危機の事実の認識の上に経済政策を

2月20日予算委員会

次に、仙谷由人君。

○仙谷委員 民主党の仙谷でございます。

 きょうは、社会保障等をテーマとする集中審議ということでございますので、その社会保障等の前提たる問題を中心にお伺いしたいと思います。

 といいますのは、持続可能な社会保障構築とその安定財源確保に向けた中期プログラムというのが昨年の十二月二十四日に閣議決定をされております。これを拝見しておりますと、基本的には、景気回復のための取り組みというのがまず大事なんだということを力説されて、さらに、「安心強化と財源確保の同時進行」ということが書かれているわけでございます。そして、「消費税を含む税制抜本改革を二〇一一年度より実施できるよう、必要な法制上の措置をあらかじめ講じ、」と。今にして思うと、大変大胆かつ不敵な、とても実現可能とは思われないようなことを書かれたものが十二月二十四日に決定をされております。

 今度は、一月の十九日でございましたでしょうか、経済財政の中長期方針と十年展望というのが、これは参考試算というものをつけて閣議決定をされております。

 これも、当然のことながら、景気が大変急激に悪くなってきたということをお述べになった上で、「「不安の連鎖」の阻止」をしなければいかぬというようなこととか「「安心」の強化と責任財政の確立」、言葉としてはかなりいろいろなことを書かれておるわけでありますが、私は、ここで書かれた文章、あるいはそれの前提たる試算、数字、これが全く現時点では前提を欠く、いかんともしがたいぐらいとんでもない、歴史的古物になってしまった、つまり、経済財政の中長期方針と十年展望が今や何の意味もなくなってしまったということをこれから議論をしてみたいと思います。

名目GDPと法人税収入の激減が示している経済の現実は、

すでに政策の変更を迫っている

 まず、これは与謝野大臣に、三大臣をお兼ねになっていますから、お聞きせざるを得ないわけでありますが、資料としてお出ししたものの二枚目、ちょっと表題をつけるのを忘れておりますが、名目GDPと税収その他収入。税収その他収入は括弧の中に書いて、まとめてございます。昨年の一月十七日に出された、やはり経済財政諮問会議に提出された文書及び参考試算で、一月十七日の段階では、五百十六兆円が名目GDP、〇八年度見込み、つまり、昨年の三月三十一日までの会計年度で切ってみれば、その名目GDPは五百二十六兆円になるであろう、あるいはそれを目指すと。〇九年度、つまりことしのこの予算、だから来年の三月三十一日を会計年度とするところでは五百三十九兆円を目指すと。それで、括弧内に、このぐらいの税収その他収入があるだろう、こういうことをこの進路と戦略には書いてあったわけであります。

 ところが、ことしの一月十九日決定の十年展望というのでしょうか、これには、〇八年度、ことしの三月三十一日に締める会計年度では、名目GDPが五百九兆四千億ということになる。それから、今、九年度の予算を審議しているわけでありますが、この九年度末で締める九年度の名目GDPは、〇・一%プラスされて五百十兆円になる、こういうふうに書かれておるわけであります。

 つまり、昨年の見込み、予測から、今年度、〇八年度のGDPは、名目GDPで何と十七兆円の見込み違い、差ができている。来年度、つまり〇九年度、今審議をしている予算に係る〇九年度では、何と二十九兆円の誤差、誤差というよりも見込み違いができている。そして、あまつさえ税収においてはこんなに、つまり五十三兆六千億から四十六兆四千億、これも見込みでありますけれども、こういうことになっておるということであります。

 本年末といいますか、二〇〇八年度の名目GDPというのを、一体全体どのように見込んでおるんでしょうか。お答えをいただきたいと思います。つまり、絶対額で何兆円ぐらいになる、何兆円ぐらいを目標にしてやってきたんだ、あるいはこれからやっていくんだと。あと一月、四十日ぐらいございますが、その間にこういうことをやってこのぐらいにしたいんだ、これをお答えいただきたいと思います。

○与謝野国務大臣 仙谷先生の御質問は、平成二十年度の実績見込みのお話を伺ったと思います。この中では、国内総生産五百九兆としておりまして、詳細を申し上げますと、その中で民間最終消費支出が二百九十三兆等々でございますが、今見込み違いの話をされましたけれども、これは、去年の一月、また去年の十二月、ことしの一月と、いろいろ数字は変わりますが、その都度、我々としては最善の知識と最新のデータに基づいていろいろな予測を立てております。これは、その予測に対して何らかの人工的な筆を加えているわけでもありません。

 そういう意味では、こういうふうに世界の経済が動乱期を迎えますと、なかなか予測がある幅の中におさまらない、このことはぜひお許しをいただきたいと思っております。

○仙谷委員 ということは、数字は同じでありますが、平成二十一年一月十九日、平成二十一年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度という書面がございまして、その四ページに「主要経済指標」と書いてございますが、平成二十年度実績見込み、あと四十日たてば平成二十年度は終わるわけでありますが、五百九兆四千億、平成二十一年度、つまり二〇〇九年度の見通しが五百十兆二千億、これは、現在は、変える必要もなければ、こういう前提で物事を考えればいいんだ、こういう話なんですか。いかがですか。

○与謝野国務大臣 従来は、年末に、予算編成のときに経済見通しをつくりまして、それをずっと維持してまいりました。ただし、私の感じとしては、経済が大きく変動している、あるいは、日銀の予測あるいは民間の予測と大きく離れ始めている、これをどう考えるかというのは我々の課題であるということは正直に申し上げたいと思います。

○仙谷委員 大変諸条件でお苦しい立場でしょうけれども、私は、やはり事実をちゃんと認識した上でないと、経済政策といいましょうか景気対策は出てこないと思います。

 例えば、十年展望なる書面の三ページ、「第一章 経済財政運営の現状と課題」「一、経済財政状況」と書いてありますが、いろいろ世界の金融危機の深刻化というようなことも書かれた上で、そういうふうに深刻化しているけれども、「こうした状況を踏まえると、経済成長率は二〇〇八年度には実質でマイナス〇・八%程度、名目でマイナス一・三%程度、二〇〇九年度には実質で〇・〇%程度、名目で〇・一%程度となると見込まれる。」というふうに書いてある文章が、果たしてそのままこういう前提に立って物事を考えていっていいのか、それとも、こんなものはもうくず箱に投げ捨てて、改めて今、二月十六日の速報や、あるいは昨日の、二月十九日の月例経済報告に出てきておる数字を前提に考えなければならないのかということをお伺いしているんです。いかがですか。

○与謝野国務大臣 この文章を閣議決定いたしましたときは、我々としては、最善の知識と最善の方法で物事を判断しております。

 ただ、状況が大きく変わっているということは間違いないことでございまして、予期しがたい状況の変化をどう表現していくのかということは、先生御指摘のように、我々に与えられた課題であると思っております。

○仙谷委員 多分、この十年展望に書かれたマイナス〇・八%の成長ですか、これを実現するためには、この一月から三月末日まで前期比五・六%の成長が必要だ、これはちゃんと内閣府が書いていらっしゃるじゃないですか、年率で二四・二%の成長が必要だと。こんなことは、今の我々の目の前にある現象、毎日毎日いろいろ報道される、やあ自動車がどうの、鉄鋼がどうの、百貨店がどうの、こういう現象から見てあり得るはずがない。

 もっとありていに言えば、ひょっとすれば、ひょっとじゃないな、常識的に計算すれば、今、月例経済報告では、暦年の成長率がマイナス一・六%というふうに、つまり、もう既に十年展望のときに書かれた一・三%を〇・三%下回る成長しかないということを暦年が示している。この一月―三月はもっと激しいのではないかということは、エコノミストの方々も、あるいは何を読んでも明らかなんじゃないかと私は思うんですね。

 そういうときに、いや、一月の段階で閣議決定したのが正しかった、そんなことを百遍呪文のように唱えたところで、現実の実体経済に合わせる経済政策を考える前提としては何の役にも立たないということを申し上げたいわけですよ。(発言する者あり)

 だから、今の予算を早く通そうと言うのだけれども、今つくられている予算は間違った前提のもとにつくられているというふうに言うしかないじゃありませんか。つまり、その都度その都度、やあ一次補正、二次補正は二カ月もサボって出さない、そしてさらに、もう今の段階で次の〇九年度予算の補正予算を二十兆で組むとか三十兆で組む、そんなほころびをこう薬を張って歩くような話では、この現在の深刻な経済状況を乗り切ることはできないと思います。

 まず、お配りした資料の一ページ目をちょっともう一遍見てください。三枚目、四枚目、これは日本経済新聞のことしの二月十四日と昨年の五月三十一日の新聞記事ではありますけれども、日経新聞の集約したものをこの一枚目にまとめて書いてございます。そのとおりわかりやすく記述したということでございます。

 これは先般の予算委員会でもちらっとお見せしましたけれども、早い話が、二〇〇八年の五月三十一日付の日経新聞、これは上場企業千六百三十三社の昨年の三月末決算における売上高と経常損益と最終損益を書いてあるということでございます。つまり、ここではっきりしておることは、当時は、昨年度末の上場企業千六百三十三社の最終損益は二十一兆八千六百三十四億円だった。そして、ことしの三月を見通すと二十二兆五千四百一億円の最終利益が出るだろうというのが、昨年の決算に基づく上場企業の集約です。

 ところが、ことしの二月十四日、ごらんいただいたらわかりますように、これは当然のことながら十二月までの決算を集約したものでありますが、それを前提にして、各企業が三月末決算はこういうふうになるよということで下方修正をして発表します。それを拝見しますと、ここに書かれておりますように、〇九年三末予定というふうに書いてありますが、これが何と二兆四千百五億円、マイナス幅はマイナス八七・二%。ことしの三月末はさらにそれが減って二兆二千五億円、マイナス九〇%の最終利益しかないということが、これは日経新聞の集約でありますが、こういうものが出されております。

 与謝野大臣、損益はこういうふうになるということ、おおむね違わないだろうとお考えになりますか。どうぞ。

○与謝野国務大臣 法人の収益は急速に悪化しておりまして、多分こういうような収益状況になるんではないかと私どもも感じております。

○仙谷委員 このページの法人税と書いてあるところを見ていただきたいんですが、二〇〇七年度の法人税は、予算が十六兆三千五百億、決算が十四兆七千四百億だったわけですね。もちろん、今年度はまだ決算は出ていません。予算は十六兆七千億だったんだけれども、これは補正を組んで、現在は十一兆一千五百億の、法人税を五兆五千五百億減らしたこういう補正予算にしている。決算ベースではまだわからない。こういうことであります。

 そして、今我々が議論しているこの〇九年度予算、平成二十一年度予算では、法人税は十兆五千四百億、こういう計算になっておるわけですが、まずは、この二〇〇八年度の法人税の補正後の十一兆一千五百億、これは確保できるんでしょうか。

 つまり、先ほどお見せしたというか、先ほど説明した、最終損益が一〇%になっている。これは上場企業だけですから、だから法人税が一〇%になるとは言いませんけれども、しかし、この上場企業等々は、二〇〇八年の四月一日以降、予定納税をしている。だから、三月末決算をして五月までに申告すれば還付が受けられる、もし予定納税の予定利益よりも少なければ還付が受けられるということになるわけですが、そういう還付が相次ぎ、さらにこの年度末決算が余りよくなければ、あるいはその後に決算期を迎える会社もよくなければ、法人税はどんどんと下がってくるのじゃないんですか。十一兆一千五百九十億も、こんなにも法人税は取れないんじゃないですか。

○与謝野国務大臣 まず、法人税の平成二十年度補正後の税収というのは、先生御指摘のように、五兆六千億減額した十一兆二千億でございます。これは、前年度の決算比で七五・七%でございますが、実際の税収実績は、十二月末までに五兆四千億でございます。これは前の年の同月比で八〇・六%でございまして、こういう比較では若干上回っているということでございます。

○仙谷委員 補正で五兆五千億も減額補正をしながら、なおかつ今年度末に決算をしてみたらまだまだ大きく穴があく、こういう前提の予算を組みながら、さらに補正も組まなければいけないでしょうけれども、まともな景気、経済政策といいましょうか、景気対策が打てるはずがない。

 やはり、謙虚に事実をちゃんと見た上で、その深刻さを客観的、科学的、論理的に見詰め直して、そしてこれからの時代にふさわしい方向性を議論して定めて、そこに集中的に資源を投下するということでなければ、バブル崩壊後の愚かな公共事業一辺倒のようなやり方、あるいは二〇〇〇年以降の超低金利を十数年続けて、そして円キャリートレードでアメリカの住宅ローンバブルをあおったようなことになった、こういう間違った政策を繰り返すことになるんではないか、これを心配しているから申し上げているんです。

スピーディーに 大胆に

そのためには議会で納得の話し合いを

 だから、今から麻生さんに聞きたいと思うんですが、もし、アメリカのように議会で与野党の協議の末速やかに予算を決めていくということをお望みならば、事実をちゃんと見る、実体経済が変わればそのことをちゃんと見て、それを前提に政策論議をするということじゃなければならないと思います。

 そこで、麻生総理、先般の新聞で私は拝見をしたんですが、どこかに、二月の十四日ですか、アメリカ上下両院の景気対策法案が可決したことについて、アメリカでは非常にスピーディーに法案を上げてきている、国民の求めているものに議員や国会が素早く対応するという、あのスピード感はうらやましい、こう言っているんですね。

 アメリカは上下両院の両院協議会の中でどのような協議が行われたのか、あるいは野党、あるいは下院の意見がどのような協議、折衝を通じて取り入れられたのか、そういうことを前提にして、中身を関係なしにこんなことをおっしゃっているんですか、それとも中身を、ああ、議会というのはこういうふうにしなきゃいけないんだという前提でおっしゃっているんですか、どちらですか。

○麻生内閣総理大臣 他国の議会の中身の細目まで詳しく知っているかという御質問かと言われれば、私は、そんなに詳しく細目を知っているわけではありません。当然のことだと思います。どなたもそんなにお詳しい方はいらっしゃらぬと思いますので、当然なことだと思いますので、そういう前提で申し上げているわけではありませんが、少なくとも、他国においては、もしくはアメリカの今回の議会におきましては、間違いなくアメリカの場合はきちんとした対応がなされて、極めて短期間の間に今回の法案が成立し、ということは、私らとしては、まことに今スピード感が要求されている部分、国民としてはかなり、定額給付金の話を含めて、早くという意見は私らのところには少なくともよく届いております。

 したがいまして、こういったものは、早く対応していくためには、きちんとした対応がなされる。少なくとも予算は通ったわけですから、例えば補正予算で言わせていただければ。したがいまして、あとの関連法案につきましても速やかな議決をいただければということを私らはお願いをしているところであります。

○仙谷委員 スピードとか早くというのだけだったら、これは人間要りません、政治家要りませんね。独裁政治家がおって、さあ、これに判こを押せと言えば、議会は形式的に判こを押せと言えば、おしまいの話です。

 現代の議会はそういうものであってはならないということが先進国では常識化している。なぜか。一人一人の持つ価値観が多元化し、議会の中の上下両院がそれぞれ同じ多数派が占めるとは限らない。あるいは、大統領や直接選挙で選ばれる執行権力と議会権力の多数派が政治的な基盤が異なる場合も多々ある。さあ、どうするのかというのが、今の先進国の議会制民主主義といいましょうか、議会もある民主主義の中の知恵の出しどころじゃないですか。

 だから、アメリカは上下両院の議決がこの間も異なったんですよ。それから、予算は議会予算局でそもそもつくることになっているお国なんですね。こういうときに、七十数兆円、七十兆円と言ってもいいんでしょうが、こういう経済対策をとるということについて上下両院が異なった。法案についても異なった。どうするのか。当然、両院協議会の中で議論をして、妥協の結果これができたということじゃないですか。

 多分、オバマ・ホワイトハウスは、スピードが大事だから、本当は忍びがたいところでも、忍んでこれを早く通そう、そのために譲歩をしよう、妥協をしよう、論理的に間違っていないことであれば妥協をしようということで、この間の、麻生総理がスピードがあるということをおっしゃったそういう結果に結びついたんじゃないですか。

 だから、日本の場合でありますと、衆参の議決が違ったときに、参議院の議決にある種の論理性があり、かつまた国民の支持が圧倒的にある、定額給付金を外せばすぐスピードがある解決ができたじゃないですか。どうですか。

○麻生内閣総理大臣 与野党の意見が、オバマの場合も、アメリカの政府におきましても、オバマ大統領が最初に言っていたのとは違って、共和党、民主党が上下両院で一致することはありませんでした。今言われたとおりです。予想とは全く違ったものになりました。結果として、中でいろいろな協議が行われて、上院、下院、それぞれに結論を出されたんですが、私らの場合の方は、参議院で結論が出していただけない状態が続いているというところが一番違っているところだと思います。(発言する者あり)

○衛藤委員長 諸君、静粛にお願いします。

議会制民主主義と議院内閣制を形骸化させてはならない

○仙谷委員 それはお考えが違うんじゃないですか。それはお考えが違う。

 つまり、この間の補正予算についても、参議院は衆議院と異なった議決をしたんですから、両院協議会の中でどういう折り合いがつけられるのか、どちらが論理的に現時点では正しいのか、国民の支持、国民の意向に沿っているのか、そういうことを勘案して、新しい合意を形成するしかなかったんですよ。それしかないんですよ。

 私は、麻生さんが、文芸春秋の昨年の十一月号でお書きになられた、「大連立かイラク特措法の廃案か、といったゼロサムの選択しかないような事態が再び起こるのであれば、迷惑するのは国民である。」そのとおり私も思っているんですよ、結論的部分は。

 そのためにどうしたらいいのか。私は、昨年も議院運営委員会の中で、自民党の方々に、三分の二の議席があるのを奇貨として、何でも三分の二でやればいいんだみたいな発想で、国会の審議もろくろくせずに、時間を短く短縮して参議院に送って、返ってくれば三分の二でやればいい、この安易さが、議会制民主主義、議院内閣制を換骨奪胎して形骸化してしまう、こんな危ないことをやってはならないんですよと繰り返し警告しました。だけれども……(発言する者あり)いつもそうじゃないですか。強行採決はするわ、職権で日程は立てるわ、三分の二で議決するわ。与党がこんなことでは、新しい合意形成の方式などということはできないんですよ。

 やるためには、多数派が、アメリカを見ても、上下両院の多数派を占める民主党ですら、懐深く、あれだけの譲歩をしたんです。わかりますか。つまり、今の自民党、公明党は、衆議院では三分の二以上持っているかもわからないけれども、参議院では過半数ないじゃないですか、衆議院では三分の二あっても。そういうポジションに置かれた執行権力及び与党は、懐深く、ちゃんと粘り強く国民の前で公開の議論をして、どちらを支持してくれるのかやってみればいいじゃないですか。

 それを、ほとんど時間をかけず、両院協議会はすべて形式的にノーを言い続けて、それで新しい合意形成を図る、そんな気はさらさらなくて、三分の二、あるいは三十日が切れればいい、六十日が過ぎればいい、そういうやり方ばっかりじゃないですか。

 こんなことでは、あなたが文芸春秋の十一月号でおっしゃっているような中身も、単に言うだけ、格好つけて言うだけになっているんじゃないですか。どうですか。

○麻生内閣総理大臣 全然見解が違うと思いますが、委員会をまず開いていただいていないところもいっぱいありました。少なくとも、我々は、委員会を開いて議論をするという大前提がないと、議院内閣制のもとでいろいろな形での審議はできないのではないか、まずこれは申し上げたいところであります。

 政党間協議をやるべきではないか、我々の内閣とネクストキャビネットと協議をしたらいかがですかということも最初から申し上げておりますけれども、一回も応じていただけなかったということも、ぜひお忘れないでいただきたいと存じます。

○仙谷委員 時間が参りましたので終わりますが、与野党の話し合いでとか衆参の協議のもとに合意形成をしようと思ったら、今の自民党のかたくなというか焦っているというのか、小心翼々とした、それから、極めて形式的な国会運営の仕方とかなんとかは絶対できないことだけは申し上げて、質問を終わります。