171 - 参 - 消費者問題に関する特別… - 3号  平成21年04月27日

○松井孝治君 万全を期していただきたいと思います。
 舛添厚労大臣、石破農水大臣は、委員長、御退席をいただいて結構ですので、御指示をいただければと思います。
 質問を継続します。
 今の問題は、私は消費者の問題、消費者の本当に、今、それこそ農水省に大変数多い電話が、何百本という電話が、例えば豚肉は大丈夫なんだろうか、そういうことが問い合わせが来ています。そういう意味では非常に消費者の関心の高い問題なので、あえて冒頭で触れさせていただきました。
 この修正案について質問させていただきたいと思います。
 まず、修正案提案者、仙谷議員になるんでしょうか、伺いたいと思うんですが、消費者庁設置法の三条の任務のところを修正をされました。そこで、消費者の権利の尊重という言葉が加えられております。ここで言う消費者の権利というのは具体的にどういう趣旨で加えられたのでしょうか。

○衆議院議員(仙谷由人君) おはようございます。
 この度の修正で設置法三条に消費者の権利というものを書き込んだわけでございますが、これは、消費者基本法二条の消費者の権利を引用したものでございます。そして、消費者基本法二条のこの条文は、平成十六年の消費者保護基本法の消費者基本法への抜本的改正の際の与野党協議の最大の論点の一つであったようでございまして、その修正合意の結果、国際消費者機構が昭和五十七年に提唱した消費者の八つの権利について、理念規定の中ではあるけれども、余すところなく規定することとなったというふうに承知をいたしております。
 八つの権利というのは、生活のニーズが保証される権利、安全への権利、情報を与えられる権利、選択をする権利、意見を聞かれる権利、補償を受ける権利、消費者教育を受ける権利、健全な環境の中で働き生活をする権利ということでございまして、消費者基本法第二条にきっちりと規定をされていると。それを、この設置法の第三条でも規定を引用して規定したということでございます。

○松井孝治君 仙谷議員、もう一問伺いたいんですが、そうだとすると、この法案全体に、今おっしゃったような消費者の権利の擁護という意味において、この法案全体のある種の法益として、保護、推進するべき法益として、今おっしゃった消費者の八つの権利をきちんと保障するための法案であるというふうに考えてよろしいんですね。答えだけ端的におっしゃっていただきたいと思います。

○衆議院議員(仙谷由人君) おっしゃるとおりでございます。私どもはそう考えております。

○松井孝治君 そこで、若干質問の通告の順番とは違うんですが、ちょっと冒頭の問題で時間を食ってしまいましたので、少しスキップして、また後で戻らせていただきますが。
 内閣府設置法の十二条に今回新しい規定を加えるというのが修正をされています。そこでも同じように消費者の権利という言葉が出てくるわけでありますが、ここでの消費者の権利という言葉の意味も、今、仙谷議員がおっしゃっていただいたことと全く同義と考えてよろしいでしょうか。

○衆議院議員(仙谷由人君) お答えをいたします。
 修正協議の中で、今、松井議員がおっしゃられたとおりのそういう議論をいたしまして、同じ意味で内閣府設置法の所掌事務といいましょうか、それをも規定をした次第であります。

○松井孝治君 委員の方々はちょっとこれ専門的なことなのでよく御存じない方が多いかもしれませんが、内閣府設置法の第十二条というのは、特命担当大臣の権能について規定したものであります。
 その特命担当大臣、今でいうと野田大臣がその任に当たられているわけでありますが、これは、野田大臣は、関係行政機関の長、例えば、今御退席をいただきましたが、農林水産大臣であったり厚生労働大臣に対して、例えば資料提出を求めることができる。あるいは、農水大臣、環境、何大臣でもいいんですが、経済産業大臣でも厚生労働大臣でもいいんですが、そこに対して勧告ができる。勧告をしたものについて報告を求めることができる。最終的には、内閣法六条の規定に基づいて総理大臣に対して指揮命令権を行使するように求めることができるという、言わば伝家の宝刀なわけでありますが、そういう規定に、実は先ほど仙谷議員がおっしゃっていただいたような消費者の権利、長い条文でありますが、消費者権利擁護のための基本的な政策に関することという規定が入ったわけでありますね。
 その法益の実現のためには、勧告をすることができる、資料要求ができる、それから勧告に基づいてどういう措置をとったのか報告聴取ができる、そういう規定、そして最終的には総理がそれを受けてきちんと内閣法に基づいて指揮命令を行うことができるという、こういう権能を今回加えたというのが少しかみ砕いた解説なわけであります。
 ここで伺いたいわけでありますが、これ、もう質問の時間の節約のために申し上げますと、こういう内閣法、内閣府設置法十二条の規定に基づく勧告というのは、行われたことが今まで一度もないんです。これは二〇〇一年に設けられた制度なわけですが、一度もそれは行使されたことがない。
 私が知る限り一番行使に近かったのは、今鴻池副長官御在席でありますが、鴻池副長官が特区担当大臣に御在籍のときにいろんな議論を各省となされました。そのときに、この権能が鴻池大臣にあるかないかということになって、実は鴻池大臣は特命担当大臣であるけれども、内閣府設置法十二条に基づく勧告をする権限はないという解釈を政府は取っていたように私は思います。一回もこの内閣府設置法十二条の適用事例がない。
 そして、そもそも内閣府設置法十二条はどういう事務に対してできるかということについて非常に限定的な解釈を政府が伝統的にしている。最後は政治家と政治家の議論ですから、設置法の根拠なんて別に余り関係ないということでなさっていた政治家もいらっしゃると思うんですが、ここが非常に制約的に従来運営されてきている。例えば今回でも、内閣府設置法十二条の規定に、その根拠となるような内閣府設置法第四条第一項にどういう条文を書くかということについて随分いろんなやり取りがありました。
 要は、各省の縦割りの権限というのは非常に強くて、分担管理事務というのは非常に強くて、そこを、例えば消費者の利益とか、あるいは別にほかの問題でもいいんです、例えば環境大臣にも今日お見えいただいているのはその関係ですが、別の法目的、横断的な法目的のために、それに対して勧告をするという制度がありながら、なかなかそこを発動させないような環境に置いてきている。実は、最初の政府案の原案は、特命担当大臣であることは認めているんですが、環境の整備は野田大臣のお仕事だけれども、消費者の権利の擁護のための基本的な政策ということは野田大臣の御担当ではないというところから議論が始まっているんです。
 こういう形で、どうしてもこれ、別に役所の悪口を言うわけではありませんが、昔からの憲法、内閣法の解釈、伝統的な解釈というのは縦割りの官庁まずありきという、そこが非常に強いんですね。ここをやっぱり私は少しずつでも崩していかなければいけないというふうに思っているわけですが、官房副長官、この御発言でもう御退席いただいて結構なんで、その数年前のことだったと思いますが、そこの縦割りとむしろ横断的な改革というもののはざまで御苦労されたと思いますので、この辺りについての一言御感想あるいは今後の御決意を伺いたいと思います。

○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) 六年から七年前のことでございますので、記憶をたどって御答弁申し上げたいと思います。
 平成十四年に特区担当大臣を命ぜられました。その任に従って懸命に努力をいたしておりましたが、なかなか壁がいろいろございまして前へ進まないといったようなジレンマに陥っておりましたところ、平成十五年の四月に、半年後に特命大臣という辞令をちょうだいをいたしました。そこで、今、松井委員が御説明ございましたように、いわゆる勧告権というものを与えられたと承知をいたしております。いわゆる竹光で戦っておったものが真剣で戦えるようになったということでございます。ところが、内閣というのは一体性、統一性というのを非常に大事にしなければならない部分でございますので、ぎらりと引き抜くことはやはり耐えなければならないという思いもございました。そこで、各関係担当大臣と余人を交えず一対一でいろいろお話をして調整をした記憶がございます。
 しかし、今回の消費者庁設置に関しましては、やはり国民から選ばれた政治家がそういう強い権限を持ちながら国民のために尽くしていくということが非常に大事であるということを、当時を思い浮かべながら今お答えを申し上げた次第であります。
 以上でございます。

○松井孝治君 竹光から真剣になったけれども、真剣を抜くことはなかなか許されない、そういう運用がなされているというのが従来の政府の運用だと思います。これは行政各部中心主義を取る以上、例えば、内閣法制局長官今日お見えいただいておりますが、恐らく法制局長官にお聞きしても、そこは各省の分担管理と内閣府がそもそもどこまでの総合調整権を担っているかということについて伝統的解釈は非常に慎重でありまして、今回も与党を通じた与野党協議ではありましたが、そこの壁というのがなかなか厚いなというふうに私も感じた次第であります。
 鴻池副長官、もう結構でございます。
 環境大臣に伺いたいんですが、環境省の設置法、これには実は勧告権というのがあるんですね。これは環境庁時代からあるんですね。答弁の手間を省くと、過去にたしか三件勧告をされたことがありますが、昭和四十六年ころに三つぐらい事例があったと思いますが、その後ありません。
 これも、恐らく時の大臣がどこまで、それこそ真剣を抜くかということについて、多くの閣僚の方々は、歴代の閣僚の方々は真剣を抜くような戦い方はしてこられなかったというふうに考えるわけでありますが、この環境省設置法、古くは環境庁設置法で認められた勧告権というのがなぜここまで行使されてこなかったのか。何十年という歴史の中で三例しかなかったということについて、環境大臣はどう考えられて、今後も、例えば環境の保全ということといろんな各省の縦割りの利益というのが相反することがしばしば、あるいは日常的にあると思うんですが、この辺りについて今後どういう見解で取り組まれるのか、一言御答弁をいただきたいと思います。

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今お話がございましたように、環境省設置法には勧告権及びその勧告をしたときにどういう措置をとったか報告せよということを求める権限が決められております。これは環境庁時代からもそうでございまして、今お話がありましたように三件、これは主に騒音、飛行場や新幹線の騒音の問題に関して三件ございました。
 この三件についてですが、当時の規制の体系ではなかなかその規制の体系が及ばなかったものに対して環境庁長官が勧告を行ったものでございます。その後、個別の規制法の強化、これはいろいろなところでこの個別の規制法の強化が行われてきました。
 それから、何よりも大きかったのが、いわゆる環境アセス法、環境影響評価法のように、個別法に基づいて環境行政機関の長に対して意見を述べる仕組み、環境大臣の意見を申し述べるのがプロセスの中で入っております。環境大臣として意見を言いますと、ほぼその意見を無視することはもう各個別の大臣であろうともできない、そういう仕組みができたということ、それから、環境基本法に基づく環境基本計画のように、政府全体の環境施策に関する計画策定を行う仕組み、これは政策決定の段階からそういう意見が反映される仕組みができたこと、こういう法制度が整ってきたということで少なくなったというふうに理解をしておりますけれども、今後もこの法制度の枠外で出てきたようないろいろな問題についてはきちんとこの勧告権を行使してまいりたいと思っております。

○松井孝治君 そこは、従来でいうと、環境庁長官、長い自民党内閣において、僕も通産省に勤務していましたから分かるんですが、やっぱり環境庁長官、歴代の方々、遠慮があったと思いますね、正直言って。だけど、やっぱり時代も変わって、今、公明党御出身の斉藤大臣が環境大臣なさっているんですから、事柄の性格にもよりますけれども、やっぱり大胆にこれは勧告して、それで各省がそれに従わないというものは従わないんで、堂々とやればいいんです。堂々と議論する。何か裏で全部できたものだけ根回ししてやるということではなくて、新しい行政スタイルで是非臨んでいただきたいと思います。
 この関係で、仙谷議員に、あるいは提案者に伺いたいんですが、今回、内閣府設置法第十二条、特命担当大臣の勧告、勧告可能なような事務を内閣府設置法の四条に加えて、きちんと、今でいう野田大臣がしっかり勧告できるような規定を入れたと思います。だけれども、ここが今まで勧告ができていなかったこと、今回入れるに当たっていろんな条文上御苦労を提案者として与野党協議の中でされたと思いますが、その辺りで、今まで何でこれが使えなかったのか、あるいは、今回こういう規定を入れたから、むしろ今、政府でいえば野田大臣に、しっかりそれを、勧告権を入れたものをこういう観点で使ってほしい、そこら辺の思いを、余りテクニカルなことはいいですから、端的に提案者の方からお述べいただきたいと思います。

○衆議院議員(仙谷由人君) この関係法律の整備に関する法律の中で内閣府設置法を改正案からも修正したというのは、これは私どもなかなか難しくて理解するのが大変な部分でありますが、いずれにしても、この四条の一項十六号で書かれておったものを十六号と十七号に分けて、消費者の権利をちゃんと尊重し支援するようなことに関する基本的な政策に関する事項が、消費者庁の、あるいは、そしてまたそれを受けた十二条で、特命担当大臣がそこに書かれたことについての権限を行使できるというふうに明確に規定されたということは、大変私は意義があるなと思います。
 今までそういうことが、ちゃんと権限行使がどうもできていなかったと。これは、内部調整と称するところで、私どもに言わせればぐずぐずになっておって、駆け引きなのか取引なのか分かりませんが、要するに、古くからある役所ほど力が強いという、この日本のどこにでも見られるあしき習性といいましょうか慣行がある。それから、その時代的な意識といいましょうか認識といいましょうか、それを特命担当大臣が持って大胆にというか、やる気を持ってやるというのがなかったということだと思います。
 最後に、何となくできにくいのは、権限規定がもうひとつ明確ではなかったということでございまして、私どもは改正案として、当初、内閣府設置法四条の一項十六号に、食品の安全性の確保その他消費者の利益の擁護及び増進を図る上で必要な環境の総合的な整備に関する事項が言わば消費者庁長官、消費者担当大臣ですか、その権限の根拠であるかのような規定がありまして、これだと食品の安全性の確保その他、安全性の確保の付け足しみたいな消費者の利益の擁護及び増進ということになりますので、そういうふうにも読めなくもないと。あるいは、必要な環境の総合的な整備に関する事項ということになってきたら、もう外縁も外縁、外野席の外側で何かやってしまうみたいな話になってくると。それで、十七号というのを別項を設けて書くべきだということを強く主張しまして、現在のような形になったんです。
 これで、あとはガバナンス問題といいましょうか、やる気の問題で、人を得ればちゃんとできると、こういうふうに確信をいたしております。

○松井孝治君 必要な環境の総合的な整備ということだと、環境の総合的整備で、個別の各省の判断に対して消費者担当大臣、特命大臣が勧告をできるかといったときに、できないという解釈を取られる可能性が極めて高いと。
 したがって、消費者基本法第二条の消費者の権利の尊重及びその自立の支援その他の基本理念の実現並びに消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現のための基本的な政策に関する事項、長いですけど、これは基本的な事項ではあるけれども、これであれば各省のいろんな個別の政策に対して、こういう今申し上げたような利益の実現、基本的な事項ということで個別に勧告をすることが可能だというふうに、人を選べばとおっしゃいましたけれども、やる気さえあればできるというふうに修正案提案者は考えておられるというふうに理解してよろしいですか。仙谷議員、よろしいですか、そういう考え方で。

○衆議院議員(仙谷由人君) おっしゃるとおりでございます。誠に同意見でございます。

○松井孝治君 公正を期するために、あえて確認として岸田提案者にも、仙谷議員の今のお考えと同じで、人を選べば基本的な事項ということでいろんな各省に対してきちっと勧告できるというふうにお考えかどうか、確認しておきたいと思います。

○衆議院議員(岸田文雄君) 私も、今の仙谷議員の意見と同じ意見でございます。

○松井孝治君 これは非常に重い答弁です。特に、与野党の提案者が一致して今の見解を取られたということは非常に画期的なことだと思います。
 あとは大臣のやる気だというふうにおっしゃいました。じゃ、政府を代表して、今の見解で野田大臣は、いや、それは野田大臣で結構です、今の見解、修正案提案者の趣旨を体して、基本的な事項ではありますよ、基本的な政策に関する事項でありますが、各省の個別具体的な事項を含めて野田大臣は消費者利益の増進という観点からきちっと取り組まれるかどうか、特命担当大臣として取り組まれるかどうか、その決意を伺いたいと思います。

○国務大臣(野田聖子君) 与野党で真摯な修正協議していただいた結果、こういう形で明確化されたことを率直に私としては前進をしたというふうに受け止めておりますので、それを踏まえてしっかり行動してまいります。

○松井孝治君 別件で内閣法制局長官に御出席をいただいておりました。内閣法制局長官、今の修正案提案者のやり取りを受けて、それは内閣法制局として見ておられる内閣法あるいは内閣府設置法の趣旨に照らして適正なものだとお考えですね。

○政府特別補佐人(宮崎礼壹君) お答えいたします。
 先ほど御指摘のありましたように、内閣府設置法の第十二条で、特命担当大臣には横断的な強力な権限が与えられております。その対象というのが内閣府設置法第四条の一項、二項、三項あるうち一項又は二項に掲げてある事項についてはとなっておりまして、それについてはこのたび明確に十七号が追加されましたので、そういうことが法律として成立いたしますれば、当該事務につきまして、その基本的な事項とかというふうになっている事務につきましては、特命担当大臣は、第十二条各項の規定によって資料の提出の要求とか説明の要求とか勧告、あるいは総理への答申、意見の具申ができることは明確であると思います。

○衆議院議員(仙谷由人君) この問題、実は修正協議の中盤に気が付きました。考えてみますと、何か窓口にはなっていないけれども消費者庁が企画立案の単独の所管になっておると。誠に妙ちきりんな話になっておるわけでございます。
 ただ、この法律自身は割と労働現場の問題を、何といいますか、整備するために作られておるような雰囲気が非常に強くて、しかし、にもかかわらず、イメージしてみますと、ここから内部通報される話は多分、半分以上が消費者問題にかかわること、あるいは大宗は消費者問題と言える問題が内部通報されると、公益通報されるということなんだろうなと改めて今思っておりまして、これをもう一度修正協議ができるものならばちゃんと通報窓口にすべきだということをやるべきだったなと。これは今、松井議員からおっしゃられましたように、確かに私どもの修正で特段強く取り上げて強く主張すべきだったなというふうに考えているところでございます。

○松井孝治君 野田大臣、ちょっと伺いたいんですが、今もう一回やり直せるものならやり直してみたいというお話が仙谷議員からはありましたけれども、やっぱりこの通報窓口を、せっかく一元的な消費者行政組織といいながら、結局各省縦割りの中で、所管のところに通報してくださいと、これはちょっと私どもも気付いていなかったわけではないんですが、余りにも修正項目多過ぎてできなかったんですが、ここについて、大臣の立場ではおっしゃりにくいかもしれませんが、やっぱりしっかり今後の検討事項としてこの窓口の一元化やるべきではないかとお考えになりませんか。政治家として御答弁いただきたいと思います。

○国務大臣(野田聖子君) 正しい御指摘だと思っています。
 消費者庁のメリットの一つには一元化の窓口ということを売りにしておりまして、今、一般の方たちの通報に関しては共通番号を設けるなどして、そういう取組をしております。
 この公益通報者保護法に関しましては、今おっしゃったように、修正協議になかったわけですけれども、今後そういうことがある、なしは別として、今の間はしっかりと、消費者庁に多くのそれが寄せられてもしっかりと、たらい回しという形ではなく、きちっと担当している行政組織に連絡を一元的にスルーできるような形で鋭意取り組んでいきますけれども、今後につきましてはやっぱり検討していくべきだと思っております。

○松井孝治君 ちょっと時間がありませんので、岸田大臣も何かさっきからにこにこ笑っておられますので、是非これは今後の課題として十分御認識いただきたいと思いますし、これはまた、この参議院としてどう取り組むべきか、我々として参議院の委員間でも協議をしていかなければいけない点だと思います。
 もう一点伺いたいと思うんですが、消費者委員会の情報収集について伺いたいと思います。
 設置法の八条の資料提出要求に民間事業者が対象として入っていない、これはいろいろ与野党協議の結果そうなったというふうに認識していますが、消費者安全法二十条は、消費者委員会が勧告を行う場合、消費者、事業者、関係行政機関、その他の者から得た情報その他の情報を踏まえて行うと、こういう規定がありまして、この規定を普通に読むならば、やっぱり消費者委員会自身は情報収集を民間事業者からも行うんだというふうに解釈するのが普通だと思います。
 じゃ、どういう権限に基づいて消費者委員会は民間事業者から情報収集を行えるのか、これは任意の情報収集なのか、具体的に設置法八条の資料提出要求等には対象になっていないけれども、安全法二十条に入っているということは、どこまでの権能が、消費者委員会に民間に対する情報収集権があるのか、修正案提案者に伺いたいと思います。

○衆議院議員(仙谷由人君) お答えをいたします。
 消費者委員会がこの安全法の第二十条で、ある種個別具体的な事案について勧告を行うということをしようとする場合に、やっぱりこれは、事案についての情報を的確に収集をして、それを踏まえなければならないということは当然でございまして、そのことを書いたと。しかし、そのような情報収集のための一般的な権限が設置法第八条の資料の提出要求等の権限でございます。
 修正協議の過程で、この権限の対象が関係行政機関の長に限られまして、事業者等の私人に対する資料提出要求等ができないといいましょうか、法的にはできないということになったわけで、これは与党が二重行政になるということを理由にして合意しなかったということで、事業者等の私人に対する資料提出要求等が書き込まれなかったところでございます。
 両方を前提にして考えますと、安全法第二十条の条文をそういうことで解釈しますと、消費者、事業者、関係行政機関、その他の者から得た情報を踏まえてという文言は、あくまでも消費者や事業者等からの自発的な通報、提供という形の受け身の情報提供を念頭に置いていることは間違いはございません。したがって、修正協議の全過程における議論をしんしゃくいたしますと、事業者等からの法律に規定された権限に基づく情報収集は、あくまでも関係行政機関の長を通じて行うということであります。
 ただ、そうではありますけれども、法律上の権限としてでなくて、事業者の任意の協力の下に消費者委員会の側からアクセスして事情説明や情報提供の要請を行うというふうなことはできないわけではないというよりも、むしろそれをしないとこういう勧告はできないと。具体的な事案に関する調査を行うことまでそういう任意に行うのを否定しているものではありませんし、当然いろんな消費者団体の方や代理人からそういう積極的な情報提供もあると思いますし、協力もあると思います。事実上の調査活動については、本条は間接的に容認しているというふうに解釈をいたしております。
 以上です。

○松井孝治君 はい、分かりました。分かりましたが、そういうことを活動を担保するためにも今のスタッフ、三人ですか、定員上付いているのは、それでは余りにも少ないということをこれも申しておきたいと思います。
 あと一問だけ、済みません、姫井議員の御了解をいただいて最後に御質問させていただきたいと思うんですが、今回の消費者委員会の内閣総理大臣への勧告権、これは大きな一歩だと思うんですが、実は関係行政機関の長に対する勧告権というのが、食品安全基本法、食品安全委員会が持っている権能というのがこれは並列的にあるんですが、食品安全基本法では、食品安全委員会は関係行政機関の長に直接勧告できるんです。今回のものは内閣総理大臣には勧告できるんですが、関係行政機関の長はここに入っていないんですね。
 そこの違いを、これはもう理由を聞くと長くなるので、今後これ関係行政機関の長に勧告を直接できるようにする余地があるのかないのか、提案者の意向。
 それからもう一点。これは先日、この委員会の同僚の共産党の大門委員から御質問があったところでありますが、この消費者委員会をつくるのはいいんですが、消費者政策会議が並列的に並んでいるんですね。しかも、その消費者政策会議が何か消費者委員会の意見を聴いて消費者基本計画を作るという構造になっていて、消費者基本計画はこれは閣僚とか、その下の幹事会は事務次官級がメンバーなものですから、そこが何か消費者委員会の意見を聴いて何か物事をつくる上部にあるかのような位置付けになっているというふうにも理解できる。
 ここの点についても非常に膨大な修正協議の中で正直そこまで詰め切れていなかったというのが実態かなとも思うわけですが、この点の今後のどうあるべきか、あるいは、先ほど申し上げた食品安全委員会との権限の違いを今度どう埋めていくべきか。
 この二点について提案者である仙谷委員の見解を伺って、私の質問を終わりにしたいと思います。

○衆議院議員(仙谷由人君) この関係各大臣への勧告案は、民主党としては直接の勧告権を是非持たすべきだという主張もしておったのでございますが、内閣総理大臣に対する勧告権があれば、この消費者安全法では、十六条で内閣総理大臣の方から措置要求というのを各大臣にできるようになっているから、何とかそれでこなせるじゃないかと。
 先ほど引用ございました食品安全基本法は、むしろ内閣総理大臣の措置要求が今度これは書いていないと。統一的な、特に消費者担当特命大臣との関係も出てこようと思いますので、この措置要求を実効あらしめるということで当分やってみようということで、関係各大臣への勧告権を、何というんですか、この段階で譲歩したといいましょうか、強く押し込まなかったということでございますので、御理解をいただきたいと思います。
 それから、消費者政策会議は、これは基本計画を策定する機関だということでありますから、一応守備範囲は切り分けをされているというふうに考えておりますが、消費者政策会議というのが専任の事務局がいるのかいないのか、あるいはその辺が、何というんですかね、いろんなところに足を掛けた話であるとすれば、これはもう私どもは、何というんですか、こういう関係閣僚会議というものは、むしろ現時点では、横串を刺した消費者庁あるいは消費者委員会との関係で、再定義といいましょうか、あるいは守備範囲をちゃんと定義をされなければならないと、こういうふうに考えておるところであります。

○松井孝治君 質問を同僚の姫井議員に譲りたいと思います。
 ありがとうございました。

○姫井由美子君 民主党の姫井由美子と申します。
 まず、歴史的な修正合意にこぎ着けられました修正案提案者の方々に心から敬意を表しますとともに、今回質問の機会を与えてくださった皆様に感謝をいたしたいと思います。
 今回の衆議院での修正について、今日お越しの仙谷議員は記者会見で自己採点六十点というふうにたしか記憶しておりますけれども、その真意、そして参議院で今審議が始まっておりますけれども、現段階では何点と評価されますでしょうか、お伺いしたいと思います。

○衆議院議員(仙谷由人君) なるべく簡潔にお話ししたいと思いますが、先進諸国を見て、この消費者問題というものの解決の仕方というのを見ておりますと、やっぱり現場で調停、あっせんが権威を持ったしかるべき、日本でいえば相談員ということになるのかも分かりませんが、消費生活センターや国民生活センターで行われる体制がちゃんとできなければならない。もちろん従事員の、従事していただく方々の質あるいは量というものも必要になると思いますが、そこがやっぱりポイントだと。現場でのいろんなトラブル解決ということが消費者の身近なところで行われるというこのことがしっかりしないと、霞が関に箱が一つできても、消費者庁という箱ができてもしようがないなというのが我々の基本的な思いで、したがって消費者オンブズマン、オンブズパーソンといいましょうか、権利院法案を提起したわけであります。
 つまり、組織、権限、それから日本の場合には地方行政の在り方としてどう考えるか、そしてもう一つが違法収益の剥奪とか被害者救済と、この四本の柱があるだろうというふうに考えておりまして、修正協議に入って、まあ消費者権利院ということにならなかったわけでありますが、この組織の在り方それから権限については与党側も相当理解を示して、権利院はできませんでしたけれども、消費者委員会という形で消費者庁と並び得る監視機関をつくったということで、言わば中央各省行政の中で、各省が適切な権限行使をすることによって消費者の利益が守られるようにしてもらうということについてはかなりのところまで進んだかなという思いであります。
 ところが、現場といいましょうか、我々の生活のところで消費者問題を素早く迅速に、裁判所にかからずに解決できる体制としてできたかというふうに考えますと、これは地方消費生活相談員の方々の権限、処遇等々を考えましても、あるいは各地方自治体のこの十年間ぐらいのやり方を見てみましても、これは相当中央政府から、何というんですか、お願いをするというか、強く要請をし予算措置もし、できれば地方財政法等々を含めて法改正もしなければ、そうは動いていかないんじゃないかという思いがございます。そこの部分がまだ道半ばだなと。
 あるいは、団体訴訟を含めた違法収益の剥奪まで行かなくても、積み重なったものの保全ぐらいは何とかしたいなという部分ができなかったというのが私が少々自分に辛い点を付けているわけでございまして、消費者団体の方々や日弁連を始めとする今まで取り組んでこられた方々には相当いい点をもらっておるようでありますけれども、これからの課題として今申し上げたようなことが残っていると、こういう総括でございます。
 以上です。