるんだ、そんな論理は今の時代、通用しませんよ、申し上げておきますけれども。どうですか。

○宮澤国務大臣 その点は、総括的に申しますならば、日銀の考査においても債務超過ではない。また、金融監督庁長官は、債務超過と考える理由は自分は今のところ聞いていないとおっしゃいますから、それでお答えとしては十分かと思います。

 

○仙谷委員 現在のマーケットの厳しさに対して、大蔵大臣までがその程度の甘い感覚、金融監督庁長官も、この間からずるずるの大甘のことを言って、本当のディスクローズをしない。ディスクローズすると国民が不安がる、恐怖心をかき立てられる、そういうことを言い続けるから、きょうだってどんどんどんどん株価が落ちているんじゃないですか。ディスクローズができない、そういう検査なんというのは、あるいはそういう体質というのは、マーケットはお金が逃げていくんですよ。あるいは、売ってはならないということをやってみたり、PKOをやる、格好の標的になるだけじゃないですか、マーケットの。

 ちなみに、午前の終わり値、長銀は四十九円です。日経平均は一万四千四百六十円、これで計算をいたしますと、二−一行に資本注入した一兆八千億ですか、その分の評価損は七千八百二十四億円、今評価で損しています。このことだけは銘記してください、長期信用銀行は、現在の四十九円で計算しますと、一千三百九十三億円の評価損です。いいですね。そのことだけは銘記してください。

 次の質問に移ります。

 長銀の実態について先ほどからの答弁を聞いておりますと、非常にのんきです。のんきです。今そこに絵をお配りをしてあると思います。これだけの正しい会社もあるけれども、正しい会社も体半分いかがわしくなっていたりするわけです。これだけの債権があるわけです。

 先般の長銀の改善策で、放棄するとおっしゃった日本リース二千五百五十七億、日本ランディック千六十五億、千百億と書いてあると思いますが千百億、エヌイーディー千五百八億、その三つについては、長銀もさすがに名前を出して、大胆にも放棄するとおっしゃうた。私は放棄してはならないと思いますよ、相当部分は。そんな簡単に放棄されたら困るのです。ところが、この三つについては言った。ところが三つでおさまらない。おわかりでしょう、これだけあるのですよ。

 この中に、桃源社というのがあります。有名な桃源社。これは、長銀からも直接、この図面には書き忘れておりますが、百八億円の融資が行っております。もちろんこんなものは取れません。その他、長銀関係のアメニック、翔栄企画その他弱小のペーパーカンパニーから融資が行われたり、あるいは未収利息ということで債権が立てられたりして、全部で、長銀関係、エヌイーディーの二百五億も合わせますと、六百二十五億というお金がここで、長銀で塩漬けになっています。

 そこで、金融監督庁にちょっとお伺いしたいのだけれども、そこまで我々の能力では調べてませんと言うのだったらいいですよ。わかりませんと言ってくれればいいのだけれども、先般の、長銀が引き当てるとかなんとか言っている二千三百億、五千二百億円のほかの二千三百億、これは、私が今示しておる、日本リース、ランディック、エヌイーディーのほかの、日本ビルプロジェクト、長ビル、第一ファイナンス、ジャリック、長銀インターナショナルリース、ファーストクレジット、長栄、長友、ここに書かれておるようなところに対する融資が含まれているのですか、含まれていないのですか。

○日野政府委員 まず第一にお答え申し上げたいと思いますことは、銀行法、長期信用銀行法に基づく私どもの検査権限は金融機関本体に対するものだけでございまして、金融機関の子会社は格別

ですが、関連会社に対して直接は検査権限がないということを御運解いただきたいと思います。

 ただ、それは関連会社について何も調べないのかということではなしに、それはその金融機関本体からいろいろ資料を取り寄せたり、あるいは関連会社そのものが有価証券報告書を出しているような場合には、もちろんそれは調べさせていただいております。

 なお、自己査定の内容あるいは個別の貸出先等につきまして私どもが言及することは、やはり個別行に対する関係でいろいろ問題があると思いますので、お答えは差し控えさせていただきたいと存じます。

○仙谷委員 まず、これだけお認めになりますか、なりませんか。関連会社として、少なくとも私が指摘しているこれだけの会社があるということをお認めになりますか、なりませんか。

○日野政府委員 お答えいたします。

 これもやはり個別のお話になりますので、お答えをすることは差し控えさせていただきたいと思います。

○仙谷委員 ここに対する債権を、長銀の債権を放棄したり償却前引き当てとして引き当てたりするから自己資本が少なくなる、過少になる、だからその分を国民の税金を公的資金として注入するのだとさっきから言っているでしょう。過少資本になるから支援するんだと言っているんじゃないのですか。国民の税金が入っていく理由、直通でこういうノンバンクに入るとまではきょうは言わないけれども、そのうち言うかもわかりませんよ。きょうは言わないけれども、これだけ密接な関係があるのに、この存在まで認められないんですか、関連会社の存在まで。何を考えているんですか。

○宮澤国務大臣 監督庁長官は、ああいうお立場上お答えをされざるを得ませんが、私伺っていて、この絵にあります一つ一つの会社のこと、私存じません。存じませんが、この間リストラにありました五千二百億と二千三百億、七千五百億、そのほかにいろいろあるだろうというお尋ねなんですから、それはあると思います。あれだけに限るとは言っておりませんし、あると思います。

○仙谷委員 中身はもう少したってから聞きますが、まず一つ聞きましょう。

 この日本リース、日本ランディック、エヌイーディー、この長銀の債権、担保がついているんですか、ついていないんですか。担保設定されているんですか。この間本会議で聞いたけれども、けんもほろろに何もお答えいただけなかった。どうですか。

○日野政府委員 お答えいたします。

 御指摘のこれら関連ノンバンクヘの貸し出しの担保の設定状況等につきましては、個別取引先との取引の内容そのものでございまして、これに言及することは、取引先等に不測の損害を与えるという問題がございますし、信用秩序等に不測の影響を及ぼすおそれがあると思いますので、お答えを差し控えさせていただきたいと存じます。

○仙谷委員 いいですか。長銀が例えば日本リースに貸し付けた債権が優良債権であるとすれば、優良債権を放棄するなんてばかなことがこの世の中にあってはならないのですよ。優良債権を放棄して、国民の税金を資本注入で入れるなんということがあってはならないのですよ。優良債権ば回収してもらわなければいけないのですよ。常識ですよね、あなたも法律家だから。すべて取引先のどうのこうのとおっしゃるけれども。だから、公的資金なんか受け入れちゃだめなんですよ、そんなことを言うのであれば。国民の大事な税金を受け入れる以上は、事の次第を国民に説明しない限り、だれも納得しませんよ。

 我々のところへ、皆さん方のところへ、親戚の方でも友達でもいいですよ、サラ金でこんなに大借金をして払わなければいけないから金貸してくれと言ってきたら、どうします。(発言する者あり)そうでしょう、もっとあるんじゃないかと。弁護士じゃなくたってだれだって、そのことぐらいは気がつくのですよ。本当は全部はどれだけあるんだ、それ以上ないなと、そう言うことが常識じゃないですか。どうしてそんな常識的なことができないんですか。

 そしてまた、長官、あなたのような紋切り型のことを言っていても、例えば日本リースについて言えば、有価証券報告書にちゃんと載っているじゃないですか。どうして有価証券報告書に記載されているようなことを秘密だなんだと言うのですか。

 私の方から言いましょうか。それとも長官の方から自主的に公開しますか。どうですか。

○日野政府委員 お答えいたします。

 先ほども申し上げましたように、金融機関の関連会社は、仮に有価証券報告書が出ているような場合には、その有価証券報告書においてすべて把握されております。

 それから、有価証券報告書は、もう御案内のとおり、これはディスクローズされているものでございますので、私からあえてそれを申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。

 

○仙谷委員 大蔵省、どうですか。この種の金融業者、ノンバンク、この種の分については、財務局に有価証券報告書は届けられることになっているのじゃないですか。有価証券報告書をごらんになって、担保つきであるかどうなのか、債権の実態的な内容を、ここに記載したような、皆さん方にもお配りしたようなこのノンバンクの債権の実態的な内容を開示するつもりはありませんか。大蔵大臣、どうですか。

○宮澤国務大臣 ここも、お話を伺っていますと、五千二百億円が不良債権なのかどうかということを今きわめようとしていらっしゃるのでございますから、会社自身が不良債権としてリストラの中で処理すると言っておるのでございますから、不良債権だと考えてよろしいのじゃないでしょうか。

○仙谷委員 大臣、そんなことが許されるのだったら、これは不良債権、これは不良債権でないというのは極めて悪意的に本人が選別できるということですか、会社本人が。何でそんなことが許されるのですか。そのしりふきに、穴埋めに何で国民の税金をほうり込まなきゃいかぬのですか。冗談じゃないですよ。それは冗談じゃない。そんなことは許されない。まさに回収不能の不良債権を償却するかどうかという話でしょう。あるいは、劣化した不良債権にどう引き当てるかという話でしょう。

 そんな優良な債権を、例えば日本リースという会社が、ああ、これは不良債権だから捨ててしまえ、長銀が、日本リースに対する債権は優良債権で、きのうまで優良債権だったけれども、今夜不良債権として認定したからもうこれは不良債権にするなんて、そんな悪意的なことができるのですか。どうですか。

○宮澤国務大臣 それはちょっと実態と離れたお話じゃないかと思いますのは、リストラの中でどうしても放棄せざるを得ない債権が五千二百億円ございますと銀行が言っているわけでございますね。それが本当かどうかは金融監督庁がお調べになればわかるのであって、我々の話としては、それが不良だという前提でこう考えて今言っているわけで、その実態というものはまさに金融監督庁が御存じにやがてなるはずで、それをしかし今言えとおっしゃいますから、監督庁長官はそれは申せませんと、こう言っておられるのじゃないですか。

○仙谷委員 だから、すべて金融監督庁にお任せしなきゃいかぬという議論ですね、今。それで我々はただ税金を取られるだけ、こういう話ですね。そうなるじゃないですか。それで、いいですか。ちょっと待ってください、私、事実を指摘しますから。

 この約二千五百億円の長銀の日本リースに対する貸付金のうち、長期借入金六百九十八億三千二百万ですよ、期末で残っているのは。ちゃんと譲渡担保がついているじゃないですか。そして、現に期首にはこれは九百六億円あって、この期間中、つまり昨年の四月一日からことしの三月三十

一日までに二百十一億元本返済まで受けているじゃないですか。何でこんなものが不良債権なんですか。短期借入金の一千八百五十八億四千八百万、これは確かに担保はついていません。担保はついていない。しかし、今まで金利が払われていたじゃないですか。ちゃんと金利払われていたんでしょう。何で不良債権なんですか。

 大体この債権が何分類におったんですか、簡単に放棄するとおっしゃるけれども。そんなに簡単に放棄されたら困るんですよ、我々国民は。法的手続にのっとって回収できるものは回収する。してくれなければ困るんですよ。どういうことなんですか、これは。

○日野政府委員 この二千五百億について貸付金を放棄する理由についてでございますが、これは私どもが長銀から聴取しているところでは、こうした方法によって抜本的な不良債権処理を行うことが住友信託銀行との合併を円滑に行うための必要な条件である、こういうふうに判断されたというふうに聞いております。

 なお、これが何分類に属するかについては、先ほど申し上げたような理由で、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。

○仙谷委員 もう宮沢大臣のお答えも長官のお答えも聞いて、依然として非常に温かい、銀行に温かく、国民には何も知らせない。知らしむべからず、よらしむべし、これ以外の何物でもないじゃないですか。こんなことを続けるんですか。こんなやり方を都銀、長信銀、十九行全部に続けて合併再編劇を行うんですか。ブリッジバンク法案はあんまり関係ないから全部この方式でやるんだみたいなことが新聞に書かれていますよね、金融監督庁筋の話とか。冗談じゃないですよ。国民が知らない間に幾らつぎ込まれるかわからぬじゃないですか、こんなことやったら。

 俗に、日本リースは一兆八千億円ぐらいの債務があると言われていますよね、後で海江田委員が質問をいたしますが。実際問題はどうなんですか、これ。日本リースといい、エヌイーディーといい、日本ランディックといい、これと長銀の関係は一体どういう関係なんですか。それを、ある時点で皆さん方の調査結果を公表できるんですか、できないんですか。そのことを答えてください。

○日野政府委員 お答えいたします。

 ただいま御指摘の日本リース、ランディック、エヌイーディーは、いずれも長銀の関連会社と申しますか、主要な関連ノンバンクで、貸付先でございます。

 ただ、その第二点の御質問につきましては、先ほど来お話し申し上げておりますようなことで、このお答えは差し控えさせていただきたいと思います。

○仙谷委員 国会だからということではありませんが、今回は、三月時点でもう、一部国有化とでもいうか、国民の税金を投入しちゃったんですよ。国民がいわば株主になっているんですよ、一部。今度は堂々たるもので、長銀は、だれの断りをまつまでもなく、過少資本になるから資本投入を申請するんだと胸を張って言っているじゃないですか。そんなところで何のために国民の税金が使われるのかという理由が国会で、最低限国会では明らかにされないと、そんなことが承諾できるはずないじゃないですか。

 ちょっと話題を変えます。先般、これはどこからか知りませんが、理事会の方に「退任した取締役と退職慰労金支払額」、合計額で出てまいりました。この表と、この関連会社のこれを比較対照しながらやりますと、平成四年の百田俊弘、これはファーストクレジットの社長ですよ。平成五年の亀田浩、日本ランディックの会長。同平成五年の中島省吾、エヌイーディーの社長。平成六年の萩野修、日本リースの常務。平成八年の木村栄二郎、日本ランディックの社長、長友の監査役、伸栄開発の社長。千葉務、日本リースの副社長。ほとんどそうじゃないですか。そして、平成三年のことは書いていないけれども、平成三年に岡本弘昭さん、日本リースの代表取締役。石井利彦さん、日本リースの常務取締役。増沢高雄さん、長銀の現職の会長ですよ、そして日本リースの監査役ですよ。この集団が長銀グループじゃないですか。

 巷間言われているだけじゃなくて、どこまで、ノンバンクを経由するか直接かはともかくとして、この種の債権がどういう理由で貸し付けられて現在どうなっているのか、そのことを解明して国会の前に明らかにしない限り、ただやみくもに、六千億か七千億か一兆円か知りませんが、資本投入するなんということはあり得てはならないと思いますよ。

 どうですか、小渕総理。解明をしないで投入するということがあり得ますか。

○宮澤国務大臣 法律の規定によりますと、公的資本を投入いたしますのは金融危機管理委員会でございます。

 委員会は、これを決定するに当たりまして諸般の状況を基準に基づいて検討いたしますが、もとよりその中で、長銀のいわゆるリストラ計画、それから債務支払い計画が適正であるか真実であるかということを審査されますし、また、金融危機管理委員会の委員としては、金融監督庁長官も、あるいは松田理事長も委員であられますから、当然そういう御自身の知識をもって審査に当たられるわけでございます。したがって、長銀の言っておる、今お話しのような話をそのままやみくもに前提にするということは、審査の場ではございません。

 

○仙谷委員 もう質問に全く答えないではぐらかしたまま、国家権力を持っているというそれだけのことで堂々と国民の金を何の緊張感もなくお使いになろうとする。こんなことは長続きしませんですよ、これだけ情報化社会の中でマーケットの監視がきつくなってくれば。そういうことをおわかりになっているんじゃないですか、立場上お苦しいのかもわからないけれども。全くディスクローズなき資本注入なんということは許されませんよ。

 きのうも、長銀のリッチョー、ワリチョー、この発行高を示せ、資料を出せと申し上げました。そうしたら、「金融債の毎月の発行額」、これだけ出された、平成八年の七月から平成十年の六月まで。どんどんどんどん減ってきていることがわかるのを出してこられた。じゃ平成十年の七月分を出してくれ。お出しにならない。さらに加えて、償還額の方をお出しになったらどうですか、出してくれと資料要求しました。出さない。何でこんなもの出さないんですか。

○日野政府委員 お答えいたします。

 ただいま、償還額がディスクローズされていないというお言葉でございましたが、平成九年度の長銀の金融債の、これは一年ちょうど、九年度でございますが、償還額は公表されておりまして、八兆七千八億円となっております。

○仙谷委員 それも、長期信用銀行の有価証券報告書を見れば、発行額が四兆八千五百五十二億で償還額が八兆七千八億であるということはわかります。だから、発行についてはことしの六月まで出しているんだから、七月まで出しなさい、償還額についてもことしの四月からの分を月次で出されたらどうですか、出してくださいと言っているんですよ。それが出せないんですか。

○日野政府委員 お答えをいたします。

 七月の金融債はまだデータを持ち合わせておりませんので、お答えできません。

○仙谷委員 もう八月も暮れの方ですよ。マーケットというのはそんなに時間、待ってくれないですよ。

 じゃ、償還額の方、どうですか。ことしの四月から六月まで、データを持っているんだったらお出しなさい。

○日野政府委員 一年分につきましては先ほど申し上げたように公表されておりますが、月次の分については、これはディスクローズされておりませんので、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。

○仙谷委員 発行額だけがディスクローズされ

て、償還額がディスクローズされていない。そんなばかな話がありますか。

 委員長、ちょっとこれ、理事会で協議してください。こんなのじゃ審議できないですよ。さっきから、資金の融通が問題になっているということを宮沢さんまで提示しているのだから。審議できません、こんなのじゃ。

○相沢委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

○相沢委員長 速記を起こしてください。

 日野金融監督庁長官。資料を出せますたそれを答弁してください。

○日野政府委員 これが公表されていない理由は、これについて言及いたしますと、市場に不測の混乱を招くおそれがあるということからだろうと思います。

 それで、私の方といたしましては、そういった観点から、これはお答えは差し控えさせていただきたいと思います。

○相沢委員長 ただいまの資料要求につきましては、後刻、理事会で協議いたします。

○仙谷委員 すべて隠ぺいの中で事を進めようとする。資金が取れなくなって、だから公的な支援、公的な資金が必要であるならば、そういうふうにちゃんと言わなければ国民はわかりませんよ。やみくもに何でもかんでも国民だって反対しませんよ。お隣の国の金大中さんを見てごらんなさいよ。こんなにひどい、だから協力してくれとみんなに言っているんじゃないですか。

 どうして小渕総理、端的、率直に、今の、皆さん方が金融危機とおっしゃっている問題が、どこまで根が深くて、どこまで深刻なのかということをちゃんと話ができないのですか。

○宮澤国務大臣 私は、金融監督庁長官のおっしゃることはもっともと思います。資金繰りにいろいろ問題があると仮にいたしますと、月ごとの償還額を言えとおっしゃることは、それの一種の、資料の一部でございますから、それを銀行としては簡単には公表できないというのは、私は無理もないと思います。

○仙谷委員 そうすると、平時は公表しているものを、今は長銀は公表できていないということになるんですよ。いいですね、それで。いいですね。

○宮澤国務大臣 それは銀行がいろいろ難しい状況に今あるわけでございましょうから、平時やっていることを今やらなくても、別にそれは、銀行としての理由のあることだと思います。

○仙谷委員 これは納得できないのですが、納得できないのですが、もう一問だけちょっときょうは聞いておかなければならないので、聞いておきます心

 日野長官、参議院で、我が党、民主党の平田健二さんの質問に答えて、

 現在の長銀の自己資本勘定は七千八百億円ござ

 います。今回償却いたします損益計算上の損の

 方は七千五百億ですが、益の方は合わせて千二

 百億ございます。これは先ほど宮沢大蔵大臣も

 御答弁されたところでございますが、損益を差

 し引きいたしますと六千三百億円を落とさなけ

 ればなりませんが、それは現在の資本勘定の七

 千八百億円で処理されるものというふうに理解

 しております。また続けて、「依然として千五百億円の資本勘定が残るわけでございます。」こうおっしゃっていますね。

 このときに千五百億円の資本だったら、自己資本比率は何ぼになるんですか。教えてください。

○日野政府委員 お答えをいたします。

 これは長銀から報告を受けていることでございますが、連結ベースでありますけれども、九月期で約六%、それから来年の三月期で約四%になるというふうに聞いております。

○仙谷委員 どうしてそんな手品みたいな計算ができるんですか。自己資本が千五百億しかなければ、リスクアセットが二十兆円だとすれば、自己資本比率、二%ぐらいじゃないですか。あるいは〇・七%ぐらいですか。そうなるんじゃないですか。

○日野政府委員 詳細に申し上げたいと思いますが、長銀によりますと、長銀の本年九月末の連結の資本勘定、これはティア1、約五千五百億円と見込まれております。これは長銀単体の資本勘定の、先ほど御指摘になりました千五百億円と、それから税効果相当額約三千九百億円、それから連結子会社の資本勘定等が約百億円から成っておりまして、有価証券の含み損をカバーできる水準と聞いております。

○仙谷委員 含み損がカバーできるかどうかじゃなくて、結局、自己資本は金額にして幾らなんですか、長銀は。いろいろ償却した後、どうなるんですか。

○日野政府委員 お答えいたします。

 五千五百億円と承知しております。

○仙谷委員 もしそうだとしますと、先ほどから申し上げておりますように、株価が日経平均の一万六千円でマイナス二千百億円ですよ、評価損が。一万五千円になると三千百億円のマイナスですよ、ここの評価損は。きょうの株価だと約三千五百億円の評価損ですよ。

 つまり、低価法をとるとそうなるんですよ。銀行として正しい、マーケットの見方として正しい評価をすると、この銀行の純資産額はその程度なんですよ。一%でもあれば債務超過じゃないなんて胸を張って言える話ではないんですよ、言っておきますけれども。何で早期是正措置をとらないんですか。ルールに基づいた行政を何でやらないんですか。

 あなたがおっしゃったことは、参議院で大変重大なことをおっしゃったんですよ、一千五百億円しかないということは。それはそのとおりでしょう。正直におっしゃったのでしょう。それでいいと思います。むしろ、今のような公的資金を投入するようなスキームじゃなくて、早期是正措置をとることの方が先じゃないですか、この話は。どうですか、大蔵大臣。

○日野政府委員 まず、私のさきの参議院での答弁について、千五百億円と申し上げたのは、それは単体ベースの話でございます。今申し上げているのは連結ベースでのお話だということを御理解いただきたいと思いますのと、それから早期是正措置のお話がございましたが、現在検査中でございまして、この検査の結果を踏まえて、早期是正措置を打ち出すかどうかということを検討していきたいと思っております。

 

○仙谷委員 まだまだテーマはあるんですが、時間が参りましたので海江田委員に譲りますが、その前に宮沢大蔵大臣に一言、重ねてお伺いをしておきたいんです。

 実は、先般からの国会の審議を見ておりますと、いわゆる長銀問題というか危機対応の問題について、割と、これは金融監督庁の事柄だから私が物を言ってはいけないみたいな雰囲気で、そうですね、抑制的というか逃げていらっしゃるというか、控え目に、答弁をされないことが多いですよね。いいか悪いかは別にして、ことしの一月二十日の、我々は関係ないけれども、自民、社民、さきがけの行政改革に関する、つまり財政と金融を分離するかどうかの協定というか約束は御存じですか。

 もっと言えば、「金融破綻処理制度ないし金融危機管理への対応に限って大蔵省に担当させる」、つまり、金融監督庁には持っていかないという措置は「金融システム改革の進捗状況等を勘案し、当分の間とする。」という、むしろ金融危機管理対応は大蔵省に残すということで自民党が頑張られて、そういう約束ができて、今度の省庁再編とかなんとかおっしゃる行政改革でもそういうことになっておるのではないのですか。むしろあなたが責任主務大臣ではないですか。もっとちゃんと長銀問題を調べて、責任ある答弁をしてくださいよ、これから。

○宮澤国務大臣 これは、なかなか私の立場は難しいのでございまして、調査をしろと言っても、私どもに調査権限はないわけでございますからね。これはなかなか難しいので、いろいろに苦労

をいたしております。

○仙谷委員 終わります。