2001年02月09日 予算委員会

○野呂田委員長 この際、仙谷由人君から関連質疑の申し出があります。菅君の持ち時間の範囲内でこれを許します。仙谷由人君。

○仙谷委員 民主党の仙谷でございます。

 質問の項目を差し上げてあると思いますが、ちょっと今佐藤さんの質問に引き続いてでございますので、ものつくり大学関係を私の方から質問させていただきます。

 学校法人国際技能工芸大学を設立するためのいわゆるものつくり大学設立準備財団の事業報告書、これは多分文部科学省及び厚生労働省はお持ちだと思いますが、平成十年、十一年、十二年、おわかりになりますか。これをごらんください。

 いいですか。平成十一年と十二年に、民間からの助成金というふうに書いてございます。何ですか、これは。

○野呂田委員長 どなたに質問しましたか。

○仙谷委員 厚生労働大臣でも結構ですし、文部科学大臣でも結構ですよ。

○坂口国務大臣 今先生が御指摘になりましたことはちょっとわかりにくいですが、それは、民間からというのは、KSDから出ていることを御指摘になっているのではないかというふうにお聞かせいただきました。

○仙谷委員 文部省もそういうお答えでいいですか、文部科学省。大臣、どうですか。

○町村国務大臣 突然のお求めでございますから、手元に今資料はございません。

○仙谷委員 KSDからではなくてKGSから入っているから民間からというふうに書いてある、こうおっしゃりたいんだと思います。

 ところが、さっきも御答弁なさったように、このお金は労働保険特別会計の雇用勘定の雇用安定事業費の目細、国際技能振興財団経費、このお金がKGSに入って、KGSがものつくり大学設立準備財団に入れたということだからこうなっているんじゃないですか。いかがですか。

○野呂田委員長 坂口大臣、御答弁願います。

○坂口国務大臣 済みません。先生が御指摘になっていることが十分に今理解できないものですから、えらい申しわけないんですが、ここにいただきましたこの流れ、こういう流れについて、旧労働省の方の勘定から出て、そしてそれがKGSを通過しまして流れているということは、そのとおりでございます。

○仙谷委員 そうすると、今トンネルの話が出ておりますが、国民感情として、なぜ政府のお金、労働保険特別会計で律せられている金が民間からの金になるのか、いつ公金が民間の金になるのか、私は極めて重大なことだと思うんですよ。

 外務省の機密費とか官房機密費というのは、何か公金がすぐ民間の金になって馬代に化けたりなんかするみたいですけれども、少なくとも労働保険特別会計の金は、これが民間の金にすりかえられるなんということがあってはならない。どうですか。

○野呂田委員長 仙谷議員から要求されておりませんが、大臣が予告なしの質問で完全な資料がありませんので、職業安定局長からちょっとかわりに説明させます。(発言する者あり)

 いや、もし聞くのならば、あらかじめ呼んでおいた……。あなたが呼んだのは最高裁判所の人事局長だけ呼んでいるのであって。

 どうぞ答弁してください。

○澤田政府参考人 お答えいたします。

 先ほど佐藤委員にお答えしたとおりでありますが、雇用保険法第六十三条の能力開発事業としてこれは支出されております。

 それで、能力開発事業につきましては、労働者の能力の開発及び向上のために必要な事業という定義になっておりまして、ものつくり大学の設立は、物づくりを担う建設業及び製造業に従事する労働者の職業能力の開発向上を図ることを通じまして、能力開発を通じまして、我が国の物づくり基盤の強化に資するということで補助をいたしておるところでございます。

○仙谷委員 そんなことだれも聞いていないじゃないですか。時間のむだだ。これはどうして、どういうからくりで公金が民間のお金になるんですか。

 つまり、労働省の金で大学の設立準備財団に、それならば直接入れればいいじゃないですか。なぜ入らないんですか。なぜこれができないんですか。できない理由があるはずだ。できない理由があるのに、それを脱法的にやろうとするからこうなる。そうじゃないですか。文部科学大臣、どうですか。

○坂口国務大臣 財団法人国際技能振興財団、いわゆるKGSに一度入って、そしてそれがものつくり大学設立準備財団に行っているものですから、この準備財団の方から見ますと、KGSというのを通過してきているものですから、民間から来ているように見える、こういうことを御指摘になっているんだろうというふうに思いますが、これは、財団法人国際技能振興財団というのが一度この大学をつくるための財団として、一遍、歴史的経緯を言いますと先にできて、そしてその後からものつくり大学設立準備財団というのがまたできている。そして、その後にものつくり大学の構成ができている。三段階になってきているものですから、ややこしくなってきている。

 それで、最初のころは、国際技能振興財団を通してものつくり大学設立準備財団へ金が流れていた。だけれども、これはおかしいというので、最近は直接にものつくり大学設立準備財団の方に渡るようになった。こういうことでありまして、だから、最初はここが先にできたからここを通じて来ている、こういうことでございます。

○仙谷委員 こんな常識的な事柄を、閣僚の皆さん方も、役人の皆さん方も、与党の皆さん方も理解されないで私立学校に対する助成の問題が審議されているというふうに思うと、そら恐ろしいですよ、これは。つまり、何でもありの話になるわけ。坂口厚生労働大臣がおっしゃられたのは、事情の説明、時系列の説明としてそのとおり。ところが、お金というのは、やはり予算ですから、法律に基づくとか根拠があるとかないと、さっきの官房機密費じゃないんですから、何に使っても、理由があろうとなかろうと使ってもいいなんという話にはならない。

 そこで、文部科学大臣、私立大学の設置に係る寄附行為の認可に当たっての審査の要点、こういうのがありますね。当然それを裏づけているのは、平成十二年度以降の大学設置に関する審査の取扱方針、学校法人の寄附行為及び寄附行為変更の認可に関する審査基準、さらに、学校法人の寄附行為及び寄附行為変更の認可に関する審査内規、こういう基準を文部省、文部科学省が持っていらっしゃって、その六に「設置に必要な財源」というのがある。こういう項目があります。設置するときに必要な財源ですよ。それについて基準を持っていらっしゃるわけだ、私立学校について。どういうふうに書いてあります。

○町村国務大臣 今お尋ねが、基準に何と書いてあるか、それを今読み上げろということですか。(仙谷委員「はい」と呼ぶ)じゃ、ちょっと担当の方からやらせます。(発言する者あり)

○野呂田委員長 とめる必要ないよ。

 そういう要請が委員からなかったんだから、来てないんだよ。そういう要請がなかったんだから。

 じゃ、呼んで、後ほど読ませてください。

○仙谷委員 私は、きのうちゃんとレクしてありますよ。質問取りの人にレクしてありますよ。(発言する者あり)

○野呂田委員長 いや、言ってないよ。

 委員長から皆さんにお伝えいたします。

 きょう仙谷由人君が要求されているのは、最高裁判所事務局人事局長だけお呼びでございまして、あらかじめ質問の予告もないし、そういう要求も出ておりません。したがって、今の細かい問題につきましては、今大至急呼んで、後ほど答弁させます。(発言する者あり)

 そんな細かい資料があるわけないじゃないですか。(発言する者あり)レクしてないよ。(発言する者あり)いや、とめる必要ない。とめないで。後ほど、今大至急……。

 文部大臣。

○町村国務大臣 細部にわたる資料でございますから、直ちには、これは事前に御通告いただかなければ、私だってこんなものは知っているわけはないのでありますが、念のために、今、資料が出てまいりましたから読み上げますが、

  施設及び設備の整備に要する経費(以下「設置経費」という。)の財源は、寄附金を充てるものであり、かつ、申請時において、設置経費に相当する額の寄附金が収納されていること。

 (注)入学を条件とする寄附金、当該施設の建築等に係る請負業者の寄附金その他設置経費の財源として適当と認められない寄附金は、設置経費の財源に算入しないこと。

かように書いてございます。

○仙谷委員 委員長に申し上げておきますけれども、きのうのレクでもきょうの項目の中でも、ものつくり大学について、大学設立準備財団の会計についてと書いてあります。九九年十一月から二月の予算増額の経緯についてと書いてあるじゃないですか。二〇〇〇年度予算の未執行分についてと書いてあるじゃないですか。当たり前じゃないですか。何でそんなことが通告していないことになるんですか。ここまで通告して、レク取りに来た人に全部説明してあるんですよ。冗談じゃないよ。

 文部科学大臣、私が文部省からいただいたものと違うんですが、こう書いてあるんですよ。「設置に必要な財源……設置経費+開設年度経常経費のために必要な財源を、申請時において全額自己財源として収納していること。」と書いてありますよ。

 私立大学というのは、設置をするところまで、設置をしてから開学、おおよそ一年のようでありますが、これを大学の設置認可申請をするときに既にプールをしなければならない、こういうことが基準になっておるんでしょう。国が金を出して私立大学をつくるという話はないんですよ、基本的に。常識じゃないですか。

 それで、さっき佐藤議員が申し上げたのは、そのお金、十億円、十億八千万のようですが、これをKGSからプレゼントさせているという話なんですよ、開学後一年の経常経費を。だから返したらどうかという話だったわけ。返すんだったらほかから持ってこないといけませんね。非常に珍妙きてれつなんです。

 設置経費は少なくとも大学を設立しようとする人たちが自分で用意しなければならないというのは、これはどこの私学も常識なんですよ。

 もう一言言いましょうか。これは指摘をしないでも御存じでしょうね。私学振興助成法だったですか、この法律は当然御存じですよね。何て書いてありますか、これ。国が私学振興を助成するために助成金、補助金を出せる条件として何て書いてありますか。もうちょっと言いましょうか。私立学校振興助成法は何て書いてありますか、第四条ですよ。

○町村国務大臣 私立大学を設置する際には、確かに一般的には自分で資金を用意する、これは当然のことだろうと思います。しかし、その際、従来から、国や地方公共団体が政策上の必要性やあるいは地域住民の学習ニーズ、こういうものを踏まえて、特定大学の設置に際して、大学設立のため資金を助成したり土地を提供するという例は、数多く見られているわけであります。

 過去においても、国の助成がおかしいと先ほど仙谷さん言われましたが、例えば自治医科大学、昭和四十七年二月認可、これは国と都道府県、この都道府県負担分については自治省が特別交付税で措置しておりますから、事実上、全額国が出しているような大学、これでも私立大学で学校法人認可をやっております。あるいは産業医科大学、昭和五十二年十二月認可、これは労働省と北九州市、国、労働省が九三%やっておりますが、こういうケースもございますので、決して異常なケースではないということをまず御理解いただきたい。

 それから、第二点目でありますけれども、どれだけその準備財団の資金管理状態というのを文部科学省の方では把握をしているのか、何も見ておらぬのじゃないかというような御指摘でございましたけれども、文部科学省では、平成十一年二月十七日の設立許可をして以来、ものつくり大学設立準備財団に対して、通常の民法法人に対するのと同様に、毎年度の事業会計報告あるいは理事会、評議員会の議事録を提出させております。ものつくり大学の設立に向けての諸準備にかかわる指導、相談等を通じて、適宜適切に指導監督を行ってまいりました。

 こうした定時把握のほかにも、特に資金管理面においては、平成十一年の九月三十日、これは大学設置申請時においてでありますけれども、提出された公認会計士の監査を経た財産目録により、KSDからKGSを経由して準備財団に助成された資金、設置財源としての九億八千万を含めて、ものつくり大学の設置に必要な財源が確保されているということをまず確認しております。

 さらに、昨年、平成十二年の十月十八日には、審議会の実地調査によりまして、預金残高をしっかり確認したり、支出面の領収証の確認もやっております。

 さらに、十二年の十二月十五日、十八日、両日にわたって、この審議会の答申を踏まえまして、ものつくり大学設立準備財団の事務所に文部省の職員延べ三名を派遣いたしまして、KSDの助成金等を中心に資金管理状況を把握しておりまして、同時に、大学設置財源以外の準備財団の収入、支出についても財務書類のチェックを行うなど、以上のような形で、きちんとした財政的、財源的基盤があるということを私どもは確認しながら作業を行い、設置認可も行ったというところでございます。

○仙谷委員 いろいろ言われますけれども、明らかにそれは法律に基づかないで、ただ会計書類を見てきたということにすぎないんですよ。

 私立学校振興助成法は何と書いてありますか。第四条、「国は、大学又は高等専門学校を設置する学校法人に対し、当該学校における教育又は研究に係る経常的経費について、その二分の一以内を補助することができる。」経常的経費だけじゃないですか、ここで補助できるのは。何の法律もないじゃないですか、今出捐したのは。

 私が聞いているのは、法律的根拠は何だと聞いているわけですよ。ただ勝手に予算をつけて、こんな目細なんという、もう隅っこの隅っこのところで予算をつけて、今まで問題にならなかったからそれでいいなんという、そんな議論が通るはずないじゃないですか。??ちょっと待ってください。

 それで、いいですか、この話は、実は憲法八十九条の大議論をした末にできておる法律でしょうが、私立学校振興助成法は。そうでしょう。憲法八十九条の公の支配、何をもって公の支配というのか、この議論の結果、私立学校振興助成法という法律があるから、それに基づく助成は憲法違反ではないという、辛うじてそういう合憲的解釈をとっているんじゃないですか。そうでしょう。こんな出し方は憲法八十九条違反になるんじゃないですか。法制局長官、どうですか。

○町村国務大臣 今、私立学校助成法第四条のお話が出ましたが、これは、既にでき上がった私立大学に対する助成が経常費の二分の一以内でできるとか、あるいは施設等々については十条その他で、これはでき上がったものについての助成でありますから、今委員の言われた話とはちょっと違う話を、今委員はその私立学校助成法を引かれたのではなかろうかと思います。

 なお、あとは法制局長官からもし必要があれば補足していただきますけれども、これは学校教育法、私立学校法あるいは私立学校振興助成法、各種の監督規定が設けられておりますから、憲法八十九条に言う公の支配に属していない教育には支援はできないけれども、今言ったような幾つかの法律で私立学校とはいえ公の支配に属しておるということで、私立学校に対する助成措置は憲法上問題ないというふうに私どもは解釈し、現実に助成を行っているわけであります。

○野呂田委員長 ちょっと憲法問題がありましたから、津野内閣法制局長官。

○津野政府特別補佐人 お答えいたします。

 ちょっと一般論から始めさせていただきますけれども、御指摘が今ございましたけれども、憲法の第八十九条は、公の支配に属しない慈善、教育もしくは博愛の事業、こういうものに対する公金の支出あるいは公の財産の利用というのを禁止しているということは御承知のとおりでございます。

 それで、その趣旨につきましては、学説において議論がいろいろございました。一般的に趣旨について言われておりますのは、私的な教育等の事業の自主性に対しまして、公金の支出等を通じて公権力が不当な干渉を及ぼすことを排除するというような観点、あるいは、教育の名のもとにおきまして、公教育の趣旨とか目的に合致しない教育活動に公の財産が支出されたり利用されたりすることによる公の財産の乱費、乱用を防止することというようなことが一般的にあるというふうに言われております。

 ところで、私学の助成について言いますと、今、町村文部科学大臣から御説明がございましたけれども、政府は従来から、国等、これは国とか地方公共団体でございますが、国等から助成を受ける学校法人は、学校教育法、これは学校の設置認可等が書いてあります。それから私立学校法、それから私立学校振興助成法、こういった法律に定める所轄庁等の監督を受けるものであるということで、従来から、公の支配に属している、こう政府としては解してきておりまして、おおむねこの考え方についても、学説でも大体これが多数の政府のような考え方になっているというふうに考えております。

 ところで、もう一つ御指摘がございました、ものつくり大学への補助金支出に憲法上の疑義はないかというような御指摘でございましたけれども、これは、当然のことながら、詳細の事実関係は承知しておりませんけれども、一般論として申し上げますと、お尋ねのような私立大学の設立準備の補助金の支出につきましては、これは先ほど言いましたような憲法八十九条の趣旨に照らしましても、特段問題になるというようなことはないであろうと考えております。

 

○仙谷委員 今の法制局長官の解釈というのは、物すごい御都合主義的な解釈なんですよ。何でもいいということじゃないですか、そんなことを言ったら。いいですか。私立学校に助成をする場合には、でき上がった段階では経常経費だけと。では、何でそんな決まりが要るのですか。それも、文部省の今の内規だと、つぶれるような大学には助成できないから、第一回目の卒業生が出るまでは助成できないということになっているんでしょう。では、何でそんな決まりが要るのですか。

 もっとゆゆしいことは、つくるときには幾らやってもいいんだみたいなそんな解釈ができるのですか。私立学校を国の費用でつくるというふうな論理矛盾したことができるのですかと聞いているんじゃないですか。それは憲法違反だよ、そういう話でしょう。どうしてそういう御都合主義的な解釈をするの。

 オーソドックスな憲法八十九条の解釈をしてごらんなさいよ。辛うじて、どの法律でもどの学者でも書いているじゃないですか。私学振興助成法に従う限りにおいて、公の支配に服していると見られるから合憲性があると言っているんじゃないですか。そうじゃないんですか。私は国会図書館へ行って調べたんですよ。みんなそう言っていますよ。あなたが言っているような解釈を書いてある本がありますか、教えてください。あなたの解釈でしょう。

○津野政府特別補佐人 ちょっと説明が寸足らずになりまして失礼しました。

 御承知のように、経常費補助しかできないのではないか、大学に対する補助というのは私学振興助成法第四条、それに基づいてしかできないのではないかという御指摘がございますが、まず第一点として、それは私学振興助成法第十条を見ていただいてもわかりますけれども、一般的に私学についての助成ができるというふうになっております。それからさらに、設備等に対するいろいろな補助もできるという法律がございます。したがいまして、先ほど言いましたように、四条以外はできないということは先生の方の若干誤解であろうかというふうに考えております。

 それから、もう一つお尋ねの、大学の設立準備を目的とする公益法人に対して国の補助金を支出するということは、憲法上、先ほど大体疑義がないのではないかということを申しましたが、その理由といたしまして、若干詳細に申し上げますと、私立大学の設立準備を目的といたします公益法人、こういうものにつきましては、私立大学の開設に備えて、当該大学の用地取得、施設整備等を進め、最終的には当該大学の設置者となる学校法人を設立することを目的としている法人でございます。したがって、また、この法人が取得したあるいは保有する財産は、いずれその学校法人に引き継いだ上で、さらに解散することを予定している法人でございます。この公益法人自体は、直接教育の事業を行うことを目的とするものではございません。ましてや、実際に教育の事業を行っているというようなこともないわけであります。

 それから二番目に、補助対象である公益法人とかあるいは設立される学校法人等に対しましては、これは先ほど町村文部科学大臣から詳細に御説明をいただきましたけれども、各種法令に基づき適正な活動が行われるように所轄庁等の指導監督が行われているというようなことから、先ほど申し上げましたように、憲法八十九条の趣旨に照らしまして、こうした公益法人に対する国あるいは地方公共団体の助成というのは、憲法上の疑義はないというふうに考えているところでございます。

○仙谷委員 それじゃ、どういう条件でできるのかということが問題になりますよね。だれにでもできるんですか、恣意的にできるんですかという話になりますよ。学校をつくろうとする人はみんな助成を求めますよ。じゃ、それをだれがどういう基準で選ぶんですかという話になるんです。

 そういうことを議論していたら長くなるから次の問題に行きますけれども、この未執行部分というのが三十六億円あるんですよね、本年度分で。これは学校法人がもう今できているんですよ。十二月二十八日に登記された、ものつくり大学が。これはどなたですか、厚生労働大臣、この三十六億円をやはり出金して、学校法人に寄附をするんですか。それとも補助金として与えるんですか。できるんですか、そんなことが。どうですか、厚生労働大臣。

○坂口国務大臣 ものつくり大学の建設費等につきましての国庫補助につきましては、平成十二年十二月十二日の文部省の大学設置・学校法人審議会からの答申を得まして、先ほどからお話が出ておりますように、KSD及びその関連団体との関係を排除するように、こういうことで、そこは排除をして今日まで参っております。

 この後をどうするかということにつきましては、それは、大学設立準備財団に直接助成するかどうかということが問題になるんだろうというふうに思っております。今後の問題につきましては、大学の設立準備会がきちっとできて、そして、今進行しているわけでありますから、そこでの御議論というものもございましょうし、そうした中で方針というものは決められていくものであるというふうに思っておりますが、しかし、今日までの経緯もございますので、そこは私たちも十分にお話に乗っていきたいというふうに思っているところでございます。

○仙谷委員 先ほど佐藤議員がおっしゃられたように、いわばこの大学は村上・小山大学みたいな大学で、もうどうにもならない。まあ、自民党大学と言ってもいいのかもわからないけれども。あるいはものつくり大学設置議連大学、議連でつくったんじゃないですか。こういう非常に手あかのついた大学ですから、私は、仕切り直しした方がいい、こんなままではこの大学はまともに育たないと思います。(発言する者あり)それを今から言います。

 いいですか。平成十一年十二月十五日、赤坂の料亭の三浦、ここで、合計六十七万七千九円、これの飯を食った人、厚生労働大臣、後で聞きますからね。

 まず、古関忠男さん、村上正邦さん、藤井孝男さん、上杉光弘さん。村上さんはものつくり大学設立推進議員連盟会長、藤井孝男さんは同幹事長、上杉光弘さんは同事務局長。中曽根弘文さん、ものつくり大学設立推進議員連盟の世話人、当時は文部大臣の現職。小山孝雄さん、同じくこの議員連盟の世話人。与謝野馨さん、その時点では大臣であったかどうか、私確認しておりませんけれども、とにかく現職の議員。さらに中曽根康弘さん、このものつくり大学設立推進議員連盟の顧問で、元総理大臣です、この人は。

 それから、民間の方が二人おります。民間の方ですからお名前を出すのはやめますけれども、ものつくり大学設立協議会会長、経団連名誉会長、同じようにこの協議会の理事、経団連の理事さんです。それから、労働省OB清水伝雄さん、同理事長であります。そして、元労働事務次官、その時点では勤労者リフレッシュ事業振興財団の理事長。矢田貝寛文さん、これも同じく専務理事。そして、元中央労働委員会事務局次長、雇用促進事業団理事、KGSの、つまり国際技能振興財団の専務理事。この方々が、いいですか、料亭三浦に集まって、例の二十億円増額の予算がついた、おめでとう、よかったねという会合がこの十二月十五日じゃないですか。どうですか、そういう確認はしておりませんか。

○坂口国務大臣 申しわけありませんが、確認いたしておりません。ただ、労働省の職員に関しますことにつきましては、現在すべて調査をいたしておりますので、そのうちにまとまるというふうに思っております。

○仙谷委員 当時の労働大臣がどういう動きをされたかもぜひ調べてください。

 文部科学大臣、当時の文部大臣がこの席に行かれておったというのは確認されておりますか、されておりませんか。

○町村国務大臣 もとより事前には承知をしておりませんが、こういう報道がございましたので中曽根元文部大臣に一応聞いてみましたけれども、財団関係者の文化勲章の受章のお祝いと出版のお祝いがある、こういうお誘いを受けたので、顔を出してお祝いを申し上げて退席をしたということで、だれが主催者であるか特には承知をしていないということで御出席された、このように伺っております。

 

○仙谷委員 もちろん、そのときに、今おっしゃられた元文部大臣、元労働大臣も含め、お金を払っていらっしゃらないと思うんですよ。これは請求書は、国際技能振興財団、KGSへ出ているんですね、六十七万七千九円。

 私は持っておりますが、何でこんなに詳細に人がわかるかといいますと、お支度券というのがついている。こんなの初めて私は見るんですが、いろいろ事情を聞きますと、ハイヤーの運転手さんや自家用車の運転手さん、それからSPさんに何かこういうのが出るらしいですね。あるいは、チップか何か渡されたのが残るらしいですね、記録に。その分がお支度料三万八千円でついています、ちゃんと。全部名前が書いてあるんですよ、中曽根さんとか。だからわかったんですよ、これ。

 この会合があったことは間違いない。そして、今おっしゃられた文化勲章受章者を間へ挟んでいることは間違いないんだけれども、その文化勲章の受章者のことを余り言いたくないんだけれども、このものつくり大学の総長予定者であり、かつ、みずから去年の秋の月刊文芸春秋で、このものつくり大学設立準備財団に民間から寄附が集まらないで、国に何とかせい、何とかせいという陳情を激しく繰り返しておったと自分で書いてあるじゃないですか。もし国が金を出さないんだったら総長をやめるぞ、そういうふうに言ったと。

 極めて高名な、私はある意味で日本の宝のうちの一つだと思いますから、余りその人の名前を出したくないんですけれども、だけれども、そういうことじゃないですか。それで、全部当時のものつくり大学推進グループの主要メンバーじゃないですか。そうでしょう。そこに至る経緯を少々聞きます。

 平成十一年十一月二十九日午前八時から九時まで、ホテルニューオータニ、ここに労働省の局長あるいは次官クラスが、だれの発案か知りませんが呼ばれて、小山孝雄参議院議員、村上正邦参議院議員、藤井孝男衆議院議員、それから亀井静香政調会長等々と、そして古関忠男KSD理事長、さっき申し上げました清水伝雄リフレッシュの理事長、矢田貝専務理事、こういう面々が集まった席があって、そこに労働省のどなたかが参加をされたことがありますでしょうか。いかがですか。

○坂口国務大臣 今御指摘いただきました会合につきましては、私も聞いております。そして、その会合に旧労働省の幹部が招聘されたと申しますか、来るようにお話があって、そこに出席をしたということも聞いております。

○仙谷委員 来るようにという話がございましたが、だれがそのような、朝飯会といいましょうか、打合会を設定して、呼びかけたんでしょうか。

○坂口国務大臣 今のところ私が聞いておりますのは、国際技能財団が主催をした会合であるというふうに聞いております。

○仙谷委員 いわゆるKGSが主催をして、お金も当然払った。これは十八万一千百六十九円になっていますが、払ったことになる。

 そして、何が話し合われたんですか、ここで。

○坂口国務大臣 全体そこで何が話し合われたかということは私には全くわからないことでございますが、私の方の、旧労働省の職員の方から聞いたところによりますと、ものつくり大学のことについてどうぞよろしくというお話はあった、こういうことでございます。

○仙谷委員 どうぞよろしくという、何がよろしくかわかりませんが、改要求というのがこの年、一九九九年十二月二十二日付で労働省から大蔵省へ出されているんですね。五十二億円が七十一億円になっているんですよね。そこに至る中で、さっき申し上げた十二月十五日の三浦の会合があり、その前にこの十一月二十九日のホテルニューオータニでの朝飯会があったということのようなんですよ。

 それでは、もう一つ聞きましょう。

 この十一月二十九日の前に、担当局長が亀井政調会長に呼ばれて自民党の政調会長室へ行っていらっしゃいませんか。亀井さんは何か堂々と、正しいことをしたんだからいいんだ、こう言っているようですが。

○坂口国務大臣 これは、亀井政調会長のところに担当の局長がお邪魔をしているということは聞いております。

○仙谷委員 どんな話が出たんでしょうか。

○坂口国務大臣 党の政策として物つくりというのは非常に大事であり、大学づくりをしたい、しっかりやってほしい、こういうお話があった。これは、御本人からもそういうふうにおっしゃっているようでございますので、間違いないようでございます。

○仙谷委員 それでは、時間の関係もございますので簡単に聞きますが、労働省が、先ほどちょっと言い間違いましたけれども、五十億八千万円の概算要求を七十一億三千万円の改要求に変えるというふうに実質的に決定したのはいつごろなんですか。

○坂口国務大臣 十一月に検討いたしまして、決定をしたのは十一月の末というふうに聞いております。

○仙谷委員 まさにこのホテルニューオータニの会合の後ということになるわけですが、ここで何が話し合われたのかということが重要だと思うんですね。

 ちょっとさかのぼってみますと、九八年に、つまり九八年度予算からついておるわけですが、九七年の夏の概算要求が四・九億、予算が四・七億ついて、決算の方から見ると一・四億なんですね。これは、工事のおくれによる減額をされたということのようなんです。九九年は、概算要求が二十三億一千万、予算は十二億三千万、決算も十二億三千万。なぜこんなふうになったかといいますと、工事がおくれておるから、せっかく二十三億つけたのに使い切れなかった、こういうことなんです。

 そこで、二〇〇〇年度予算については、一九九九年に労働省の方が五十億八千万を概算要求した。それでずっと来ていた。ところが、急に、先ほど私御紹介しましたけれども、総長予定者も、こんなに金が集まらないのではたまらない、やめると言い出した。現に、六十億集める予定のお金が三億八千万しか集まらない。さあどうするか。健全な常識がある人だったら、やめるということでしょうね。民間がちゃんと集めて、自主財源をつくって大学をつくるというのが私立学校の本来の姿ですから。ああ、これは難しいからやめよう、バブルも崩壊したし、やめようというのが私はオーソドックスな姿だと思いますが、お金が集まらないから国に出させるという話が出てきたというのが、このものつくり大学の筋書きじゃないですか。いかがですか、厚生労働大臣。

○坂口国務大臣 筋書きがあったかどうかもわかりませんし、しかし、事の経緯を見れば、五十億が七十億にふえたということは事実でございます。

 これは、いろいろの事情があるというふうに思いますが、先ほどから御指摘をいただいておりますように、一つは民間からのお金が集まらなかったということもあり、そしてもう一つは、これらに対して、途中まででき上がったこの大学をどうするかという話もあって、そして国の方の支出がふえたというふうに聞いております。

○仙谷委員 さっき文部科学大臣の佐藤議員に対するお答えを聞いていましても、途中までできたから途中でやめるわけにいかぬと。すべてが既成事実をちょっとつくって最後までやってしまうという、むだであろう、幾ら必要なのか今後わからないということで、ちょっと待てよと立ちどまる勇気が全くない人ばかりなんですね。行け行けどんどん、こんなことでは財政が破綻するのは、私は無理ないと思うのです。

 今の、坂口さん、労働大臣、わからなかったらまた調べて報告をしていただければいいんだけれども、この過程で、さっきから申し上げているように、会合は必ず村上さんと小山さんは出ているわけですよ。そのほかに、こういう会合で当時の労働省の方に、このものつくりの改要求に至る二十億円増額について、会合では当然のことながら話されたというふうに私は推測するにやぶさかじゃありませんが、多分労働省にもそういうメモが残っていると思うんですね。もしあるんだったら出してもらいたいし、そのほかに、村上、小山両議員、さらにはものつくり大学設立推進議員連盟の役員の方々から働きかけが、あるいは陳情といいましょうか、要請があったかなかったか、この点はいかがですか。

 

○坂口国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、党としての一つの政策として御発言があったということは聞いております。しかし、個々に、どういう方からいろいろ、こういうお話があったというようなところまでは、今現在のところ話はまとめておりませんし、現在聞いておりますところでは、個々にそういうふうな話はなかった、今公になっておりますような方々から、ぜひこういうふうにしてほしいという話はまとめてあったというふうに聞いております。

○仙谷委員 今、私の手元に、平成九年十二月三日にホテルニューオータニおり鶴で開かれた、国際技能工芸大学設立推進議員連盟第二回総会議事録というのがあります。上杉光弘さんという参議院議員が議長になって、そして開会あいさつが行われた。平成八年六月十八日に開催の第一回総会以降、二回にわたるドイツ・マイスター制度の視察、政府初め関係省庁の協力体制、及び九年六月、国際技能振興財団内に大学設立準備本部設置と設立準備作業の進行等について報告がなされた、こう書いてある。

 ごあいさつ、中曽根康弘議員連盟顧問、藤井孝男議員連盟幹事長、古関忠男さん、それからもう一人、当時の農林大臣。省庁出席者の紹介、小山孝雄議員連盟世話人から十三名が紹介をされた。省庁から来ていると。労働省からは山中職業能力開発局長という方が出て説明している。建設費総額百七十から百八十億に対し三分の一程度の助成を考えたい、十年度予算要求として調査費、設計費等総額五億円弱を提出している、募金が円滑に進むために国際技能振興財団の特定公益増進法人の指定が必要で申請を出している、こういうふうに山中さんが述べた。これは議事録に書いてあるんです。

 そういう事実を確認できますか、厚生労働省として。

○坂口国務大臣 現在、厚生労働省、旧労働省の職員がさまざまな会合に出席をしていた、そのことについては今調査をいたしておりますから、そういうことがあったとすれば後日明らかになるというふうに思いますが、現在のところ、私の手元には参っておりません。

○仙谷委員 この時点で既に、十年度予算要求として五億円を要求したい、次の年に四億九千万の概算要求をして、四億七千万の予算をとっているわけですね、これ。それから、三分の一程度の助成を考えたいと。まさに、よく国庫補助であるような三分の一助成というのを使って、どうも九八年、九九年は、三分の一該当分として四億九千万、あるいは九九年の二十三億一千万というのが概算要求されて、予算がしかるべくついた、こういうことのようですね。

 そもそも、百七、八十億の建設費総額の三分の一を労働省が、先ほどから私が申し上げている、よく考えてみれば問題なしとしないようなお金を使いながらやる、こういうことはそもそも、労働省内ではいつごろ決まったのですか。

○坂口国務大臣 いつごろ決定したかは定かでございませんが、先ほども少し申しましたとおり、一九九四年から五年にかけまして、物つくりあるいはものつくり大学という言葉が言われるようになってまいりました。その当時は物つくりという言葉ではなくて、技能工芸大学といいましたか、そういう言葉であったというふうに聞いておりますが、そういうことが言われるようになってまいりました。

 したがいまして、旧労働省の中でこのものつくり大学らしき考え方というものがまとまってまいりましたのは、やはり一九九七、八年ではないかというふうに私は思っております。

○仙谷委員 午前中の時間がなくなってきましたので一問だけにしますが、今の私が読み上げた中に、二回にわたるドイツ・マイスター制度の視察というのがありますね。マイスター制度の視察に行かれた方が、今この場にいらっしゃる方では、片山総務大臣、二回目に行かれています。一回目にも片山さんは行かれる予定であったわけですが、直前になって取りやめた、こういうことのようですね。もちろん一回目は、村上さん、上杉さん、そして小山孝雄さん、当然のことのように入っていますし、それから二回目は、片山さん、松谷さん、小山さん、保坂さん、矢野さん、これは参議院の先生方ばかりのようでありますが、行かれておるわけですね。

 一回目のときには山中秀樹能力開発局長、林博文主任技能検査官、そして二回目のときにも労働省から一人、通産省から一人、建設省から一人、KGSから二人、こういう方が同行をされた大視察団だったようでありますが、一回目の労働省のこの山中さんと林さんの費用はどこから出ておるんですか。

○坂口国務大臣 その旅行が行われましたとき、旅行と申しますか、視察団が行かれましたときに、同じに行きましたが、労働省の方は、同時進行でお邪魔して、向こうで一緒に合流をしたという報告が参っております。それは、労働省の職員二人の方は公費で出ております。

○仙谷委員 ちょっと違うようでございますので、本当ならば反論をしたいのでありますが、持ち時間が終了しましたというふうに書いてございますので、午後に引き続いて質問したいと思います。

○野呂田委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時一分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

○野呂田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。仙谷由人君。

○仙谷委員 大きくテーマを変えます。

 今、報道等で私どもも知るところとなったわけですが、福岡の地方裁判所、高等裁判所、地方検察庁、高等検察庁をめぐって、私の立場から見ますと、まことに残念なことが起こったというように考えております。

 非常に雑駁な物の言い方になりますが、自己批判的に申し上げるのでありますが、今、日本の国民といいましょうか市民は、いわゆる統治機構といいましょうか、あるいは権力に近いところで仕事をしている政治家、そして霞が関、これは第一線で働いていらっしゃる官僚、役人の皆さん、そして、バブル崩壊後は銀行を初めとする金融機関の経営者、昨年は警察というふうに、いわゆる統治機構と言われるところで関与、働いている人々に対して、どうも雲の上で身内で何かいいことをやっているのではないかな、お互いにかばい合ってなれ合って、秘密情報をやりとりしながらいいことをやっているのではないかなという感覚を持っているのではないかという感じといいましょうか、目の光を絶えず感じて生活をしております。

 そういう中で、私が育った司法の世界、とりわけ裁判所の世界だけはそういうことがないといいましょうか、ほとんどない。裁判がいかにお金で動かされたり情実で動かされたり、あるいは裁判官が行政権力に動かされたりしないということが、司法の権威といいましょうか、独立のよって立つゆえんでありまして、これがなくなりますと、こういう言い方をしてはなんですが、辛うじて支えられている日本の背骨がすべて崩壊してしまうのではないかということを常々考えてまいったわけでありますが、今回の、細かい事実はともかくといたしまして、裁判所と検察庁と警察、そして警察の意思では必ずしもない捜査の方法、あるいは情報が検察庁を通じて流れたのか裁判所を通じて検察庁に流れたのかわかりませんけれども、その辺で、つまり法曹二者以外にはわからないところで、どうも、ややこしいといいましょうか不明朗なことが行われたのではないかという重大な疑惑が報道をされております。

 これは、当然のことながら、女性がかかわっているものですから、ワイドショー的なところで相当興味本位にも取り上げられておりまして、私は、司法の独立あるいは権威を守っていくといいましょうかつくっていくのには極めて残念なことだなという感慨を持って見ておりました。

 余り国会で司法内部のことをあれやこれや言うのは抑制的でなければならないという気持ちは常々持っておるのでありますが、しかし、今回は、なぜこんなことになったのか、そして、これはやはり、司法改革が叫ばれている折柄、相当の覚悟と反省がなければ、司法に対する信頼を取り戻せないだろうなという思いを持っておるわけでございます。

 まず法務大臣の方から、余り詳しい事情説明は結構ですから、お考えといいましょうか、今後の方針をお述べいただければと思います。

○高村国務大臣 まさに、裁判所と検察がなれ合っているのじゃないか、かばい合っているのじゃないかと国民が疑念を持っている事態を招いたことは、非常に憂慮にたえないところでございます。

 今、この事実関係、最高検が乗り出して調査を始めております。この調査は本件脅迫事件の捜査と密接な関係を持つものでありますので、脅迫事件の捜査が終わった直後ぐらいに、直後といっても若干時間はあるかもしれませんが、最終的な結果が出るもの、こういうふうに思っておりますが、この脅迫事件そのもの、そしてこの調査、それをきちっとやることが少しでも検察に対する国民の信頼を回復するゆえんだろう、こういうふうに思っております。

○仙谷委員 この際、法務大臣には厳正な調査をしていただいて、そして、今後の方針といいましょうか、信頼回復のためのあるべき姿とともに、完璧な公開といいましょうか、ディスクローズを調査結果についてもしていただきたいとお願いをしておきます。

 最高裁判所の方ですが、私自身も含めて、完璧に司法の独立が守られているとは思わないところも多少はないわけではないのですが、比較的厳正な裁判、そしてまじめな、大変ストレスを感じながら、知的労働と言えるのでしょう、重労働で頑張っていらっしゃる裁判官の姿を見ておるものですから、こういう事件が起こったらびっくりするわけでございますが、どういう反省をされておるか、最高裁判所の方にお伺いをしたいと思います。

○金築最高裁判所長官代理者 福岡地裁が、本件の捜索差し押さえ令状の請求で警察から提出されました記録をコピーしたということがございました。本件を担当する書記官が、裁判官の家族が関係するものであるので、福岡高裁に正確なことを知らせる必要があると思って、上司の指示に基づいてコピーしたようでございます。

 令状を担当する裁判所職員が、裁判官の職務遂行に支障を来したり、裁判官の配置に影響を及ぼす可能性があるような情報に接した場合に、公正な裁判を確保するために、裁判官の配置、司法行政上の対策が求められるということもありますために、こういう情報を上司に報告するということは許されるということがあるわけでございます。そういうふうに考えております。

 もちろん、捜査の密行性との関係がございますので、このような情報提供は必要最小限度の範囲で行われることが絶対の要件であると言えますが、本件におきましては、裁判官と生活をともにする妻の刑事事件に関する情報でありますので、これを把握した福岡地裁の職員が、司法行政上知っておく必要がある情報と考えまして、上司に報告したものでございまして、そのこと自体は許されることではないかと考えますが、ただ、その方法として、令状の関係資料をコピーしたということは不適切であったと考えております。

 同様に、福岡地裁が、先ほど申し上げましたような司法行政上の必要から、本件情報を福岡高裁の、判事の人事上の情報を持っている福岡高裁に報告したことも、それ自体は許されることではないかと考えますが、その方法として令状関係資料のコピーを交付したことは、必要最小限度の範囲を超え、不適切であったと考えております。

 最高裁といたしましては、捜査に支障のない範囲で必要に応じて関係者から事情を聴取するなどいたしまして、捜査にも協力いたしまして、また解明された事実関係の調査結果を踏まえまして、適切に対処していくつもりでございます。

○仙谷委員 いささか私と考えが違うようでございまして、やはり法律とか司法とかに関与する公務員は公私を峻別するということが一番大事なんだろうと思うのです。そうしませんと、司法行政上の観点からこれを上司に報告するのが必要なのか、かばい合いをするために必要なのか、情実に流されて内部で何らかの手段でこれをもみ消そうとしておるのか、これは外から見てはわからない、そういうふうに思います。この点を裁判所の、例えば令状受付の職員が自分でその中身を判断して、これはだれだれさんの友達だからとか、だれだれさんの奥さんだからとか、だれだれさんのお父さんだからという話になってきますと、これは非常にややこしい、そんな基準はつけられないと思います。

 ここは、私は、令状担当の職員なりあるいは裁判官なり書記官が、そういう中身を判断して知った事実で、職員間でもあるいは上司との関係でもやりとりすることはあり得ないという前提で裁判を進めていただきませんと、これはいよいよ裁判の世界まで公私混同、ネポティズムの世界になってくるではないか。そのことを私の方から申し上げて、今度のこの案件の調査結果を最高裁判所の方もひとつオープンに公開をし、なおかつ司法の権威を取り戻すような努力をしていただきたい、そのことをお願いして、この問題についての質問を終わります。

 次の質問に移ります。どうぞ裁判所の方、お帰りください。(発言する者あり)そう言われると困るけれども、司法を国会の問題にしてはいけないという原則があるじゃないですか。

 森総理、政治団体酉和会というところから、昨年の五月からは全国小売酒販政治連盟ですか、政治献金を受けていらっしゃる記憶はありますか。

○森内閣総理大臣 私はちょっと今の御指摘のようなのは承知いたしておりませんが、小売酒販組合は、私の選挙区においては、たしか私を推薦し支持してくれている団体だというふうに承知をしております。

○仙谷委員 伊吹大臣はどうですか。

○伊吹国務大臣 私、当選して十七年になりますが、初当選以来ずっと酒販組合の御支援をいただいて、酉和会からは政治団体として御支援をいただき、そのことは政治資金規正法にのっとって御報告はしてあります。

○仙谷委員 伊吹大臣は、九八年、九九年、いずれも二百四十万ずつの政治献金を受け取っていらっしゃる、こういうことでよろしゅうございますか。

○伊吹国務大臣 数字はちょっと私は定かにしませんが、夏と冬と会費をちょうだいしておりますから、その程度の金額じゃないかと思います。はっきり今おっしゃった数字かどうかは確認しておりません。

○仙谷委員 森総理大臣は、九八年はゼロ、九九年二百万円、そういう政治献金を受け取っていらっしゃるんですが、御存じですか。

○森内閣総理大臣 これも、直接政治資金については私は扱っておりませんので調べてみますが、恐らく、もし受けているとすれば適正な処理をしておるものだと思います。

○仙谷委員 これはほとんどの方が、つまり政治献金を受け取っている方は、規制緩和を見直す会という自民党の議員連盟、現在は日本経済を活性化し中小企業を育てる会、ここの議員の方々を中心に九九年は八千五百万円の献金がなされておるという事実がございます。

 ところで、私も、ことし年が明けましてから、我が党のネクスト・キャビネットの中で、提出予定の法案審査といいましょうか、法案の検討会がございます。そこで、全国酒類管理士協会なるものが一方でできて、自民党のさっきの育てる会の有志の方々なのか、あるいはそういう議員連盟の中で確認をされたのか、そこまでは確認はしておりませんが、いずれにしましても、酒類販売管理法というんですか、酒類販売管理士と酒類販売士というのを議員立法でつくろうという動きがあるんだ、現に法案ができておって、これが提出される可能性が大である、酒類販売管理法案、与党提出と書いてありますが、こういうことが我が党の中でも話題になりました。それで、何なんだろうこれはというふうに考えた次第でございます。

 大蔵大臣、これは大蔵省とも関係あると思いますが……(発言する者あり)ごめんなさい。財務省。こういう動きは察知されておられますか。

○宮澤国務大臣 未成年者飲酒防止等の観点から酒類販売のあり方についていろいろ意見がございまして、法律案として何かという話があるそうでございますが、具体的に内容が固まったとは承知をいたしておりません。

 なお、これにつきまして考えておりますことは、また御質問が進みましたら申し上げます。

 

 

○仙谷委員 そうこうするうちに、地元へ帰りましたら、お酒の小売店を経営している方々の中から、今の時代にこんなことをしているんだけれども許されるのか、我々は迷惑しているという声が小売店からも聞こえてきました。

 といいますのは、昨年の年末に、今のうちに店主は一万円、その他の従業員は五千円払えば、何か特例認定を受けられて、この法律ができた後も無試験に近い状態で酒類販売管理士、酒類販売士というものになれるからということで、昨年じゅうに走り回って集めた人がおるというんですね。

 それで、ちょっと調べてみましたら、六万人もが登録している。登録料が六億五千万円。この酒類販売管理士協会という任意団体、これがそれだけの金を集めて、将来は法律を通して、議員立法で法律を通してさらに社団法人化するのだということをちゃんと設立趣意書に書いてある。

 またまた、士資格はやめようよとか、減らそうよとか、講習とか研修とかはなるべく少なくしようよとか、行政改革の話の一つはそこにあるということは十一月二十日の委員会でも申し上げましたけれども、おおむねそういう筋で動いているというふうに私は考えておったのでありますが、どうもこの手の、士資格商売なのか何なのか知りませんけれども、こういうことをやろうとしている人がおる、あるいはそういう団体があるということであります。

 行革大臣が一番ふさわしいと思いますが、いかがですか、今のお話。

○宮澤国務大臣 それで、先ほどの続きを申し上げますが、酒類管理士協会をつくるという動きがございました。それから、法律案という話もございました。

 この団体は任意団体であるとは存じますけれども、そしてまた賛成をする人もかなりおられたようですが、中にはそうでないと考えられる人々もありまして、会員募集についてはいろいろな誤解も生んだということがございますので、ただいまの段階では、この酒類管理士協会は、自主的に解散をする、そして集めた入会金は全額返金するという方向で検討されておるというのが最近の様子だと承知をいたしております。

○仙谷委員 片山総務大臣、「酒販通信」というのがあるのです。全国小売酒販組合中央会の機関紙のようですが、なぜかこの会長さんが片山総務大臣を訪ねて陳情している。この中に、今の酒類の販売管理に関する法律を策定する、酒類販売管理新法に対する陳情をした、片山さんがオーケーと言ったというのは書いて??そこまでは書いてありませんが、この中には、自民党の先生だけじゃなくて、保守党の先生も公明党の先生も一緒にこの大会に行って、来賓あいさつ、まあ激励しておるんですよね。全部この「酒販通信」に書かれておることに賛成しているとは言いませんけれども。

 いずれにしても、こういうものが今動きとしてあって、片山大臣のところへわざわざ陳情に行かれた。十二年の十二月八日、片山総務大臣へ陳情と書いてあります。どういうふうにお答えになったのか、記憶にある限度で結構ですから、お答えください。

○片山国務大臣 今御指摘のように、小売酒販の代表の方がお見えになりまして、規制緩和を、酒類についての新しい出店等の規制緩和について、一月実施というのを延ばしてほしい、こういう御陳情がありましたので、一度延ばしましたので、それはもう再度延期することはできないと。そこで、今仙谷委員御指摘の法案の話が出ましたので、それは議員立法ですから、国会において十分審議の上、それを、よろしかろう、こういうことになればそれはそれで結構でございます、こういうふうに申し上げた次第でございます。

○仙谷委員 やはり中小企業の皆さん方は一般的に大変苦労しています。それは、データを見ても、緩やかな景気回復などということをうそぶいているのは製造業大企業ぐらいでね。それはもうデータから見ても惨たんたる状況の中で、中小企業全般に苦吟しております。

 そこへ加えて、小売店を経営されている方々は、大店舗ができる、コンビニができる、そして安売り店はできるというふうなことで、血を吐くような営業活動をされているということも私は十二分にわかっているつもりでありますけれども、しかし、だからといって、青少年に対する酒類の販売を規制しなきゃいかぬ、そこに名をかりて管理士とか販売士をつくろうという発想だけは、これはついていけない。またもや、社団法人をつくり、政治連盟をつくり、族議員をつくり、そこで金と票を集めるという、この族議員と政治連盟と業界団体三位一体の、日本のこの五十五年続いてきた、五十五年は大げさかもわかりませんが、五十年ぐらい続いてきたあしき自民党型政治を増長させる、こう思うのです。

 これは、片山大臣、橋本行革大臣、それから宮澤大臣、総理大臣。総理大臣は、そのバックボーンたる中央会の政治連盟、酉和会から献金まで受けられておるわけでございますから、こんなものは許さないということを、ひとつ決意をお示しください。

○宮澤国務大臣 好ましくない動きであると考えております。

○仙谷委員 総理、どうですか。

○森内閣総理大臣 勉強不足なのか、そういう動きがあったことも全く承知しておりませんで、子供たちに対するお酒の販売については当然厳しくやっていかなきゃならぬ。そういう意見は規制緩和ともまた相逆行する意味で議論になっておることは、我々も十分承知をいたしておりますが、今お話があったようなことなどは全く承知をしておりません。ただ、先ほど御指摘がありました政治資金については、私の長い間の、小売酒販組合とのそういう御推薦のところから来たものだろうというふうに私は承知をいたしております。

 私は、この管理士協会といいましょうか、これはその後そういう動きが、いろいろな方々の意見で、中止といいましょうか取りやめになったというふうに聞いて、そういうふうに私は承知しております。

○仙谷委員 もうちょっとはっきりした、得意の大声で断言をしていただきたかったのですが、時間の関係がありますので、次に行きます。

 坂口大臣、あらかじめ厚生労働省の担当の方には、前回私が質問をいたしまして、吉川当時の労働大臣がお答えになった内容について、間違っているよ、訂正なさるおつもりはありませんかということを言ってある項目がございます。

 つまり、それはKSDとKSD豊明会の関係、あるいはKSD豊明会を通って自民党に献金をされた、あるいはいわゆる豊政連に献金をされた、その金はKSDのお金そのものだということを私は言っているんですね。つまり、会員さんの会費そのものだと申し上げてきたわけでございます。

 ところが、当時の吉川労働大臣の答弁は、「このKSDから豊明会には毎年三十億からの補助金が出ているわけでございますが、自民党豊明支部には毎年五、六千万円ぐらい行っているのです。それが即KSDからの金じゃないかと言われますけれども、豊明会独自に年額二億円からの自前収入がありますので、そこから出しておるということでございます。」こう言っておるわけですね。

 私は、それは法人格が、こんなものは実質的に同一だ、そして、ちゃんと見ればそんなこと言えないはずだということを申し上げたのだけれども、時間の関係もあって、そこから先言ってなかったのです。しかし、これは間違いだ、そして、こういう「平成十一年度事業予算書」という資料まで厚生労働省にお渡しして、多少の説明もしてあるのですが、この答弁を訂正なさるお気持ちはありませんか。

○坂口国務大臣 ただいま御指摘をいただきますように、今までこのKSDからKSD豊明会に出ておりました補助金、そしてKSD豊明会からさらに政治献金として出ておりましたもの等々、その辺の流れにつきましての御質問を過去にいただいておりまして、そして、それは補助金として出たものと、そしてKSD豊明会が独自に集めたものとの両方があるので、その政治献金の方は独自に集めた方からのものだというふうにKSDの方が説明をしている、こういうことを御答弁申し上げていたというふうに思います。

 しかし、私もその説明を受けましてよく内容を検討いたしておりますが、どうもやはりそう言い切るのには無理なところもある。そうしたことで、先日でございますか、仙谷先生からも書類をちょうだいいたしまして内容を検討してみましたが、会員負担金収入の額が事業支出の内訳に一致しておりまして、政治献金に充てる余地というのがそこにはそうあるものではないという感じがいたします。

 そうした意味がございまして、今まで我々が、我々がと申しますか、旧労働省が説明を受けておりましたその内容はもう一度検討をし直さなければならないのではないか、こう思っております。

○仙谷委員 森総理も同じお答えをしていますからこれから聞きますが、説明しますと、豊明会の「収支計算書(総合)」というのがあるのです。これを我々は労働省からも参考に今までいただいておりました。ところが、この「(総合)」だけではわからなかったのです。

 まあ常識的に読めば、私が申し上げているように、収入というのは、この豊明会というのは、KSDの補助金収入と会員負担金収入としかないんですね。会員負担金収入というのは、いろいろな行事をしたときに、会員さんがそこへ行ってある会費を払うというその負担金の収入でありますから、行事に使われているはずで、したがって、その余のものを、つまり政治献金をするとか、きのうから問題になっている立てかえ党費と言われるものを払うとかというのは、ほかの費目との関連で考えなければいけないのに、今まで労働省は、いやいや、むしろ、この福利厚生費の支出と書かれておる各行事のお金を補助金で払って、会員負担金が手元に入ってくるのだ、こういう説明をしたがっていたようであります。

 ところが、この私が今持っておりますのは、今申し上げた「(総合)」というもののほかに、都道府県別予算というのが全部ついています。そうしますと、これは、行事は都道府県別でも行われますし、そしてまた、各行事の会員負担金というのはすべての予算のところに書かれております。つまり、すべての行事が会員負担金と予算補助金の上乗せで運営されているということがよくわかる状況になっております。

 そうだとすると、この会員負担金からは立てかえ党費や政治献金が出ないという結論になるわけであります。それしかないということになります。また、そういうふうに考えるのが常識的なわけでありますが、そこで、労働省の方が、ややといいましょうか、ほとんど態度をお変えになりつつある、判断を変えつつある、こういうふうに私は理解をしておるわけでございます。

 ところが、これもまた労働省の、何といいますか、御指導によって、森総理大臣が、平成十二年十一月九日内閣委員会、我が党の大畠章宏委員の質問に対して、「自由民主党のいわゆる豊明支部ということもいろいろと御批判をいただいているわけでありますが、これは寄附については補助金が充当されていない、そして、それ以外の収入によるものであったということを、我々はそういう報告も受けております。」こういう答弁をされております。これは間違いですね。今私が申し上げたように、間違いだということをおわかりいただけましたですよね。いかがですか。

○森内閣総理大臣 私は、直接その収支といいましょうか、そういうものをつぶさに見てお答えをしたわけでもありませんが、ただ、自民党東京都豊明支部の受けた寄附及び支出については、政治資金規正法上の収支報告によって明らかにされている、そのとおりであろう、私はそういうふうに承知をしております。そういう報告を受けております。

○仙谷委員 これは、寄附については補助金が充当されていない、それ以外の収入によるものであったということを報告を受けておると言うんだけれども、これは間違いであった、そういう報告自身が間違いであったということを、今総理がこの場で御判断できませんか。

○野呂田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

○野呂田委員長 それじゃ、速記を起こしてください。

○森内閣総理大臣 どの委員会でどういう発言をしたか、ちょっと今そこのところ明快じゃありませんが、先ほど申し上げたように、この東京都豊明支部の寄附及び支出については政治資金規正法によって報告されている、明らかにされているということだけ私どもとしては党から報告を受けて、それを承知しておるということです。

○仙谷委員 そこで、次の問題が出てくるんですよ。

 KSDが補助金として豊明会に毎年三十億円ぐらい渡しているんですね。もし、それがそのまま政治献金とされたら、これはKSDと豊明会の関係によっては、まさにKSDそのもののお金が、これは財団法人ですからね、自民党に年間、党費立てかえも含めると二億円ぐらい入っていた、こういう計算になるんです。これは大変な問題になるんですよ。わかります、大変な問題になるという意味。そうですね。

 それじゃ、その点を私の方から申し上げましょう。

 これは、KSDというのは、できたときから豊明会とKSDは表裏一体であるということをむしろ言っているのです。それから、いろいろな広告物もKSDと豊明会と必ず一緒に書いてありますよ。

 それで私も、最近いろいろな調査をしてみて明らかになってきましたことは、豊明会には豊明会独自の職員は一人もいない。場所はKSDと同じである。家賃は一銭も払っていない。まさに、会社で言えば、KSDの豊明課みたいな話なんですね。一つの部課と同じなんです。

 ただ、任意団体ですよと言いながら、そのことによって、豊明会中小企業政治連盟を支援することというふうな、財団法人であればとてもつくれないような定款をつくって、豊政連を支援するという名目で金を自民党豊明支部にも流すことができるようになっておる。その金がぐるっと回って豊政連へ流れていく、こういう構造なんですね。

 私は、これは高村さんに聞いてもいいのだけれども、豊明会とKSDが実質的に全く同一である、そういう前提に立てば、古関さんのこの自民党豊明支部への、献金であれ寄附であれ、合法性があろうがなかろうが、これは明らかに犯罪行為ですね。財団法人の代表者として、善良な管理者としての注意義務を果たしていない。むしろ、積極的にやっているとすれば明らかに背任行為だ、背任だということになるんじゃないですか。法務大臣、同業者としてどうですか。

○高村国務大臣 私は今ここに法務大臣としているわけでありまして、検察を所掌する地位にある者が、証拠に基づいて積み上げられた事実以外に基づいてどういう犯罪に当たるとか当たらないとか言う立場にない、こういうふうに思っております。

 

 

○仙谷委員 これは、行政改革とか公益法人、やはり所掌は、個別の公益法人のすることになってくると厚生労働省になりますかね。

 厚生労働省から見て、財団法人が毎年毎年二百四十億ものお金を集めて、そのうち彼らのやっている共済事業に使われるのが七十億か八十億、残りの金はどこへ行ったのかわからない。我々ではわからない。少なくとも事務局費というふうに書かれている部分がわからない。内訳明細が全く出ていないでも何の注意もしていなかった。

 いいですか。ここに、例えば平成十一年度の予算書でいいますと、豊明会の事務局費、計八億五千三百四十九万四千円。もうちょっと砕いて言いますと、本部分が四億七千万、あとの三億八千万ぐらいが東京、西東京、神奈川、埼玉、千葉、静岡というふうな各県で、そこの豊明会で使われているという格好になっているわけです。

 本部の事務局費が平成十一年度でいいますと四億七千万もある。ところが、事務員は一人もいない、家賃も要らない。その事務局費が四億七千万もある。この金がどのように使われたのか。これは、私は、労働省があらかじめ真剣に調査をすべき事柄であったと思っておるのですけれども、ここをむしろ優しく、何の力が働いたのか知らぬけれども優しく放置したために、愛人とか、CDレコードとか、お墓とか、ブライダルとか、むちゃくちゃな金の使い方をする。あげくの果てに、自民党にも十年間で二十億円ぐらいの金を出してしまった。そういう案件なんですよ、これは。いいですか。愛人に使ったり、CDレコードを何十万枚も買い込んだりするのが背任であるならば、公益法人の代表者、管理者である限り、政治献金することも背任なんですよ。目的外支出なんですよ、これは。

 総理、背任だとすると、自民党へ入ったお金は不法領得をしたものという概念になるのです。もっと言えば贓物というのです。贓物を収受し続けているという感じになるのです、自民党がですよ。どうします。

○森内閣総理大臣 KSDに関係をいたします自由民主党に対する党費というのは、たびたびきのうからも申し上げておりますように、いわゆる党員がその支部からまとめられて手続を経て、ちょっと、言うておるのだから聞いておいてくださいよ。そして、手続を経て党本部へ上がってきているわけですが、したがって、どういう集め方をし、どういうふうにやっているということは、党ではなかなか掌握し切れないところがあるのです。ですから、それは今調査をいたしております。

 したがって、そのお金の流れも、そういうお金であれば汚れた金になり、こうだというようなことになるのでしょうけれども、いずれにしても、KSDをめぐるこの資金の流れに関しましては、現在、捜査機関で捜査をしているわけですから、その捜査で真相が究明をされる、それを私たちはまず待つことが大事だと思うし、同時に、その捜査に対して党としてはでき得る限りの協力をしていきたい、こういうふうに私どもは事務局に指示をしているところです。

○仙谷委員 先ほど総理にお伺いする時間がなかったのですが、実は、ものつくり大学設立推進議員連盟の会長は村上さんで、そして幹事長が藤井さん、事務局長が上杉さん、事務局次長が松谷さん、世話人の中に小山孝雄さんもいらっしゃる、こういうことでありますが、実は森総理も世話人になっているんですね。なっているんですよ。

 さらに、きのうも菅幹事長が申し上げたのと中身はほとんど一緒なんでしょうけれども、一九九五年八月号の「愛S」というKSDの機関誌があります。ここで古関さんと森さんが対談をされて、非常にちょうちょうはっし、呼吸の合った発言をしておるのです。これは実際には対談をしたのかしなかったのか、私にはわかりませんけれども、こういうことをしていらっしゃる。

 それから、今、橋本行革大臣も私の方をぐっとにらんでいらっしゃいますけれども、一九九八年のあれは二月でございましたか、四月でございましたか、何か東京ドームをいっぱいにした大会があって、私もそのビデオを見ましたけれども、そこへ橋本総理大臣、当時の総理大臣が行かれて、もちろん当時の執行部の一人として森さんも行かれて、もう居並ぶ人は並んで、参議院の推薦状を受けるわ、村上さんは大アジテーションはするわみたいな、こういう皆さん方、気持ちのよさそうな場面もまだビデオに映っておりますよね。

 政治家の心理として全くわからないというわけじゃありませんけれども、しかし結果として、そういうふうにサービスをされたのか何なのか知りませんけれども、現職の総理が、今こんな大問題になっているKSDあるいはKSD関連諸団体と、かすったというよりはもう少し関係がどうもおありになるのじゃないかというふうに見られてもやむを得ない痕跡というか証拠が残っているんですよ。これは党内のお金をめぐる問題、さらには議連の中で何が行われたのかというふうなことについて、やはり自民党総裁として厳しく調査をして国民の前に明らかにする必要があるんじゃありませんか。

○森内閣総理大臣 お話を伺っていますと、あなたは司法の世界の権威者ですから、どうも一つ筋書きをつくって法廷をそういう方向へどんどん持っていく、よく裁判にあることです。きのう私は菅さんにも申し上げたように、最初に決めつけて、そしてそうだ、そうだと持っていく。それは私のひとり言です。

 それよりも、いろいろ今お話しになりましたが、私は、確かにこの議員連盟に入っております。これは、ものつくり大学をやろうとかそういうことで私は入ったわけじゃありません。

 さっきもどなただったか、佐藤さんのときだったかな、私は申し上げたと思うのですが、私も長い間文教関係に関連をしていましたから、かわらをふく人だとか大工さんだとか、特に宮大工さんなんか非常に少なくて、改修をしなきゃならぬ日本じゅうのいろいろな寺社があって、なかなか手がないんだということもよく知っています。あるいは左官もありません。最近の若い皆さんは、どちらかというと格好のいいところへばかり就業の場を求めていく。そういうとうとい仕事についてくれるような人たちをふやさなきゃいかぬなというのは、これはもう十年も二十年も前から、我が党でもこの問題はずっと議論してきたのです。

 そういう中から、例えばこれは前身は恐らく国際技能工芸大学というような話だったように私は記憶しておるのですけれども、そういう物づくりといいましょうか、昔からある、要は手に職業をしっかりつける、そういうものの教育機関ができるというのは、私は大賛成なんです。ですから、そういうお話がありましたから、私も参加をいたしました。そして、私なりの意見も一、二申し上げたこともございます。余り私の意見が合わなかったのか、それ以後は余りお招きはなかったのですけれども、しかし、私は議員連盟で登録をしてあったことは事実です。

 それからもう一つは、座談会、対談に古関さんと出たというのは、確かに私は、平成七年ですから、幹事長として出ました。それは、KSDがこれだけ疑惑があって、国民の皆さんに大変な御迷惑をかけているといいましょうか、こういう立場になるとは当時はわかりません。私は、党の幹事長として、村上さんと小山さんを推薦していただいている有力な地域支部の責任者だと思うから、対談をしてほしいということですから、幹事長として対談をしておりますが、その中身がどういう中身だったかもよく覚えておりませんけれども、そういう中で、今、ここと問題になるような話を私はしていると思っていません。

 きのうも申し上げたように、一般的に党として、支援団体の長に対しての、私は政治情勢であるとか党へのそういういろいろな御協力は確かにお願いをしたと思っていますが、この問題と結びつけていただくというのは甚だ私にとっては迷惑な話だ、こう思っております。

 ですから、どうもこれだ、これだ、これだと幾つか指して、あなたとのかかわりはまだあるような気がするとか、どうもおかしな点があり過ぎる、そう思われて、これが全国にテレビで映されると、私も非常に迷惑です。私は、その点はきちんとしているつもりです。

○橋本国務大臣 私についてもお触れになりましたので、正確に申し上げておきたいと思いますが、私は三回、関連の会議に出ております。会議というより大会です。平成六年三月、当時、政調会長として中小企業総決起大会に私は出ております。通産大臣時代にKSD創立三十周年記念大会であいさつをしております。そして十年の二月、中小企業総決起大会で私はごあいさつをしております。

 今、森総理の方からもお話がありましたけれども、私はもともと、職人国家、中小企業が技術を持ち、それによって日本は栄えてきた、そう言い続けてきました。そして、その技術の伝承が途絶えることを心配しておりました。ですから、そういった内容をその席でもお話をしたと思っております。

 以上です。

○仙谷委員 先ほど総理が私に、あなたは弁護士だから筋書きをつくるとかなんとか言いましたけれども、それはあなた、失礼な話ですよ。事実をちゃんと経験則に基づいて判断すれば、コモンセンスで判断すればこうなるじゃないかということを申し上げているんじゃないですか。

 それで、先ほども申し上げたように、李下に冠を正さずというのが総理とか党の執行部になったら一番大事なことでしょう。もしこれでお金でももらっていたらどうするんですか。そういうことを言っているんですよ。??答弁求めていません、まだ。待ってください。

 それで、先ほどから、物づくりが大事だ、職人が大事だ、そんなことは当たり前の話であります。しかし、九五年とおっしゃったけれども、いいですか、九五年、九六年、なおいい、九六年であればもう犯罪が始まっているんですよ、小山さんの、このグループの中で。そうでしょう。質問をしてお金をもらうという犯罪が始まったんじゃないですか。だから、そういう犯罪の片棒を担がされたということをもっと深刻に反省すべきだということを僕は言っているんですよ。

○森内閣総理大臣 仙谷さん、ですからさっき申し上げたように、そう決めつけてしまわれるというのは甚だ迷惑だと申し上げている。そのころそういうことが行われていることは、今わかったわけでしょう。だから、当時は、我が党を支持してくださる団体だと思うから私は出たんです。

 今、橋本大臣からもありまして、平成六年のときも、私は東京ドームの大会には出ました。そのときは、大変余計なことを申し上げるようですが、当時村山総理も、たしか野坂官房長官も出ておられましたよ。土井さんも出ておられたんでしょうか。でも、そのときは、そういうことが行われているとは、土井さんも村山さんも野坂さんもおわかりになっていないから、お出になっているんじゃないでしょうか。今ここになってこういう問題が起きたので、だからこそ、さっきからそちらから何かひとり言が出ていましたけれども、おたくの党の関係者もやはりパーティー券を売られたんでしょう。それは、そのころはそんなことがあるとはだれも思っていないからお願いされたんじゃないでしょうか。

○橋本国務大臣 大体、私の申し上げたいことは森総理が言われました。

○仙谷委員 しかし、ここまで自民党が、自民党議員の多くがと言いましょうか、KSDとの関係を取りざたされ、これだけ巨額なものが動いた事件が……(発言する者あり)

○野呂田委員長 静粛に願います。

○仙谷委員 現在判明しつつあるわけですから、やはり政治家は結果責任をとらなきゃいけない部分もあるんじゃないですか。私はそのことを申し上げたい。

 もう一言、もう一点だけ河野外務大臣にちょっと。

 昨日の菅直人議員に対する答弁で、こういう答弁をされたそうですね。外務省の要人外国訪問支援室ができたのは細川内閣、羽田外務大臣のときにつくられたというふうにおっしゃったらしいです。事実は、これは平成二年、海部内閣のときにつくられたのであって、細川内閣、羽田外務大臣のときにつくられたんじゃない。だから訂正をすべきだ。あえて細川さんや羽田さんの名前を出したというのはどうも意図的なんじゃないか、削除すべきなんじゃないか、こういうことなんですが、いかがですか。

○河野国務大臣 まことにそこつなことで、間違った答弁をいたしました。謹んで訂正をいたします。

 今お話しのとおり、室ができたのは、平成二年、海部内閣のときでございます。平成五年十月、細川内閣、羽田外務大臣のときは、松尾室長が就任をしたときと訂正をさせていただきます。

○仙谷委員 終わります。

○野呂田委員長 これにて菅君、佐藤君、仙谷君の質疑は終了いたしました。