171-衆-消費者問題に関する特別…-5号 平成21年03月25日



○仙谷委員 仙谷でございます。

 きょうは、まずは、消費者行政は分権的に行うべし、自治事務であるから民主党のように国が消費者行政を担うというのはおかしいのではないかということを、民主党の消費者権利院法案に対する批判として、なぜか、消費者運動等を一生懸命なさった方がドグマのように繰り返されるんですね。

 内閣府の御教育がよかったのかどうか知りませんが、消費者問題というものを地方でなければできない、分権的でなければできない、自治事務でなければできないと、どこで取りつかれたのかわからないけれども、そういうドグマに取りつかれている。これは、国の事務と共存をできるのかどうなのか、共存をした方がいいのか、あるいは国がすべてやってしまった方が効率がいいのか、こういう問題を含むわけであります。

 そもそもの問題としては、消費者問題というのは基本的に民民の問題です。民間の事業者と個人の取引、つまり、民間の契約の問題でありますから、行政は民民の問題については不介入というのが原則であった。これに介入するとすれば、司法という機能で介入するというのが原則であります。当然のことながら、日本においては、司法機能、司法というのは国の事務であります。これは地方の自治事務にはなっていません。したがって、もし強制的な仲裁等々が都道府県知事によって行われるとすれば、それは何らかの憲法上の留保というものがなければできない、原理的にはそういうことになります。

 ところが、時代がこうなっていますから、いや、そうじゃないんだ、やはり公的なADR機能が必要なんだということになりますと、司法機能の緩やかなものの一部を民間に移す、あるいは地方自治体に移す、こういうことが許されないだろうかというのが現在の消費者問題にも出てきている問題なのであります。

 そこで、私は、たまたまでありますが、弁護士として四十年前から労働事件にも携わってまいりました。そのときに、労働問題、労使問題というのは、基本的には、団体的労働関係は労働委員会、地方労働委員会、そして中央労働委員会は国の事務でありますが、中央労働委員会で処理してきた。ところが、個別の労使紛争は、裁判所へ、お恐れながらといって仮処分をかけたり、裁判を起こす以外に解決の方法がなかったんですね。

 いや、もっと厳密に言うと、県庁の中に、どこの県にも産業労働部とか商工労働部というのがあって、出先まで持った労政事務所というところがございまして、ここが、いろいろ事実上のあっせんをしたり仲介をしたりして、個別紛争の解決に多少は役に立ってきたかなと。

 これも、都道府県で比べますと大変ばらつきがあります。東京などはこの成績がまあまあいい方ということでございますが、どうしてもこれは、県庁においてはエリートコースでない分だけ、なかなかうまく運ばないというのが実情であったように見ておりました。

 ところが、平成十五年から地方労働委員会でも、つまりこれは自治事務ですが、さっきの労政事務所のあっせんも自治事務なのでありますけれども、地方労働委員会で平成十五年から個別労使紛争の調停、あっせんを扱えるようにしたというんですね。現にやっております。さらに、それと同時並行的に、私の記憶では平成十四年からは、厚生労働省の各県に置かれた労働局が、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律というのをつくって、乗り込んでいって、国の事務として個別労働関係紛争のあっせんをするということで、相談、あっせんに乗り出したということであります。

 さらに、この時期に、裁判の中でも労働審判制度という、勝つか負けるかという判決をつくるのではなくて、裁判手続の中で、労働紛争の訴訟の中で、労働審判という格好で、このぐらいのお金で解決しませんかとか、そういう和解的な解決を専ら旨とするような仕組みもできた。つまり、裁判も、本来的な労働裁判と、ややソフトな労働審判、そして、いわば官製ADRとでも言えるような、労働局、つまり厚生労働省労働局の個別労働紛争解決制度というのもできた。

 しかし、これは、各地域においては本来は自治事務。自治事務として労政事務所のあっせんがあり、あるいは労働委員会で個別労使紛争も扱うという状況であったのに、何ゆえに労働局が乗り出したのか。このことについて、舛添大臣のお答えをまずいただきたい。



○舛添国務大臣 今、官製ADRとでもいうということでおっしゃった、これは平成十三年に制定しました個別労働紛争解決促進法ですけれども、なぜできたかというのは、今も非常に雇用情勢が悪うなっていますが、当時は、雇用情勢が非常に悪い、悪くなれば当然労働紛争が増加する、それから、企業の労務管理上もいろいろな問題があった。

 そうすると、例えば解雇ということを言われたときに、それは権利濫用だということになれば、今おっしゃったように民事訴訟ですから、司法に解決を求めないといけなくなる。それは労働者だって、弁護士費用とか何から考えれば、そういうことは簡単にできる話じゃありません。しかし、自治事務といってほったらかしておくわけにもいかない。それで、今の、解雇するかどうかは司法の判断に任せる、しかし、仮に、三十日前には予告しないといけませんね、そういう手続上に瑕疵があったときには、これは国が決めた労働基準法というのに明確に背反するわけですから、国の責任としてそこに介入する必要がある。

 そうすると、個々の紛争を見たときに、民事上の問題と、今言った労働基準法や何かの労働関係法令の違反事項がある、さあ、これをどう解決するか。いわば、両者が入っているときにワンストップ的に解決する手があった方が、紛争当事者、とりわけ労働者保護のためにはいいだろう、こういう思いから十三年にこの法律をつくったということであります。

 これは、自治事務だからやらないとか、いや、国が全部やるべきだということではなくて、紛争を一番いい形で、しかも訴訟にまで訴えるということではなくて、まさにADR的に解決する、そういう発想から行ったもので、要するに、国がやるとか地方がやるとかいうことではなくて、何が一番問題の解決に、そして紛争当事者にとって一番有効であるか、そういうデュアルシステムというか、複眼的、複線的な解決を模索するということでこの法律を施行させていただいているというのが説明でございます。



○仙谷委員 自治事務としての労政主管事務所といいましょうか労政事務所の労働相談、それから労働委員会の労働相談及びあっせんがありながら、なぜ国がいわば直轄事業として乗り出したのか。

 つまり、消費という問題でいえば、これは実は概念的には、個人の労働力を会社が買って消費しますから、労働力の消費者は消費という概念では会社なんですが、しかし、情報量の情報格差のもとでとか力関係の格差のもとで紛争が起こったときにどのように解決するかという点では、もうほとんど同じ。

 つまり、個人からいえば、どこか相談に行きたい、相談に行って、法律のみならず当不当の問題も含めて早く解決したい、裁判所へ行くのにはお金がないとか、面倒くさいとか、手間がかかるとかいろいろなことがあって、そういう行政サービスといいましょうか、行政の相談からあっせんぐらいまでできるのがあったらいいなということだろうと思うんですが、あえてそこへ乗り出されたのは、やはり自治事務として地方に任せきりでは、労働組合の組織率、さらには派遣等々の非正規労働者の増加とか、労働構造が圧倒的に変わって、行政が手を差し伸べなければならぬけれども、地方に任せておいただけでは、どうもこれでは解決しないぞというのが、労働基準監督署や職業安定所やそういうところを通じて見えてきたから。そうじゃないんですか。



○舛添国務大臣 今おっしゃるように、労政事務所や労働委員会はありますが、労働基準監督官は専門知識を持ち、これは権限がありますから、立ち入る権限がある。それから、ハローワーク、公共職業安定所長、ここは今の内定取り消しの問題なんかについても強力な権限を持って指導することができます。こういう専門職員がきちんとやることにより、さまざまな紛争の解決が早くなる。そういう発想から、今おっしゃったように、やはり労働者というのは相対的弱者なんですね、使われている方の方が。そういう意味で、法の執行者として、いわば護民官として、言葉がいいかどうかわかりませんが、国の法律による権限を持った執行として入る、これが紛争解決に資する、そういう発想であると私は理解しております。



○仙谷委員 そこで、平成十四年からですから、まだ歴史はそれほど古くないわけであります。

 舛添大臣と民主党の提案者にお伺いしたいんですが、資料として提出しました三枚目、これは、いわゆる厚生労働省の各県に置かれた労働局が扱った相談、紛争相談、助言・指導、それから紛争調整委員会のあっせん申請の平成十九年度の数です。つまり、相談が百万件、あっせん申請が七千件というものです。

 次の四ページを見ていただきますと、労政事務所の相談の実施状況、これはほとんど電話だと思いますが、相談が十二万件、労働委員会への相談が千百六十五と書いてありますが、約千件。この量的な差。

 さらに、あっせんを見ていただきますと、労政主管事務所というのは、東京だけはできているけれども、ほかの県は全くと言っていいほどできていません。福岡が八十件あるだけです。あとは労働委員会が全国通じて三百七十五件のあっせんをこなしている。片や労働局は七千件である。

 これをごらんになって、つまり自治事務でやることは全然差し支えないんだけれども、そこに中央直轄のこの種の相談とかお世話役とかあっせん事務が乗り出すことの意味というものについて、舛添大臣それから民主党の提案者、お答えをいただきたいと思います。



○舛添国務大臣 これは、労政事務所でやるか労働委員会でやるかは、それは県で自由ですけれども、今委員がお示ししましたような数のように格差があります。

 したがって、私は、先ほど申し上げましたように、どっちがいい、自治事務の方が完璧だとか、それは全部国がやった方がいいということを申し上げませんが、労働者保護とか紛争解決のために役に立つ制度は上手に組み合わせて使えばいい、そういう感想を今の数字からも持ったところでございます。



○枝野議員 御指摘のとおり、個別的労働紛争の解決に当たっては、自治事務としてやっている地方自治体の仕事の成果に対して、国が直接行っている仕事の成果が数字の上で圧倒的に大きい。これは恐らく、地方自治体の大変困難な財政状況等が大きな背景にある中で、なかなか自治事務の分野のところに、しかも、どちらかというと政治的圧力の大きくない立場からの仕事でありますから、どうしても予算であれ人員であれ少な目になってしまうという中で、一種必然的に生じている現象ではないかと受けとめています。ただ、やはり数字を見ますと、想像以上にこの差が大きいというふうに思っています。

 消費者紛争の問題についても、同じように、地方自治体は財政状況厳しい中で、自治事務としてもっとやりたいという思いはたくさん持っていらっしゃるかもしれませんけれども、労働紛争に対する対応同様に、なかなかそこに予算を割けないという状況がありますので、そういった部分については、自治事務は自治事務としての意味にかんがみて、それを残しながら、国がしっかりと責任を持って対応するということが必要ではないかと、この数字を見て改めて感じているところであります。



○仙谷委員 舛添大臣にこの質問に対するお答えをいただければ、もう私の持ち時間の範囲では御退席いただいて結構なんでありますが、薬害肝炎事件とこの消費者庁問題といいましょうか消費者権利院問題といいましょうか、こういうことをちょっと聞いてみます。過去の事件ですから大変難しいと思うんでありますが。

 つまり、薬害肝炎問題というのは、消費者問題といえば消費者問題なんですね。患者からいえば、医療過誤問題といえば医療過誤問題。それから、薬剤メーカーとの関係でいえば、製造上の重大なミスによってフィブリノゲンという薬剤に対して肝炎ウイルス菌が混入してしまったという、要するに製造工程上の重大な過失問題といえば過失問題、つまり厚生省の守備範囲の話です。

 多分、この種のものは、まず都道府県の消費生活相談センターに飛び込まれる、あるいは消費者権利院に飛び込まれるというよりは、病院でこれはおかしいぞということで、各県の保健所なり、あるいは医療現場から厚生省に直接副作用報告なり薬害報告ということで上がってくるのかもわかりません。これは消費者問題でもあるわけですが、この種の問題に対する、消費者庁なりあるいは消費者権利院というような存在があった場合に、この存在との関係をどう考えるか。

 といいますのは、今度の消費者庁法案関連で、消費者安全法十二条に、行政機関の長は、「重大事故等が発生した旨の情報を得たときは、直ちに、内閣総理大臣に対し、」つまり消費者担当大臣になりますが、「内閣府令で定めるところにより、」この府令がまだできておりませんからよくわかりませんけれども、「その旨及び当該重大事故等の概要その他内閣府令で定める事項を通知しなければならない。」こういう規定があります。

 厚生労働大臣としては、そういう報告を受けたときに消費者庁に通知しなければならない。まあ、通知するのはそれは御自由ですけれども、通知するより、したところで、専門的な範囲のところで原因究明にまず当たる方が先というか、そっちの方が大事というふうに思うのでありますけれども、こういう規定についてどのようにお考えになりますか。御感想をお聞かせください。



○舛添国務大臣 まず、具体的に内閣府令をどう定めて、それによってここに書かれていることが実効性を持つかということが法律上の問題だと思います。しかし、今委員おっしゃったように、副作用の問題というのは非常に難しい。それで、大体、医薬品の副作用は年間三万件報告があります。これは、例のPMDAで副作用報告をしてもらって、そして、その報告は私、厚生労働大臣に上がることになっております。

 この十二条に基づいて内閣総理大臣に通知をする。ただ、それは非常に、今、薬の副作用について周知徹底させるという大きな効果は消費者庁がかかわることで、あると思っていますが、しかし、現実的に有効な対策をとるということは、私は、厚生労働省の大臣の権限において直ちにやるべきことなので、ここもまた、二つあるから無駄じゃなくて、国民をこういう副作用から守るということに資すれば、複数のシステムがあってもそれは構わないと思っております。



○仙谷委員 民主党の消費者権利院法案の提出者にお伺いするわけですが、皆さん方がお考えになるところ、例えば薬害肝炎事件であれば、権利院であればこういうことができるけれども、消費者庁では多分無理だろうと思われるようなことはありますでしょうか。



○枝野議員 大きく二点といいますか、三点と言うべきなのか、あると思っております。

 私どもは所管法という概念はございませんので、あらゆる消費者問題について報告を各行政機関に求めることができます。我が党の法案の三十二条にございますが、詳細は消費者権利院規則で、消費者権利院ができましたらそこで決めていただきますけれども、薬害というのは被害が発生をしてからでは遅い、あるいは発生の初期の段階でできるだけ早く把握をして対応しなきゃならないというのは薬害エイズ、薬害肝炎などを通じてはっきりしていることでございますが、残念ながら従来の厚生労働省の初動がおくれている、これまた繰り返されていることでございます。

 したがいまして、政府案では重大事故が発生をしませんと通知の義務などが生じません、責任が生じませんけれども、私どもは、三十二条の報告義務の規定に基づいて、そもそも、副作用情報を含めて、まずは消費者権利院の方にすべての情報を報告しろということを厚生労働省に課すことをまずするということによって、厚生労働省の、つまり自分たちで許認可を与えた薬で何か起きているということについては、やはりどうしても人間のやることですから、いや、ミスはないはずだということに基づいて物事動きがちでありますが、第三者である消費者権利院が副作用情報等を全部厚生労働省と共有することによって、おかしいぞということがあったときにより早くチェックをさせることができる。

 それができましたときに、これまた消費者権利院であれば、所管法に関係なく、例えば厚生労働省に調査を命じたりとか、あるいはみずからで関係医療機関等に調査研究の嘱託をしたりという形で、許認可をした厚生労働省とは別の視点から本当に大丈夫だったのかということをチェックできる。

 薬の場合は、厚生労働省は、患者の命を守ると同時に許認可を与えた当事者という立場になりますから、それは、それをチェックするには適する立場ではないというふうに思っています。

 それからもう一点は、実は、被害の救済のときに、薬害エイズにしても薬害肝炎にしても、大変な難しい裁判を経て、どちらも和解で解決をいたしておりますが、特に初期の段階においては弁護団を組んで被害原告団を組むこと自体が大変困難でありますけれども、私どもの制度であれば、適格消費者団体による損害賠償請求団体訴訟の対象に当然なり得ますから、特に薬害肝炎の場合は、被害者がなかなか名乗り上げない、当事者がわからないというような状況の段階から、適格消費者団体による損害賠償訴訟を提起することによってより迅速に被害救済に向けた動きを立ち上げることができ、なおかつこのことが、特に薬害肝炎のような、被害者自身に自覚がない、多くは自覚がないケースが多いケースにおいては、世論喚起と情報提供という意味からも大きな意味を持つのではないか、こういうふうに思っています。



○仙谷委員 先ほどの、分権自治事務と国の事業といいましょうか国の事務の関係に返りますが、舛添大臣、よかったらどうぞ、お引き取りいただいて結構です。

 先ほど、労使紛争といいましょうか個別労働紛争解決、この問題での相談とあっせんの、自治事務傘下のといいましょうか、自治事務下の事務の量と質の惨状というのが、ここで私が示した資料で見ていただけると思います。

 十一ページを見ていただきますと、平成十四年から、先ほど申し上げたような個別労働紛争解決制度みたいなのと時期を同じくして始まった苦情処理委員会等への付託案件数という、この十一ページの表九というところに書かれておる案件をごらんいただきまして、さらにその中で、あっせん、調停の内訳、東京都以外の都道府県や市がどこに存在するのかというふうに見ますと、この惨状たるやますます大変な状態である。先般から議論がございますように、予算がこの十年間で半減しておるということも、そのとおりというか、そういう実態もある。

 つまり、枝野委員が先ほどおっしゃられた、要するに、自治体が、懐ぐあいからして、どうも労使紛争相談、あっせんというようなことに力が入れられなくなっているんじゃないか。あるいは消費生活センター、あるいは苦情処理委員会でのあっせん作業についても、まあふえているといっても微々たるものだみたいな話とか、相も変わらずやっていないところは全く機能していないとか、これも、人の問題もあるでしょうけれども、権限の問題と、やはり財政の問題が大変大きいと思うんですね、こういう惨状になっているのは。自治事務という以上は、せんだって初めて自治事務に十分の十の補助金という珍妙きてれつな制度を定額給付金でやりましたけれども、しかし、本来は、自治事務という以上は自主財源でやっていただかなければならない、こういう話になるわけであります。

 そこで、これは野田大臣にもお伺いしたいわけですが、自治事務下でこの消費生活センターの消費生活相談員の処遇が問題になっております。資料としては八ページに載せてございますが、この八ページの、正規職員が十七人、嘱託を含む非常勤職員千七百七十二人、九八・五%、それから給与は、平均年収額が百六十五万円、平均時給千三百七十二円ということになっておるわけです。

 これは感想でもいいんですが、あるいは私はこうするというんだったらそう言っていただいてもいいんですけれども、消費者庁法案ができて、これから先、非常勤身分の方々は非常勤のまま、非常勤身分の相談員という方はいつまで続くんですか。どこかでこれが改善の余地がある、あるいは政府が、政府というのは中央政府ですが、何かできるということになるんでしょうか。



○野田国務大臣 今拝見しているものは内閣府の資料でございまして、私も事実として十分承知をしております。

 消費者庁を設置する関連三法案というのは、霞が関に行政組織をつくるということではなく、そもそもは、やはり地方の消費者行政をよりパワフルに、スキルを上げて頑張っていただきたいというところから始まっておりまして、その一つの問題には、最前線で頑張っておみえになる消費生活相談員の方々の処遇が非常に厳しいということでございまして、まさにこのとおりでございます。

 非正規のままなのかという話でありますけれども、消費生活相談員の身分につきましては、それぞれ各地方公共団体において、全体の定員や、例えば交通事故相談員とか行政相談員とか、他の分野の相談員との比較考量を踏まえてそれぞれの地域が検討されているものだと思います。

 国としては、相談員が地方公共団体の中で専門職としてプロフェッショナルな位置づけをしっかり確立することが大変重要だと考えておりまして、先ほどからお話し申し上げております都道府県に造成する基金におきまして、相談員の方のまずは研修の充実とか、または、数が大変足りないということでありますので、新規の皆さんの研修等々に支援をさせていただきたいと思っております。それが間接的にはそういう処遇改善の一助になると思っております。



○仙谷委員 昨年の一月に内閣府が消費生活相談員の方々にアンケートを出して、アンケートをまとめられたのが野田大臣の手元にもあると思います。今のような答弁は、結局何にもできないわ、自治体任せだわと。ということは、今まで十年、二十年続いてきた非常勤、非正規職員、常勤的非常勤職員、これが果てしなく続くということ以外の何物でもないんですよ、私に言わせれば。

 これをどうやって解決できるのか。たった唯一の道は、私どものように国が雇い上げる。国の公務員としての特別職なのか、ともかく、雇い上げて身分を安定させて、それに伴う権限を付与するということがない限り、いいですか、この非正規の職員というのは条例で書かれていないんですよ、定員外なんですよ。こういう方々にどんな権限があるというんですか。

 あの昨年の一月の調査結果を見てもそうじゃないですか。我々は何なんだ、我々もあっせんを事実上しているけれども、相談を受けているけれども、このことの法律的裏づけは何なんだと、みんな悩んでいるじゃないですか。それは悩みますよ。

 ここをしっかりしない限り、ここをちゃんと位置づけない限り、国じゃなくても、ちゃんと違う法律をつくるとか、条例がその職員を位置づけるんだったら、それはそれでいいのかもわからない。定員に入れて、条例上の地方公務員として権限を与えるという方法もあるかもわかりません。だけれども、それを促すための、例えば今の警察庁と都道府県警察のような、これは極めて特殊ですがそういうテクニックを使うか、考えられるんだけれども、何か考えないと、このまま、非正規のままずっといきますよ。

 民主党の提案者、この点について何か御意見ありますか。



○階議員 おっしゃるとおりでございまして、地方に任せていては今までの官製ワーキングプアという状況は変わりませんし、また、私、盛岡の消費生活センターの職員の方に聞いてきましたけれども、今委員がおっしゃったとおりでございまして、自分たちの権限がないので、業者の方がなめてかかってくる、あっせんをしようとしても、なかなか自分たちの言い分を聞いてくれなかったりする、そういうような問題もあるそうです。

 そういった中で、我々は、相談員を国家公務員にします。任期を十年としますけれども、これは再任も可能ということで、権限を与え、そして身分を保障して、安心して任務を遂行していただく、その結果、スキルアップもどんどん図られていく、こういうことです。

 そして、その財源でございますけれども、これは国の一般財源として手当てをしていくということを考えております。

 我々は、そういうことを通じて国家公務員として身分を安定させるんですけれども、一方で、公務員となりましても、今までのような働き方を続けられたいという方、例えば一週間のうち二日、三日パートタイムで働きたいという方は、当然のことながら、それを尊重して、パートタイムでも働いていただけるようにする。ですから、非常勤とは申しますけれども、それは別にパートタイムだけではなくて、フルタイムで働く方も含めます。そして、その人その人の御都合に応じて、一週間フルで働く方、あるいは二、三日働く方、こういうことをやっていきたいと思っております。

 そして、我々は、自由な任用を確保していきたい。普通は、国家公務員となりますと、競争試験で任用されなくてはならないというのが原則なのでございますけれども、それでいきますと、地方の場合はなかなか人材を柔軟に登用できないということで、自由任用にするという意味でも、これは非常勤という形の方がやりやすいということでございます。

 こういうようなやり方で地方の相談員を充実させていきたいというふうに考えております。



○仙谷委員 この点について、野田大臣、何かお考えはありますか。お考えがあるんだったら御答弁ください。なければ結構です。ただし、御答弁いただくときに、ほとんどが非正規職員なわけですが、この人たちは地方公務員法上でどういう位置づけになるのかもあわせてお答えください。



○野田国務大臣 まず、位置づけについてですけれども、地方公務員法上の位置づけに関するデータというのは持ち合わせておりませんが、地方公務員法第三条三項三号の非常勤の特別職に該当する方が多くを占めていると考えております。

 非常勤職員の職務権限については、各地方公共団体の消費者行政に係る規則等や非常勤職員に関する規則等で記載されている場合など、さまざまなケースがございます。手元には浦安市のものがございますけれども、これでは、三条に、「相談員は、地方公務員法第三条第三項第三号に規定する特別職の公務員」ということであり、職務も、第六条で「相談員は、消費生活センター所長の指揮監督に服し、次に掲げる職務を行うものとする。」等々、列記されております。

 そこで、先ほど、厳しい御意見でございましたけれども、いつまでもふらふらしたままじゃないかという御指摘でありましたが、この関連三法案のうちの一つ、消費者安全法案の中におきまして、これまで明確にしておりませんでした相談員の方たちのいわゆる職務、あっせんとかそういう職務につきましては、この法律の中でしっかりと国が位置づけておりますし、また、相談員に対する適切な処遇については、同じ法律案の中で地方公共団体の努力義務を規定させていただいているところでございます。



○仙谷委員 そこまでおっしゃるのならば、もう一つ、今度は、国民生活センターの消費生活相談員の地位といいましょうか処遇についてお伺いします。

 これも内閣府からいただいた資料でありますが、七ページをごらんください。国民生活センターの消費生活相談員の数というのは、ここに記載された平成二十年で合計二十四名ということでよろしいでしょうか。そして、注一のところに「上記相談員は、いずれも非常勤職員。」と書いてあります。地方は金がないからしようがないわなということできていたのかもわかりませんが、国民生活センターの消費生活相談員がすべて非常勤職員で、賃金面での処遇は日額一万五千五百円。十五万じゃないんですよ、一万五千五百円。月十四日と書いてあります。計算しますと、二十一万円ぐらいですね。雇用契約期間が半年単位、こういうふうになっておるわけであります。

 これは、結局のところ、相談、カウンセリング、コンサルティングということをプロフェッショナル、プロフェッショナルと言葉でおだてながら、何らプロフェッショナルに対する処遇になっていない。地位も保障されていない。半年単位で雇用どめがある可能性がある雇用契約になっている。

 こんな状態は、このとおりなのか、ここの紙に書かれているのが間違っているのか、まずそのことと、消費者庁ができたときには、これは当然のことながら、もう早急にというか直ちに改善されるということなんだろうと思いますが、いかがですか。



○野田国務大臣 この先生の資料で間違いございません。



○仙谷委員 これほど消費者庁法案を大変フレームアップしてというか、これで日本の消費者行政が変わるんだとおっしゃっておって、その中核の国民生活センターの相談員が、あなた、全部非正規の、非常勤の職員で、それがプロフェッショナルだと。いや、これは、弁護士とかそういう資格を持っている人だったらいいんですよ。あるいは、社会保険労務士、さっきのように。だけれども、この方々が全部非正規というか非常勤職員で、たった月給が、月収で二十一万円ぐらい、半年で雇用どめがある。

 つまり、消費担当大臣の足元がこんな状態で、まともな消費生活相談やあっせんや紛争処理、官製ADR、それの事務局につながるような相談、あっせんができるのか、こういうことを聞いているんですよ。



○野田国務大臣 これは、独法の厳しい規制のもとで定員がこういうふうに抑え込まれていることは事実であります。これはある意味、日本の政府の別な取り組みの一環でこういう形になっておりますが、これから消費者庁ができる、そして消費者、国民のニーズがやはり増大する中で、こういう特殊な独法に関して国民のニーズが高まれば、当然やはりここに仕事が厚くなってこなければならないということで、今現在はそういう独法の規制によってこういう状況でありますけれども、極力、皆さんのお力をかりて努力をしていかなければならないと思っています。



○仙谷委員 結局、独法だからできないと。では、自治体も金がないからできないと言ったら、だれもできないじゃないですか。

 つまり、国家経営というか国家戦略上、消費者行政が極めて大事だということを感じ取って、そこに今回は重点的に注力するんだという、政策を展開する第一歩として消費者庁法案あるいは消費者安全法案を提起するというんだったら、当然のことながら、予算もこういうふうにつけますということがないと符牒が合わぬじゃないですか。

 独法だからといったって、私、この間、独法のがんセンターの問題もやっているんですよ。どんどんどんどん、あなた、運営費交付金は減らすわ、借金は背負わすわ。独法でさあ出発せよといったって、これはがんセンターにしてもナショナルセンター六法人にしても、これだったらもうまともな研究はできません、現場はこうなりますよ。つまり、そういう高度医療の世界をどうするのかという国家戦略があって、そこにどういうふうに予算をつぎ込むかというのが、これが内閣の仕事じゃないですか。

 だから、今度、消費者庁がそんなに大事ならば、当然のことながら、大事なんでしょう、それだったら、質的に飛躍した予算をつける。たかだか、こんな二十人や三十人の非常勤職員の給料を倍にしたり、あるいは年収五百万以上とか七百万以上ぐらいにできないで何がプロですか。二十人に七百万を掛けてくださいよ、大した金額じゃないじゃないですか。そんなことを財務省に行って交渉できない、そんな内閣総理大臣あるいは消費担当大臣だったらやめればいいじゃないですか。そういう話じゃないですか、お金の話というのは。あなた、やりますか、どうですか。



○野田国務大臣 大変な激励をいただいていると理解しております。

 今、行革の中にあって、新たな行政組織をつくる、また地方の消費者行政を充実させるということで、本当に限られた財源の中で大変自分なりに頑張ってきたつもりですけれども、たくさんの応援をいただいたところでございます。

 ただ、無尽蔵にお金があるわけでないので、厳しい状況の中、とりあえずは前倒しの形で、一番御苦労されている地方の消費生活センターまたは相談員の皆様方に、基金という形で、今の御不便を少しでも覆していただこう。または、人件費直接ではないけれども、それとほぼ同じの日当相当という形で、研修をしていただいたり実務研修していただく中で補てんさせていただくというようなことを取り組んでいるところでございます。

 さらには、なぜ地方にこだわるかと申し上げますと、やはり、地方自治法にものっとり、また消費者基本法にもありますように、この消費者行政というのは、まさに地方の住民の皆さんが身近に感じる安全、安心でありますし、それをしっかり守るのが地方の役割ということを踏まえて、各地方の皆さんがこれまで歯を食いしばって頑張ってきた、そういう流れがございます、それをやはり尊重し、敬意を表して、その今の皆さんの足らず前の部分に国がしっかりと支援することで、その地方ならではの、それぞれの地方独自の地方消費者行政というのを伸ばしていただきたいなという熱い思いがあるわけでございます。

 ですから、相談員の処遇改善につきましても、ここでも何度か申し上げましたけれども、そもそも、やはり地方の首長さんがしっかりと、この消費者行政というのを地方でしっかり自分が責任を持ってやらなきゃならぬという自覚を持っていただくことも大事でありますけれども、それにあわせて、そういうお願いをするとともに、それぞれの地方に対しては、二十一年度に消費者行政に係る地方交付税の措置の大幅な拡充をしているわけでありまして、私たちとしては、しっかりと地方の中で、これまで不足の部分をまず第一弾ということでこういう形で補わせていただいている。ぜひとも御理解をいただきたいと思っております。



○仙谷委員 やはり、野田大臣、もうちょっと地方公務員の、あるいはこういう常勤的非常勤職員の実情というのを調べられた方がいいですよ。研修で出てきたら日当をくれる、日当を渡すようにするからそれで何とか足らず前を、こうおっしゃるけれども、研修に出たら多分、給料の方がつかないんですよ、日額になっているところが多いから。だから、それを補てんするだけになっちゃうんですよ。

 ただ、スキルアップのために研修を受けるというのはいいことなんだけれども、御本人、皆さん方もそれはそれで喜ばしいことだと思っていらっしゃると思うが、平均年収百六十五万というワーキングプアをどうするのかという話で、ここは身分と、金額で一日一万五千円か何か知らぬけれども、それで足らず前を何とかするなんという、そんな話を延々としてもしようがないんですよ、これは。全然けたが違う、けたが、ということを御理解された方がよろしゅうございます。

 それで、もう一点、違う話を聞きます。

 大臣は、これは三月十八日の岸田さんの質問に対するお答えかな、地方の消費者行政組織は地方公共団体の自治事務の担い手として位置づけるものであります、こういう言い方をしています。

 例えば、県知事が自治事務で地方行政組織を動かせるとすれば、条例をつくって、こういう地方における行政組織をつくるということができるはずです。つまり、かなりのことが権限的にもできる。

 ところが、消費者安全法を読んでおりますと、いや、そうじゃなくて、知事の立入検査権は、二十四条に書いてありますが、「前条第二項の規定により地方公共団体が処理することとされている事務は、地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。」と書いてある。だって、今まで自治事務だとおっしゃっていたのに、この消費者行政を進めるについて法定受託事務と。さっきから松山さんとかいろいろな方が、何でもできる、それで立入検査権があるんだと言われている、これは立入検査権なんですよ。

 第二十二条の立入検査権、「この法律の施行に必要な限度において、事業者に対し、必要な報告を求め、」云々かんぬん、「場所に立ち入り、必要な調査若しくは質問をさせ、」「物品を集取させることができる。」ということが書かれておる権限を、消費者庁の長官から、これは都道府県知事に委任をされているわけですね。ところが、これを法定受託事務と。

 私もこの種の権限は法定受託としてしか構成できないと思いますけれども、そのことを書いてあると私は理解しました。ところが、今までずっと、身近な問題は自治事務でやらなきゃいかぬ、だから地方権利官のような制度、あるいは消費者権利院の制度はもってのほかだ、こうおっしゃってきたのとどう論理的につじつまを合わせるのか、ちょっとお伺いをしたい。



○野田国務大臣 まず、国と地方公共団体との関係において、法定受託事務というのは、国が本来果たすべき役割に係る事務であって、国においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして法律または政令に特に定めるものをいい、それ以外の事務を自治事務というものであるというふうに地方自治法第二条に書かれております。

 消費者安全法案においては、この考え方に基づきまして、今先生御指摘の第二十四条に規定されているとおり、第二十三条の二項の規定により都道府県知事または消費生活センターを置く市町村の長に委任される立入調査等の事務については法定受託事務とし、それ以外の地方公共団体が行う事務は自治事務と整理をいたしたところです。

 なぜかということですけれども、立入調査等につきましては、地方分権推進計画において、国が直接執行する事務の前提となる手続の一部のみを地方公共団体が処理することとされている事務で、当該事務のみでは行政目的を達成し得ないという法定受託事務のメルクマールに該当するために、法定受託事務とさせていただきました。しかしながら、その他の事務は、地方自治法に定められている国と地方公共団体の役割分担の原則、すなわち住民に身近な行政はできる限り地方公共団体にゆだねることを基礎とする原則に照らし、自治事務とさせていただきました。

 また、法定受託事務の定義に照らしてみても、地域の実態に即して自治事務として行われる消費生活相談等の事務をあえて法定受託事務とすべき特段の理由がないものと考えました。さらに、全会一致で成立している消費者基本法においても、地方公共団体は「当該地域の社会的、経済的状況に応じた消費者政策を推進する責務を有する。」ものとされているところでございます。



○仙谷委員 舛添さんがまたおいでいただきましたけれども、さっき示したように、国の直轄事務と自治事務が併存しても何ら差し支えないんですよ。別に、法定受託として構成するかどうかなんというのは、それは法技術上の問題ですよ。

 ちょっとこういう聞き方をしてみましょう。この間、すき間事案すき間事案、すき間事案に対処できる、こうおっしゃっておるのが十七条、十八条、十九条。例えば、この十七条、事業者に対する勧告、命令、十八条は譲渡の禁止または制限、十九条は回収等の命令、内閣総理大臣ができることになっていますね、すき間事案についてできることになっている。これとほとんど同じ条文を、主語を県知事にかえて条例をつくったら、これはまさに自治事務の範囲として、すき間事案については県知事としてこういうふうにできるという条例をつくることができますか。つくっても憲法上問題ございませんか。この問いに対してお答えください。



○野田国務大臣 今先生御指摘の十七条、十八条、十九条、それぞれ、事業者への勧告、命令、譲渡等の禁止、制限、回収等の命令については内閣総理大臣の権限として規定しておりまして、都道府県知事や市町村長に権限を委任することは予定しておりません。



○仙谷委員 別に委任してもらわなくてもいいんです。消費者行政全般を自治事務として行うとおっしゃるんだから、自治事務として行うんだから、都道府県知事が自治事務としてこういうところに勧告、命令をすることのできる権限、あるいは譲渡の禁止または制限をできる権限、その県の区域に限ってそういうことのできる権限、あるいは回収等をできる権限、これがないと、素早く対応するとかそんなことはできないと思いますよ。僕は、今まで発生してきた消費者問題、これについては、都道府県知事にあるいは地方自治体に自治事務といって本当にお任せするんだったら、そこまで任せないとこれは役に立たない。

 それで、皆さん方がおっしゃってきた、自治事務、自治事務とおっしゃるこの話と全く論理矛盾します。消費者行政を進めるに当たって必要な権限を、一方で法定受託にし、一方で権限はあなた方には渡せない、消費生活相談だけは、相談だけは自治事務の範囲だ、こんなことでは、つまり、強制力が裏打ちされているから相談も成り立つ、あっせんも成り立つ、そういうことじゃないと消費者行政はうまくいかないというのが今までの経験じゃないですか、どうですか。本当にこれは自治事務で都道府県知事にやらせたらどうですか、こういう条例をつくれるぞと。



○野田国務大臣 消費者安全法案におきましては、すき間事案についての勧告等の実施主体を内閣総理大臣としています。どうしてかというと、消費者庁が消費者事故等の情報を一元的に集約し分析することによって、消費者庁の主任の大臣である内閣総理大臣が勧告等の必要性を適確に判断することができるものであるということを前提としているからでございます。



○仙谷委員 全く答えになっていない。これは今後引き続きやりますけれども。

 民主党の提案者、この自治事務と直轄事務と法定受託事務の関係で、消費者行政が自治事務でなければならないというこのドグマも含めて、どうお考えになりますか。



○枝野議員 お答えいたします。

 今、野田大臣のお答えを伺っておりまして、こういうのを自家撞着というんでしょうか、陥ってしまっているんじゃないのかなと。

 消費者行政は身近だから自治事務なんだと物すごく徹底される一方で、しかし、情報集約、一元化をするのは国の機関である消費者庁で、そこが強制権限は持つんだというのは、消費者行政といっても、身近なところでやらなきゃならないものと、国が直接強い権限を持ってやらなきゃならないものと、消費者行政にも多様なものがあるということをみずからお認めになっているのではないかというふうに思っております。

 そして、私たちもそういう認識に立つと、もちろん、暮らしに身近で、消費者問題といっても、地域ごとに個性が違っている、特性が違っている分野もたくさんありますが、今回、消費者行政の一元化ということで求められている、あるいはこれは党派を超えて一致して進めようとしているのは、消費者被害の発生を防止し、あるいは消費者被害の救済を図ろうということであって、この側面に着目をすれば、全国どこにいても消費者被害が生じたら救済しなきゃならないし、全国どこででも消費者被害が発生をしないようにしなければならない。

 つまり、消費者行政の中においても、全国一律でやらなきゃならない、国が責任を持たなければならない分野のことが今ここの委員会で問われている消費者行政でありますので、そのことについては国の責任で、どこに住んでいてもしっかりと相談をし、あっせんを受けられるようにするということにさせていただいたのであり、私どもの法案でも、まさに地域ごとに個性があるということについて、それぞれの地方自治体が自由におやりになるということは決して排除しているものではなくて、先ほどの労働行政のように、国は責任を持ってどこの地域でもやるけれども、ちょっと違った地域特性のある問題は、例えば消費生活センターが地方消費者権利局と別途独立して残ることを別に否定しておりません。うちの地域は長く歴史があって、頑張ってやっているんだから、おれたちの地域は別に持つんだ、国と並立するんだと言って何の問題もありませんので、そういった意味では、私どもの考え方の方が論理一貫しているのではないかというふうに思っております。



○仙谷委員 時間が来ましたが、何かお答えになりますか。ただ、もう時間が過ぎて、終わりましたと来ているんですよ。いいですか。

 この問題、時間をかけてやらなければならないと思っておりますし、きょう予定した質問項目、まだまだ半分ぐらいしかいっておりませんので、また時間をいただきたいと思いますが、きょうはこの程度で終わっておく方がよろしゅうございますね。

 終わります。