171 - 衆 - 消費者問題に関する特別… - 13号  平成21年04月09日

○船田委員長 次に、仙谷由人君。

○仙谷委員 民主党の仙谷でございます。
 きょうは、金融問題と、金融商品の消費者の苦情処理がどうあるべきかというふうなものを中心に、いわば、オンブズパーソン制度と、今度の消費者庁というような中途半端な存在がどういうことになるのかという、この議論をしてみたいと思います。
 まず、資料の一枚目に、もう金融担当大臣にお手渡しできていますでしょうか、「保険金の不適切不払い・支払漏れ等に関する保険会社への対応」、こういうのがございます。金融担当大臣に余り細かいことを聞いてもお答えは無理でしょうから、こういう聞き方をしてみます。
 「保険金の不適切不払い」というところに、十七年の二月に明治安田生命に対して業務停止命令、そして七月に生保全社に対し報告徴求、十月、改めて業務停止命令、合計三十二社、千五百件、七十二億円。それから生保の方は、「特約等の支払漏れ」というのがあって、十九年二月、生保全社に対して報告徴求、十二月、報告内容を精査、分析、二十年の七月三日、多数多額の支払い漏れが発生した生保十社に対し業務改善命令、合計三十七社、百三十五万件、九百七十億円、こういう記載があるんですね。
 損害保険会社の方は、「第三分野(医療保険など)の不適切不払い」、これは十八年六月から始まって、十九年の三月に業務改善命令とか業務停止命令が出ているわけですが、この段階では合計二十一社、五千七百六十件、十六億円。それから「自動車保険の特約等の支払漏れ」、これは十七年の九月から始まって、十一月、二十六社、五十万件、三百八十億円。それから「火災保険料等の取り過ぎ」、これが二十年の七月四日、去年ですね、合計二十八社、百五十三万件、三百七十一億円。
 結論として、この量と規模、これだけの不適切不払いや支払い漏れや保険料の取り過ぎがあったという結論になっているんですね。
 これをごらんになって、大臣の感想はどうですか。

○与謝野国務大臣 今先生が御紹介されたもののうち、私が前回金融担当大臣をやっていたものも含まれておりますけれども、生保、損保が約款どおりの行動をしない。まずは保険料を取るところから始まりまして、保険の支払い漏れというのも細かいところで幾つもあって、約款上約束された支払いというものは、実はお客の方はわからないわけでございますから、細かいところまで保険会社の方がきちんと点検をして支払うべきものを支払う、これがやはり生保、損保に課せられた私は社会的責任であり、また同時に法的な責任でもあると。
 幾つかの処分をいたしましたけれども、当然の処分をいたしたと思っております。

○仙谷委員 では、まず結論部分の方から聞いていきますが、生保、損保の各社は業務改善命令や業務停止命令を受けたわけでありますが、ここで問題になっている個別の案件については、苦情を申し立てた人も申し立てない人も、どのようなことになったんでしょうか。

○三國谷政府参考人 お答えいたします。
 私ども、消費者等からの苦情あるいは相談事につきましては、金融サービス利用者相談室を設置いたしまして、さまざまな御意見、あるいは情報提供、相談を受けているところでございます。
 こういった金融サービス利用者相談室に寄せられました相談などは、利用者全体の保護や利便性向上の観点から、検査における法令等遵守体制やリスク管理体制等の検証、監督におけるヒアリングや所要の行政対応等、金融行政を行う上での貴重な情報として活用しているところでございます。
 また、相談の寄せられました情報の中に、情報の提供者から、金融機関側に具体的な内容を伝達してもよい旨の確認がとれたものにつきましては、当該金融機関に伝達いたしまして、当該金融機関にヒアリングを実施しますとともに、これもまた、担当部局において行政を行う上での情報として活用しているところでございます。

○仙谷委員 ちょっと、三國谷さん、お答えになっていない。
 結論として保険契約者にお金が払われたのかどうなのかということを聞いているわけ。払われたんですか、払われていないんですか、この千五百件、あるいは百三十五万件、五千七百六十件、五十万件、百五十三万件というのは。

○三國谷政府参考人 この支払い漏れ等につきましては、本来受け取るべき方にほとんど支払われていると承知しております。

○仙谷委員 個別案件で支払ったもののうち、苦情申し立てがあった分は何件ですか。苦情申し立てがあった分とない分。どうですか。

○三國谷政府参考人 その先の具体的な数値については把握しておりません。

○仙谷委員 なぜ把握できていないんでしょうか。

○三國谷政府参考人 一つには、利用者相談室につきましては、利用者の方々からのさまざまな電話等による相談を受け付けているものでございます。そこで、全体の姿がどのような形でここに来ているかどうか等を含めまして、その後の具体的な数値については悉皆的には把握していないということでございます。

○仙谷委員 金融庁さんが割と胸を張って、消費者保護の省庁であって、したがって金融サービス利用者相談室というのを平成十七年の七月から設けておるんだ、こうおっしゃるんだけれども、実はこれはワン・オブ・一般情報としてそこに入ってくる電話等々を利用している。つまり、金融庁的監督検査のための一般情報の一つとして、どんどん入ってくる電話を利用している。別に、電話をかけてくる人の苦情をもとにして消費者と金融機関の間に入って何かを解決しようというような話ではないと理解されるんだけれども、そういうことでいいですね。

○三國谷政府参考人 個々の契約あるいは金融取引等は、それは民間、民間の問題でございます。
 しかしながら、私どもといたしましては、そういった利用者におきましてどのような問題事あるいは相談事があるか、これは、一つには、私どもは利用者相談室で情報をいただいておりますが、それ以外にも、国民生活センターあるいはさまざまな業界の団体等々の情報も総合しながら、それを、傾向を把握しながら、個別の行政にも役立てているところでございます。
 また、先ほど申し上げましたとおり、個々の方々から確認をとれましたものにつきましては、了解を得た上で、個別の金融機関にその旨を伝達し、ヒアリング等も実施しているところでございます。

○仙谷委員 結局、苦情の電話がかかってくると、情報として、つまり、金融機関がコンプライアンスを守っているか、あるいは日本版SOXですか、内部統制をちゃんとやっているか、こういうことを検査する、あるいは、ひいてはそのことが金融機関各社の財務の健全性を担保する、こういう話だろうと思うんですよ、金融庁のお役目は。それは僕はいけないと言っているわけじゃなくて、だから消費者行政サービス機関は不必要だという話にはならない。つまり、苦情に対してどう解決するかという機関は、別の立ち位置で存在しないとできないわけですね。
 私は、与謝野大臣、実は結果オーライなんだけれども、この百五十万件とか、三十二社、千五百件とか、これでもし苦情をというか、知らなくても、実は保険金が払われていなかった人も相当おると思うんですね。
 PIO―NETを見ても、あるいは市町村、都道府県の苦情相談を見ても、約二割はあるんだけれども、年間百万件としたって二十万件ですよね。それが全部理にかなった苦情であるかどうかは別ですよ。それが全部金融庁に引き継がれているとかなんとかということは全くない。途中で、苦情をかけてみたけれども、消費生活センターも間にはもちろん入るような力もないし、入ってもくれないし、助言的なものはいただいたけれども結局あきらめたというのがほとんどだと思うんですね、電話をかけた人も。あるいは、かけない、知らなかった人も膨大に存在するというのを示していると思うんですよ。
 我々から見ると、これは唐突でしょう。何でこんなことが急に始まって、こんな百三十五万件とか百五十三万件とか、結果としてはいいことなんだけれども、物すごい唐突なんですよ。ここで、例えば金融庁が自主的に自主点検をやらせたとか報告徴求を求めていたとか言うけれども、金融庁の監督検査のエネルギーも多分相当使っていますよね。これだけの件数を、これがコンプライアンス違反だったのか何か知りませんよ、内部基準に違反していたのか。いずれにしても、ちょっとこれはまずいんじゃないのというところから始まって、さっき大臣がおっしゃったように、これは明らかに約款違反であるという指摘までできるようなケースがあって、それを是正させたということだと思うんですよ。
 だけれども、ある意味、消費者問題とか消費者と売り手というか提供者側の紛争解決というプロセスから見ると、何か物すごい唐突なんですね。悪く言うと、金融庁権力が金融庁権力を背景に、少々のことは目をつぶって金でも払わないと、今度は免許取り消しをするぞとまでも言うぐらいの勢いでもって上からプレッシャーをかけたら、もうどっちでもいいから、とにかくこの際頭を下げておこうみたいな雰囲気でこういうことが行われたのではないかというげすの勘ぐりを私はしかねないです。
 つまり、なぜかというと、プロセスがわからないからです。苦情の申し立てがあって、その苦情を聞いて調査をして、あるいは検査をして、もちろん両方呼んで、この程度でいかがですかというふうな、つまり、あっせんとか仲裁とか調停の機能がどこにもないというのが、こういう突如としての問題。ということは、これは突如ですから、それまでは埋もれておったということですよ。消費者からいえば、泣き寝入りをしておったということですよ。僕はそうだと思いますね。こんな大量なものが一挙に、この年だけに、たまたま検査を入れてみたらこうなるなんということはあり得ない。
 PIO―NETを見ても、生保、損保は現に相当多いですね。例えば二〇〇七年では、生命保険が一万五千三百六十三件、PIO―NET上の苦情というか、これが第九位です。損害保険が六千七百九十五件、これが第二十位です。それから、二十九位に他の金融機関、金融関連サービスというのがあります。
 必ずしも金融機関が非難されるべき話ばかりではないと思いますよ。だけれども、少なくとも生保、損保に関してはこういうものがあらわれてきたというのは、これはやはり、本当は隠された、泣き寝入りをしている、あるいは知らないまま、社会保険庁のあの消えた年金記録じゃないけれども、せっかく保険契約は入っているのに、知らないまま、その事由が発生しているのに保険金も支払われずに、そういうことが相当あるのではないか。このことが、まさに消費者事故というか消費者紛争というか、これを解決する適切な機関が必要なのではないんでしょうか、こういう話なんですね。今、残念ながら日本はないんです。
 例えば今度の消費者庁関連法案でいうと、あえて消費者庁から、所管、保険業法も外されている。一体全体、これは何なんだ。銀行業法も外されている。この銀行や生命保険という大会社に対する庶民の苦情がどこで扱われたらいいのかということがさっぱりわからない。これは量も多い。
 それで、生命身体が危殆に瀕するというふうなことではないかもわからないけれども、しかし、生命保険や損害保険というのは、いざというときのために善意でこつこつ掛けていて、いざということになったら全然保険金がおりないみたいな話になるわけですから、本人たちにとっては割と重大問題だと思うんですね。
 所管が入っていないからできないというふうに僕は直ちには言わないんだけれども、これは所管になっていない。一体全体、消費者庁あるいは都道府県の消費生活センターは、この問題に対してどう臨もうとしているのか。何ができるんですか、野田大臣。

○野田国務大臣 今の先生の御質問にお答えしたいと思うんですが、何らかの意味で消費者にかかわる法律というのが多数あるということがこの委員会のやりとりの中でもわかっているわけでございまして、ただ、消費者庁の今回の創設に当たりましては、そのすべてを所管して巨大な官庁をつくるという考え方はとりませんでした。司令塔としてしっかり機能を果たすために不可欠な二十九本の法律を所管すると決めたところであります。
 一般論として、今いろいろお話がありました金融取引等につきましては、消費者庁は、民事ルールである金融商品販売法を所管させていただきますとともに、金融取引を含む消費者契約一般について定めた消費者契約法を所管することとなります。トラブルの実態を踏まえつつ、消費者に対して適切な説明や勧誘が行われるよう、必要に応じて機動的に適用の対象範囲や禁止行為の見直しなどの企画立案を行うことがこれから可能になってくるわけです。
 これによりまして、消費者庁は、消費者が正しい情報に基づいて金融取引を行うことができるように取引ルールを整備して、今のようなトラブルの未然防止や拡大防止を図るとともに、消費者に対して相談や苦情の解決のための道を示すことができるものと考えています。さらに、消費者庁は、その他の金融取引についての規制法について、内閣全体での適切な役割分担のもとで消費者安全法に基づく措置要求を行うことができることになります。
 このように、消費者庁は、金融分野における消費者トラブルに対しても適切に対処できることとなるものと考えておりまして、創設により、より一層、消費者庁が消費者の利益の擁護及び増進を図っていけるものだと考えています。

○仙谷委員 今のお話は、個別苦情申し立てについて、消費者庁あるいは都道府県の消費生活センターが、私が聞きたかった、どういう権限のもとに、何をし、苦情処理解決ができるのかということについてのお答えは一切いただいていないんですね。
 僕は消費者庁をこきおろすわけじゃないんだけれども、今、野田大臣がおっしゃった、巨大官庁にならないためにというところにみそがあるんですね。というのは、企画立案をし、どうのこうのとおっしゃったけれども、生命保険にしても銀行業にしても、あるいは証券業にしてもデリバティブにしても、すべて相当専門性が高くなって複雑になっています。
 これをこなす人間が消費者庁に相当数必要だとすれば、そういう人をスカウトしてこないといかぬわけですよ、消費者庁は。二百人の中に、金融庁の職員を何人か出向させてもらうとか、何十人か出向させてもらうとか、あるいは地場のマーケットからそういう人を採用するとかという話になるんだけれども、そうならない限り、今、野田さんがおっしゃったことすらできない、あるいは個別の紛争処理はもちろんできないというふうに思うんですね。何かええ格好しているけれども、ほんまかいな、こういう話になると思うんです。
 枝野さん、ここまで聞いて、この種の、金融の、要するに大会社で素人がというか庶民が見えない世界でのコンプライアンス違反とかなんとかかんとかということまである、しかし、消費者から見たら、おかしいぞ、これ、払ってもらえるはずなのにというようなことというのは僕は多々あると思うんですが、こういう金融問題について、消費者権利院であればどういうふうに対処できますか。

○枝野議員 我が党の消費者権利院法案では、あらゆる消費者問題について、消費者権利院及びそのもとの消費生活相談員の皆さんが権限を持つということになりますので、銀行や生命保険、損害保険についての問題について苦情等があった場合には、当然のことながら、その責任、任務として調査をし、必要に応じてあっせんをするということになってまいります。そうした中で、必要があれば金融庁に対しても報告を求め、あるいは調査の要求をするという権限が、つまり、金融庁を動かす、あるいは金融庁の処分権限等を動かすということについて、主たる任務として当然に含まれております。
 そして、そうした権限を背景にしながら金融機関との間のあっせんに取り組むという形になりますので、先ほど御指摘のあったような保険会社の不払い事案というようなケースについては、相当早い段階から、個別問題として、あっせんのプロセスの中で問題解決、被害救済を図り、それが積み重なっていくプロセスの中で、当該金融機関もあるいは金融庁も、それに対して、これは潜在的にたくさんもっとあるに違いないということが顕在化をしてまいりますので、そうした行政あるいは金融機関の自主的な行動というものが、より早い段階で動かざるを得なかったということになるかというふうに思っております。
 生命保険の場合、そこまではいかないかというふうには思いますけれども、逆にあっせん等を通じて金融機関が動かなかった場合、動かない場合においては、我々の案でありますと、消費者団体訴訟の損害賠償請求の対象として扱うことも理論的には可能である。そういったものを背景にしながら、あっせんを進めて、被害救済を図ることができるというふうに思っております。

○野田国務大臣 先ほど、個別に、例えば生命保険の不払いとかという答弁をしておりませんでしたので、もう一度答えさせていただきます。
 消費者庁は、今回の保険金不払いのような問題が発生した場合、消費者の安全、安心を確保するため、政府一体となった迅速な対応の一環として、消費者の利益の擁護の観点から関与することとなります。
 具体的には、新法である消費者安全法等に基づき、地方の消費生活センター等からの相談情報が消費者庁に届けられます。消費者庁は、集約、分析された情報のうち、問題となっている契約類型、契約時及び保険金支払い請求時のトラブルの類型等を消費者にわかりやすい形で迅速に公表し、消費者に対して注意喚起を行います。また、監督官庁である金融庁等に情報提供を行い、所管する法律による監督上の迅速な対応を促します。さらに、必要な場合には、金融庁の主任の大臣たる内閣総理大臣に対して、所管する法律に基づく行政処分を行うよう措置要求を行うことになります。
 また、トラブルの解決は、消センにありますあっせん、これは今回法律できちっと位置づけることになっておりますし、国民生活センターの四月から始まっておりますADR等々を活用することとなります。
 つまり、先ほど枝野議員がおっしゃった民主党案とほぼ同じことをさせていただくことになるわけであります。

○仙谷委員 今、消費者安全法十六条の話まで出ましたので、これは後からお伺いをしたいと思います。つまり、そう意気込んでみても、さっきから申し上げているこの資料で提起したもの、我々は唐突だと思うけれども、専門的な職種にある人が相当の調査、検査をしないと、報告徴求までも至らないんですね。あるいは、報告徴求から行政処分に至るというのは、これは大変なことであります。消費者庁なら消費者庁にそのプロセスをこなす権限があるんだったらまだ私も理解できないわけではないんだけれども、突如、措置の要求をするとかなんとか言われても、それはちょっと違うんじゃないですかというふうに思うんですが、これは後から聞きます。
 もうちょっと具体的な例を与謝野大臣あるいは金融庁の方々に聞きます。
 今私のところに、実は三件、一つは三菱UFJ信託銀行の、遺産整理業務を行うということで委任契約を受けて、本来は遺産たる金融商品の名義変更をすればいいのに、これをマーケットで売ってしまったという事案で、トラブっている事案が来ています。
 もちろん両者の言い分は対立していますけれども、本来なら遺産管理業務というのは弁護士がほとんどやるわけですが、これを業として三菱UFJ信託がやっておるために、手数料が高い方へ行っておるわけですね。つまり、特にドル建て債の金融商品が遺産だったものだから、それを売り払ってしまえば手数料が多い、こういう話でどうも行った形跡がある。
 こういう案件が来ておって、この方は金融庁にもちろん相談に行かれたようであります。ところが、金融庁は、最終的には、そういうひどい話もあるのかもわかりませんが、結局は我々は間には入れない、あるいは、昔のように指導はできない、こうおっしゃっておるようで、今裁判所に訴訟を提起されています。
 それからもう一つは、これは裁判所で和解になった案件でありますが、三井住友銀行の金利スワップ契約の案件が私のところへ来ておりまして、デリバティブの金利交換取引契約というのを解消するに当たって、はっと気がついてみたら膨大な額になっておって、担保に入れたつもりのない定期預金五千万が担保にされておったというので、大紛争になりました。金融庁の方にも、何とかならぬかというお話をしたようでありますけれども、これも、間には入れないと。これは裁判所で、銀行がこれだけの金を取り上げるぞと言っているものの一五%ぐらいで解決したようであります。
 いずれにしても、こういう大銀行さんがなさることも、決して一〇〇%顧客満足でもなければ、法律にそのとおり従ったものでもない場合が、これは支店ごとに違ったりしますから、あるわけですね。
 そういうときの金融庁のポジションというのは、やはり、情報として聞くけれども、紛争解決に何らかの役割を果たすということはなかなか容易じゃないということなんだろうと思いますけれども、そういう考え方でいいですね。先ほど与謝野大臣がおっしゃった、民事の取引が基本ですから本来は裁判所へ行ってもらわなきゃいけない、こういうことをちょろっとさっき階君に答弁していましたが、そういう考え方でいいですね。

○与謝野国務大臣 多分、この話の、具体的なケースのところで何が起きたかといえば、やはり、遺族の意思と信託会社がやったことの行為の間に乖離があった。これは恐らく、両方に聞けば、私たちはこう言った、信託銀行側は私たちはこう聞いたということで、信託銀行が委任を受けて相続財産の処理をやる場合にも、やはり相手の意思をきちんと文書等で確認しないと、こういうトラブルがどうしても起きてしまうと私は思っております。
 特に、遺族は、そのケースの場合は、御主人を亡くして間もない、まだ気持ちがすっかり落ちついていない状況なんで、むしろ、そのいろいろな事務を依頼された信託会社の方が慎重に物を取り運ばなければならないというのが、事実の問題として、法律の問題ではなくて事実の問題としてはそうであらなければならなかったのではないかというふうに私は思っております。

○仙谷委員 だから、金融庁のポジションとしては、そこでああせいこうせい、あるいは、こういうところで解決したらどうかとか、和解したらどうかとかと言う立場にはないですよね。もちろん、そういう役割はできないですよね。

○与謝野国務大臣 金融庁は、法律に基づいたいろいろな助言とかそういうことは、あるいはこういう例がありますとかということはお示しすることはできますが、どちらかに軍配を上げるようなことは、行政としてはなかなかできないわけでございます。

○仙谷委員 今度、金融ADR法というのを金融庁の方から出されて、今までのそれぞれの業協会の中の苦情処理サービス室みたいなものあるいは相談所みたいなものをさらに本格的な、自主的な裁判外解決機関にするんだ、それに金融庁はお墨つきを与えて監督するんだ、こんな話になっておるようであります。
 実は、先進国の動向、あるいはちょっと資料を見てみますと、やはり金融紛争は、特に情報格差と経済力の格差とありますし、それから、先ほどから申し上げていますように、大きい金額が動かざるを得ない話のみならず、銀行と闘うのは物すごく費用がかかるけれども取り返すのは意外と小さいみたいな話。
 例えば、私なんかだったら、銀行の窓口にこのごろ行ったら、本当に損害賠償を銀行にかけたいと思うような扱いですよね。延々と待たせる。窓口はほとんど派遣の人たち。つまり、だからわかっていないわけですよね、マニュアルどおりやる。例の千葉商大の加藤寛先生ですか、マニュアルどおりやられて、頭にきて抗議文、新聞半分ぐらいの記事を書いていましたよね、何だ銀行はと。
 この間も日本経団連の方が来て顧客満足度がどうのこうのと言うけれども、本当に銀行に行ったらストレスたまりますよ、顧客満足どころの騒ぎじゃない。これは損害賠償の請求でもしてやろうかなと思うぐらいの話から始まって、要するに、いんぎん無礼にとどまらず、本当に顧客のことなんかこの人たちは考えているのかなと。
 それで、もう御存じのように、雨が降ったら傘をとり、空が晴れたら傘を貸しみたいな金の貸し方と貸しはがしの仕方をするというのも、庶民とか中小企業の人は怨嗟の声ですよ。その上に公的資金の注入まで受けるのかみたいな、そういう話ですよね。
 しかし、そのことは、個人消費者にとってみれば、銀行から、保険会社から、あるいは証券会社から顧客満足度第一なんて口で百遍言われても、実態はそうじゃないよね、何か小難しい約款とかなんとかをひけらかして、ああ、この場合はやはりだめなんですみたいな話が多いじゃないかみたいな、この話から始まって、結局は、先ほど生命保険で、こういうことを金融庁がちゃんとお調べになって結果オーライになったようなケースをお示ししましたけれども、この話も含めて、泣き寝入りをしてきた歴史なんですよ。
 私も金融機関相手に裁判やったこともありますけれども、大変です。それはもう、相手は金力があるから弁護士が何人も出てくるわ、それからいろいろな証拠は、でっち上げとまでは言わぬけれども、内部書類はつくっているわ、大変なんですね、こっちは個人でやるのは。
 そこで、OECDは一九六〇年から、そういうことについての保護機関をつくらなければならないと。それで、そのことが、ある種の義務、相当の義務を定めたADRを自主的につくりなさいというところまで今回の金融ADR法は来たんだろうと思うんですよ。さらに踏み込んでこれを公的な制度として、金融問題は、金融専門家もおり、もちろん法律家もおり、マーケットを知っている人がおり、そして消費者目線に立った人もいるような紛争解決機関ができないと、みんなが訴訟するわけにいきませんから、これは大変ですから。それで、金融オンブズマンというのがイギリスを先頭にヨーロッパではもうとうとうたる流れになって出てきている、こういう話なんですよ。それで金融ADR法を出されているんです。
 だから、もうちょっとその辺に担当大臣は思いをいたして、この問題は、実は我々の消費者権利院は少々先進的過ぎるのかもわかりません、皆さんに理解いただけないのは。だけれども、必ず、その中に金融オンブズマンが必要であるとか、あるいは建築オンブズマンが必要であるとか、多分この問題はそういうふうになってこざるを得ないんですよ。公的な機関が公共サービスとしてあっせん、調停までできるところにいかないと、この問題は解決できないんですよ。そうしないと、裁判所の方もパンクしてしまいます。
 ということでありますから、ここは、ぜひ金融問題は、僕は別に消費者庁がどうのこうのと言うつもりはないけれども、そのスタッフから専門家から、そういうのを考えれば、オンブズマン的なものをつくる。イギリスは、金融市場サービス法、それを担保する制度としての金融オンブズマンなんですね。行為規制を守らせるとかなんとか、それを担保するための金融オンブズマン。だから、日本も金融商品取引法がつくられたとすれば、それを担保する、裁判所とは別の制度が必要だ、こういう話なんだろうと思うんです。
 そこのところは、今回そこまで、金融オンブズマンをつくるところまではなかなかいかないと思いますけれども、どうぞひとつ、そのことはちゃんとお考えをいただきたいなと思っているところです。

○与謝野国務大臣 先生は、民事訴訟裁判については我々よりはるかにお詳しいんですが、そういう裁判の例を見てみますと、先生が言われたようなことをやらなきゃいけない分野というのは幾つかあるんじゃないか。
 例えば、医事紛争で、裁判官が一々医学の勉強をしてから裁判をやるみたいな話はどうかなと思うことがありますし、知的所有権の裁判にかかわる問題も、技術のことをよくわからない裁判官が技術を勉強してから判決をおろすみたいな話。それから、金融はそこまでいっているのかどうかわかりませんけれども、そういう専門性を持った裁判でないと、これからの社会で起きるいろいろな問題に対処できないんじゃないかということは、私は理解をしているつもりでございます。

○仙谷委員 もうちょっと言えば、小泉さんの改革の最大の問題は、マーケット重視、マーケット中心主義でいこうとして、言葉では事後救済社会とか事後審判社会なんということを言いながら、つまり、金融の世界でいえば、金融商品取引法をつくりました、これを担保する事後救済型、事後審判型のシステムを全然つくらずに、後は野となれ山となれだからこうなるんですよ。同時並行的に担保する制度をつくっていかない限りこうなるという見本のような状態が、今、日本のこの荒涼たる野ざらし状態になっているということなんですね。
 さっき医療の話をしましたけれども、医療はまた医療で、お金を取り返したらいやされるかというとまた違いますから、このメディエーションの話はまた別途の話であって、専門性が高いことは間違いありません。経験的に、今、大阪地裁でやっているように、医療事故裁判が起こったときには、裁判官は直ちに専門家を、つまり医療の専門家を調停委員とかなんとかいろいろな名目で呼び集めて、そこで実質的には判断してもらうということをせざるを得ないわけですね。それは、裁判官で医療のことがわかる人はほとんどおりませんから。
 そういう専門性の問題は大臣がおっしゃったとおりでありますが、この金融の問題もそうであるし、いろいろな問題が、そういう複雑かつ専門性の高い問題が出てきている、その社会的病理現象というか紛争を解決するというのはおっしゃるとおりで、だから、何でもかんでも消費者庁が引っ張り込んでもだめだし、縦割りのままでもだめだし、それをどう横ぐしを刺していくのかという話ですから、だから、我々は、先進的過ぎたのかもわからぬけれども、最も正しい構想をここで提起しているということだけは御理解をいただきたいと思います。
 さあ、そこで具体的な話でありますが、消費者安全法の十六条。十七条以下がすき間事案を処理する条項で、十六条は、これは要するに、どんな問題にでも、つまり法律を所管していなくても、どの省庁にも措置要求できるから何でもできるんだみたいな答弁をずっと野田大臣はなさっていますよね。
 これは、十二条がかぶっていますから、十二条は重大事故でありますが、その他消費者事故等の発生に関する情報を得た場合においては、要するに所管の官庁に権限があるときには、その措置が速やかに実施されることが必要であると認めるときには当該措置の速やかな実施を求めることができる。措置を求めることができると書いてありますね。この措置とは何ですか。

○野田国務大臣 消費者安全法案においては、消費者被害の発生、拡大の防止を図るために各大臣が実施し得る手続で、法律または法律に基づく命令に定められているものをいうものと整理しております。

○仙谷委員 先ほどの保険業法でいえば、この措置というのは、先ほどお見せしましたように、報告徴求、業務停止命令。つまり金融庁はそういう権限があるということですよ、今申し上げているのは。あるいは業務改善命令。これを、法律上、十六条に書いてある措置というのはあらわしているんですか。

○野田国務大臣 措置要求の例として、金融庁の主任の大臣たる内閣総理大臣に対する保険業法の上の処分権限の発動等ということであります。

○仙谷委員 これは、処分、つまり結論的な部分ですね。つまり、問題は、これは他の省庁に何かやってもらって、もうちょっと事情を聞かなければいけない、あるいは業者を呼び出してもらわなければいけないというふうな話のときに、もうちょっとこれは丁寧に書かないと、措置の実施を求めることができるというのは、行政処分をやれということを求めることができると読めますよ。だけれども、行政処分をやるというのは、これはえらいことで、特に業務停止とかあるいは登録抹消とか、そこまでいくのは全部処分ですからね。
 そのためには、内閣法制局なのか、もし、法案をつくるときの調整が他の省庁とできていれば、資料請求から始まって、あるいは調査の要請、要求とか、もうちょっと事細かに書かないと使えないんじゃないか。これは唐突なんですよ、措置の実施なんというのは。だって、措置の実施をするためには、消費者庁なら消費者庁が、相当の資料、処分をするに足りるデータを持っていないと、あれを処分せいなんということを言えますか。これはむちゃくちゃな話になる。
 この十六条は、そういう意味で、もし守備範囲を二十九本以外に広げようとなさるのであれば、そこは書いた方がいいし、もう忙しいし、金融問題もあるんだけれども、そこは金融庁さんにお任せして、消費者庁は取り次ぎぐらいで終わります、こういう話ならばそういうふうにするし、これはどこかでけじめをつけないと、何でもできる、すべてができるという話は何にもできないことに通じますからね。いかがですか。

○野田国務大臣 措置要求を行うに当たっての手続の流れについては、それぞれの事例について異なるものであるのですけれども、ですからこそ、法の施行前に具体的な検討をやっていく必要があると思います。
 ただ、その前提の上で、想定される手続の流れについて申し上げれば、まず、消費者庁に集約された消費者事故等に関する情報について、その事実に関する確認作業が必要となります。また、そうした情報に基づいて、消費者被害の発生、拡大の防止のために実施し得るほかの法律の規定に基づく措置があるかどうか、そして、当該措置が速やかに実施される必要があるかどうかについて判断する必要がございます。
 これらの作業が消費者庁の手持ちの情報の活用等で足りる場合は殊さら新たな調査等は必要がないわけですけれども、そうでない場合には、例えば十四条の規定に基づいて、今議員からもありましたけれども、関係行政機関の長などに資料提供を求めたり、また、必要な場合には、第二十二条の規定に基づき、事業者に対して報告の徴求や事務所等への立入調査を行うことになるものと考えております。
 このようにして、第十六条の要件を満たしていることが確認されれば、措置要求を行うことになるということで御理解いただきたいと思います。

○仙谷委員 いや、それはあなた、二十二条の立入検査まで言うとすれば、立入検査するというのは大変なことで、そんな簡単にやられたら困るんですよ。これだって、その積み重ねがあって立入検査にまで至るということなんだろうと思うんですよ。別に、時間軸の問題として時間がかかったらいいという話をしているんじゃないんですが。だから、やはりちょっとこの十六条の規定も唐突なんですね。
 消費者庁で、例えば二百人のスタッフの中で、果たして全分野にわたって、そういう基礎的な調査というか、資料請求をするまでの調査も含めてできるのかどうなのか、これはよくお考えになった方がいいと思います。
 そこで、さらに、すき間事案の話を聞きます。
 これはもう、参考人、出てこられた方も異口同音におっしゃっているんだけれども、要するに、経済取引におけるすき間事案みたいなものに対処できないとすれば、これは麻生総理大臣が一日目にお答えになった、十七条から十九条は生命身体の重大事故だけであって、経済的な取引事案については適用にならないと。
 しかし、PIO―NETを見ても何を見ても、すき間というかグレーゾーンというか、要するに、だれが所管なのかということが一律に決められないような、経済的なだましなのか、だまし的なのか、だまし的的なのかよくわからないという、要するに、世の中というのはそうなんですよ。
 つまり、ビジネスというのは駆け引きですから、駆け引きと欺罔というのは紙一重のところまで、ぎりぎり行く人たちがおるんです、それは。駆け引きが許されるとすれば、それは欺罔は許されないけれども駆け引きが許される、その一線というのは、これは裁判にかけてみないとわからないということでは困るんですが、要するに、そういうところもある。つまり、白と黒の間にグレーゾーンが物すごく大きいというのがこの世界です。
 それで、金融庁、現に、例えば証券業の登録をしていない人たち、会社が、今の某大会社の未公開株というのを、純資産価格で十万円のものをそのうち五十万円になりますよというので売った場合に、金融庁は何かできますか。

○三國谷政府参考人 一つには、それが登録か無登録かという問題と、その行為が正しいかどうかという、その二つの問題があろうかと思います。
 まず、前段の、登録かどうかということで、仮にそれが無登録であるということであるとすれば、私どもは、そういった存在を把握した場合には、警察当局に連絡をしますとともに、その無登録業者に対しまして、当該行為を直ちに取りやめるよう文書により警告するといった対応をしているところでございます。
 その次に、行為ということにつきましては、これは具体的な事例に応じましてさまざまな事例があるのかと思いますが、それが価格の問題として不適正な行為であるとすれば、個々の取引の問題としてその価格の当否の問題になるのか、あるいは虚偽の情報を使ったのであれば、それはその方面の犯罪の問題になるのか、あるいはそれが未公表の重要事実、こういったものであるとすれば、インサイダーの問題になるのか、それは個々の事例によってさまざまな形態があろうかと思いますので、ちょっと一概には申し上げにくいかと思います。

○仙谷委員 何でこんなことをお聞きしたかというと、まず今回の参考人の陳述の中で、無登録業者の行為については、無登録は我々は対象としない、扱えないんだ、消費生活センターの相談員からいろいろこういうときに何とか助けてほしいと言っても、無登録は扱えないというのが金融庁の立場だ、こういう回答がほとんど返ってくる。警察へ行ったら、いや、こんな一件や二件ではというのが返ってくる。結局、これははざまに落ちてしまっているんですよ。どんどん広がってから警察が動き出したときにはもぬけの殻、大体こういうケースはそうなんです。
 こういう被害をなくそうと思えば、十七条―十九条、生命身体の重大事故、そうじゃなくて、やはりしかるべき基準のもとに経済的取引についても、規定上は、都道府県知事が何とかできるとか、消費者庁長官あるいは消費者担当大臣、内閣総理大臣という書き方になるんでしょうけれども、これがそこに飛び込んでいって調査をして、直ちにその広がりを調べて広がらないようなことをするというふうなことができるようにしないと、これはほとんど、レアレアケースの生命身体の重大事故だけでは、本当に何か羊頭狗肉もいいところだということになるんじゃないですか。これはそういうふうにお変えになるというおつもりはありませんか。

○野田国務大臣 重大事故等を生命身体に関するものに限定しましたのは、消費者安全法案は、商品やサービスを限定することなくすべての消費者事故等について分野横断的に幅広く適用されるものであるところ、事業者にも事業活動の自由が保障されていることを踏まえ、営業の自由を過度に制約せずに、事業者が事業活動を行う上で当然に果たすべき最低限の責務を果たさなかった場合にのみ権限を発動するという考え方に基づいています。
 財産に関する事案ですけれども、取引自由の原則を前提とすると、分野横断的に適用されるものであるにもかかわらず、あらかじめ明確な行為規範を法律で定めることなく、事後的に行政の判断で公権力をもって一定の行為を突然禁止する権利を与えることは、当事者の予見可能性を害し、事業活動に混乱をもたらすおそれがあること、そして、権限を行使するにふさわしいと言えるだけの重大性の基準が、被害を受ける消費者の属性によってまちまちであり、例えば、資産や収入の少ない人には重大な被害であったとしても、それが大きい人には必ずしも重大とは言えず、一定の行為を被害者の属性から独立に、客観的に重大性を定義することが困難である等の問題点があることから、措置の対象となる重大事故等に含めることをしなかったものであります。
 すき間事案に対して行政処分等を行い得るものとしたのは、前例がなく、おのずと対象が特定されることにつき御理解をいただきたいと思います。
 また、では、消費者庁が財産に関するすき間事案にどういう対応をしていくかということですけれども、まず、消費者庁ができましたら、そこにおいて集約された情報をもとに消費者に対する注意喚起を行うことができます。
 さらに、各省庁と連携を図り、消費者の目線に立って、各省庁の縦割りを超えて、幅広い分野を対象に新法等の企画立案を行ったり制度改正等を関係省庁に働きかけることは消費者庁の重要な任務でありますから、財産に関するすき間事案につきましては、みずから所管する法律による対処が必要な場合には、消費者トラブルの動向を踏まえつつ、速やかに所管する法律や政省令における規制の範囲や禁止行為の対象を見直し、必要に応じて法律や政省令の改正につき企画立案をさせていただきます。また、新規立法が必要な場合には、必要に応じ、消費者庁がみずから企画立案を行います。
 さらに、他省庁と連携した対応が必要な場合には、内閣府特命担当大臣から各大臣に対して、新法立案を含め幅広い制度の策定について、内閣府設置法に基づく勧告を行わせていただくということが考えられます。

○仙谷委員 今の、官僚がお書きになった答弁をお読みになると、傍聴席にいらっしゃる方は、ああ、これはだめだと絶対に思いますよ。
 つまり、消費者目線でも何でもないじゃないですか。まさに消費者目線で、できる限り、重大事故を要件的に政令で絞るんだったら絞って、そこだけは、少なくとも高齢者だけをやるとか、そういうことだって考えられるわけですよ。高齢者を対象にした経済的取引だけそういうものに認定するということだって考えられるわけですよ、相手方がどうのこうのとおっしゃるんだったら。そういうことを考えないで、木で鼻をくくったように、こんなものは、あなた、すき間事案にならないと。これは禍根を残すと思いますよ。
 枝野さん、今の答弁を聞いて、どうですか。世の中の経済的取引のすき間事案的な、次から次に出てくる新手の商売に対してどう対応するのかということですが。

○枝野議員 もちろん身体生命に対する被害が重大であることは間違いありませんが、経済的な被害であるからといって、その救済がおくれて、事後的に法律がつくられたら救われますということでは、消費者問題の解決という意味では不十分であるというふうに思っています。
 当然、事業者の営業の自由ということも考慮しなければいけませんが、また、行政機関だけの独自の勝手な判断で強力な権限行使がされるということはなかなか、それは事業者の営業の自由という観点から問題がありますが、その折り合いを図るという観点で、私どもは、経済上のすき間事案であっても差しとめ等の行動ができる。ただし、それに当たっては、行政庁の単独の判断ではなくて、司法手続を経るということによって、本当に緊急の差しとめが必要なのであるのかどうかということについての公正な第三者的な判断をとるということによって、その両者をバランスをとってしっかりと被害救済を図る、こういう知恵を出せば、幾らでもそこは乗り越えられるというふうに思っています。

○仙谷委員 どうもありがとうございました。