金融の危機管理と

景気・経済対策

1998年11月20日 パークホテルにて 仙谷 由人

 こんにちは、仙谷由人です。

 いま、危機管理とか、ダメージコントロールとか、いろんな事が言われますけれども、そういう時代になってきたんだなあと改めて思っています。

 日本は、例の阪神淡路大震災の時も殆どダメージコントロールできなかったと言われております。「こんな事で北朝鮮からミサイルが降ってきたらどうするんだ」という話もございます。

 安全保障の危機管理というものもやらなければいけませんので、今度の日米ガイドラインというのはそういう観点から、日本があるいは日本人が、日本の国の危機(特に軍事的な危機)にどう対処するのかと言うことを、考えておいた方がいいと思います。

 これからは、こういうことが大変重要な時代になってくるんだろうなと思います。

 

 

金融の危機管理 

 金融の危機管理というのが実はこんなに大変なものだと言うことが、今生きている日本人に、あるいは世界中の人々にもあまり実感として分からなかったというのがこの10年間だったんじゃないかと思います。

今、改めて1929年の大恐慌を振り返ってみますと、これは起こるべくして起こったものです。今回の金融危機はあの時と(預金保険機構というものが日本にもありますから)必ずしも同じではありませんが、この恐慌的な不況とか恐慌的な状態といわれている状況も、やはり政府の政策の間違いによって起こった部分がずいぶんございます。

 

のんきな国、日本!

 そして、金融の危機管理体制が全然無かったというのが、つい最近までの日本です。

 本当は住専問題の時にそれに気がついて、危機管理のスキーム(枠組)と言いますか、システムを作っておけば良かったのですが、その時は私が落選しておりましたから(冗談でありますが)まだまだのんきだったわけです。「どこかで地価と株価が上昇に転じて、不良債権問題というのは、その成長の中で解消していく」と、こういう安穏なことを、今の大蔵大臣を始め、当時の大蔵官僚全般や銀行経営者全般が考えていたと、こういうことだろうと思います。

 

日本長期信用銀行の場合

 そういう状況の中で、今度の臨時国会前に日本長期信用銀行がおかしくなりました。現在ふたを開けてみますと、北海道拓殖銀行の場合は結局3兆円ぐらいの債務超過であることがどうも本当のようであります。日本長期信用銀行も多分1兆5千億とか2兆5千億とかいうオーダーで債務超過になるんだろうと思います。

 それは「倒産したからこうなる」と言う部分も半分ぐらいありますし、もともとそういう状態であり、貸し出す債権が非常に劣化(悪くなっている)をしているのに目をつむって決算を続けたり、追い貸しを続けていたという事態がこういう結果なっているのだと思います。

 

幻のブリッジバンク法案

 そこで、先般の金融国会では、ああいう大型の銀行が、危ないときに何をすればよいのかというのが議論の焦点でした。結局政府、自民党が出せたのは「ブリッジバンク法案」という法案だけです。

 その法案は「いったん銀行の破綻を認定し、潰した後、整理をして、ブリッジバンクという新たな銀行に、優良な得意先、まあまあの得意先をつないで銀行機能をもたせる」という、いわば日本の会社更生法を銀行的に焼き直すとそうなるわけです。

 ごく一般の事業会社の株式会社の場合うまく整理をしてやれば、一旦、2回の不渡り手形を出しても生き返る。これと同じ様なやり方で銀行も出来るんではないかという想定のもとで作られたのがブリッジバンク法案です。

 「ブリッジバンク法案」も、破綻を認定してブリッジバンクにつなぐまでに、長くとも3日とか1週間でつなぐ作業が出来るのであれば、うまくいくのではないでしょうか。

 というのは、昭和金融恐慌史という歴史を見て貰っても、アメリカの金融恐慌の歴史を見て貰っても、1週間くらいの取引停止というのを銀行にかけ、大きな金を注ぎ込み、銀行をもたせながら、リストラと再生をやっていくというのは、これまで成功している歴史がございますので、1週間ぐらいなら何とか再建過程に入れるのかな、とそんなことを思います。

 しかし、自民党は、この中途半端な機関(ブリッジバンク)で、3ヶ月も6ヶ月も整理期間に要ると言うことが(取引をしている銀行の方々はもちろんですが、自らが取り引きしている相手方から貰ってきた手形が、「倒産して、現在中途段階にある銀行の支払い場所の手形」だったとしますと、これは払われるのかどうか分からない、分からないから割引されないと言うことになりますから)銀行業務の中では許されない。ということに殆ど気がつかなかった、もしくは気がついてはいたが、(私ども民主党が出したような)「一時国有化法案」という大胆な法案が出せなかった(理由は後述)そこまで思い切ったことが出来なかった。

 

なぜ自民党は一時国有化法案を出せなかったか!

 我々民主党が、一時国有化法案を出し、与野党協議になって、結局は政府、自民党が丸飲みをしたと言うことになったわけです。

 この最終局面で自民党のTさんというベテランの議員がつくづく「我々が一時国有化と言うところに踏み切れなかったいうのが、最大の今回の敗因である」と総括をされました。

 確かに参議院選挙で参議院が圧倒的な野党多数となったことも大きな原因ではありますが、国有化ということに踏み切れなかったというのが、中身の点では最大の自民党の敗北の原因です。

 そして、これには理由があるのです。自民党は歴史的にこの所有権の問題、つまり自民党は無理矢理、人から所有権を取ってしまうという法律を作ることに非常に臆病なのです。憲法29条を読んでいただくとおわかり頂けると思いますけれども、所有権の絶対性をうたってあります。しかし「公共の福祉のためには正当な補償の下に、収用することが出来る」とちゃんと書いてあります。

 「公共の福祉ということができるのか」ということが、正に論点なのに、自民党は「所有権はあくまでも絶対的なもの」であるということが前提ですので、結局所有権を侵しそうな法律は怖くて作れないということになります。

 日本(歴史的にも)で、この所有権を侵す法律というのはずいぶんとあります。農地解放もそうです。それから、石炭が悪くなったときに国有化(接収)をしてあげて、補償を払って石炭業から離れて下さいという法律を作ったこともあります。

 しかし、そんなことが良いか悪いかというのは正に法律的にも大論争な訳ですが、危機の時にどこまでその種(所有権を奪い取ってしまうこと)の事が許されるかというのが今の大問題なのですが、ここに踏み込めないというのが伝統的な自民党の体質だと思います。

 

公共性とは?

 例えば、(利害関係のおありになる方は必ずしも全ての場合が正しいとはお思いにならないと思いますが)道路をつくったり、街づくりをするときに、一軒だけ頑張る人の所有権を、正しく守ってあげる政策や行政運用をやりますと、道路づくりや街づくりというのは絶対に出来ません。

 つまり、土地の利用については公共性の方が優先するんだということでないと、街づくりもできないし、我々の生活空間を良質なものにすると言うことは出来ないと言うことになるはずです。

 

欧米諸国では

 欧米諸国では、都市計画とか街づくりが、住民参加の下に計画が作られた場合には「所有権が侵されてもやむを得ない」という常識が住民全部にあります。だから「計画が出来たときには立ち退きは速やかにする」ことで街づくりが行われていく。これが歴史であります。コミュニティであります。

 イギリスのヒースロー空港とというのは地主は7人と言われています。7人の貴族が土地を持っていますから、そこを空港にしょうということになったとき、「どうぞ」と「そのかわりちゃんと賃料を貰いますよと」と言うことで話が付いて賃料を貰う。しかし、そういう地主が「私が所有者だから絶対認めない」などということは言わない。「どうぞお使い下さい」と「公共のためにお使い下さるのは結構です」「しかし対価は貰いますよ」とこういうやりかたが、いわば欧米社会の常識になっています。

 

日本では

 ところが日本の場合にはそうなっていない。全てはお上が決めてきて上からドーンといくものですから、抵抗も出て来るというのが日本の歴史です。

 日本が、それ(欧米社会)を真似ろというわけではありませんが、自分だけでは生きていけないということを前提とすると、街づくりとか金融などもそういうことなんだと思います。

 つまり、銀行の潰し方が問題なのに、潰すこと自体に反対するか、賛成するかの二者択一のなかでは良いものは(本当に人間社会にとって必要なもの)は生まれないとつくづく思いました。

 

一時国有化の有用性と条件

 私ども民主党は、ここは銀行がクラッシュして、業務を停止する…それを誰も管理しない形で停止すると言うことがあってはならない。これは国家が、どんな小さい銀行でも、大きな銀行でも、管理した格好で、業務を一時停止させるか、それとも業務を今度の長銀のように継続したまま、整理に入っていくか…このどちらかしかないということを、言い続けていって、今度の金融再生法案が通った訳です。

 しかし、そういう風に国家の金を使って行うためには「なぜ国民の税金がこういう風に使われなければならないのか」ということの説明と「その時のそういう原因を作った人の責任」と言うことが問われませんと(要するに、情報公開をし、経営者の責任を問い、株主はそれに伴って、当然の事ながら負担を背負い込むと言うことがないと)国民の税金を、注ぎ込む納得した理屈は出てこないのです。

 

当たり前のことが当たり前でないお役所の論理

 そこのところを私は、当たり前のことだと思って言ってきたつもりでありますが、「厳しすぎる」という議論が途中から出てきた訳です。敵(自民党:背後は大蔵省)と与野党協議をしておりますと(あの時も睡眠時間が非常に短くなりましたけれども)大蔵省というのは割と細かいところまでごまかそうとする…。皆さん方もお役所と折衝をしたときに、いやな思いをした方もいらっしゃるかも分かりませんが、お役所の論理というのは結局自分に都合がよい論理、責任をとらなくてもよい論理、自分のなわばりを広げる論理とか、なわばりを減らさない論理とか、そういうことが組織体としては必然的に出てきますので、それを匂いでかぎ分けて、いちいちチェックしていくと言うことをやっていましたら、時間が大変かかりました。そしてある時を境に「民主党の若手のリーダーの仙谷は、正しいことを言い過ぎて、生きた経済を知らない」と言うご批判まで浴びた訳です。

 

何でも有りの何にもなし!

 私は日本の今の局面は「何でもありの何にもなし」にしてはいけないと思っております。今度の商品券とか消費税(自自連合で当初議論されておりました消費税の凍結、税率0)の問題はいろいろ考え方がありますが、やるのであれば、原理原則をたててやりませんと、これは「何でもありの何にもなし」になってしまいます。

 「何でもあり」というのはやることはあらゆる事をやってみるんだけれども原則が一つもない、「国破れて山河あり」という言葉がありますが。これからの日本で、気がついてみたら国債残高(国の借金)だけ膨大に増えてしまい…、こんなことでは21世紀型経済が再建された(再生へのスタートを切った)ということにはなりません。

 

本当の不況の原因とは

 今度の不況は消費不況であるとよく言われます。消費税減税や、商品券配布で改善できるという人もいます。しかし、よく考えてみますと、皆さん方が従前に比して、そんなに消費をしようとするものがあるでしょうか…。

 「消費意欲をそそられる商品(一部の人たちの間でブームになるものもありますがカラーテレビやマイカーのような全体の消費を刺激するような商品)の登場が無い」こと(大抵の物が皆さん方のご家庭でも揃っているのではないでしょうか)や、「買った物を置くスペースが無い様な狭い住宅事情」(物理的な問題)、一方では「過当競争による単価の落ちこみ」(飽和状態の商品)「将来への不安から来る買い控え」(精神的要因)など、様々な要因が絡み合い、複合的で複雑なものになっています。根本的な治療をしないことには、いくら小手先の改善策を出しても、失敗に終わってしまいます。

 外食産業をやってらっしゃる方に聞きますと「やっぱり(客単価が)1000円から700円になっているんですよ」と言う話です。皆さん方もそうでらっしゃると思いますけれども、これまで自動車を5年に一回買い換えていた、あるいは3年に一回買い換えていたという方々が、買い換えの期間が5割り増しぐらいに延びているはずです。それを買うお金がないわけではない。しかし、どうも将来の先行きが不透明だし、不安であると…。個人のレベルで言いますと、例えばボーナスが半分になるという風な事になってきますと、「住宅を立て替えようと思っていたけど、ローンが払えるかなあ…」と。

 

供給過剰の時代

 今の不況は、本当は消費不況ということは当たらない。もっといえば、全てが過剰であった訳でありますから。それが調整過程に入っているという風に見た方がいいと思います。

 現に数値で見ておりますと、機械受注という数値が設備投資の先行指標だといわれていますけれども、ここ5ヶ月間ぐらい毎月前年比20%ぐらいで減っています。民間の設備投資(機械受注)がこれだけ減るということは、先行き半年後くらいまでは設備投資がどんどん減っていく。それに伴って失業率が上がってくる。失業率というのは遅行指標(後の指標)と言われます。機械受注と雇用のところだけを見ておりましたら、どんどん失業率が上がってきてどんどん機械受注が減ってくると言うわけで、まだ底を打って上昇気配に入ったとは言えないと私は見ております。

 この種の調整というのは、あがいても何をしても、先延ばし(公共投資をすることによって底支えすれば、先延ばしにはなる)することは出来るけれども、新たな展開が生まれるというところへはなかなか行きません。

 

産業構造の転換期

 特に日本の場合には、やはり産業構造がもう少し(「もっと」といったほうがいいかもわかりませんが)サービス産業化しなければ、いくらあがいても(物づくりは大事な産業であり、絶対に必要なんですが物づくりの国民経済に占める割合がもう少し減り、サービス産業が中心になるという風に変わっていきませんと)生産拠点がアジアとか、途上国に移ってる限り、とてもそこで作った商品に(労働賃金のコストが違いますから)勝てないと言うことになります。

 アジアで作ったものをどれだけ輸入できるか、日本の中では「我々がどれだけサービスにお金を払う経済を作ることができるか」ということが、これからの課題であります。やはりもう少し調整の見極めがつくまでは、本格的な景気の浮揚はないと見ております。

 

大企業の状況

 ただ、そうはいいながらも金融危機で大銀行を中心に借り入れが出来ませんから(特に外貨を取れませんから)一般の会社よりも大銀行の方が資金手当でアップアップしているというのが現状です。商社はもっとアップアップしています。

 そんな状況ですから、日本銀行も恥を忍んでCP(格付けのついている会社の発行する約束手形‥コマーシャルペーパー)の買いオペレーションというのを始めました。(日本銀行、中央銀行というのは銀行の銀行ですから、銀行にはお金を貸しますが、事業会社には直接貸さないというのが伝統です)

 これは、大企業(事業会社‥商社・ゼネコン・大スーパーマーケット等)の資金繰りを助けてあげるという趣旨です。そこには多くの納入業者や下請け業者がつながってますから、CPの買いオペをやらないと銀行が潰れたらそれらも同じ様なことになります。こういう理屈(理屈だけでなく今実態も…)で、今必死で支えているということでなのです。

 株価でいいますと、この9月の中間期の決算がもうそろそろ全面展開で出てまいります。良い企業もありますが、3月期決算(通年決算)で見ましてもなかなか大企業中心に厳しいと見た方がいいと思っています。こういう状況の中で、株価が上がってくるはずもない。

 為替の方はと言いますと、これだけの金利差(アメリカが利下げをしたのにまだ4%位の金利差がある)があるのに「円がドルよりも高くなる」ということは、あまり考えられません。

 

我が党の経済対策案

 そんな中、我が党も総額19兆円の経済対策というのを出しました。この、苦難を乗り越えるために、この際、財政赤字は少々かまってられないということであります。

 

一:減税

 私は、民主党の中でも「この局面は、財政の支出を…と考えても基本は減税でなければいけない。それも、法人税減税が正しいんだ」ということを言い続けて参りました。

 @ 法人が立ち直る条件を作らないと、失業がもっとふえる。

 ?A 企業活動が元気にならないと経済が活性化しないのは当たり前。

 つまり消費の方をいくら刺激しても、企業が倒れては何にもならないわけです。

 消費を刺激すると言うことで商品券を配るとか、消費税を下げるとかしても(3百兆円のGDPの中の消費でありますけれども)どこまで消費が増えるのか難しい話であります。

 今の日本人に、これ以上うまいものは食えないとか、服は(タンスの中がいっぱいで)そんなに買わなくても良いとか、そういう心理があり、そして日本の場合には、将来の不安が大変大きくなっていますので、そう簡単に消費も増えないということになります。そうなりますと企業を身軽にするということが第一になってきます。

 そういうことをずいぶん主張し、結果(党内でもそれぞれが違う立場に立っておりますのですべて納得というわけにはならないのですが)、9兆円の内6兆円が所得税減税(所得税は現在、最高税率50%?モ全てに0.8をかける)と法人税減税(一律40%に引き下げる)、そして、住宅減税についても相当思い切った住宅取得減税をしています。

 先日住宅関係の会社の社長と話をしているときに「今、親が子供に渡せる、渡して家を造って贈与税がかからないのが300万円ということになっているが、2000万円くらいにしたらどうか、そしたら、おじいちゃんやおばあちゃんが持っている預金を子供が家を建てるときに、お金でプレゼントできる。そしたら、新築住宅がもうちょっと建つんじゃないか」というような話を伺いました。

 それくらい思い切ったことをした方がいいんじゃないかということを教えられましたので、党内でそのことをいいましたら、その3百万が我が党では倍の6百万まで来ました(本当は2千万くらいはと思っているのですが…)。

 所詮はタンス預金、金利の安い銀行預金であれば、自分の子供の家に使うという方が景気対策としてはいいと思っています。

 

二:公共投資

 民主党は、公共投資は、情報化とか、環境整備と言うことを中心に、これも6兆円くらい付けるという案を出しています。

 政府が24兆円と言っていますが、これはまだ中身がよく分からない。12月4日に補正予算案が出来るといっていますから、そこから中身が分かって、審議が始まる。

 但し減税は、今度の補正予算に入ってないということでありますから、どこまで景気刺激効果、底支え効果があるのどうなのか、疑問であると思います。

 そのことが、昨日(11月19日)の株価なんかでも微妙に現れていまして、株価平均が1万4千円を超しましたけれども、1万4千円と1万4千5百円位を挟んで上下する…というような、力の無い、力の弱いことになっています。

 

景気回復の考え方

 皆さん方には、暗い話をして申し訳ないんですが、私は、ここ一年半は頑張りどころだと思います。但し、一年半後からは必ず上向きになると思います。

 昨日、菅直人さんと私と一緒に、ファンドマネージャーと称する方々(メリルリンチ)とお話をしました(殆どが外資系の30代40代。9割が日本人。前歴を見てみますと、日本の都市銀行や証券会社から引っこ抜かれた人たちのようです)。今の景気の状況について、あまり劇的に明るくなるような展望は、持ってらっしゃらないようでした。

 そこで私は「今、東京証券市場の売買時価総額が、2百7十兆円くらいです(バブルの時7百兆円ぐらいでした)これが、一年半の後、半年くらいには、GNP(GDP)と同じ5百兆円ぐらいにはには、なるのではないか」という全然根拠のないほらを吹きました。「そんなにかかるんですか」と向こうが言っていましたが、「それはあなた方の方がよく知っているんじゃないの」と言っておきました。

 

成熟社会のモデル

 金利が3%くらい付き、株式が、日経平均で2万6〜7千円になるというのが日本の成熟社会のモデルだと思います。そういう経済を作らないといけないと思っております。

 ただ、これからの経済政策は、あまりゴジャゴジャ(補助金を付けてあげるからあれもこれも)の話よりも、税の方で「こういうことをなさる方には税が安く(減税)なります」という方が良いと私は思います。

 そのことが、行政の仕事を、少なくすることにもつながります。つまり、「補助金を付けて、何か助成をしてあげる」というのは、その仕事をする(行政の)人が必要です。しかし、「あなた方が勝手にやったときには税金が安くなります」というのであれば、行政の仕事も少なくできます。税金もその分必要ない(行政経費が少なくなる)。

 つまり、小さい政府のほうへ歩いていけるということです。そういう方向で、物事を考えた方がいいんではないかと思っています。

 

今後の政局と自自連合

 そんなことで、経済・景気が一番大変なときに、政治の側からは有効打が出ません。そして、政局運営が大変だと言うことで、じじ抜きかババ抜きか知りませんけれども、自自(自民党・自由党)というのが出来るようであります。

 しかし、これは確実に、自民党の各派閥内に、YKKか、反YKKかというミシン目が入ったということであります。従来は、YKKに竹下派がくっついて、主流派が構成されたということでありますが、自自路線になってきますと、反YKKに竹下グループがくっついて行われるということであります。

 山崎さん、加藤さん、小泉さんの三人(少々つらい立場になるんだろうと思いますが)は今はまだ主流派ですから、「これからどう巻き返すか、また、党をぶち割ってでも民主党と何かをやるのか…」この度胸があるのかないのかというのが、これから問われるわけです。

 なかなか、自民党の議員の先生方というのは、「権力から離れるのが一番いやだ」と…「政策よりも権力だ」と…今までやってきていますから、これを離れることは容易なことではできないと思います。

 ただ我々も、「小渕的停滞、小渕的安定」の下で、この後数ヶ月間、次の選挙まで見通さなければなりませんから、大変つらい…。曇り空の能登半島の冬のような天気の中で暮らしていくいうことになります。

 

次期総選挙に向けて

 次の衆議院選では、前回の選挙と同じく、(共産党を含めて主要4党派が出て、小選挙区の議席を競うというような)三極選挙になります。これはやむを得ないことですし、そこで勝ち抜いてこそ、議席の値打ちがございますから、それは当然だと思っています。

 妙な政治工作をするよりも、皆さん方のお力を頂いて、小選挙区で正々堂々と戦って頑張ってみるというつもりでございます。

 今後ともどうぞご支援を頂きますようにお願い申し上げます。