仙谷由人×木村きよし×高井美穂 鼎談

 

高 井

「いやあ、大変な様変わりでしたね、小泉政権の誕生・・・」

木 村

「この前の、自民党総裁選挙のとき、永田町の中の、派閥の力学でいえば、橋本さんが圧倒的に有利だったわけですから、ふたを開けてみてビックリ・・・」

仙 谷

「でも、まあ、考えてみれば、あの選択は、今の時代の国民からすれば、当たり前の選択だったんだよね、かたや金まみれ、利権まみれの、どろどろの守旧派、それに任せていたら、今の日本のこのていたらく。かたや、その体質を批判しまくった小泉さんと田中さん。あの調子で派手にやったわけだから、時代の流れからしても、落ち着くところに落ち着いたのでは・・・」

木 村

「僕ら、国民の立場から見れば当然の結果だったように思いましたね」

高 井

「小泉さんのおっしゃってる構造改革っていうのは、大まかには、私たち民主党が、ずっとやろうとしてきたことなんですよね・・・」

木 村

「そこなんですよ、仙谷さんや高井さんが、昨年の選挙で訴えた、政・官・業、癒着の構造の解体、特殊法人や公益法人の見直し。今、小泉さんが言ってる、聖域なき構造改革なんてのは、正にそのことなんですよね」

仙 谷

「まあ、小泉さんが、声高に構造改革と言えば言うほど、今の政権と自民党体質との矛盾が明るみになってくるね。ついこの前まで森首相、野中、青木、亀井、鈴木、なんかが牛耳ってた自民党の中身は全く変わっていないし、加藤の乱のとき見せた、派閥間の暗闘、陰険な恫喝は、今も水面下では生きている」

高 井

「国民は、自民党を支持しているのではなくて、自民党的体質を壊そうとしている小泉さんを支持している・・・」

仙 谷

「そういうことなんだろうと思う。つまり、高度成長時代の終わりに、バブルを作って、国民を巻き込み、有頂天にさせ、崩壊させて、中小企業の倒産が相次ごうが、自殺者が増えようが、その後一〇年間も、その責任を果たすことを放棄して、自分たちの利益と立場だけを守ることに必死だった、自民党の守旧派がやってきた政治で、日本の全てのことがおかしくなってきた」

木 村

「その通りだと思います。この長引く不況も、産業構造の疲労も、教育の荒廃も、自然環境の悪化も、元をただせば、自民党の政治が行ってきた、行き当たりばったりの政策が、生み出してきた・・いや何も生み出さず、自分のまわりだけの幸せや、目先の利益ばかりを追求して、国や将来のことを先送りにしてきた代償を、今、僕たちや、僕たちの子供や孫が、払おうとしている・・・」

仙 谷

「罪深い話だよね、とにかく、自分の懐を肥やすためだけに議員になったような連中が自民党の議員には、多すぎる。中には、議員自身の家業が土建業というのもいて、公共工事を、我田引水、自分の会社に引っ張ってくるなんて、あからさまなことをやってる議員もいる。土建業界に依存する、自民党の議員でありながら、地元の同業者から評判が悪い」

高 井

「小泉さんのいう構造改革で、一番に変えてもらいたい部分ですね」

木 村

「仙谷さん、小泉政権で日本は変わっていきますか?」

仙 谷

「さあ、そこはどうだろう。もちろん我々野党も、小泉さんのいう構造改革の足を引っ張るつもりはない。むしろ、小泉さんの頭を引っ張って、民主党が構造改革を実現するつもりで頑張る。そのときは、自民党の守旧派の連中が小泉の足を引っ張るなんていう、妙な構図が見られるかもしれん・・・(笑)」

木 村

「いずれにしても、私たちは、今まで通り、国民の立場で、正義をかかげ、改革を訴え、勇気を持って、改革して行くしかないんですね」

仙 谷

「そう、たぶん全国的に、どこの県でも、この小泉人気に便乗する、自民党の議員も出てくるはずだ。しかし、そこはすぐにメッキが剥がれると思う。国民は、よく見てますよ。特にこの徳島は、私を選んで下さったこの徳島、三年前、きせこさんを選んだ徳島、第十堰の住民投票で、無駄な公共事業に反対をした徳島の賢明な人々が、きちんと人を見ています。小泉人気に惑わされて、次の参院選で橋本派の議員を増やし、小泉さんの足を引っ張るなんて、馬鹿なことにならないように・・・“本当に、小泉さんのいう改革を実行できるのは誰か”ということを、お分かりいただけると思う」

仙 谷

木 村

高 井

「頑張りましょう」