171 - 参 - 消費者問題に関する特別… - 2号  平成21年04月23日

○金子恵美君 今日は修正案の提出者として、民主党の法案の方を提出していただきました皆さんもおいででございますので、やはり同じちょっと質問をさせていただきたいと思います。消費者行政をどうとらえているか、お伺いさせていただきます。

○衆議院議員(仙谷由人君) 質問どうもありがとうございます。
 まず、今の金子議員の御質問について、政治論的なちょっと私論を述べたいと思うんでありますが、この委員会が、衆議院の消費者特別委員会が始まるときに、与党の理事の先生方そして船田委員長に対してもこういうことを申し上げました。
 この問題、非常に重要な問題なんですが、制度論を含みますので、なかなか一般の方々に分かりにくいだろうと。そして、この問題に、今日も傍聴人おいでになっていらっしゃいますけれども、数十年一生懸命取り組んできた方はいらっしゃるわけで、その方々が非常に熱心なんですが、一般の方々あるいはメディアの方々にもちょっと取っ付きにくい、つまり事件性のある問題にはメディアも報道するんでありますが、本質的にどこに問題があるのかという問題についてはなかなか取っ付きにくいんで、大いなる議論というか徹底的な議論を委員会でしようと。その成果があれば修正に結び付くこともあるでしょうし、いずれにしても重厚な議論をすべきだと。強行採決なんということを考えてはならないという申入れをいたしまして、与党の理事さんあるいは委員長にも受け入れていただいたという経緯がございます。
 その中で、私はこの問題考えるときに、制度論的に考えると、やっぱり霞が関に消費者庁という箱を一つつくって、あと、地方の消費生活の現場にちゃんとした消費者行政がつくられてこないとほとんど意味がないと。よく私はイメージとして考えるんでありますが、環境庁の苦難の歴史とでもいいましょうか、これもある種の日本の業者指導育成行政の中で、公害問題から発生して環境庁が重要だということでつくられたわけですが、環境省になるまで、あるいは環境行政といいましょうか、環境政策が日本で、ヨーロッパなんかに比べるともうある種の弱さを持っているというのは、こういうことを考えましたときに、そしてまた環境問題に関して、地方における公害等調整委員会というのが各都道府県につくられているはずなんでありますが、これが機能しているところは私が知る限りほとんどないと言ってもいいぐらいであります。つまり、中央に箱をつくって、ある計画を作って地方に丸投げをしますと、これは財政上の観点もありますのでほとんど動かないケースが多々あるという、ここがこの問題の肝だろうと。
 そうだとすると、衆議院の委員会あるいは参議院の委員会で徹頭徹尾議論する。そして、与党の先生方にお願いしたのは、参考人の意見とかお考え方を大いに聞く、地方へ出掛けていって聞く。そして、しかしそれで事足れりとして参考人の意見を聞きおくと、言いっ放しにさせて、そのことが法案の中に取り入れられないというのではいけないと。そんなことで取り組んで、その成果が少々この法案修正に生かされているという意味では、大変政治的にも制度論的にも意味があると、そういうふうに考えているところであります。

○金子恵美君 お二人から消費者行政をどうとらえているか、在り方というものをお伺いさせていただきまして、いずれにしましても、消費者が主役なんであるということと、それからしっかりと地方の消費者の皆さんも支援するシステムをつくっていかなくてはいけないということでそれぞれお話をいただいたわけなんですけれども、やはり共有するところは、どういうふうに今までの行政、消費者行政の中で救えなかった方々を救っていくかということであったり、そういう新しいシステムをつくっていくかということ、そういう課題だというふうに思ってございます。
 そういったところで、野田大臣にお伺いさせていただきますけれども、大臣は三月十八日の衆議院の特別委員会で、消費者庁をつくることは行政改革なのだというふうにおっしゃいました。そのときの大臣のお言葉をお借りしてちょっと述べさせていただきますと、消費者に何らかの意味がある関連法律も、今回かかわる二十九法案、これ以外にもたくさんある、しかしそれを全部引き受けてしまうと、いわゆる国民の政府に望んでいる行革にも反することになるというような旨を述べられていたわけです。
 この消費者庁の設置については、消費者に身近な法律として二十九本を移管そして共管するということになっているわけでございますけれども、ほかにも結果として消費者にかかわってくる事案もたくさん出てくるということでございますが、なぜ二十九本なのか、お尋ねしたいということ。
 そしてまた、さらにこの二十九本に関して、消費者の方から来ている被害の大半をカバーすることができるという現実があるというふうにも御答弁いただいているわけなんですね。どこにその根拠があるのかということをお伺いさせていただきたいと思います。

○国務大臣(野田聖子君) 行政改革二つありまして、一つは、やはり今までの縦割り行政を打破して、消費者行政という今までもうずっと取り組んでこられたけれども片隅に追いやられたものが、やはり本来すべての主役なんだということで、新しい組織をつくる行政改革という意味と、もう一つは、もう一つの行政改革は、やはりすべて国がどんどん大きくなって命令していく形を今日まで逆に取ってこなくて、やはり地方主体のその国づくりをしていこうという意味の行革と、二つの意味があって、それを両方兼ね備えた新しい行政組織をつくらなければならないという、そういうミッションがあったと思います。
 まず二十九本、なぜ二十九本なのかというのは、まずそもそも今申し上げたように、消費者庁をつくるに当たっての考え方というのは、司令塔になろうと、政府全体の消費者行政の司令塔になる。そして、そのためにやっぱり機動的に動けなきゃいけないでしょうと。でも、やたら何もかも全部持ち込んで、巨大な大きな体の中で動きが悪くなるのではなく、やはり簡素で効率的な組織を目指して、そして、そこでとりわけ消費者にとって身近な問題を取り扱う法律というのを様々なこの議論の中で、消費者団体であったり弁護士の皆さんであったり、そういう人たちからいろんな議論をいただく中で二十九本が抽出されてきたところであります。
 それは、それをカバーすることで、まずはその大半の苦情をカバーさせていただけるということで二十九本、まずは消費者庁に取り込まさせていただいた、所管させていただいたということになるんですが、その根拠は何かということになるんですけれども、二十九本のその法律を所管することによりまして、消費者行政の対象である表示とか取引、安全の主要な部分、これが消費者において自ら迅速、的確に法執行を行い、またこれらの法律について企画立案、迅速に取り組むことができるようになってくるわけであります。さらには、消費生活センター等に法解釈を示して情報提供等も行うことが併せて可能になります。
 根拠ですけれども、消費者から消費生活センターないしは国民生活センターに寄せられた苦情相談があるわけですね。これらPIO―NETのデータを見ますと、例えば訪問販売など特定商取引の規制する取引に関連する苦情相談というのは過半を占めています。さらに、消費者が結ぶ契約に関する苦情相談が九割近くを占めている事実がございます。そういうことから、二十九本の法律を消費者庁が所管し、その法執行や企画立案を行うことによって、今現在、消費者の苦情相談の大半、これらに対応することができるものと考えているわけであります。
 ただ、消費者からの苦情相談の中には、今の二十九本、消費者庁が所管しない法律にかかわる問題も含まれているという御指摘もありました。消費者庁としては、消費者にかかわる問題であれば、必要に応じて新法であります消費者安全法に基づく措置要求とか内閣府設置法に基づいて消費者政策担当大臣が勧告するなどの権限を迅速かつ適正に行使をしていくことによってそれらの被害拡大防止を図っていくこととしているわけでございます。

○金子恵美君 いわゆるすき間事案にも対応できるような仕組みをつくっていただかなくてはいけなかったわけで、そうであるということ、これ機能していくかどうかということはこれからですけれども、そういう目標があるということです。
 PIO―NETからの情報ということもおっしゃっていたわけなんですよね。それによって、二十九本というか、そこにもつながっていたような旨の今御答弁があったんですが、必ずしもPIO―NETですべての被害情報等が得られるわけではないというのは御存じのとおりでもございますし、そういったところから、すべての国民、消費者は国民、そしてそれが主役ということでございますので、今後、二十九本で本当にこれだけでいいのだろうかということも含めての御検討もいただきたいというふうに思いますが。
 民主党が提出した法案では、移管と共管というふうには特定をしていないというところでございまして、それはなぜでしょうか、お伺いさせていただきたいと思います。

○衆議院議員(仙谷由人君) 今、野田大臣がお答えになったわけですが、これは少々悩ましい話でもあろうかと思いますが、行政、各省庁の持っている規制権限のある法律というのは約二百本はあるだろうと、こういうふうに言われております。その中で、ある種、消費行政推進会議でございましたか、その中で消費者庁が所管をした方がいいんじゃないかと言われているのが六十三だったですか、そして所管になったのが二十九本で、消費者庁の単独の所管になったのが六本でございますか。そうすると、単独の専任の所管になったものとそうじゃない共管のものというのはどういう違いなのかとか、権限行使、消費者庁の持っている権限行使にどういう差が出てくるんだろうかとか、あるいは今度所管にならなかったものについては消費者庁は権限があるのかないのかというふうなことが大問題に委員会でもなりました。
 野田大臣は、消費者安全法十六条を使えば何でもできるんだと、こういう話でありますから、つまり行政監視権限を行使してほかの省庁の規制権限行使を適切ならしめることができると、こうおっしゃっていますので、それならばそれでいいわけでありますけれども、今度は反対に考えますと、それならばなぜ所管とか専管とか共管とか難しいことが出てくるのかと、こういう法律論になってくるんだろうと思います。
 しかし、ここはそういう小難しいことをやっていてもしようがないというのが修正協議でございまして、行政監視権限は主として消費者委員会の方に移すということに言わばなったというふうに私は理解しておりまして、それならば網羅的に各省庁の規制権限の行使を監視することができるようになっただろうというふうに私は考えております。
 私が個人的に一番気になっておるのは、金融問題からある種貸金業法の問題、多重債務者の問題が割と国民の広く、何というんですか、これは解決しなければならない問題だということから発した、そして消費者庁の問題にここまで来たわけでありますが、この貸金業法以外について、例えば生保、損保、銀行、あるいは最近ではFXというふうな大変金融トラブルの数が多くて、しかしこれは専門的だと。このことがある意味で所管法律に入っていないというのは私はこれは問題だと。何らかの格好で、消費者がその苦情を申し出られたときに、そのことが適宜適切に相談に応じあっせんするような仕組みが必要だと現時点でも考えておりますが、これは事実上そういうことを、消費者庁の指導といいましょうか、指導の下に各地方の消費生活センターで、あるいは紛争処理委員会ですか、あっせん委員会でしょうか、ここでやっていただけるものだと、そういう萌芽ができたというふうに私は考えておるところであります。

○金子恵美君 ありがとうございます。
 今、仙谷議員の方から網羅的に監視する仕組みというものを目指していたということもおっしゃっていただき、そのとおりなんですけれども、そこで、今回の法案修正の意義ということも含めまして、これからちょっと、私はやっぱり一番大きなところが消費者政策委員会から消費者委員会になったと、修正したというところだとは思いますが、その具体的な質問に入る前に、まずこの修正案につきまして、政府そしてまた修正案の提出者それぞれに対しまして、この修正で得た三法案に対する評価というものをお伺いさせていただきたいと思います。
 まず、野田大臣、よろしくお願いいたします。

○国務大臣(野田聖子君) 消費者関連三法案は、御存じのとおり、公党間において長時間にわたる修正協議をしていただきまして、そして合意を受けて、全会一致という、すべての政党の方に御理解をいただいて衆議院の方で可決していただけたものであります。
 消費者行政という、先ほどの委員の言葉を借りれば、片隅に追いやられていた、でも極めてこの国、国民にとっては大変重要な行政また政策がすべての政党の賛同を得て新たにこの国の行政機関の中に誕生してくるというのは、大変大きな前進だと高く評価させていただいているところであります。
 これ自体は、政府案といいましても、先ほど仙谷先生のお話があったように、そもそもやはりそこに様々な消費者被害に直面して御苦労されてきた消費者団体であり、そしてそういう消費者被害に対していろいろとサポートをいただいてきた弁護士の皆さん、様々なそういう直接の関係者の方たちの数十年にわたる蓄積があってこそ今が私はあると思っておりますし、福田前総理からの長年の懸案であったことも事実でありますので、担当大臣としては、この参議院での真摯な議論をいただきまして、速やかに消費者庁の創設に向けて引き続き全力を尽くしてまいりたいと思います。

○金子恵美君 ありがとうございます。
 同じ質問を修正案の提出者に、お願いします。

○衆議院議員(仙谷由人君) 日本の行政というのは劇的な転換がなかなかできない、特に自民党の一党支配が続いておった関係もあって、質的な転換ができない癖が大変ありますね。
 私は、例えばがん対策基本法はアメリカに遅れること三十五年でありますが、せっかく法律ができてもなかなかがん対策施策が質的な転換ができない、ずるずると現状維持の延長線上でしか変わり方ができないと。これではせっかくの消費者行政を、今まで隅っこにあったのかあるいは名前もなかった消費者行政をひのき舞台に出して、そういう全省庁相手に横ぐしを入れて、消費者目線で、あるいは立ち位置を消費者の立場に置いた施策を展開するということであれば、これは野田大臣おっしゃるように大行政改革で、大転換でなければならないというふうに思っておるんでありますが、なかなかそこまで行かない、ちょっとずつという感じになりかねないと。
 私は、この問題、さっき公害の問題を申し上げましたけれども、やっぱり自治事務として構成するんであれば、それはそれなりの、自治事務であっても国が、国の重要な施策なんだということであれば、それなりの気合の入ったことを考えておくというか、国がやるべきことはこれはやるんだということを予算の裏付けを伴ってやっておかないと、結局は丸投げになってどこへ消えたか分からないと、遅々としてしか進まないという話になってしまうということを今も懸念しておりますが、この法案が出されたときに与党の先生方にもそのことは強く申し上げて、やっぱりスタートを切るんだから質的な転換に結び付くような、その萌芽といいましょうか、根っこだけはちゃんと入れておこうよと、こういう話を何十回、何百回させていただいてここまで来たということであります。
 私は、さっき所管の法案の問題がございましたけれども、やっぱりもうちょっと、何というんですか、余り所管を考えない方がいいんじゃないかというふうに今も考えておりますが、ただ、今度の消費者委員会をつくられたことの意味は、むしろ消費者庁の執行部分の行政ですね、単独の六本の法律、二十九本の法律、これで消費者庁がなさること自体も消費者委員会の監視の対象になるということができたということで、ある意味で質的な転換が始まるかなと、そういうふうに考えているところでございます。そこに大きな意味があるというふうに考えております。

○金子恵美君 ありがとうございます。
 民主党は、行政組織の外に消費者権利院を置きたいと、そして監視機能を果たさせるということを考えていたわけですけれども、今回の衆議院の修正では、消費者庁の政府の中の組織も維持しつつ消費者庁をもきちんと監視する機関として委員会が設置されたということでございます。法案名も、消費者庁設置法案から消費者庁及び消費者委員会設置法と、こう並べているという形になっているわけで、その理由もやはり消費者庁とある意味同格に近いものなんだというふうな思いを入れているのでしょうか、ちょっとここを確認させていただきたいと思います。

○衆議院議員(仙谷由人君) これは審議の進展とともに、消費者政策委員会といいましょうか、内閣提出の原案にありました委員会も、その業務としては消費者庁と対等な立場で消費者行政の評価をするというお話になってきましたし、元々、消費者団体の方々あるいは弁護士会を始めとする、この間、消費者行政を求めてこられた、本格的な消費者行政とそれを進める行政組織を求められてきた方々も、これはもう少し独立性の高いもの、つまり消費者庁の附属物としての消費者政策委員会ではなくて、消費者庁のなさっていることをも監視できるような独立、対等の組織でなければ意味がないと、こういう声が、これは元々大きかったわけでありますが、このことが相当大きくなりました。
 そこで、多分、野田大臣のリーダーシップだろうと思いますけれども、実質的に独立性の強い、そして消費者庁と対等の委員会があることは望ましいと、こういうお話に基づきまして、それならばそれをちゃんと法律上も書き表すことによって、我々も、内閣の外側からというよりも内閣府本府の中で独立して仕事ができるんであれば、そういう委員会ができれば、消費者権利院をひとまず下ろすといいましょうか、撤回することで同意を図ると、そういう話でございまして。だから、内閣府本府の中の委員会としては、その権限規定の中で書き込ませていただきましたように、あとちょっと不足している部分があるような気もしますけれども、考えられる独立性を担保し、かつ消費者庁と対等の仕事をできる、そういう行政組織をつくることができたのではないかと、そういうふうには評価しております。

○金子恵美君 今、仙谷議員の方からございましたように、独立そして対等ということ、そういう組織をつくったんだということでの意味でそれを法案名にも反映させているということでございまして、それだけの機能を持つしっかりとした委員会になっていただけるように願っているところでございますが。
 ただし、消費者委員会を外局ではなく、内閣府の設置法の位置付けとしてはやっぱり審議会になっていると。その理由なんですが、これはもうもちろん修正協議の中での御苦労がおありではあったというふうには思いますが、まず、審議会等とされたその理由をもう一度ちょっとお伺いしたいということと、そしてまた重ねてお伺いさせていただきたいんですけれども、内閣府の本府の外局とされなかったことで、消費者庁を監視するというその消費者委員会の本質に何か問題が生ずることがあるのかどうかということについてお伺いさせていただきたいと思います。

○衆議院議員(階猛君) お答えいたします。
 まず、なぜ審議会等とされたか、その理由でございます。
 修正協議の中で、そういう審議会か外局かという法的な位置付けにこだわるよりも、やはり機能というか権限というか、そちらを重視すべきであるということで権限を、名より実を取るといいますか、そういうことで審議会になったというふうに御理解いただければなと思います。
 それで、実際問題、審議会等として位置付けられたことによって何か問題が生じるかということでございますけれども、これは先ほど仙谷議員からも答弁させていただいたとおり、権限については非常に強いものになっているということです。
 具体的に言いますと、消費者庁及び消費者委員会設置法の中では、六条二項一号において、まず、この消費者委員会というのは自ら調査審議し、必要と認められる事項について内閣総理大臣等に建議することができるということでございます。この建議というのは、普通、審議会ですと答申といいまして、何か諮問があった場合に受動的にその意見を出す、これが答申でございますけれども、今回は、建議といいますと、これは諮問がなくても自発的に調査審議して意見を出すことができる、そういう権限がまず一つ。
 それから二つ目として、六条二項三号にありますけれども、内閣総理大臣に対して、消費者被害の発生又は拡大の防止に関して必要な勧告を行うことができるとともに、その勧告、出しっ放しではなくて、それに基づいて行われた措置について報告を求めることもできるということも規定しております。
 さらに三点目としては、八条の方になりますが、必要がある場合には関係行政機関の長に対する資料提出要求などを行うことができるというふうになっておりまして、そういう権限の面では極めて強いものが与えられておりますので、十分に、審議会という名称ではございますが、しっかりとした仕事はできると、そういうふうに考えております。

○金子恵美君 今、修正の内容についても御説明をいただきまして、修正された項目を見てみますと、自発的な権限としての調査審議と建議というところの規定とともに、また委員の職権行使の独立性や資料の提出要求等についての規定の新設がございまして、消費者委員会のその監視機能を高めるための規定が盛り込まれ、満足のいく内容であるというふうにも思っております。
 ところで、今申し上げましたとおり、八条のところなんですけれども、消費者委員会の資料の提出要求等の規定が新設されたわけでございますが、これと関連いたしまして、第五条において、当初、関係機関の協力とされていた見出しが資料の要求等とされているということと、そして、それとともに本文についても字句の修正が行われているわけです。
 この中で、本文の修正部分の趣旨も必ずしも明確ではございませんので、八条のその規定ぶりと併せてちょっとここについて御説明をいただきたいと思います。

○衆議院議員(階猛君) お答えいたします。
 今、第八条の、先ほど私からもお話しした、消費者委員会の権限強化のための資料要求等の規定と合わせて五条の方も変更になっていますと、五条の方は、これは消費者庁長官の権限でございますけれども、なぜ五条の方もそのような変更がされたのかという御趣旨だったかと思います。
 端的に言えば、八条と合わせて消費者庁の権限も同程度に強めようということなのでございますけれども、従前どうなっていたかといいますと、従前の条文では、御指摘のとおり「関係行政機関との協力」ということで、八条との差は明らかですね、「資料の提出要求等」となっておりますので、八条の方は。ここにまず合わせたというのが見出し変更の理由です。
 それから、字句の修正ということで、第五条、ちょっと読み上げさせていただきますと、修正前はどうだったかといいますと、長官は、消費者庁の所管事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出、説明その他の必要な協力を求めることができる、この「の」が外れたわけです。
 この「の」を外したことにどういう意味があるかということなんですが、これは、実は八条も「の」が入ってないんですね。なぜそういうふうにするかということなんですが、これは私、弁護士なので、契約書とか作るときに、この「の」のあるかないかで非常に意味が変わるというのは常々意識していたところでございまして、「の」があると、要するに、その下の文言、「必要な協力」というふうに続くわけですけれども、その必要な協力の具体的な例は何かという中で、「その他」の前にある「資料の提出」とか「説明」というのがその必要な協力の中身というか、例示になってしまう。つまり、資料の提出、説明というのも言わば必要な協力の一部分ですよということなんです。これが、我々の考え、修正案提出者の考えとしては、この提出とか説明というのは単に協力にとどまらない、もっと強力な権限ですよと。だから、協力の範疇に入れられちゃうと困るわけなんですよ。
 そこで、この「の」を取るとどうなるかということなんですが、その他協力とすることによって全く独立の切り離された関係になります。だから、「資料の提出、説明」とその下にある「必要な協力」というのは全く別個なものなんで、先ほど申し上げた必要な協力の一部分であるという関係ではなくなると。資料の提出、説明というのは独自の、それ自体独立した権限になるということで、よりその資料の提出、説明というものの権限の強さが浮き彫りになるかということでこの「の」は外したということでございます。

○金子恵美君 ありがとうございます。今の御説明で大変よく分かりました。大変専門性の高い御説明をちょうだいしまして、ありがとうございます。資料の提出、説明、その部分が大変に重要であるということをきちんと明確にしているということでございました。ありがとうございます。
 それでは、先ほど来あります消費者委員会の勧告についてちょっと質問を進めさせていただきたいと思いますが、消費者安全法案の第二十条は、当初、消費者政策委員会は、内閣総理大臣に対し、消費者被害の発生又は拡大に関し必要な意見を述べることができるとされていましたが、修正により、勧告ができるとされたということでございました。それに加え、内閣総理大臣に、勧告に基づき講じた措置について報告を求めることができるとの項が追加されたわけでございます。
 消費者委員会の権限の拡大ですが、この修正の趣旨を御説明いただきたいと思います。

○衆議院議員(小宮山洋子君) 元々の政府案では消費者政策委員会という名前でしたけれども、今おっしゃったように、意見具申、意見を述べることができるというだけだったんですね。これですと、そのほかにたくさんある審議会、まあこう言ってはなんですけれども、事務局が用意したもの、資料に基づいてオーケーを出していくものが多いのではないかと思うんですが、そういうものになってしまう。それでは良くないということで、消費者委員会の権限を強化する、それによって内閣総理大臣に消費者委員会が行いました申出に沿う処置が行われるように勧め、又は促すという意味を明確化したということなんですね。
 また、内閣総理大臣に対する報告徴求の規定を置いたという趣旨は、委員会が自ら行った勧告に基づいて内閣総理大臣がきちんと各大臣への措置要求などの措置をとったかどうか、これを確認できるようにしたということです。このことによりまして、さきに述べました勧告権限がより一層実効的なものになりまして、行政の中ではありますが、私どもが出しました消費者オンブズパーソン、権利院の法案に盛り込みたかった消費者庁と対等の消費者委員会ということは、野田大臣も再三衆議院で御答弁なさっていますが、そういう位置付けにできたかと思っております。
 また、なお念押しをするために、消費者特別委員会、衆議院での附帯決議の二十一番目に、「消費者安全法第二十条の趣旨にのっとり、内閣総理大臣は、消費者委員会からの勧告に対し、消費者の利益を増進するため、内閣一体となった取組が行われるよう、誠意を持って対応すること。」ということも付け加えております。

○金子恵美君 この本条の修正では、消費者委員会が勧告を行う場合に、消費者、事業者、関係行政機関その他の者から得た情報その他の消費者事故に関する情報を踏まえてその必要性を判断するとされています。この規定は、消費者委員会がその機能を十全に発揮するため事業者から情報を取ることができるということを間接的に規定していると読むことができると思いますが、この確認をさせていただきたいと思います。いかがでしょうか。

○衆議院議員(小宮山洋子君) 委員が御指摘のとおりだと思っております。消費者委員会が勧告をするに当たりまして、消費者、事業者、関係行政機関の長その他の者から得た情報その他消費者事故等に関する情報を踏まえてと、かなり回りくどい言い方にはなっているんですが、こういうものを踏まえてと、いろいろ膨らみを私どもは持たせたということで、消費者が事業者から直接情報を受けたりするということは二重行政になるというふうな与党の方からの強い御指摘がございまして、でも、そう言ってしまうと、消費者の問題というのはすべてにかかわるので、この法案全体が二重行政という言い方もできるかももしかするとしれないんですが、そういうことを言っていてもしようがないですから、ここのところでどうするかということでは、法律上、事業者から直接情報を取るということは良くないということでございましたので、ただし、勧告をするにはしっかりした情報を持っていないと勧告ができないわけですから、言外に事業者の協力の下に、協力の下にですね、事実上、もう少しここを聞かせてくださいというようなことはできる、そこは否定しないというようなかなり含みを持った言い方で、しっかりと情報を取り、勧告ができるだけのことを自らこの消費者委員会ができるということをぎりぎり、これは最後まで残った修正の難問だったんですが、ぎりぎりこう読み取れる形でしたということを御理解いただきたいと思っております。

○金子恵美君 そうしますと、任意であれば情報を事業者から得ることができるということでございます。
 そうしますと、消費者委員会の機能強化のために、大臣、消費者委員会は事業者から情報を取得することができる、これでよろしいんですよね。

○国務大臣(野田聖子君) 消費者委員会が事業者からの情報等を収集する必要がある場合には、修正協議により盛り込まれた消費者委員会の関係行政機関の長に対する資料提示等を要求する規定を活用し、委員会の業務を円滑に遂行することになると考えられております。

○金子恵美君 確認としましてはですけれども、強制権限、権限ではないけれども、運用の問題かもしれませんけれども、いずれにいたしましても、任意であれば情報を得ることができるというような、もうこの解釈でいいのだというふうに思います。
 それで、次に行かせていただきますが、消費者委員会の委員の数ということについてお尋ねをしたいと思いますが、十名以内とされております。これは、機動的な運営を確保することによる、修正案の趣旨説明でもそのように示されているわけでございますけれども、この消費者委員会の所掌事務は、今回権限が与えられている消費者庁の監視機能に加えて、国民生活審議会への諮問事項とされていた事項、新たに消費者庁が所管ないし共管することとなった諸法律に規定されている諮問事項についても審議を行うことになっているわけでございます。両者の機能を果たしていくためには、やはり十名以内の委員に加え、法律案で規定されている専門委員、臨時委員等を十分に活用していくことが必要ではないかというふうに考えます。
 そこで、事務局体制を除く現時点で検討されている消費者委員会の構成の全体像についてのお考えをお示しいただきたいと思います。

○政府参考人(松山健士君) お答え申し上げます。
 ただいま御質問の消費者委員会の体制でございます。
 御議論いただいておりますように、極めて重要な委員会、かつ、取り扱う問題が非常に広範多岐にわたるという委員会でございます。そうしたことから考えますと、これはもちろん、衆議院におけます修正合意、それから参議院におけます今後の御審議、そういったものを踏まえてその在り方については詰めていくことになりますけれども、現時点で申し上げますと、この委員会本体につきましては、機動的な運営、また効果的な運営をやっていただく必要があるということでございますので、これは委員会が実際に設置されましたらば、そういった方向で御検討いただいた上で決定していただけるものというふうに考えております。
 それから、臨時委員や専門委員の活用について御指摘がございましたけれども、これは当然、相当の活躍をしていただかないと委員会自体がなかなか動かないということになろうかと思います。例えばでございますけれども、委員会の下に、表示、取引、安全、そういう各分野に対応するような形で部会を設置すると。また、御指摘にもございましたけれども、基本的な政策の企画立案、こういったことを審議するための部会といったものも必要になってくるかと思います。そういう各部会におきまして、この十名以内の委員の方も何人かずつお入りいただく、そして臨時委員や専門委員も加わっていただいて十分な御審議をいただくというふうに思います。
 いずれにいたしましても、委員会が設置されましたら、そこで十分御検討いただいた上で御決定いただくということかと考えております。

○金子恵美君 ありがとうございます。これからの検討でございますけれども、しっかりとすばらしい委員の構成になっていくようにお願いしたいと思いますが。
 その委員の登用についてでございますけれども、消費者委員会の委員については、委員長及び委員はすべて民間から登用し、年齢、性別等に十分配慮すること、そして、初代の委員の三人について、常勤が可能となる人選と財政的措置を講じ、ほかの委員も職務に専念できる人選に努力することを内容とする附帯決議が衆議院で付されているところでございます。委員の職権の独立性をうたう修正とともに、消費者委員会の権限強化のための不可欠の考え方であるというふうに思います。今後、すべての委員を常勤化させるということについての検討もしっかり進めていかなくてはいけないのではないかとも思っているところでございます。
 そこでまず、修正案提出者に、消費者委員会の委員登用、そして委員の常勤化についてどのようなお考えをお持ちであるか、お伺いしたいというふうに思います。

○衆議院議員(仙谷由人君) この種の行政機関もその範囲でのガバナンスがやはり大変重要なんだろうなと私は見ておりまして、ある意味で霞が関の優秀な方々に、そのたなごころの上にちょこんと乗っただけの審議会というのが相当ありますが、つまり、事務局が全部仕切って企画立案、文書をして、委員の方々が判こを押しているだけのような、こういう組織にしてはならないということはもう確かであります。
 委員の方々も専門性とある種、何といいましょうか、フットワークの良さといいましょうか、この消費者委員会も、消費者庁もそうであると思いますけれども、現場感覚で、現場から情報をちゃんと取ってきてそれを勧告あるいは建議というものにまとめ上げることのできる、そういうスタイルの委員を是非お選びをいただきたいなと。
 多分、船頭多くして船山に登るよりも、ある種の少数精鋭といいましょうか、その方がいいんじゃないかと私は思っておりますし、そのためには、本来は常勤でなければそういうことはできないと。常勤のメリット、デメリット、非常勤のメリット、デメリットはあるわけでありますが、これは両方のメリットが発揮できるような委員選任を是非していただきたいなというふうに思っております。

○金子恵美君 同じ質問を政府にもお伺いさせていただきたいと思います。今も申し上げたように、その委員の登用、そして常勤化についてのお考えをお尋ねいたします。

○政府参考人(松山健士君) 委員の登用でございますけれども、先ほど金子委員が御指摘のとおり、その附帯決議ですべて民間から登用するということでございますので、基本的にはそういう、その合意事項を踏まえてこれから、人事権者はこれは総理でございますので、内閣総理大臣の下で検討をしていくことになると、そのように考えております。
 それから、常勤化についての政府の見解でございますけれども、これは衆議院におきまして、特別委員会におきまして大変御議論のあった点でございます。仙谷先生が先ほどおっしゃいましたように、非常勤のメリット、デメリットもございますし、常勤のメリット、デメリットもございます。
 今回は、特に非常勤にすることによりまして、常勤、非常勤いずれかにつきましては非常勤ということにされたわけでございますけれども、これは、消費者問題について世の中の各分野で各方面で民間で第一線で活躍されている方を、今現役として活躍されている方を委員に登用することが最も行いやすいということが非常勤のメリットとして、野田大臣からもるる御説明をさせていただきましたけれども、そういったメリットを踏まえて非常勤とするということにされたものだと考えておりますけれども、いずれにいたしましても、附帯決議にありますように、初代については、初代の委員につきましては三人を常勤的な勤務ができるような人を選ぶということ、それから二年以内に常勤について検討を行うことというふうにされておりますので、そういった検討を行っていくことになるものというふうに考えております。

○金子恵美君 残り時間がなくなってまいりましたんですけれども、今、それぞれの委員についての登用についても質問させていただきましたが、事務局体制はどうなっていくかということで、一つ、済みません、通告飛ばさせていただきまして、消費者委員会の事務局体制についてもお尋ねしたいというふうに思っております。
 現段階で具体的にイメージというものが私は全く示されていないというふうに思っております。消費者庁の監視を果たす、そしてまた、あるいは法律により規定された諮問事項を審議するという消費者委員会の本当に重要な機能、役割というものを果たすために、それを支える事務局についてもしっかりとした体制をつくり上げることが必要だというふうに思います。
 この点では、衆議院の特別委員会においても、財政上の措置を含めた機能強化、事務局に対してですね、そして職員を専任とすること、そして職員について多様な専門部門にわたる民間からの登用を求める附帯決議がやはり付されているところでございますので、消費者委員会の事務局体制について、修正案の提出者のイメージというもの、あるいはお考えというものをお示しいただきたいと思います。

○衆議院議員(仙谷由人君) まず、この種の新しい役所といいましょうか行政組織ができたときに、大体関連する省庁から出向みたいな格好で来るわけですね。それで、二年ぐらいたったらお帰りになると。このスタイルですと、原庁でのその後の取扱いというか処遇というか、ありていに言えば出世のことが気になって、原庁のお考えがどうしても陰に陽に反映してしまうというのは、これは人間そういうものだと私思っております。
 そういうことで、もし他の省庁から消費者問題を担当するとして消費者権利委員会の事務局に入られる方は、必ずノーリターンで、もう絶対に帰らないと、そういう覚悟のある人、あるいはそういう人をひとつ配置をしていただかなければならないというふうに考えておりますし、今こういう知的なレベル、あるいは現場感覚を持って知的なレベルに携わっている方々は企業関係でも、あるいは我が党の例えば階さんなんかもそうでありますけれども、若い方々、中堅の方々、数多く企業でも、あるいは弁護士会であろうと司法書士会であろうと、あるいは税理士会であろうと、いろんなところにいらっしゃると思うんですね。そういう方に、まあアメリカのような、政権が替わったら全部替わってしまうというふうなひどい話じゃなくてもいいと思うんでありますけれども、ポリティカルアポインティーに近いような格好で募集を掛けていただいて、手を挙げていただいて、そこでしかるべき能力を発揮できるかどうか、これは当然見極めていただかなければならないわけですが、そういう方々を数多く事務局にも登用していただくということがこの消費者行政を進める上で一番大事だろうなというふうに思っているところであります。
 もう是非、総理大臣にも、あるいは事務局任命をなさる、これはどこになるのか私は今のところ定かではありませんが、内閣府人事局なのかどうなのかも分かりませんが、そういう各方面にお願いをしたいと思っております。

○金子恵美君 是非、消費者委員会が十分な機能を果たすような措置をしていただきますようお願いを申し上げまして、実はちょっと大臣の御決意も伺いたいというふうに思っていたので、もし一言ございましたらお願いいたします。で、質問は終わらせていただきます。


○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。
 野田大臣、昨日に引き続きましてどうぞよろしくお願い申し上げます。また、本日は、衆議院より修正にかかわられた委員の先生方にお越しをいただいております。誠にありがとうございます。
 また、衆議院での本当に精力的な協議を経て修正案をおまとめになられたことに対しまして、心から敬意を表したいと思っております。今日は大変限られた時間ではございますけれども、その修正協議を中心にお話を伺わせていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 今回の衆議院での修正協議の大きなポイントの一つは、今日も午前中からいろいろお話がございますけれども、消費者委員会についてでございます。衆議院での修正によりまして、消費者政策委員会が消費者委員会と名称が改まって、かつ、消費者庁から分離をされて、消費者庁と対等、同格の組織として内閣府内に設置されることとなったと。これによって、午前中の質疑の中でもありましたけれども、消費者委員会というのは政府原案よりも独立性が高まったと、権限が強化されたんだというお話でございました。
 この消費者委員会の事務を担当されるのが野田大臣になられるわけでございますけれども、この点につきまして、昨日の本会議におきまして総理に対して、じゃ、この消費者政策担当大臣と消費者委員会との関係について、消費者委員会というのは独立性という高い、だから独立性という観点からどこまで関与、運営等々ですね、関与できるのかということをお伺いしましたら、総理からは、担当大臣は、消費者委員会が独立した機関であるということを重く受け止めて消費者委員会を支えてまいらねばならないと考えておりますと答弁をされました。
 そこで、この点に大変御腐心されて強く御主張されたと伺っております仙谷先生にお伺いしたいと思うんですけれども、今日も日経新聞に大きく取り上げられておりますのを読ませていただきましたが、今回のこの修正によりまして、消費者委員会に対する消費者政策担当大臣の関与の在り方というのは政府原案と比べてどう変わったというふうなお考えなのか、独立性を担保するという観点からどこまで関与できる、どういった関与をすべきだとお考えになってこの修正をなされたのか、この点について御答弁をお願いしたいと思います。

○衆議院議員(仙谷由人君) 答弁をさせていただきます。
 政府原案の消費者政策委員会の場合はいわゆる審議会でありますから、審議会もそれなりに独立して職務を遂行していただかなければいけないわけでありますが、こういう合議制の機関である場合には、解釈として、法律解釈として独立をして仕事をしてくださいねと、こういうことにすぎないといえばすぎないわけであります。
 ところが、今回の場合には、与野党修正協議によって消費者政策委員会の名前を変えた上で、消費者庁に附属する委員会ではなくて、内閣府本府そのものに置かれる機関として自ら調査審議あるいは建議、勧告等の事務を行うことができると、業務範囲も大幅に拡大をされたことに加えまして、そして、委員は独立して職権を行う旨の規定も明文で、これは設置法の七条でありますが、盛り込まれたわけでございます。
 そんなことで、原案では解釈上そうでなければ仕事できないよねという話が、今度は法律上明文で書かれたということであります。
 消費者政策担当の特命大臣は、内閣府設置法第十一条の二の規定によりまして、消費者委員会の事務を掌理することになる。しかし、この事務はあくまでも委員会の、先ほどから申し上げておりますようなこの設置法に書かれた消費者委員会の権限行使がスムーズに行えるための、何といいましょうか、外枠の事務ということになりましょうか、そういうサポートに徹するための事務といいましょうか、そういうことになると思いますし、反面、消費者庁自身が、午前中も申し上げたんでありますが、六本の単独の所管の消費者行政に関する処分まで含めた行為、それから他の省庁に対する措置要求権等々強力な権限も備わっておりますので、その消費者庁の法執行が適切に行われているかどうかということを独立して委員会の方がむしろ監視するという部分もあるのではないかと思います。
 この独立して職務を行うというのは、蛇足でありますが、いろんなところで法律上出てきます。例えば、我々が日常弁護士として仕事に接した場合には、よく検察庁も独任官庁、独立してその職務を行って、起訴をするかどうかは独立して決められるんだと、だれも妨げることはないんだみたいな、こういう言い方があります。だけど、法律上は最終的には法務大臣の指揮権というのが書かれておったりするわけですね。
 しかし、検察官が事件処理をする場合には、あくまでも政治的な圧力やあるいは官僚的な上下関係に左右されてはならない、独立して判断をしなければならないというような、そういうことが言われるわけでありますが、それを今度の消費者政策の担当大臣とこの消費者委員会の、独立して権限を行うというのは、そういうこととの関係で考えますと、明文で書かれたことによってよりはっきりしたというふうに私は解釈をし、考えております。

○山本香苗君 詳細な御答弁ありがとうございます。
 疑うわけでは決してないんですけれども、与党側の大口議員の方からも、今の御認識、同じ御認識であるかどうかの御答弁をお願いしたいと思います。


○大門実紀史君 野田大臣は、後ろからペーパーを急に渡されて読んでいるからそう思うんですね。
 実際、よく考えてくださいよ。今度消費者庁が発足して、消費者委員会がいろいろ担っていくと。せっかく皆さんいい修正やられたわけですよね。頑張ってもらうわけですよ。そのときこんな組織があると、しかも基本法を作るんですよ、ここで。すべての上部に位置付いちゃうわけですよね。これはもう要らないんです。これ解散した方がいいと思うんですけれども、ちょっと通告しておりませんけれども、仙谷さんと吉井さんのお二人の意見を聞きたいと思います。

○衆議院議員(仙谷由人君) そもそもの消費者庁をつくらなければならないという発想は、何といいますか、業者の育成官庁としての、そういう役目もこれ重要で残ると思うんですね、各省庁。それがしかし結果としてあらゆる消費者問題に関係するということで、消費者目線で行政を進める部分は別にないと、何か利害相反を一つの省庁が束ねて何かやるというのは、それは無理じゃないかというのが多分消費者庁構想のそもそもの原理だと思うんですね。
 この消費者政策会議というのは何をやっているのか知りませんが、総理大臣の官邸とか官房にいろんな対策本部とか何とか会議というのができて、ホッチキス官庁みたいな話になってくるので、これは、おっしゃるように事務次官の強力な彼らの事実上の権力を使ってのことになるとすれば、これ今事務局をどこが担当しているのか知りませんけれども、要するに重複したり混同したりなんかすることになる可能性が大とすれば、直ちにもうこの参議院で消費者基本法第二十七条に基づく設置を修正してやめてしまう、なきものにしてしまうということは正しい方法だと私は思いますが。