1998年03月04日 予算委員会

○越智委員長 これにて岡田君の質疑は終了いたしました。

 次に、仙谷由人君。

○仙谷委員 民友連の仙谷でございます。

 質問通告をしてございませんが、朝から山一証券に強制捜査の手が入っております。

 思い起こせば平成三年八月のこの場で、いわゆる証券・金融スキャンダルにかかわる集中審議が行われておりました。私もそのときに、どうも損失補てんをしおくれた証券会社と得意先の関係が、飛ばしということで、山一には特に飛ばしがあるのではないかという指摘をそのときにしたわけでございます。当時の大蔵大臣は、現在の総理大臣、橋本龍太郎総理大臣その人でございます。

 事ここに至って、総理が進めようとされている経済構造改革との関係、そして山一証券のこの事態をもたらしたことについての大蔵当局あるいは政府の責任というものについて、どういうふうにお考えですか。感想だけで結構です。

○橋本内閣総理大臣 本委員会に入ります直前、議員が聞かれましたと同様の情報を私も聞き、その上でここに入ってまいりました。ですから、その後の状況を全く存じません。

 その上で、確かに、山一を特定されたかどうか記憶にありませんけれども、議員が飛ばしの問題を提起をされた。その当時、大蔵省として把握をしております資料に基づいて、私は、御答弁をしたことは記憶をいたしております。

 しかし、今回本当に、簿外資産、資産といえば結構なんですが、簿外債務という形で自主破綻の道を選ぶという事態にこれが発展をし、その後においてこうした捜査当局の手を煩わすような事態になっておりますことを、その当時、なぜ関係者が正直な話をしてくれなかったのか、また、簿外の取引でありますから、帳簿の検査において見つけられなかったということはある程度私はあると思いますけれども、そうした問題が把握できなかったということに対しては非常に悔いが残っております。

 当時、飛ばしという問題点を提起をされ、その当時の資料においてはそうしたことがないというお答えをいたしましたこととともに、申しわけなく思います。

 

○仙谷委員 この事件、粉飾決算、タコ配当ということでどうも強制捜査が入っているようなんですね。

 考えてみますと、証券・金融スキャンダルのときもそうでございましたけれども、結局、バブルの生成と崩壊、この後処理。バブルのときは含み益経営をやった、後処理のときには粉飾決算をやりつつある、そしてそれがやみで処理される。つまり、格好いい言葉で言えば全然ディスクローズされない。これは銀行業界の不良債権処理も全く同じですよね。

 あるいは、もっと言えば大蔵省の検査のあり方、そして今回の、昨日大蔵委員会で少々トラブっておるようでございますが、検査報告書等々についてのディスクローズをしないというこの体質、隠ぺい体質ですよ。これが私は、日本の現在の経済の行き詰まり、経済構造がどうしようもないところへ行っている大きな原因だと思いますね。

 つまり、不信感を呼ぶ、この不透明さが信頼されない、何があるのかわからない。これが山一をつぶした原因でもありますし、今、日本の大蔵行政に対する不信ですね。大胆なことを言えば、接待を受けた問題なんかはその端っこで出てきた問題かもわかりません。

 しかし、問題はこの隠ぺい体質ですよ。何物も国民に知らせない。知らせると騒ぎ出して大変なことが起こるという恐怖感だけで知らせない。しかし市場原理に、マーケットメカニズムに任せるのだ、それがビッグバンであり経済構造改革だ、こうおっしゃるのであれば、この体制をがらっと変えない限り、この体質を変えない限り、この国は言っていることとやっていることと全く逆さまなことをやっているということで沈没してしまう、破綻してしまう、私はこう思うのです。

 総理、一昨日でございますか、閣議決定で四銀行の検査報告書、示達書等資料の提出について、拘置所でもないのに墨を塗って実質的にほとんど消して、それを見てくださいというような程度のことしかしないというこの国会審議のあり方、国政調査権に対する政府の対応、これについてお考え直すお気持ちはありませんか。

○橋本内閣総理大臣 私は、今議員が指摘をされました議論の中に、一つ加えさせていただきたいと思います。その移り変わりの時期、ショックをいかに和らげるかという工夫もまた我々は必要だと思います。

 そして、私自身、その示達書あるいはそれに対する回答書、さらにその後における書類等があるのかないのかそこは存じませんけれども、大蔵省としては、御要求の資料を提出させていただきました。ただ、特に北海道の中に占めておりました従来の北拓のウエート、そしてそれを信じ取引を続けてこられた善意の第三者に影響を及ぼさないようにという配慮をいたすこともまた、私は必要なことだと思います。

 ただ、今後ともにといいますよりも、従来の検査の手法から、全体の手法に問題があったことは、これはだれも否定できません。そして、これを直していかなければならないという御指摘は、私はそのとおりのものだと思います。

○仙谷委員 時間の関係もありますので次の質問に入りたいのですが、もう一点だけ。今の質問の中で、国政調査権に対する政府の態度という点についてはどうですか。

 つまり、大蔵委員会で議決をしていますから、これは個人的に議員が資料を出せとかなんとか言っているのじゃないのですね。そのときに政府がああだこうだと注文をつけて墨で塗ったりするというやり方はどうですか、大蔵大臣。

○松永国務大臣 大蔵委員会の議決に基づいて、国政調査権に基づいての政府に対する要求でございました。

 大蔵省が持っておる資料の中で、ほとんどがこれは守秘義務がかかっておるわけでありますが、守秘義務との関係でどの程度まで明らかにすることが許されるか、そういった点等について検討を加えさせていただいて、少なくとも銀行の取引先の経済活動に不測の損害を及ぼすおそれがあるという事項等については公開を差し控えさせていただきたいという見地から、一部について、墨を塗った形での公開というふうにすることによって守秘義務と国政調査権との調和を図っていただいた、こういうふうに思っておるところでございます。

○仙谷委員 調和じゃなくて、それは、要するに大蔵省なりの独自の判断によって出す情報と出さない情報を選別できる、ここがシステムとしても体質としても運用としても今問われているんですよ。そういうことで、もう一遍再考をされるように、この場をかりて要望しておきます。

 次の質問に入ります。

 平成十年度の予算書を見ておりまして、予算書といいますか予算全体を見ておりまして、気がついたことが一つございます。

 どうも十年度末には公債残高が二百七十九兆円になるというんですね。公債金収入は約十五兆六千億、こういうふうに言われております。九年度末の公債残高が二百五十五兆円です。そうすると、二百五十五足す十五・六は二百七十・六ということになって、計算が合わない。

 さらには、ことしもある種、国債の償還をするんでしょうから、どうも聞くところによりますと四・一兆円国債償還をする、こういうことでございますから、ここで十三兆何がしがどうもつじつまが合わない。いや、ことしになって補正予算を組んで一・七兆円公債を増発したから、それを差し引くとどうも十二兆ぐらいこれはつじつまが合わないお金があるね、こういう話になっておるわけでございます。

 大蔵大臣、これはどうなっていますか。

○松永国務大臣 細かい数字の関係その他は後で事務方に説明をさせますが、委員御指摘のとおり、平成九年度末の国債発行残高二百五十五兆、十年度末が二百七十九兆、こうなっておるわけでありますが、一般会計分の本来の増額は十二兆であるべきところ、全体として二十四兆となっているのは、国鉄の長期債務を一般会計で承継したという分、それから国有林野の累積債務の分を承継したということ、これが十二兆強でございます。そこで合わせて二十四兆増になった、こういうことになるわけであります。

 その他細部の点は、事務方にひとつ説明させます。

○仙谷委員 承継というお話でございますけれども、大蔵大臣も法律家ですからちょっとお聞きしたいんですが、これはどういうことなんですか。片一方で国鉄関連で国債を発行した、その前提の事実としては、いいですか、もともと清算事業団が他の債権者に対して負っていた債務十二兆数千億を一般会計が債務者として引き受けて、さらにそれを元来の、もともとの債権者に払うべく国債を発行して、そこで新たなニューマネーを取って、その十二兆二千億をもともとの債権者に払うということですか、平成十年度に。

○涌井政府委員 お答え申し上げます。

 今回の国鉄の長期債務及び国有林野の累積債務の処理に当たりましては、最終的には国民負担ということにしたわけでございます。

 この国鉄の長期債務については、過去におきましても国が承継したケースがございます。それと同じような形で、今回も国が債務自体を承継するという形で対応してきたところでございます。ただいま地方交付税特別会計が行っている借入金につきましても、同じような形で処理をしておるところでございます。

○仙谷委員 そういうばかばかしい一般論を聞いているのじゃないのですよ、局長。ちゃんと答えてくださいよ。いいですか、そうしないと質問を続けられないですよ、これは。

 一般会計が資金運用部なら資金運用部に払うのですか、ちょっと私、途中をはしょっていますけれども。十二兆二千億円、平成十年度中にどこかから財源を調達して払うのですか、払わないのですか。

○涌井政府委員 お答え申し上げます。

 今回の処理に当たりましては、国鉄の長期債務、全体が約十五・八兆円、及び国有林野特会の債務のうち二・八兆円分につきましては、国の一般会計が処理するということになっているわけでございます。その中で、十五・八兆円のうち約十二兆円、これは、国鉄及び国有林野の特会の債務の中で資金運用部及び簡保特別会計、簡保資金の債権につきましては、これは要するに国が負担を負うということで、一切、清算事業団あるいは簡保との債権債務関係を、要するに繰り上げ償還するということになるわけでございます。

 そうしますと、要するにその部分は国の国債整理基金特別会計の債務になる。その部分につきましては資金繰りが必要でございますから、資金運用部ないし簡保の債権債務から、それが国債という、国債を発行してその資金繰りを行うということになるわけでございます。

 

○仙谷委員 あなた、まだ全然理解していない。

 私がずっとこの間おたくの主計局と理財局の方々を呼んで話をしたら、私が今説明したことを言っているのですよ。そんな法律論がどこにありますか、ぐちゃぐちゃな話。

 いいですか、一般会計で承継するということは、一般会計が債務引き受けするのでしょう。そのときの債権者は資金運用部で、債務者は一般会計なんじゃないですか。どうですか、そんな簡単な話。

○涌井政府委員 お答え申し上げます。

 資金運用部から借りているお金に対しましては一般会計から繰り上げ償還しますから、資金運用部の債権はなくなるわけでございます。

○仙谷委員 繰り上げ償還の前の話を聞いているの。ちゃんとお答えなさい。

 まず承継した段階で、いいですか、この国鉄の九兆円の分は、林野の二兆八千億もそうです、債権者は資金運用部で、債務者は一般会計でしょう。うなずいているから認めるのですね。それを一括して払うのですね。どうですか。

○涌井政府委員 私の答弁がちょっと舌足らずで申しわけございませんでした。

 先生のおっしゃるとおり、資金運用部の債権が一般会計へ来る、それを、要するに資金運用部との関係を一応断ち切りますから、繰り上げ償還をすることになるわけでございます、資金運用部と簡保に対しまして。これは、一般会計の債務を処理する国債整理基金特別会計が、それを処理を行うということになるわけでございます。

○仙谷委員 そうずるっといくからおかしいのですよ。

 いいですか、一般会計がまず債務を負う。だから、どこかから財源を調達して、それを一括して、繰り上げ償還というのは一括して払うということでしょうが。うなずいているからそうですよね。だから新しい財源が必要なわけですね。新しい財源のつくり方が、日本国有鉄道清算事業団承継債務借換国債と国有林野事業承継債務借換国債を発行して市中から十二・二兆円マネーを取って、そのマネーを資金運用部に払う、こういうやり方でしょう。答えてください。

○涌井政府委員 先生のおっしゃるとおりでございます。

○仙谷委員 何でそんなことがわかるかというと、これ、予算書にも一般会計にも何にも出てきていない。ただ、「国債及び借入金の状況に関する平成八年度末における現在高の実績並びに平成九年度末及び平成十年度末における現在高の見込み及びその償還年次表に関する調書」、これに今申し上げた借換債のことが書かれておる。

 ところで、この借換債というのは、国債の種類でいうと、四条公債なんですか、特例公債なんですか、どっちですか。

○涌井政府委員 借換債という概念に入ります。

○仙谷委員 財政構造改革法の論議のときにも、ちゃんと大蔵省、説明しましたよね。公債の中に、四条一項ただし書きで発行できる国債のほかに、そのほかの分は全部特例公債だと。それは、財政法の解釈としても疑う余地のない通説じゃないですか。別の借換債なんという概念をどこからつくってこれるんですか。

 もっと言えば、じゃ、この借換債の発行できる根拠は何なのですか。おっしゃってください。

○涌井政府委員 お答え申し上げます。

 借換債の発行の根拠は、国債整理基金特別会計法第五条におきまして、「政府ハ各年度ニ於ケル国債ノ整理又ハ償還ノ為必要ナル額ヲ限度トシ借換国債ヲ起スコトヲ得」と定めております。

○仙谷委員 国債整理基金特別会計法五条に言う借換債は、既に発行をされた四条公債、特例公債を借りかえるための規定じゃないですか、権限じゃないですか。だから特例法も必要がない。包括的権限が授与されているわけですよ、五条で。認めましょう。それは、新たに国債をふやすものでないから認めるんだという話じゃないですか。

 だから、さっき私が申し上げた償還年次表に関する調書の中でも、ことし出てきた分以外のものについては全部こういう記載になっているじゃないですか。「財政法四条一項ただし書きの規定による国債及びその国債を借り換えるための国債」ですよ。「その」ですよ、借りかえ対象の国債が前に出ているんですよ。いいですか。特例公債の方は、「各年度における公債の発行の特例に関する法律の規定による国債及びその国債を借り換えるための国債」と書いてあるじゃないですか。

 借換債というのは、その前段に借りかえるべき対象の国債が先に発行されてない限り、そんなに大蔵省が勝手に借換債をどんどん発行するなんてこと、どこにできるんですか。

 もっと言いましょうか。それじゃ、北東開発公庫、苫東とかいろんな債務ありますよ、特殊法人に。清算事業団だってその一つじゃないですか。あるいは、特別会計法上の債務というのはいっぱいあるじゃないですか。これ全部こんなやり方でできるんですか。全部できるんですか、何百兆の特殊法人の、一般政府の外の事業体の債務を、借換債なんという、こういう便法というか脱法行為でできるんですか。答えてください。

○涌井政府委員 お答え申し上げます。

 国債整理基金特別会計法第五条において「借換国債ヲ起スコトヲ得」と定めておるわけでございますが、この前提といたしましては、もちろん、清算事業団の債務を一般会計の債務、借入金に移すという、そういう法律措置がまずあるわけでございます。まず一般会計の借入金となった上で、今度はその国債整理基金特別会計法第五条の規定が適用されまして、借換国債を発行することができるということでございますので、ただ単にほかの特殊法人の債務があるからといって、これを国債整理基金特別会計法で借換債を起こすということは、できないわけでございます。

○仙谷委員 このごまかしの論理が、私も昨日までわからなかった。一生懸命考えたんですよ、これでも。これはごまかしだというのを。何なのか。

 法律があるとおっしゃいましたよね。では、予算上どうしてそれが表現されないのですか。予算総則で、限度額の議決をちゃんとしなければいけないのでしょう。特例公債のときだけ、いいですか、歳入の欄の公債金の中になぜ書かなければいけないのですか。借入金の場合はなぜ書かなくていいのですか。借入金の場合でも、財政法四条を見れば同じじゃないですか。国債と借入金の扱いは全く同じ扱いですよ。借入金をする場合に特例法が必要だと。

 あなたがおっしゃるように、清算事業団の処理に関する法律が、私の目から見ればそういう借入金をする権限まで与えたとは到底読めないけれども、百歩譲りましょう。予算でなぜ書かないのですか。

○涌井政府委員 お答え申し上げます。

 清算事業団の債務及び国有林野特別会計の債務につきましては、これを一般会計の債務に移すということが、これは法律で、規定で定まっているわけでございます。

 それから、財政法四条の国債といいますのは、法律に書いてありますように、歳出の財源に充てるための国債発行でございます。例えば公共事業をやるための借入金であるとか、あるいは赤字国債の場合には経常的経費の財源に充てるための借入金でございまして、他方、今回の債務処理の関連は、これは清算事業団ないし国有林野特別会計の債務を法律上移しがえているわけでございまして、実質的に違うわけでございます。

○仙谷委員 どうしてそんなインチキな法律論を言うのですか。資金運用部に対する十二兆二千億の支払いが何で歳出じゃないのですか。移しかえるだけだから歳出じゃないなんて、そんな論理、どこにあるのですか。冗談じゃない。そんなむちゃくちゃな法律論を主計局長ともあろう人が言うのだったら、大蔵省の財政規律なんかもう全然ないじゃないですか。どうなっているのですか。

○涌井政府委員 いわゆる予算という形式の面から申し上げますと、運用部に対する債務償還につきましては、国債整理基金特別会計の歳出予算の中に立てております。

 それから、他方、その公債金の発行につきましては、国債整理基金特別会計の歳入の「公債金」のところで具体的に、「「日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律」の規定等により一般会計において承継し、又は承継することとなる借入金及び債券並びに「国有林野事業の改革のための特別措置法」の規定により一般会計において承継することとなる借入金の借換えのため「国債整理基金特別会計法」第五条第一項の規定により発行する公債金」等の「収入見込み額を計上」ということで、歳入歳出予算に計上しているところでございます。

 

○仙谷委員 もう一遍言ってください。いいですか、では、支払いの方は、どこの項目に十二兆二千億の歳出を書いてあるのですか。収入の方に、歳入の方に、十二兆二千億がどこに計上されているのですか。

○涌井政府委員 国債整理基金特別会計の歳出、「国債償還に必要な経費」の中で、その「説明」のところの後半部に書いてございますが、「「日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律」の規定により平成十年度に一般会計において承継することとなる債券のうち」云々という規定のところに歳出権が与えられているわけでございます。

○仙谷委員 あなたが言っているのはまだ答えになっていませんよ。十二兆二千億の歳入と歳出がどこに書いてあるのですかと聞いているのです。いいですか。だって、十二兆二千億、資金運用部という会計法上もあるいは法律主体としても別のところに払うのでしょう、払うとお認めになったじゃないですか。だから、新たな財源が必要だからこういう国債を出すのだということもおっしゃったじゃないですか。それが予算書上どこに表現されているのですか。そんなあなた、説明に書かれているなどということをぬけぬけと言うなんていうのは、主計局の官僚としては恥ずかしくて言えないはずだ。予算書の数字としてどこに書かれているのですかと聞いているのですよ。

 あなたが言っていることは、せいぜい善意に解釈しても、償還年次表に書かれておる、来年度に数兆円返されるとかなんとか、その程度の話じゃないですか。そうでしょう。収入として、歳入としてどこに書かれているのか、歳出としてどこに書かれているのか、これを聞いているんじゃないですか。

○涌井政府委員 お答え申し上げます。

 繰り返しになりますけれども、国債整理基金特別会計の歳入の面では「公債金」のところで、これは「款・項・目」の中の「公債金」という欄でございます。それから歳出につきましては、「事項」の「国債償還に必要な経費」ということでこの総額が出ているわけでございます。(仙谷委員「だから十二兆二千億入っているの、入っていないの、その中に。入っていない、書かれていないということじゃない」と呼ぶ)「説明」の中で……(仙谷委員「数字の中で書かれているのかどうかですよ」と呼ぶ)積算の内訳でございまして、国会の御議決をいただくこの予算書としては、あくまで十二兆はその積算の根拠となっておりまして、その分の数字はここには書いておりません。

○仙谷委員 そんな積算の根拠などというでたらめな話がありますか、こんな巨額のものを。いいですか、ことしの特例公債法で発行する公債ですら七兆一千億なんですよ。十二兆二千億というのは七兆一千億の何倍ですか。そんな巨額なものが、収入の欄にも、歳入の欄にも歳出の欄にも書かれていない。こんなでたらめなことがありますか。

 あなた、借換債ができる、こういうふうに言いましたね。この「国債」という本がある。大蔵省理財局国債課長がちゃんと書いている本ですよ、毎年書いているのか二年に一遍なのか知らぬけれども。読みましょうか。

 「これは、特例公債、建設公債のような新規の財源債と異なり」「これは」というのは借換国債です。「新規の財源債と異なり、債務残高の増加をもたらさないという借換国債の性格に基づくものである。」「これは」というのは何か。「発行限度額について国会の議決を受けることも償還計画表を提出することもなく、借換国債を発行することができる。これは、」残高をふやさないからだ、新規財源債じゃないからだというのは、ちゃんと大蔵省が書いているじゃないですか。

 今回の場合は、先ほどから聞いておりますように、新規の財源債であった、新規に十二兆二千億マーケットから取って資金運用部に払うのだ、こういうことになっていますよね。だから残高が十二兆二千億ふえるのだと。何で残高がふえて新規財源債が特例公債じゃないのですか。何で国会の議決が必要ないというふうに強弁するのですか。大臣、どうですか、今の。

○涌井政府委員 まず、この部分だけ国が一般会計で引き受けるわけですから、国の債務残高がふえることになるわけでございますが、その点につきましては、先ほど申し上げましたように、法律で国が引き受けるということによって事実上これは移っているわけでございます。その段階で債務残高がふえるわけでございますが、後は資金運用部なり簡保に返済するための資金繰りとして借換債を発行しているという形でございます。法律の段階で債務残高はもうふえているということになるわけでございます。

○仙谷委員 幾らそんな説明してもだめなんですよ。財政法四条をよく読んでください、大臣も。

 四条の一項、「国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。」つまり、公債と借入金、大蔵省に言わせますと双方を含めて広義の国債、こう言うらしいのですね。広義の国債の中の、いいですか、公債と借入金、全く同じ書き方、同じ扱いをされていますよね、並列です。「但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。」と。公債を発行する場合も借入金を発行する場合も、国会の議決を経た金額の範囲内でできるというのが四条債なんですよ。

 特例債というのは、本来何にも法律がないから、わざわざ特例法をつくって公債を発行しているのじゃないですか。じゃ、借入金のときだって特例法をつくって借入金を借り入れる権限を与えないといかぬじゃないですか。授権しないとできないじゃないですか、四条にそもそもないものを。そして、予算総則の中で国会の議決を経た金額を決めなきゃいかぬじゃないですか。

 今回の予算書は、総則を読んでも予算書全体を読んでも、そういうことになっていませんよ。法律論だけでもおかしい。政治論はもっとおかしい。いいですか、財政構造改革に、では、この段階で、委員長、私は大蔵省に予算書の記載の書き直し、そして予算総則の書き直し、少なくともこれだけをやっていただくように要求します。

○涌井政府委員 お答え申し上げます。

 先ほど申し上げましたように、財政法四条の国債は、いわゆる歳出の財源に充てるものでございます。これはいわゆる建設国債でございます。それから、一般会計の経常的な財源に充てる財源として特別に発行する場合には、特例法によりまして、いわゆる特例国債を出しているわけでございます。

 それに対しまして、今回の借換国債というものは、要するに財政法四条の国債ではございません。国債整理基金法第五条に基づく国債でございまして、この法律の規定に基づき、かつ、予算書におきましては、国債整理基金特別会計歳入歳出予算に歳出権をいただいているところでございます。

○仙谷委員 幾ら言っても、いいですか、まず立場が、国債整理基金特別会計法五条でこんなものは発行できない、さっき言ったとおりじゃないですか。新規財源債で残高がふえるような国債を、国会が権限を与えないで発行できるはずないじゃないですか。それが、すべてやみからやみへ葬って一般会計上全然出てこないじゃないですか。予算総則上も出てこない。根本的に間違っています。これは書きかえを要求します。

○越智委員長 速記をとめて。

    〔速記中止〕

○越智委員長 速記を起こして。

 大蔵省からの答弁を再度求めます。主計局長。

○涌井政府委員 お答え申し上げます。

 まず、今回の債務処理の関係では、ただいま国鉄及び国有林の債務処理の関係で法律案の御審議をお願いしているわけでございますが、その法律案の中で、国鉄の債務及び国有林の債務の一部につきまして、国の一般会計にその債務をつけかえするという法律の規定がございます。それで国会の御審議をお願いしているところでございます。

 そうしますと、この法案を御承認いただきますと、その清算事業団の債務ないし国有林の債務は、一般会計の債務に法律上もう自動的に移しがえになるわけでございます。そうしますと、今度は一般会計の債務の処理は、これは特別会計含めて国債整理基金特別会計においてその元本あるいは利息の支払いを行うシステムになっているわけでございます。

 そうしますと、その中で資金運用部及び簡保資金から借りている分につきましては、これを繰り上げ償還することになります。そうしますと、その債務償還は、今度は国債整理基金特別会計の歳出の中、これは国債償還に必要な経費として、今年度の、平成十年度で約四十兆、これはあらゆる債務の処理が入っていますから、この歳出権に基づきましてその支払いを行う。

 そうしますと、今度は国債整理基金特別会計の資金繰りの問題が出てきます。それにつきましては、国債整理基金特別会計法におきまして、国の債務については一部借りかえができるという規定がございます。それに基づきまして借換国債を出して、その資金手当てを行うということでございます。

○仙谷委員 結局さっきと同じことを言っているじゃないですか。何もわからぬですよ、今のは。

 それで普通なら素人だましできるけれども、少なくとも私も法律を勉強していますから、あるいは会計法は少々しかやっていないけれども、全然ごまかされない。あなたがおっしゃった、四十兆の何か償還とかへったくれとか言っているけれども、ことし元本で償還するのは四兆一千億とさっき決めたじゃないですか。

 いいですか、ことし一般会計から資金運用部に払う十二兆二千億、これが歳出であるのかないのか、一般会計からの歳出であるのかないのか。歳出であれば歳出と書かなきゃいけないじゃないか。反対の、見合う歳入はどこにあるんだ。借換国債を発行するとおっしゃっている十二兆二千億が財源だと。そんな新しい大きな借金をする、財源を得る国債を発行するのに国会の議決がないというふうな予算書になり予算総則になり、権限法がない、こんなでたらめが許されるか。この話をさっきからしているんじゃないですか。納得できない、こんなものは。

○越智委員長 速記をとめて。

    〔速記中止〕

    〔委員長退席、石川委員長代理着席〕

    〔石川委員長代理退席、委員長着席〕

○越智委員長 では、速記を起こして。

 ただいま提出されました資料に関して、大蔵省より発言を求められております。これを許します。主計局長。

○涌井政府委員 ただいまの資料につきまして、御説明申し上げます。

 まず、大原則論でございますが、財政民主主義は憲法に規定されているところでございます。日本の場合は、予算の形式と法律という形式がございます。国の債務を負担するには、予算または法律という形式があるわけでございます。

 そういうことで、今回の、まず最初の一ページに書いてあります国鉄長期債務及び国有林野債務の一部を一般会計が承継することの根拠でございますが、この根拠は、現在国会に御審議をお願いしております日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律案、それから国有林野事業の改革のための特別措置法案におきまして、一般会計への承継をお願いしているところでございます。

 ちなみに、過去におきましても、国鉄及び清算事業団の有利子債務を一部一般会計が承継する措置を講じてきているところでございます。

 昭和六十二年三月三十一日承継分といたしましては、日本国有鉄道の経営する事業の運営の改善のために昭和六十一年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律、これで約五兆五百九十九億円の承継が行われた前例がございます。それから、平成三年三月二十九日に同じく九千三百七十二億円の承継を行っておりますが、これも同様に法律措置によって承継が行われております。それから、平成十年三月三十一日承継分、三回目の承継が行われておりますが、これも同様に、平成九年度において講ずべき特別措置に関する法律において行っている。このように、国鉄の債務につきましても、従来から法律措置によって一般会計への承継が行われているところでございます。

 次に、二番目でございますが、一般会計承継債務の償還費の予算上の取り扱いでございます。

 この借金の元本あるいは利子の支払いに当たりましては、これは当然のことながら予算措置によって、予算によって歳出権が与えられなければならないわけでございます。

 我が国の一般会計、特別会計の借金は、全体として国債整理基金特別会計という特別会計を設けまして、そこにおいて借金の管理が行われているわけでございます。したがいまして、この国鉄及び国有林の債務につきましては、先ほどの法律の御承認がいただければ、今度は一般会計に承継され、そうしますと、現在の予算制度上は、国債整理基金特別会計を通じてその償還が行われることになっているわけでございます。

 これは一般会計だけでなくて、国債整理基金特別会計をごらんいただければわかるのですが、あるいは国立学校特別会計の借金も、あるいは国立病院特別会計の借金も、いずれもすべてこの国債整理基金特別会計を通じて償還及び利払いが行われているというシステムとなっております。

 したがいまして、この法律案を御承認いただきますと、今度は、国債整理基金特別会計におきまして歳出権の授与をお願いしているわけでございます。具体的には、先ほど申し上げましたように、歳出権では国債償還に必要な経費、これは、ボンドの償還は国債償還に必要な経費でございます。それから、借入金の償還に必要な経費はまた別途、借入金の償還に必要な経費ということで歳出権の授与をお願いしているわけでございます。

 その場合に、国債整理基金特別会計の財源はどうなるのかということになるわけでございますが、これはいわゆる借換債、いわゆる公債金収入をお願いしているわけでございます。

 それから三番目でございますが、その承継債務の償還のために借換債を発行する根拠でございます。

 これは、国債整理基金特別会計法の第五条第一項におきまして、借換債を発行することができる。ただ、文言上は、「政府ハ各年度ニ於ケル国債ノ整理又ハ償還ノ為必要ナル額ヲ限度トシ借換国債ヲ起スコトヲ得」ということで、この「国債」の規定の解釈でございますが、実は、国債整理基金特別会計法第二条におきまして、これは定率繰り入れの規定なんですが、国債の元金償還に充てるべき金額は前年度首における国債総額の百分の一・六を入れなさい、そういう規定になっているわけでございますが、この中で、第二条で、定率繰り入れの対象となる国債については、大蔵省証券だとか借入金だとか一時借入金は入れませんよと。要するに、長期国債については定率繰り入れをしなさいという規定になっているわけですから、逆に、国債整理基金特別会計法上、ほかのところの、そういう除外規定がない場合の国債には借入金が入るというのが私どもの解釈でございまして、したがいまして、この規定に基づきまして借換債を発行するということにしているわけでございます。

 いずれにいたしましても、国会に御審議をお願いしております法律が通らなければ、当然のことながらこの予算の執行もできないわけでございまして、国会の御了解、法律の御了解をいただいて初めてこの予算執行が可能となるわけでございます。

 

○仙谷委員 根本的なところを全然答えられていないんですよ、わかりますね、流れをおっしゃっただけで。

 つまり、一般会計が債務者。特別会計が債務者じゃないんですよ、まだ。債権者は資金運用部。こういう構造になるわけでしょう、法律で。何で一般会計の中に借入金が立ってこないんですかとまず聞いている。そんなことはやみからやみへ葬って、全部特別会計に流してしまえばいいじゃないかという処理じゃないですか。

 あるいは、この借換国債の収入が何で一般会計に入らないんですかと聞いているわけですよ。何で入らないんですか。そんなものをやみからやみへ、だれも知らないうちに特別会計の中が収入を得たとかなんとかということはあり得てならない、新規財源債なんですよ、これは。

 全然答えになっていない。納得できない。

○涌井政府委員 お答え申し上げます。

 まず、最初の点でございますが、これは一般会計が承継するわけでございますが、一般会計そのものは、先ほど申し上げましたように、借金の管理運営は、これはすべて、一般会計、特別会計をあわせて国債整理基金特別会計で行うということになっているわけですから、一般会計そのものは、個々の国債の償還、元本の償還とか利払いは、これはすべて国債整理基金特別会計に預けているということでございますから、一般会計に債務が償還されるために、以後の管理は国債整理基金特別会計が行うということになっているわけでございます。

 したがいまして、第二点の御質問と重なるわけでございますが、一般会計の国債、財政法第四条の国債というのは、あくまでも公共事業に使うとか文教に使うとか、いわゆる各般の歳出に充てるために国債を発行するわけでございまして、今回の借換債という、要するに借金の借りかえというものは、これは国債整理基金特別会計で行うということになっておりますわけですから、一般会計にはその部分は出てこないということでございます。

○仙谷委員 さっき言ったように、一般会計が債務者で、債権者は資金運用部ですよね。借換債を発行した瞬間には、いいですか、あなたの説だと特別会計が債務者で国民が債権者ということになるじゃないですか。その連関をちゃんと表現しない限り、まさに飛ばしになるんですよ。簿外処理じゃないですか、こんなものは。納得できないですよ。債権者も債務者も全部変わっちゃうじゃない。それがどうして許されるかという説明をしなきゃ。

○涌井政府委員 お答え申し上げます。

 一般会計、特別会計を問わず、いわゆる国の債務、借金につきましては、これは先ほど申し上げましたように、一般会計だけじゃないんです、すべての特別会計の借金を含めて、借金の管理は国債整理基金特別会計で行うことに法律制度上なっているわけでございます。したがいまして、一般会計にしても、借金した後は、その管理は国債整理基金特別会計で行うわけですから、その歳入歳出もそちらの方でお願いいたしているということでございます。

○仙谷委員 これ、質疑終了時間と来ましたよ。納得できませんよ、これは。

○越智委員長 午前の審議はこれまでとし、休憩いたしまして、午後は、午後一時から再開することといたします。

    午後零時十二分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時十三分開議

○越智委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。仙谷由人君。

○仙谷委員 先ほど涌井局長の方から、書面を示された上で答弁がございました。それを拝見いたしましても、先ほどの答弁を聞きましても、私の根本的な質問にはお答えになってない。つまり私は、新規の財源債を発行したのに、なぜそれが国会の議決の対象にもならなければ予算総則にも記載がない、そして、公債なのに発行権限が、新規の財源債であって残高がふえるのに、国債整理基金特別会計法五条の包括規定によってなぜ行えるのかというのがさっぱりわからない、こう考えております。

 あと十分しかないといいますから、法律論をここでやいのやいのやるつもりはありません。この点は留保いたします。こんなことは財政民主主義の観点からいって許されない、こんな規律の緩んだ話はあり得ないと私は思っているわけでございます。

 そこで、先ほどの書面で回答がされたもののうち、二番目の「具体的に、平成十年度における一般会計承継債務の償還のための経費は、同特別会計の歳出予算のうちの「債務償還費」の内訳となっている。」という、この部分については数字であらわしてください。これはさっぱりわからない。後でいいですから、書面で一覧表をつくって持ってきてください。

 委員長、今の点、後に資料として提出していただく、この点、委員長の方でお取り計らいいただきたいと存じます。

○越智委員長 主計局長、今の御要望に対しての資料を確実にお届けするように。

 どうぞ、御質問を。

○仙谷委員 私、結局この問題は、きょう私が申し上げたのは、実は厳密に事実を確定しておかなければここからの議論ができないと思ったからやったわけでございます。

 大蔵省の提出された資料の中にも、実はこの国鉄、林野の債務を一般会計で引き受けるとすると、単年度の国債発行額が対GDP比九・七になっちゃうんだ、こう書いてあるわけですね。書いてある。九・七になる。それを除くと四・七という、昨年来の財政構造改革の中の中期財政展望とか中期財政試算とか、これに一応沿う形になるけれども、この部分を含むと九・七になる。突出して財政構造改革路線が破綻したということがわかる。それでこういうふうな簿外処理のような格好で整理をした、こう考えております。

 財政規律論からして、大蔵省は歴代、特例公債を出すのでも、大臣、特例公債ですら、特例法をつくり、予算総則の中で限度額を決めるというやり方でも財政規律は緩むんだ。四条公債、建設公債は物ができるからいいんだ。この財政規律論をやってきたわけですね。したがって減税よりは公共事業。減税については一切耳をかさない。補正予算を組んでどんどん建設公債を出せ、その方が選挙にも役に立つというふうなことをやってきたわけです。

 私は、大蔵省主計局の皆さん方も本当はふんまんやる方ない気持ちで、この国鉄清算事業団の債務の処理も、せっかくこの間の財政再建をやりながら補正予算で建設国債を出されることについても、プライドを傷つけられていると思うんですよ。

 私は、今重要なことは、国民の前にすべてを出して、結果責任をとるべき人があれば結果責任をとる。国鉄清算事業団債務については、もたもたしているうちにこんなになりました、日延べしているうちにこんなになりました、私の責任でございます、坊主になって腹切ってやめますと。何でこんな人が出てこないのですか。しようがないじゃないですか、こんなに二十八兆八千億という金がたまりにたまって、だれがけつふくんですか、けつふくというのは汚いけれども。だれが後始末するんですか。全部国民に後始末させているじゃないですか。

 いいですか。今度の国鉄清算事業団債務の説明を、元本償還についてのくだりを読みますと、「元本償還に要する財源については、上記の財源の一部を充てるほか、当面は、一般会計の歳出・歳入両面にわたる努力により対応し、最終的には、年金負担が縮小していくことに伴い確保される財源等により対応することとする。」何にも書いてない。書いてないに等しい。

 ところが、先ほど私が指摘した借換債というインチキ手法によって、債務を特別会計の方に入れて、そしてこれは年次償還計画があるではないですか。年次償還計画がまた借りかえ、借りかえでやられるとしても、これを見る限り一般的には、もうあれではないですか、国民がすべて国民の負担で、税負担で、六十年かかるのか借りかえして百年かかるのかわかりませんけれども、それでやっていくということになるではないですか。そうではないのですか。

 大蔵大臣でも局長でもどっちでもいいです。事の経過としてはそうなるでしょう。

○涌井政府委員 お答え申し上げます。

 国鉄の債務を一般会計が承継いたしますと、先ほど申し上げましたように、国債という形で借換債を発行する。そうしますと、それにつきましては、国債の償還ルールに従いまして六十年で最終的に償還する。それの財源は、最終的には一般会計がいずれ国債整理基金特別会計に入れていくわけですが、それはその時々の歳入歳出の努力によって賄っていくということでございます。

 

○仙谷委員 あれだけ拝見すると、平然と、国民の負担になるけれどもそれはしようがないのだ、こうおっしゃっていますね。官僚機構は平然でもいいかもわからない。政治家はだれかが責任をとらないといけませんよ、これは、二十八兆八千億は。どうでしょうか、総理大臣。

○橋本内閣総理大臣 議員が今はしなくも述べられましたけれども、国鉄清算事業団発足時二十五兆五千億円ありました債務が、現在、十年度首見込みで二十七兆八千億円とふえておりますことは、そのとおり、御指摘のとおりです。

 そして、その間において、国鉄改革後に新たに背負いました負担、これは鉄道共済への特別負担あるいは厚生年金移換金等ございますけれども、いずれにしても、財産の処分等に努力をしながら、結果としてこの赤字が消えていないどころかふえているということは事実であり、それを何とかして根本的に解決をしなければならないということから、今回、法案を提出し、御審議をいただこうといたしております。

 こうした点については、私は清算事業団発足当時の運輸大臣でありますし、地価高騰の中で売却をむしろとめられ、しばらく地価の鎮静を待つようにということで資産の売却を一時見送りましたときの大臣でもあります。それだけに、そうした要因があることは事実でありますが、それ以上の弁解はいたしません。

○仙谷委員 私は、これはだれかが政治責任をとりませんと、日本の政治の世界のモラルハザードもきわまれり、国民からは徹底的な不信が、政治不信がより深刻化する、こう思います。だれか責任をとられることを期待します。

 そして、きょう質問しましたことは、予算書の書きかえ、予算総則の書きかえ、このことがどうしても必要だ。そして、国民の前で堂々と議論をし、国会の議決を受ける。この債務負担については、新しい財源の収入についてはそういうことが行われるべきだ。委員長の方にもそういう取り扱いを要求しておきます。

○越智委員長 これにて仙谷君の質疑は終了いたしました。